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恋
しおりを挟む「すごく良かったね~!!」
「なんだか俺、感動した!がんばる勇気もらった気がする。」
ワイワイ。
コンサートは終わり、会場は未だ賑やかだった。
誠一は少し心嬉しくなる。
(まずまず、有名だな。彼女はいい歌姫になるだろう)
誠一は列からはみ出すことなく考え事をする。
そして。出口付近にある花に目が移る。
「すみません。」
(俺は一体どうしてしまったのだろう?)
脳裏によぎる小雪の姿。
(喜んでくれるだろうか?)
トクン。トクン。
「今日はどうも済みません、ありがとうございました。」
楽屋に入ると、ステージ衣装のままの小雪がいた。
「あの・・・、これ・・・」
しどろもどろになりながらもセンスのいい花束を渡そうと差し出す。
「わ!いいのですか?」
大輪の花も霞むかのごとく笑みを浮かべる小雪。
ドクン。魅了される誠一。
「あの、宜しければお名前を・・・。改めまして、木下小雪と申します。」
「あ・・、祥院誠一、です。」
受け取られる花束、そして手と手が少し触れ合う。
「あ・・・」
ぱっと誠一の手をかわし、頬を染める小雪。
(可愛い・・・)
その反応に心躍る誠一。
「あの、君に話したいことがあるんだ。」
「え・・・?」
「ここではバタバタしているし、今度もしよければお茶でも飲みながらゆっくり話したい。」
「あの・・でも。」
「いや、君の仕事についてなんだけど、嫌か?}
「いえ、それなら・・・・」
「君の歌声を聞いて感動した。君の手助けをしたいと思っている。」
「それは・・・ほんとうですか!?」
ザワザワ。
「小雪ちゃん、そう言っているけど新手のナンパかもしれないよ。」
「君、此処で私たちのアイドル小雪ちゃん口説くのやめてくれない?」
ヒューヒュー。野次も飛んできた。
「そんなつもりじゃ・・・」
カッとする誠一。
「祥院さんは、そんな人じゃありません。」
吃驚するほど大きな声で小雪は誠一をかばった。
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