もふもふ毛玉日記

RIKU

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毛玉は毛玉でした。

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俺は、昨日の事を話しに仕事帰りに、病院へ寄った。
「こんばんは。昨日の事が決まったので報告しに来ました。」
昨日も来てるので、受付のスタッフも覚えていてくれた。
「わかりました。先生を呼んできますね。」
今日の時間はもう患者さんはいないようで、すぐにつないでくれる。

「こんばんは。今日も仕事帰り?」
「はい。仕事中にすみません。」
「いいのよ。今日はもう患者さん来ないみたいだし。で、決まったのかな?」
「はい。大家さんの許可がとれたので、俺がその子を引き取ります。」
先生へ昨日の大家さんとのやり取りを説明した。
「そう。良かったわね。でも、大村さん猫飼ったことないんでしょう?大丈夫?」
おう!さすが先生。痛いところをひと刺しされた。昨日は勢いにに任せていたが、よくよく考えると本当に大丈夫かと心配になる。
「そうなんです。それが心配で…。ネットとかで色々と調べはしたんですが…もう、聞くが早いかなって。」
「ふふ。素直なんですね。わかりました。猫の飼育に必要な物から、詳しく教えてますよ。」
笑った顔が先生ではなく、普通の女性に見え一瞬ドキッとなったような気がした。
 その後は、病院のスタッフの人から、必要な物を教えて貰いその間、子猫はずっと俺の腕の中に寝ていた。
子猫ってそんなに寝るの?っていうくらい。触っている手から、じわじわと体温が伝わってくるのと、なんとも言えない毛並みの手触り。俺の心も、じわじわと暖まり、ほっこりとした気持ちで話を聞けた。

 あれから、教えて貰ったものを休日に買いそろえた。結構な金額になり、財布が寂しくなってしまったが、これで一安心だろう。

猫のトイレセット
水いれ
えさ皿
爪研ぎ
移動用のキャリー
おもちゃなど

 成長や性格に合わせて買い揃える物も出てくるらしい。見てると他にも大きいキャットタワーなど欲しくなるが、まずは最低限の物で様子を見ることにした。
 あとは、いつ引き取るかだが、慣れるためにまとまった休みがあるときがいいなと、考えながらカレンダーを見つめる。あっ!近々都合よく連休がある。しかも、有給も残っているので、合わせて休もうかと計画してみる。病院もその日で大丈夫と言ってくれたし、そうするか。
 なんだか、子どものようにワクワクしてしまっている。

なんやかんやと、仕事の合間に準備をしたりしていたら、とうとう猫を引き取る日になっていた。
 俺はいそいそと、真新しいキャリーを持って昼間に病院を訪れた。
 本当にあの子は、うちの子になってくれるだろうか。慣れてくれるだろうかと少し不安な気持ちで病院へ向かった。

「さぁ、ここがお前のうちだぞ。」
恐る恐る、ゆっくりとキャリーを開ける。
 病院では、しっかりと鳴いていたし、とても元気に見えた。なんだかんだで、1ヶ月位病院でお世話になっていた。預かり費用は、最初はいらないと言われていたが、やはりそれでは俺の気がすまない。これからもお世話になるだろうし。なので、ちゃんと風邪の治療や検査、ワクチンなどの費用と合わせて精算してもらった。だけど、思ったより安かったような…。割引してくれたのかな?
と、思い出していると、ちょこちょこと小さな前足がキャリーから出たり入ったりしている。
 外が気になるのかな?まだ怖いのかな?それとも、俺が出してやったほうがいいのかな?色々と考えてしまう。先生からは、急がず、ゆっくり待ってくださいね。と言われているので、待つしかできない。
 あぁ、でも気になる!気になりすぎてしまい、そっと覗き込むと、奥の方に行って小さくなってしまう。元々、小さいのにさらに小さく見えてしまう。
 俺はまたそれが可愛いと思ってしまうほどに、いつの間にかメロメロになっていた。やっぱり、待つしかないな。
 よし、待っている間にご飯の準備して、俺もちょっとゆっくりしよう。午前中から、バタバタと慌ただしかったので、昼もまだ食べていない。時間はもうすぐ2時になろうとしている。
「ぐーう」
時間を把握すると、腹が鳴った。
 俺は、後ろ髪を引かれながら台所へ行き、昼飯を作り出した。
 自炊はある程度できる方だと自分では、思っている。しかし、今日は手のこんだものは昼にはしたくないので、さっと適当な材料を炒めて食べることにした。
 まあまあ手際で作り出して、調子よく鼻歌を歌いだした時には足元にフワッとした何が触れる感触がした。
 驚いた俺は、触れた足元をソロっと見るとそこには、さっきまでキャリーの奥に丸くなっていたはずの仔猫がいた。俺と目が合うと「ミィー」と小さく鳴き、足に寄り添うように丸くなった。
「え?いつの間に?っていうか、めっちゃ可愛くね!」
丸くなった仔猫は、やっぱり毛玉のようだった。

仔猫は足元にピッタリとひっついている。
「どうしよう…動けない…」
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感想 1

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みんなの感想(1件)

花雨
2021.07.28 花雨

猫ちゃんとの物語が始まるって感じで気になったのでお気に入り登録させてもらいました(^^)
何より主人公がやさしい…。
良かったら私の作品も観てくださいね(^^)/

解除

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