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王子の幸せ
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風がエルサの黒髪を靡かせる。先ほどまで心地よかったはずのそれは、どこか冷たいものに感じた。目を逸らしたくて、けれど必死にアンドリーを見つめる。茶色がかった大きな瞳に自分が映った。再びこぼれてくる涙をどうにか耐える。
「…どうしてか聞いてもいい?」
耳が痛くなるほどの沈黙を破ったのはアンドリーだった。安心させるような声色にエルサの胸は苦しくなる。今は優しさなんていらなかった。
「耐えられないんです」
「…何を?」
「王子の隣にいるのが、自分じゃないこと、です。…王子もユリアも大切で、だから、幸せになってほしくて。……その気持ちは本当だったんです。だけど、…あなたが…優しく笑うから…」
耐えていた涙が零れて、それ以上言葉が繋げなかった。優しい笑顔も伸びてくる手も、不意打ちのキスも。全部、全部、幸せだった。それを幸せだと気づいてしまった。だから、それが他の人に向けられるなんて考えることも嫌になってしまったのだ。それを間近で見るなど耐えられるはずがない。
「ユリアさん…?」
「……誰も傷つかない方法だと思ったんです。想い合う王子とユリアが幸せになれて、お父様も安心して、私も今まで学んできたことを生かせる。それが…一番いい方法だと、思ったんです。勝手に、共犯者になった気でいました。…いいえ、正義の味方にでもなったようなそんな気すらしていたんです。でも、私、……あなたを好きになってしまいました。王子の心は、私にはないのに…」
「…」
「必要ならユリアを養子にして身分を与えてくれるようお父様にお願いします。いえ、…初めからそうすればよかった。…思いつかなかったんです。私が王子と結婚して、偽の妻になって、…それで、王子は内緒でユリアと幸せになればいい。そうすれば、みんな幸せなんて、そんなこと考えてしまって。……でも、きっと、…王子と離れることが、嫌だったんです。だから、…偽の妻でも、…傍にいたかった」
「エルサ…」
「でも、…無理になってしまいました。だって、私、…王子が好きなんです。…あなたの隣に他の誰かがいることが、こんなに……こんなに、苦しいなんて、思わなかった」
時おり言葉に詰まりながら、エルサは言った。アンドリーはただまっすぐにエルサの言葉を聞いている。そんな姿にエルサはまた泣きたくなった。一度手に入れてしまった心地よい優しさはそう簡単には忘れられそうもない。
3世代前、タレイトとルーモの思い付きでエルサとアンドリーは婚約者となった。それを憎めばいいのか、感謝すればいいのかエルサにはわからなかった。2人の約束がなければエルサはアンドリーと今のように言葉を交わし合うことはなかっただろう。アンドリーはこの国の皇太子なのだから。きっと簡単に言葉を交わす存在ではなかったはずだ。言葉を交わさなければきっとこんなに好きになることもなかった。雲の上の存在なら、ただ憧れているだけだった。けれど、エルサはアンドリーに出会い、言葉を交わし、キスをした。それは幸せで、そんな幸せは3世代前の約束がなければ訪れなかっただろう。だから今の胸の苦しみも、けれど反対側にある幸せも全部タレイトとルーモの仕業であり、おかげでもある。
「……今は、まだ、祝福できないけれど、でも、王子の幸せを祈っています」
そう言ってエルサは頭を下げた。その場を立ち去ろうとしたエルサの腕をアンドリーが掴む。そのまま引き寄せた。
「…え?」
突然の行動にエルサは動揺する。逃げ出そうにもアンドリーの力が強くて動けない。
「それなら、アンドリーと呼んでくれないか?」
「…おう…じ…?」
「そしたら俺は、誰よりも幸せになれるから」
「でも……もう、私は…」
「レノのことは呼べるのに、俺のことは呼べない?」
「レノ…?」
「本当は、悔しくて仕方がなかったんだ。俺の事は『王子』なのに、あいつのことは呼び捨てにして。嬉しそうにチーズケーキの話なんかもするし…」
どこかすねる様なアンドリーとの物言いに、エルサはわけがわからなくなる。そんなエルサをみて、アンドリーは微苦笑を浮かべた。
「ごめん、こんな風に言ってもわからないよな」
「……?」
「俺が素直にちゃんと言葉にしないから、…君を泣かせてばかりだね」
アンドリーは左手でエルサを支えながら、右手でそっとエルサの目元の涙を拭いた。
「…王子?」
「エルサ、好きだよ。…ずっと俺は、エルサと結婚したかった。でも、エルサの気持ちがわからず、どうしていいかわからなかった。一緒にいすぎて、自分の気持ちも上手く伝えられなくて。だから、あなたが結婚を申し出てくれて嬉しかったんだ。…エルサと結婚できるのだと、浮かれていた」
「…」
何を言っていいのかエルサにはわからなかった。アンドリーの言葉が上手く理解できず、戸惑うようにアンドリーを見る。至近距離のアンドリーの頬はどこか赤く、耳の近くにある心臓からは音が聞こえる。どこか早い鼓動は自分のそれと一緒だった。
「エルサが信じてくれるまで何度だって言うよ。俺は、エルサが好きだ。ずっと好きだった。エルサが好きだから、キスをしたんだ」
「…でも、だって、ユリアは…」
「どうして俺がユリアさんを好きだと勘違いしたのかわからないけど、俺はあなたに惚れている。ずっと前からね」
「…」
「ユリアさんは俺の気持ちを知っているよ。よくあなたを待っている間にからかわれていたからね。…それに、ユリアさんが俺を好きだというのも勘違いだ。ユリアさんは、ただ、エルサが離れていくようで、ちょっと寂しかっただけだと思うよ」
「……勘違…い…?」
エルサの言葉にアンドリーは頷き、エルサの肩に顔を埋める。エルサに回す腕に力を込めた。
「そう、全部、エルサの勘違いだ。……だから、結婚しないなんて、言わないで」
アンドリーはいつもまっすぐ前を見ていた。自信があって、実力もあって。どんな困難も簡単に乗り越えてきた。少なくともエルサから見たアンドリーはそういう人であった。けれど、とエルサはアンドリーを見る。どこかすがるようなその様子に、愛しさが込み上げた。自分の両手をゆっくりとアンドリーの背中に回す。
「……本当に、ユリアの事を……好きではないのですか?」
「人としてはもちろん好きだ。けれど、エルサを想う好きとは違うよ。愛しているのはエルサだけだ」
それなら。それなら、この手を離さなくてもいい。そう思うとエルサの目から涙が再びこぼれた。けれど先ほど流れたそれとは違う。
アンドリーは顔を上げて、もう一度エルサを見る。
「ねぇ、エルサ、一度目は君から言われてしまったから、今度は俺から言ってもいい?」
「……はい」
「俺と結婚して下さい」
「……はい。……よろこんで」
涙を浮かべながら笑うエルサを見て、アンドリーは愛おしさのあまり、かすめるようにキスをした。エルサの頬がみるみる赤くなる。
「…お、王子」
「アンドリー、だろう?」
「…えっと…その…」
「呼んで、エルサ」
「ア、…アンドリー」
小さな声。けれどくっついているアンドリーの耳にはしっかり入った。嬉しそうにアンドリーが笑う。その笑顔にエルサはさらに頬を赤くした。
「…あ~、かわいいな、もう」
「え?」
「…正式に結婚してないけど……このくらい、許されるよな」
どこか独り言のようにそう言って、アンドリーはもう一度キスを贈った。
「…ん…っ…」
少しだけしつこくて、甘い、大人なキス。エルサの口から声が漏れる。上手く足に力が入らない。けれどアンドリーはわかっていたようにそのままエルサを支えた。
「エルサ、好きだよ」
「……私もです、アンドリー」
そう言ってエルサは笑う。その笑顔にアンドリーも嬉しそうに笑った。もう一度、角度を変えてキスをする。
風が吹いた。2人を祝福するように庭のバラが揺れる。バラの香りが広がった。
「…どうしてか聞いてもいい?」
耳が痛くなるほどの沈黙を破ったのはアンドリーだった。安心させるような声色にエルサの胸は苦しくなる。今は優しさなんていらなかった。
「耐えられないんです」
「…何を?」
「王子の隣にいるのが、自分じゃないこと、です。…王子もユリアも大切で、だから、幸せになってほしくて。……その気持ちは本当だったんです。だけど、…あなたが…優しく笑うから…」
耐えていた涙が零れて、それ以上言葉が繋げなかった。優しい笑顔も伸びてくる手も、不意打ちのキスも。全部、全部、幸せだった。それを幸せだと気づいてしまった。だから、それが他の人に向けられるなんて考えることも嫌になってしまったのだ。それを間近で見るなど耐えられるはずがない。
「ユリアさん…?」
「……誰も傷つかない方法だと思ったんです。想い合う王子とユリアが幸せになれて、お父様も安心して、私も今まで学んできたことを生かせる。それが…一番いい方法だと、思ったんです。勝手に、共犯者になった気でいました。…いいえ、正義の味方にでもなったようなそんな気すらしていたんです。でも、私、……あなたを好きになってしまいました。王子の心は、私にはないのに…」
「…」
「必要ならユリアを養子にして身分を与えてくれるようお父様にお願いします。いえ、…初めからそうすればよかった。…思いつかなかったんです。私が王子と結婚して、偽の妻になって、…それで、王子は内緒でユリアと幸せになればいい。そうすれば、みんな幸せなんて、そんなこと考えてしまって。……でも、きっと、…王子と離れることが、嫌だったんです。だから、…偽の妻でも、…傍にいたかった」
「エルサ…」
「でも、…無理になってしまいました。だって、私、…王子が好きなんです。…あなたの隣に他の誰かがいることが、こんなに……こんなに、苦しいなんて、思わなかった」
時おり言葉に詰まりながら、エルサは言った。アンドリーはただまっすぐにエルサの言葉を聞いている。そんな姿にエルサはまた泣きたくなった。一度手に入れてしまった心地よい優しさはそう簡単には忘れられそうもない。
3世代前、タレイトとルーモの思い付きでエルサとアンドリーは婚約者となった。それを憎めばいいのか、感謝すればいいのかエルサにはわからなかった。2人の約束がなければエルサはアンドリーと今のように言葉を交わし合うことはなかっただろう。アンドリーはこの国の皇太子なのだから。きっと簡単に言葉を交わす存在ではなかったはずだ。言葉を交わさなければきっとこんなに好きになることもなかった。雲の上の存在なら、ただ憧れているだけだった。けれど、エルサはアンドリーに出会い、言葉を交わし、キスをした。それは幸せで、そんな幸せは3世代前の約束がなければ訪れなかっただろう。だから今の胸の苦しみも、けれど反対側にある幸せも全部タレイトとルーモの仕業であり、おかげでもある。
「……今は、まだ、祝福できないけれど、でも、王子の幸せを祈っています」
そう言ってエルサは頭を下げた。その場を立ち去ろうとしたエルサの腕をアンドリーが掴む。そのまま引き寄せた。
「…え?」
突然の行動にエルサは動揺する。逃げ出そうにもアンドリーの力が強くて動けない。
「それなら、アンドリーと呼んでくれないか?」
「…おう…じ…?」
「そしたら俺は、誰よりも幸せになれるから」
「でも……もう、私は…」
「レノのことは呼べるのに、俺のことは呼べない?」
「レノ…?」
「本当は、悔しくて仕方がなかったんだ。俺の事は『王子』なのに、あいつのことは呼び捨てにして。嬉しそうにチーズケーキの話なんかもするし…」
どこかすねる様なアンドリーとの物言いに、エルサはわけがわからなくなる。そんなエルサをみて、アンドリーは微苦笑を浮かべた。
「ごめん、こんな風に言ってもわからないよな」
「……?」
「俺が素直にちゃんと言葉にしないから、…君を泣かせてばかりだね」
アンドリーは左手でエルサを支えながら、右手でそっとエルサの目元の涙を拭いた。
「…王子?」
「エルサ、好きだよ。…ずっと俺は、エルサと結婚したかった。でも、エルサの気持ちがわからず、どうしていいかわからなかった。一緒にいすぎて、自分の気持ちも上手く伝えられなくて。だから、あなたが結婚を申し出てくれて嬉しかったんだ。…エルサと結婚できるのだと、浮かれていた」
「…」
何を言っていいのかエルサにはわからなかった。アンドリーの言葉が上手く理解できず、戸惑うようにアンドリーを見る。至近距離のアンドリーの頬はどこか赤く、耳の近くにある心臓からは音が聞こえる。どこか早い鼓動は自分のそれと一緒だった。
「エルサが信じてくれるまで何度だって言うよ。俺は、エルサが好きだ。ずっと好きだった。エルサが好きだから、キスをしたんだ」
「…でも、だって、ユリアは…」
「どうして俺がユリアさんを好きだと勘違いしたのかわからないけど、俺はあなたに惚れている。ずっと前からね」
「…」
「ユリアさんは俺の気持ちを知っているよ。よくあなたを待っている間にからかわれていたからね。…それに、ユリアさんが俺を好きだというのも勘違いだ。ユリアさんは、ただ、エルサが離れていくようで、ちょっと寂しかっただけだと思うよ」
「……勘違…い…?」
エルサの言葉にアンドリーは頷き、エルサの肩に顔を埋める。エルサに回す腕に力を込めた。
「そう、全部、エルサの勘違いだ。……だから、結婚しないなんて、言わないで」
アンドリーはいつもまっすぐ前を見ていた。自信があって、実力もあって。どんな困難も簡単に乗り越えてきた。少なくともエルサから見たアンドリーはそういう人であった。けれど、とエルサはアンドリーを見る。どこかすがるようなその様子に、愛しさが込み上げた。自分の両手をゆっくりとアンドリーの背中に回す。
「……本当に、ユリアの事を……好きではないのですか?」
「人としてはもちろん好きだ。けれど、エルサを想う好きとは違うよ。愛しているのはエルサだけだ」
それなら。それなら、この手を離さなくてもいい。そう思うとエルサの目から涙が再びこぼれた。けれど先ほど流れたそれとは違う。
アンドリーは顔を上げて、もう一度エルサを見る。
「ねぇ、エルサ、一度目は君から言われてしまったから、今度は俺から言ってもいい?」
「……はい」
「俺と結婚して下さい」
「……はい。……よろこんで」
涙を浮かべながら笑うエルサを見て、アンドリーは愛おしさのあまり、かすめるようにキスをした。エルサの頬がみるみる赤くなる。
「…お、王子」
「アンドリー、だろう?」
「…えっと…その…」
「呼んで、エルサ」
「ア、…アンドリー」
小さな声。けれどくっついているアンドリーの耳にはしっかり入った。嬉しそうにアンドリーが笑う。その笑顔にエルサはさらに頬を赤くした。
「…あ~、かわいいな、もう」
「え?」
「…正式に結婚してないけど……このくらい、許されるよな」
どこか独り言のようにそう言って、アンドリーはもう一度キスを贈った。
「…ん…っ…」
少しだけしつこくて、甘い、大人なキス。エルサの口から声が漏れる。上手く足に力が入らない。けれどアンドリーはわかっていたようにそのままエルサを支えた。
「エルサ、好きだよ」
「……私もです、アンドリー」
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