箱入り令嬢と秘蜜の遊戯 -無垢な令嬢は王太子の溺愛で甘く蕩ける-

瀬月 ゆな

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最愛

秘密の隠し場所 2  ☆

 潤んだ涙がこぼれるより先にアドルフォードの唇が目尻に触れて吸い取った。
 傍にいたいだけなのに、言葉が上手く伝えられない。それはつまり疲れているということなのだろうか。

「お兄様と一緒にいたいの、それだけなの」
「うん。分かってるよ」
「――それに、あの」
「ん?」

 フィオレンツィアは顔を伏せた。
 気がかりなことが、一つある。

 フィオレンツィアのお尻の下のシーツは彼女の蜜と、胎内に入りきれず、あるいは剛直の抽送により行為の最中に掻き出されては溢れたアドルフォードの精液とでぐしょぐしょだった。
 こんな状態になっていては新しいものに取り替えなければいけない。そうしたら今夜何をしていたのか侍女にばれてしまうだろう。

 アドルフォードに純潔を捧げたことが知られる恥ずかしさより、二人だけの秘密が秘密でなくなってしまう寂しさでフィオレンツィアは泣きそうになる。着替えを手伝ってくれた侍女にはすでに気がつかれている節はあるけれど、他人から勘繰りをされるのと自らが示すのとでは意味合いがまるで違った。

「このままだと、お兄様と私だけの秘密に気がつかれちゃいそうで、いやなの……。二人だけの秘密じゃなくなっちゃう」
「ずっと君と僕の二人だけの秘密にして来たのに、それは困るね」

 不安げな瞳を向けるフィオレンツィアの髪を一房取り、アドルフォードは唇を寄せた。それから優しい笑顔を浮かべてみせる。

「じゃあ君が眠っちゃう前に急いで、二人だけの秘密を守る為に一緒に後片付けをしようか」
「後片付け?」
「うん」

 言われるが否や足を左右に大きく開かれ、まだ何かされるのかとフィオレンツィアは心配そうな目を向けた。すると激しく求め合った余韻を色濃く残す蜜口に指が挿入され、かぶりを振る。

「お兄様……本当に、後片付け……?」
「そう言っただろう?」

 アドルフォードは頷き、挿入したのは人差し指だろうか。指を中で軽く曲げて、中を掻き出すような動きでゆっくりと出し入れを繰り返す。そうして温かく粘度のある液体が、ごぷりと重たげな様子で蜜口からこぼれるのが分かった。

 おそらくは――精液に違いない。

「んん……っ」

 懸命に押し殺そうとしても、声が漏れてしまう。中がうごめく度に蜜と精液とが混じり合ったものが足のつけ根からお尻へ伝った。

 ――せっかく、たくさん出してもらったのに。

 不満が表情に出てしまっていたのだろう。アドルフォードは苦笑しながら逆の手でフィオレンツィアの頭をそっと撫でた。

「さすがに今日は夢中になりすぎたからね。次からは僕ももう少し気をつけるよ。――気をつけることができたら、だけど」

 しばらくして、胎内の精液は全て掻き出されたのかアドルフォードの指が止まった。それから何故かもう一本の指を蜜口に押し当てて来る。

「指でだけど、いきたい?」
「……いじ、わる」
「いかなくていい?」
「っ、お兄様の、ばかばか……」

 アドルフォードの指に触れられるのがとても好きで、気持ち良くしてくれるのも、同じくらい好きだ。
 涙で潤む目でアドルフォードを睨むと、ごめんね嫌いにならないで、と耳元を啄まれながら指がさらに二本も挿入された。

「君がいってる可愛い姿を、もう一度僕に見せて」



 その後は色々と慌ただしかった。とは言え、ほとんどをアドルフォードがしてくれたのだけれど、フィオレンツィアはあっという間に絶頂を迎えさせられ、お湯で湿らせた布で身体を拭いた。

 今までずっと身体の下にあったものはシーツではなく、アドルフォードに贈られたネグリジェだったらしい。
 体力の大半以上を使い果たしてしまったフィオレンツィアが緩慢な動作で身体を拭いている間、アドルフォードは二人の体液で汚れたネグリジェをどこかに処分しに行ったようだった。王城内の施設は知らないものの方が多いから、それがどこかは分からない。聞かない方が良いような気もした。

 戻って来たアドルフォードは最初からそうすることを見越していたに違いない。全く同じデザインの真新しいネグリジェを用意していて着替えさせてくれた。もちろん、コルセットをつけるのも忘れない。

「良く似合うね。可愛いね。用意して良かった」

 その手で脱がされることの方が多かったから、着せられるという行為に逆にドキドキする。
 しかもアドルフォードは、レースのネグリジェ姿のフィオレンツィアが本当にお気に入りのようだ。着せる間も何回も褒めてくれて、嬉しいけれど少し恥ずかしい。

「ずっと傍にいるからゆっくりとおやすみ、僕だけのフィオレア」

 そうして着替えも終わるとアドルフォードはフィオレンツィアをさらに引き寄せた。髪を撫でたり、額に口づけたりする。
 ひたすら甘やかすような優しい仕草に、フィオレンツィアはようやく目を閉じて眠りに落ちた。

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