時空をも超える想い~翼~

sia

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告白の先に

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  正冶は、思った。
  (純愛小説、読みたいな・・・・)

  そして、暫くたってから、彼はホストを辞めた。
  ナンバーワンだったから、辞めるのに時間が少しかかった。
  引継ぎの手続きが終わると、彼は、時々如愛の所を訪れ、相談にのってもらい、仕事が
  出来ました。ありがとうございます。君のおかげですというと同時に、姿を見せなくなった。


  そして、数ヵ月後ー。
  彼は、食の仕事についていた。ケーキのクロネコ、というお店で働き、手に職をつけていた。
  手先が器用だったため、努力し、見習いではあるが、本格的に将来自分のケーキオリジナ
  ルなお店を開きたいという夢まで持てるようになる。

  そして、試作でオリジナルで、如愛にケーキをまた、プレゼントした。

  彼女は、舌がこえているのか、的確なアドバイスを提供してくれた。
  「この紅茶のシフォンケーキ、あっさりしているのに、マロンが隠し味になっているんですね、
  美味しいです。」
  「他には、何が合うと思う?」
  「そうですね・・・飲み物はほうじ茶でも合うかも知れないですね。」
  「ほうじ茶、かぁ。」
  
  そういうやり取りを繰り返し、彼は、一人前だと認められるようになる。
  そして、二人の時は、3年過ぎたー。

  正冶の作るオリジナルのケーキは、人気を集める。
  抹茶の皮に、中はアーモンドミルクのシュークリーム、ティラミスは、ブルーの海をイメージ、
  ショートケーキのデコレーションは、花をふんだんにイメージしていて彩り鮮やか。
  お店のオーナーも、一目置いているようで、もう年をとっていて、正冶に譲る気満点だった。
  そうやって、思い返すと、やはり、自分の人生を救ってくれたのは如愛その人だ。
  
  ある日。

  久しぶりに、教会を訪れ、彼女を探した。
  「これ、君に。」
  また、初めての時のように手渡される花束。
  そして、新作のケーキ。しかも彼女だけの為の。
  「君のおかげで、此処まで来れた。これが、ぼくの気持ちなんだ。」
  彼女は、彼の本気を察した。
  そして、静かに微笑んだ。
  「言わなかったけど、僕の前の仕事は、ホストなんだ。君といると、気持ちが安らぐ。」 
  「それ以上は言わないでくださ・・・」
  「君の幸せはシスターだとわかっている、でも、イエスキリスト様よりも、僕を選んでくれないか
  ?」
  「私は、シスターです。」
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