後宮の右筆妃

つくも茄子

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第一章

32.再試験3

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 再試験の結果、それは散々なものだった。
 半分以上の官吏が受からなかった。そのせいで朝廷は今大騒ぎ。

『どうしてこうなった!』

 そう言って頭を抱える元官吏たちが門の前で騒いでいるらしい。

 私はそれを耳にして心の中でドン引きした。だってそれって、思いっきり不正しては合格していたって事でしょう?
 なかには当時自分を受からせた試験官を詰る声もあり、不正に試験官が関わっていた話が噂になって出回っている。しかも、それにまつわる証拠品なども出てくる事態に。そのせいでお偉方は慌てふためき始め、口々に騒ぎ始めた。朝廷は異様な空気の満ちていた。
 因みに三十歳から四十歳で試験に落ちた人達の殆どは今の職場で立場も今までもまま。だけど針の筵状態だとか。落ちた人の中には長官クラスも多くいたらしいから現場の部下は以前ほど上官を敬っていないらしく、仕事がやりにくくなったという話だった。

「こればっかりは仕方ねぇだろ」
 
「まあねー……職を追われる事はなかったけど。それが逆に恨みを買っているみたいだわ」
 
「そりゃそうだろ。三十歳以下は問答無用で解雇されたんだ。職を奪われて生活できなくなった連中だって多いだろうさ。なのに、年齢を理由にされたらな……。追われた側からしたら恨みつらみも募るだろうよ。陛下を非難する訳にもいかねぇしな」

 確かにそうかも。
 陛下に訴えたらそれだけで罪だもの。下手したら命がない。
 
「それに悪い事でもない。ただでさえ、官吏の数が増えすぎてるからなぁ。そいつらを減らせた分だけ国の財源が増えるってもんだ」

 それも一理ある。国として考えるなら良いことなのかもね。それでもやっぱり複雑な気持ちになるのは何でかな?
 
「そんな訳だから、お前の身の安全はある程度確保できたわけだ」
 
「でも何があるかわかんないから気をつけないと」
 
「そこは大丈夫だと思うぞ。何があっても必ず俺達が守れるように準備する」
 
 ……大丈夫じゃないよね、それ。
 なんだか随分と過保護にされてるけど仕方ないことよね。これだけの事が起きてるのだもの。

 
 この数日後に、意外過ぎる客人が私を訪ねにきた。
 
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