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11.公爵子息1
「なんてことをしでかしたんだ! コリン!!!
お前は自分が何をしたのか理解しているのか?アレクサンドラは我がヘッセン公爵家の総領姫だ!何故、あんな男爵家の庶子風情に馬鹿にされなければならないのだ!王太子殿下だけじゃない!お諫めしなければならない立場であるお前たち側近まで一緒になってアレクサンドラを貶めるとは、何事だ!!! アレクサンドラの母親は王姉!お前たちが下にみてよい身分ではないのだぞ!!!」
「ち、父上……。ミリーは何も知らなくて……悪気はないんです」
「では何か?お前たちは何も知らぬ無知な女を王太子妃に祭り上げようとしていたのか!?」
「そ、そ、それは……」
「愚かもの!!!」
父上の激昂が部屋中に響き渡った。
その後、僕は屋敷の地下室に閉じ込められた。
どうして…こんな事になってしまったんだろう。
姉上を引きずり降ろして、愛するミリーを王太子妃にする。
男爵家出身だから正妃になる事ができないって泣いていた可哀そうなミリー。
だから、姉上に代わってミリーを公爵家の養女にして王家に嫁げばいいって言ったんだ。フリッツ殿下も「良い案だ」って褒めてくれた。父上はなんだかんだいって僕に甘い。頼んだら叶えてくれると思ったんだ。
だって、そうだろう?
どの道、僕がヘッセン公爵家を継ぐんだから!
父上だって娘を王妃にするのが目的なら、なにも姉上でなくたっていいはずだ! ヘッセン公爵家から王妃を輩出すればいいんだから!
フリッツ殿下と姉上の婚約破棄までは上手くいったのに……姉上が自殺なんかするから、僕が父上に叱られたんだ!
自殺に及んだのは姉上が弱いからだろ!僕たちのせいじゃない!
なのに、自殺するまで追い込んだとか、王家の秘密を知り過ぎたからフリッツ殿下に自死をするよう勧められたとか、根も葉もない噂ばかり!なんでだよ!ミリーへの虐めで死を選んだかもしれないのに!確かに、僕たちが捏造したものだけど、もしかしたら姉上が秘かにミリーに害をなそうとしていたかもしれないだろう?罪の意識で死を選んだ可能性だって捨てきれないはずなのに……。
皆、僕たちのせいだって責めてくる。
生まれて初めて父上に殴られ、罵倒された!
蔑んだ目で僕を見てくる使用人たち。
これも全部、姉上のせいだ!!!
昔からそうだ!
女のくせに僕のする事にあれこれ口出してくるし!小言が煩いし!
ちょっと頭が良いからって何だよ。
身分が上っていっても、実母の身分が高いだけじゃないか。
僕と同じ存在だろう?
同じ公爵家の子供だ。
それなのに何時だって使用人達は姉上を優先していた。
公爵家の息子は僕なんだぞ?
余所に嫁に行く姉上よりも僕を優先すべきなのに!
姉上も姉上だ!
当たり前のように享受してるんだからな。僕に対する態度を使用人同様に改めるべきだろう。跡継ぎの僕を敬うべきだろう。
そんなんだからフリッツ殿下に愛されないんだ!!!
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