目指せへいおんライフ!……波乱万丈なんて望んでない!!

おいしいクルミ

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第2部

40:ちょっと質問しに行ってきます

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「なー、おまえ、さっきからどうしたの?」




「……、え?あ、ん?」




「なんか、ずっと考え事してるし、急に職員に名前聞き出すし。」




「あー、ちょっと。後で話すね。」




「そ。あ、じゃあさ、一回俺の家に戻っていいか?」




「いいけど、どうしたの?」




「親父に、今日のこと話したいし、お前と行くんだから、紹介する。いいか?」




「そっか、そうだよね。うん、いいよ。」




「お前は親に言わなくていいの?」




「あー、うん。もう出発してるでしょ?」




「そっか。」




ライアン君には、悪魔素だとか、私が追ってる女のこととか言った方がいいかな?

パーティー組むときあれだけいろいろ言っといて、結局秘密、はないよね。

それに、どうせ巻き込まれちゃう、私と一緒に行動するなら。




あ、精霊とかって他の人に言っていいのかな?

”精霊界は、人間界から結界で守られたところにあって、見ることも触ることもできないし、お伽話とされてほとんどの人が存在を知らない。それは、昔にいろいろトラブルがあってのこと” だったよね?

教えていいのかなぁ?




ソフィアナさんに聞きたいけど、どうやったら知らせられるのかな?

一回精霊界に行くべきかな?

でも、時間、かかるよね……。




行って戻って、って魔道具だから時間かからない?

んー……。







一回行くか。




転移の魔道具もらったし、ここの登録しちゃおう。




あ!ライアン君のおうちに登録すれば、どこにいても帰ってこれる!

そうすれば、ライアン君のおうちの人も安心だと思う。




「ライアン君、一回、一瞬で戻ってくるけど、出かけてもいい?」




「いま?」




「いま。」




「一瞬で戻ってくるとか無理じゃ?」




「一瞬は無理だけど、5分以内にはかえってくる。」




「どこいくの?」




「あとで教える、でいい?」




「ん?まあ、いいけど。」




話したりしているうちに、あっという間にホイット商会まで戻ってきた。




「じゃあ、行ってくるね!」




「ここまで来てよかったの?」




「?どこでもかわんないよ?」




マジックバックから転移魔道具を取出す。




ソフィアナさん、出て行ってすぐに帰ってきたら驚くかな?




「ま、まどうぐ!?」




「?そうだよ?」




さっさと聞いてこよう。




魔道具に魔力を流すと、目の前の空間がゆがんで、次の瞬間には、朝ソフィアナさんと別れた部屋にいた。







「へ?エ、エレナちゃ、ん?」




「ただいまもどりました……。」




「はやくない!?」




「色々あって……。実は、今日あの後、――――――――」




ソフィアナさんに簡単に今日のことを話す。




「だから、その男の子、ライアン君にここでのこと話しちゃって大丈夫ですか?」




「うーん、そうねぇ……。ちょっと待って、今、その男の子のことみてみる。」




「?」




「――――――害意はなさそう。というか……。うん、きっとあの子なら大丈夫よ。それに、あの子は、エレナちゃんの魔力ほどではないけど、人間としては最高レベルの物理系攻撃の素質を持ってる。仲間であったら、きっと心強いこともあると思うわよ。」




「そうなんですね。ほんとうにすごいんだ。」




「待たせてるのなら早く戻ったら?」




「あ、そうでした!それでは、また!」




「まったく、もうちょっと落ち着いて戻ってきて頂戴よ。」




「次は二人できますね!」




「あなたが、仲間と思った人には、仲間になったら言っても大丈夫。ただ、くれぐれも話す人は考えて。」




「わかりました。しっかり見極めはします。」




「そうしてね。じゃあ、いきなさいな。」




「はい、行ってきます!」




「あ、そういえば、魔道具の登録はむこうでしたの?」




「え?……あ、そういえば。」




「はぁ……。まったく、何やってるのよ。頭はいいのに、なんかいっつも抜けてるし、危なっかしいし。」




「……。ご、ごめんなさい。」




「送ってあげるから、次は気をつけなさいよ?」




「はい……。」




「じゃあ、ここに魔力流して。」




ソフィアナさんの作った魔法陣に魔力を流すと、さっきと同じように空間の歪みを感じた。




「気をつけなさいよー。」




「あ、ありがとうございました!」







あっという間にさっきと同じ場所に戻ってきた。

ライアン君は律儀にも同じ場所で待っていてくれている。




「ただいま!」




「お、おかえり?」




「どうしたの?」




なんか、間抜けな顔してる。

そして、なぜ疑問形?




「いや、だって、そりゃ、は?」




「いや、こっちが、は?、だよ?」




「お前、どっかの貴族なのか?」




「え、ええぇ!?私が!?なんで!?」




「魔道具、それも転移の魔道具とかもってんの、この国では貴族だけだと思うぜ?」




「え、そうなの?」




「しらねーの!?お前、常識って習ってない?」




「失礼な!……でも、確かにそのあたりわかんないかも……。」




「どんな生活してきたんだよ……。」




「そ、そのあたりは、いろいろ話が終わったら話すよ。」




「そうか。じゃ、いくか。」




「うん。」







ライアン君のお父さんにあいに、さっき出たばかりのホイット商会の中に入った。










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