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特別
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流れ込んで来た情報の数々にフィーナは身体を震わせ、腕の中のレイジをさらに強く抱きしめた。
ゆっくりと髪を、背を撫でる。冷たい額に口づけて頬を寄せた。
今見たのは、何だったのだろう。
うなされた様子のレイジが心配で思わず触れた途端、フィーナの中に流れ込んで来た。その奔流に飲み込まれてしまいそうで、縋りつくようにレイジを抱きしめずにいられなかった。
(レイジと……このお部屋で過ごされていたという、お母様……?)
肉親との交わりは《天界》では最大の禁忌だ。
でも今よりもあどけない雰囲気のレイジは、それを望んではいないように見えた。
禁忌を犯しているのはフィーナだってそうだ。愛のない交わりをしている。そうさせたのは他ならぬレイジではあるけれど、フィーナには彼の穢れを断罪できない。
「お優しい天使様は、実の母親に犯された過去を持つ美貌の王子様に絆されたか?」
ふいに声が聞こえて視線を向ける。
リュシフェルが中空に座り、見下ろしていた。
「今まで、どこにいたの?」
姿を見るのはしばらく振りだ。
悪魔とその契約者は比較的行動を共にする印象があった。けれどレイジたちに関してはそういうわけでもないらしい。尋ねれば悪魔は立てた右足の上で頬杖をついた。
「俺は別にレイジの保護者じゃない。喚ばれれば協力はするが、常に傍で見守ってはおらぬ」
それとも、と悪魔は唇の端を吊り上げる。
「ずいぶんと二人でお楽しみのようだったから遠慮していたんだが、見せたかったのか」
「見、見せたくはないけど……それに、どうして知って」
フィーナは口ごもった。
頬がどんどん熱を帯びて行く。動揺して余計なことを言ってしまった。"お楽しみ"とはそういう意味で、快楽に耽っていたと肯定したようなものだ。
リュシフェルには凌辱されているのを見られている。でも、だからと言って見られても平気だというわけじゃない。
「前に言っただろう、お前の身体を気に入っているようだと。レイジが抱く気のない女を手元に置いておくはずがない」
顔を真っ赤にするフィーナには構わずリュシフェルは話を続けた。
その言葉に今度は心が冷えて行く。
レイジは今まで、たくさんの女性を相手に愛のない交わりを繰り返していたようだった。
今はフィーナがその相手になっている。
だけどフィーナも大勢のうちの一人にしか過ぎず、レイジが飽きたら次は別の女性が相手をするに違いない。
「レイジは、ずっと……そうだったの?」
「そう、とは?」
逆に質問で返されてフィーナは口を噤んだ。
聞きたいことなど分かっているのに悪魔は素知らぬ顔をする。どう切り出せば良いのか分からず、慎重に言葉を選びながら聞いた。
「その……不特定の女性と」
本当に知りたいことを言ってしまわないようにしたせいで歯切れが悪くなった。
(レイジが愛した女性は過去にいなかったの?)
聞きたいけれど聞いてどうなることでもなく、そして聞きたくない気持ちもあって胸が苦しくなる。
つらい記憶を抱えたレイジが心を寄せた女性がいたのなら、その女性は彼にとって本当に大切で愛しい女性だったはずだ。
頭の中に色んな想いが渦巻き、フィーナはレイジを抱きしめたままの腕からほんの少しだけ力を緩めた。
「少なくとも、俺と契約を結んでからはそうだな。全て一夜限りで同じ女とは二度寝ることはなかった」
リュシフェルの言葉に安堵する自分がいる。
フィーナを含め、誰もレイジの"特別"にはなりえなかった。フィーナがそうでなかったとしても、他に誰もいないなら、それでいい。そう思ってしまう自分に戸惑う。
絆されたのかとリュシフェルは聞いた。
そんなはずはない。
でも純潔を散らされたのに憎いとも思えなかった。
「さっきのはあなたが見せていたの?」
レイジがまだ少年だった頃の記憶のようなものを見た。
幸せそうには見えなかった、痛ましい記憶をフィーナは知ってしまった。
「そうだ」
「私がレイジを許す為の、偽りのものなの?」
騙す為に都合の良い夢を見せるくらい、悪魔ならお手の物だ。
ましてやリュシフェルは黄金の蝶でフィーナを罠にかけている。彼の仕業なのか、フィーナは憎むべきはずのレイジを憎みきれない。
あんな夢を作り上げてまでフィーナに見せる意図までは分からないけれど。
「いや。実際にレイジの身に起こったことだ」
「それを、どうして私に見せたの?」
「どうしてだろうな。俺にも分からぬ」
悪魔は自嘲気味に笑った。
「俺はレイジが十八歳の時から見ていた。レイジは父親と折り合いが悪いし、父親代わりのつもりでいるのかもしれぬ」
「悪魔なのに?」
「そうだな」
フィーナは腕の中で穏やかな寝息を立てはじめているレイジを起こしてしまわないようにそっと離れ、上半身を起こした。
かすかな温もりが消えて行くことが寂しい。無意識に指を絡め、繋いだ。
ベッドに細い短剣が落とされた。
月の光を集めたような冷たい銀色の光を放っている。
目的が分からなくてフィーナはリュシフェルを見上げた。
「レイジの命を絶てば、おそらくそれはレイジの救いになる」
つまり、この短剣で殺してしまえということなのだろうか。
許しと救いをフィーナから与えさせる為に、あんな夢まで見せたのだろうか。
でも、正しいことだとは思えなかった。
フィーナは静かにかぶりを振る。
「彼の命の在り方は、彼自身が決めるものだわ。私が勝手に摘み取ることはできない」
ベッドを降りて返しに行くのも違う気がして、手を伸ばして短剣を掴むとベッドの下へと落とした。
いつか、あの時に殺してしまえば良かったと後悔する時が来るかもしれない。いや――憎んでなどいないのだ。後悔する時なんて、絶対に来ない。
唆そうとした企みが跳ねのけられたのに、リュシフェルは何故か満足そうだった。
彼は彼でレイジに何を思うのだろう。本当に父親と同等の感情を抱いているのだろうか。
悪魔なのに。
「レイジがはめているこの指輪があなたとの契約の印?」
中指にはめられた、三匹の蛇が束ねられた指輪をなぞりながら話題を変える。
「そうだ。お前がはめても契約は成立させられる」
「悪魔の誘惑なんかに乗るはずがないでしょう」
天使のフィーナにとって、蛇は最も忌むべき生き物だ。
《原初の女》を誘惑し、そして《暁の堕天使》を象徴するものである。
自ら堕ちるつもりなどない。誘いを軽く一蹴し、ふとした疑問を問いかけた。
「レイジは何を契約の代償に支払っているの?」
「何も」
「何も?」
予想外の答えだ。
フィーナは首を傾げた。
悪魔は契約の代償を必ず要求する。無償で何かをすることなどありえない。そういう取り決めがあるとかいうわけではなく、そういう種族だからだ。
「正確に言えば、召喚されたその時には代償を要求している。だが契約そのものに関しては何もない」
「あなたはそれでもいいということ?」
「まあ、そうだな。魂の形を気に入ったから生きている間は契約を結んだ」
よく分からないけれど、リュシフェルにとってレイジの魂の在り方はそれだけで契約の代償として足り得るものだということだろう。
気まぐれで、望めば何であろうと手に入れられる大悪魔だからこその対価であったし、故に死の間際のレイジに惹かれて姿を見せたのかもしれない。
きっと、フィーナが蝶に誘われて《下界》に落ちたのと同じだ。
そういう運命にあった。
何もかもが、神が望んでいることなのだ。
「あれは決して、明るい道を歩くことはできない魂だ」
どこか陶然と言い、だが、と今度は声に憐れみの色を乗せて続ける。
「人の子であるが故に闇に堕ちきることもできない」
ゆっくりと髪を、背を撫でる。冷たい額に口づけて頬を寄せた。
今見たのは、何だったのだろう。
うなされた様子のレイジが心配で思わず触れた途端、フィーナの中に流れ込んで来た。その奔流に飲み込まれてしまいそうで、縋りつくようにレイジを抱きしめずにいられなかった。
(レイジと……このお部屋で過ごされていたという、お母様……?)
肉親との交わりは《天界》では最大の禁忌だ。
でも今よりもあどけない雰囲気のレイジは、それを望んではいないように見えた。
禁忌を犯しているのはフィーナだってそうだ。愛のない交わりをしている。そうさせたのは他ならぬレイジではあるけれど、フィーナには彼の穢れを断罪できない。
「お優しい天使様は、実の母親に犯された過去を持つ美貌の王子様に絆されたか?」
ふいに声が聞こえて視線を向ける。
リュシフェルが中空に座り、見下ろしていた。
「今まで、どこにいたの?」
姿を見るのはしばらく振りだ。
悪魔とその契約者は比較的行動を共にする印象があった。けれどレイジたちに関してはそういうわけでもないらしい。尋ねれば悪魔は立てた右足の上で頬杖をついた。
「俺は別にレイジの保護者じゃない。喚ばれれば協力はするが、常に傍で見守ってはおらぬ」
それとも、と悪魔は唇の端を吊り上げる。
「ずいぶんと二人でお楽しみのようだったから遠慮していたんだが、見せたかったのか」
「見、見せたくはないけど……それに、どうして知って」
フィーナは口ごもった。
頬がどんどん熱を帯びて行く。動揺して余計なことを言ってしまった。"お楽しみ"とはそういう意味で、快楽に耽っていたと肯定したようなものだ。
リュシフェルには凌辱されているのを見られている。でも、だからと言って見られても平気だというわけじゃない。
「前に言っただろう、お前の身体を気に入っているようだと。レイジが抱く気のない女を手元に置いておくはずがない」
顔を真っ赤にするフィーナには構わずリュシフェルは話を続けた。
その言葉に今度は心が冷えて行く。
レイジは今まで、たくさんの女性を相手に愛のない交わりを繰り返していたようだった。
今はフィーナがその相手になっている。
だけどフィーナも大勢のうちの一人にしか過ぎず、レイジが飽きたら次は別の女性が相手をするに違いない。
「レイジは、ずっと……そうだったの?」
「そう、とは?」
逆に質問で返されてフィーナは口を噤んだ。
聞きたいことなど分かっているのに悪魔は素知らぬ顔をする。どう切り出せば良いのか分からず、慎重に言葉を選びながら聞いた。
「その……不特定の女性と」
本当に知りたいことを言ってしまわないようにしたせいで歯切れが悪くなった。
(レイジが愛した女性は過去にいなかったの?)
聞きたいけれど聞いてどうなることでもなく、そして聞きたくない気持ちもあって胸が苦しくなる。
つらい記憶を抱えたレイジが心を寄せた女性がいたのなら、その女性は彼にとって本当に大切で愛しい女性だったはずだ。
頭の中に色んな想いが渦巻き、フィーナはレイジを抱きしめたままの腕からほんの少しだけ力を緩めた。
「少なくとも、俺と契約を結んでからはそうだな。全て一夜限りで同じ女とは二度寝ることはなかった」
リュシフェルの言葉に安堵する自分がいる。
フィーナを含め、誰もレイジの"特別"にはなりえなかった。フィーナがそうでなかったとしても、他に誰もいないなら、それでいい。そう思ってしまう自分に戸惑う。
絆されたのかとリュシフェルは聞いた。
そんなはずはない。
でも純潔を散らされたのに憎いとも思えなかった。
「さっきのはあなたが見せていたの?」
レイジがまだ少年だった頃の記憶のようなものを見た。
幸せそうには見えなかった、痛ましい記憶をフィーナは知ってしまった。
「そうだ」
「私がレイジを許す為の、偽りのものなの?」
騙す為に都合の良い夢を見せるくらい、悪魔ならお手の物だ。
ましてやリュシフェルは黄金の蝶でフィーナを罠にかけている。彼の仕業なのか、フィーナは憎むべきはずのレイジを憎みきれない。
あんな夢を作り上げてまでフィーナに見せる意図までは分からないけれど。
「いや。実際にレイジの身に起こったことだ」
「それを、どうして私に見せたの?」
「どうしてだろうな。俺にも分からぬ」
悪魔は自嘲気味に笑った。
「俺はレイジが十八歳の時から見ていた。レイジは父親と折り合いが悪いし、父親代わりのつもりでいるのかもしれぬ」
「悪魔なのに?」
「そうだな」
フィーナは腕の中で穏やかな寝息を立てはじめているレイジを起こしてしまわないようにそっと離れ、上半身を起こした。
かすかな温もりが消えて行くことが寂しい。無意識に指を絡め、繋いだ。
ベッドに細い短剣が落とされた。
月の光を集めたような冷たい銀色の光を放っている。
目的が分からなくてフィーナはリュシフェルを見上げた。
「レイジの命を絶てば、おそらくそれはレイジの救いになる」
つまり、この短剣で殺してしまえということなのだろうか。
許しと救いをフィーナから与えさせる為に、あんな夢まで見せたのだろうか。
でも、正しいことだとは思えなかった。
フィーナは静かにかぶりを振る。
「彼の命の在り方は、彼自身が決めるものだわ。私が勝手に摘み取ることはできない」
ベッドを降りて返しに行くのも違う気がして、手を伸ばして短剣を掴むとベッドの下へと落とした。
いつか、あの時に殺してしまえば良かったと後悔する時が来るかもしれない。いや――憎んでなどいないのだ。後悔する時なんて、絶対に来ない。
唆そうとした企みが跳ねのけられたのに、リュシフェルは何故か満足そうだった。
彼は彼でレイジに何を思うのだろう。本当に父親と同等の感情を抱いているのだろうか。
悪魔なのに。
「レイジがはめているこの指輪があなたとの契約の印?」
中指にはめられた、三匹の蛇が束ねられた指輪をなぞりながら話題を変える。
「そうだ。お前がはめても契約は成立させられる」
「悪魔の誘惑なんかに乗るはずがないでしょう」
天使のフィーナにとって、蛇は最も忌むべき生き物だ。
《原初の女》を誘惑し、そして《暁の堕天使》を象徴するものである。
自ら堕ちるつもりなどない。誘いを軽く一蹴し、ふとした疑問を問いかけた。
「レイジは何を契約の代償に支払っているの?」
「何も」
「何も?」
予想外の答えだ。
フィーナは首を傾げた。
悪魔は契約の代償を必ず要求する。無償で何かをすることなどありえない。そういう取り決めがあるとかいうわけではなく、そういう種族だからだ。
「正確に言えば、召喚されたその時には代償を要求している。だが契約そのものに関しては何もない」
「あなたはそれでもいいということ?」
「まあ、そうだな。魂の形を気に入ったから生きている間は契約を結んだ」
よく分からないけれど、リュシフェルにとってレイジの魂の在り方はそれだけで契約の代償として足り得るものだということだろう。
気まぐれで、望めば何であろうと手に入れられる大悪魔だからこその対価であったし、故に死の間際のレイジに惹かれて姿を見せたのかもしれない。
きっと、フィーナが蝶に誘われて《下界》に落ちたのと同じだ。
そういう運命にあった。
何もかもが、神が望んでいることなのだ。
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