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六章
29.新領主の誕生
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「イーディスが見つかった。そして彼女こそが次の領主となった!」
アンクレットはそう宣言し、ここにいない者を含め、全員本部に集まるように指示を出す。すると全員が散り散りに動きだす。イーディスとアンクレットは休んでいるケトラに声をかけ、一足先に本部へと向かう。
食堂に到着してすぐにアンクレットは魔界から持ち帰った資料に目を通していく。本当に内容が頭に入っているのかと思うほどの早さで紙をめくり、そして「本当にあの人は人使いが荒い」とぼやいた。けれど彼の表情はどこか嬉しそうだ。端に置かれたホワイトボードを引っ張ってきて、きゅっきゅと音を立てながらこれからの予定を記していく。そしてやってきた人達にテキパキと指示を出していく。
まず初めにするべき仕事は、各国の王族や外にいる職員達へ新領主の誕生を知らせることらしい。イーディスの領主としての初役目は職員が作成した手紙の最後にサインをすること。名前は『イーディス=フランシカ』でも『イーディス=ギルバート』でも、ましてや『ラスカ=レトア』でもない。『ラスカ=カルドレッド』である。国民のいないカルドレッド特別領でたった一人、領主のみがこの土地の戸籍を得ることになる。ちなみに許可ではなく、強制だ。まさか再び名前が変更されるとは思っていなかったイーディスはひどく驚いたが、理由を聞けば納得せざるを得なかった。この場所は唯一の独立領。カルドレッドと特別な協力関係にあるギルバート領は特例として、特定の国や地域に力が集まることを恐れたのだろう。大陸のパワーバランスを崩さぬよう、カルドレッドの領主に就任した者は出身国の戸籍を失うことになる。特に今のシンドレアには癒やしの聖女と二人の剣聖がいる。力が集まりすぎているのだ。二度目の戸籍抹消となるが仕方ない。完成した手紙に『ラスカ=カルドレッド』の名前を記していく
「ところでバッカス様はまだ研究室に?」
視線は手紙に固定したまま、隣で文章と宛名を確認しているアンクレットに話しかける。
「バッカスならイーディスが見つからなかった時に声をかけたが応答がなかった。この場にいないということはおそらく招集をかけた時にも応じなかったのだろう。無視をしたのか、ただ寝ていただけなのか」
「そうですか。なら後で私が行ってきます」
「え、イーディスが?」
「バッカス様にも渡したいものと言いたいことがあって」
「……手伝えって?」
「はい」
「そうか……もう止めやしないさ。行ってこい」
細々とした確認はアンクレットが済ませておいてくれるらしい。サインをし終えたイーディスは彼に頭を下げた。入り口に繋いでおいたケトラに跨がり、今度はバッカスの研究所へと向かう。羽根男から預かってきた手紙の入ったバッグを撫で、すうっと息を吸う。何でも手紙にはレトア家の人間としての激励の言葉が書き連ねてあるらしい。最悪、イーディスの言葉が届かなかった時には窓の隙間からでもねじ込む覚悟である。
「よし」
グッと拳を固めて気合いを入れてからベルを鳴らす。一回、二回、三回と。時間をおいて鳴らしてみたもののやはり応答なし。とはいえ、想定内だ。今のイーディスはここで引いてやるつもりはない。イーディスはバッグの中から魔道書を取り出し、拡声器を出す。そして思い切り息を吸い込んで「バッカス様。私、暇すぎて領主になっちゃったので手伝ってください!」と叫んだ。あまりの大声に音割れしてしまっている。けれど構わず「出てきてください」「もう一年ですよ、一年」「十年に比べれば少ないとはいえ、結構待ちましたよ」と言葉を続けていく。そして「いっそチェーンソーでも出してドアを破壊するのも」と口にするとようやく中からバタバタと音が聞こえてくる。物が落ちるような音もする。ドアから少し離れて「私、使いやすいチェーンソーの選び方とか分からないので、変な形のが出るかもしれません」と追い打ちをかけてみる。するとようやく閉ざされていたドアが開いた。
「危ないだろ!」
久しぶりに見た彼の頭はボサボサで髭も伸びっぱなし。おまけにクマだってどす黒いのが出来ている。それでもイーディスを止めるために慌てて出てきてくれたのだ。
「使いませんよ。チェーンソーとか危ないじゃないですか」
「ハメられた……」
「チェーンソーなんて使わなくてもドアくらい破壊できますから」
「冗談、だよな?」
「本気ですよ? 想像、って便利ですよね~」
小型ハンマーや女性も使える小さめの斧なんかもすぐに出すことが出来る。それにドアだって壊しても新しいものを作れるのだ。カルドレッドにいる限り、魔は使い放題。おまけにバッカスの研究所の外装はとてもシンプルで想像も楽ちんである。破壊衝動は持ち合わせていないが、壊してもサクッと新しいものを作ればいいと割り切ることは出来る。本当に便利な能力だ。
「……それで、領主になったっていうのは嘘だよな?」
「それも本当ですよ」
「なんで!」
「来たばかりの頃、バッカス様が暇な時にチャレンジしてみるといいと言っていたじゃないですか。それを思い出して」
「そんな、俺のせい……」
イーディスの腕を掴んだと思えば、力なく手を緩めていく。アンクレットといい、バッカスといい、なぜこんなに領主になることに否定的なのだろうか。イーディスはだらんと落ちたバッカスの両手を掴み、彼の目を真っ直ぐと見つめる。
「バッカス様のせいではなく、バッカス様のおかげなんです。カルバスの作家さんの未発表作もいっぱい読めますし、やりたいことも出来ました。ですが何分私には知識が足りなくて……よければ手伝ってくれませんか?」
「手伝う? 俺が?」
「嫌、ですか?」
「そんな! でもいいのか? 俺は学生時代もろくに守れなくて、こっちに来てからだって寂しい思いをさせてばかりで何の役にも立てていない」
「寂しいのはバッカス様が引きこもったからです」
「うっ」
「マリア様もキース様もローザ様も忙しくてなかなか来られないのに、バッカス様まで……。お忙しいのは仕方ないかもしれませんが、ずっと顔も見られなかったら寂しいじゃないですか。もっとお話しましょう?」
ね、と繋いだ手を揺らしながら肯定の言葉を求める。
兄妹だろうと友人だろうと言い方なんてどうでもいい。イーディスはイーディスだし、バッカスはバッカスだ。名前が変わったところで中身まで変わるようなものでもない。イーディスはバッカスと話したいし、彼に協力してもらいたい。
「許して、くれるのか?」
「許すも何も。手伝って欲しいのもお話ししたいのも私のワガママですよ?」
「ワガママ、か。なら友として、兄として、答えてやらなきゃな」
「手伝ってくれるんですか!」
「もちろん。それがイーディス嬢の、イーディスの望みとあれば」
「ありがとうございます」
用件すら聞かず、バッカスは当たり前だと頷く。アンクレットに続き、頼りがいのある仲間を手にしたのだ。頬も緩むというものである。イーディスは上機嫌になりながら、くるくると回る。そしてハッとした。バッグの中にしまったままのものの存在に気付いたのである。
「あ、そうそう。魔界に行った時にバッカス様にお手紙を預かってきてまして」
「魔界から手紙? 誰からだろう?」
「名前は分かりませんが、いい人? でしたよ」
バッグの中から手紙を取り出し、これです、と手渡す。バッカスは受け取った封筒をひっくり返して差出人を確認し……手が止まった。
「彼は……え、嘘だろう?」
「お知り合いかなと思ったのですが」
「ああ親戚だ」
バッカスによると、羽根男は数代前のレトア家当主らしい。それもレトア家でも稀なほどのシスコンで、妹がコケにされたと散々金をむしり取った挙げ句に領地まで拡大させた凄い人らしい。だが一番驚くべきことはそこではない。何代かに一度、こんなことがあるらしい。レトア家って一体……。いや、こういう性格だからこそ正気を失うほど魔に犯されることなく、共存出来ていたのだろう。
「俺はもう、悪夢にうなされずに済むのか」
バッカスは手紙を読み進めながら、小さく呟いた。その表情はどこかホッとしていた。彼もまた、悪夢にうなされていた一人らしい。
『魔に犯された者達が見る悪夢とは何なのか』――イーディスは魔界から帰る直前に魔王に質問してみた。
以前、アンクレットから教えてもらったことだけではどうも納得いかなかったのだ。実際、彼の話は少しだけ違う。彼は『自分が一番見たくない光景が何度も繰り返されるようになる』と言っていたが、正確には悪夢とは『聖母が分岐させた世界のうち、本人が最も見たくないと思う世界で起きた光景を繰り返し見ること』である。ただし滅ぶ未来が確定した世界と、その人がいない世界は悪夢には反映されないらしい。つまり現実と夢に違いがなかったと話していたアンクレットは、他の世界でも全く同じ生活を送っていたか、もしくは悪夢となる世界が存在しなかったか、それとも――。いや、詮索はよそう。彼らが再びうなされなければそれでいいのだ。
アンクレットはそう宣言し、ここにいない者を含め、全員本部に集まるように指示を出す。すると全員が散り散りに動きだす。イーディスとアンクレットは休んでいるケトラに声をかけ、一足先に本部へと向かう。
食堂に到着してすぐにアンクレットは魔界から持ち帰った資料に目を通していく。本当に内容が頭に入っているのかと思うほどの早さで紙をめくり、そして「本当にあの人は人使いが荒い」とぼやいた。けれど彼の表情はどこか嬉しそうだ。端に置かれたホワイトボードを引っ張ってきて、きゅっきゅと音を立てながらこれからの予定を記していく。そしてやってきた人達にテキパキと指示を出していく。
まず初めにするべき仕事は、各国の王族や外にいる職員達へ新領主の誕生を知らせることらしい。イーディスの領主としての初役目は職員が作成した手紙の最後にサインをすること。名前は『イーディス=フランシカ』でも『イーディス=ギルバート』でも、ましてや『ラスカ=レトア』でもない。『ラスカ=カルドレッド』である。国民のいないカルドレッド特別領でたった一人、領主のみがこの土地の戸籍を得ることになる。ちなみに許可ではなく、強制だ。まさか再び名前が変更されるとは思っていなかったイーディスはひどく驚いたが、理由を聞けば納得せざるを得なかった。この場所は唯一の独立領。カルドレッドと特別な協力関係にあるギルバート領は特例として、特定の国や地域に力が集まることを恐れたのだろう。大陸のパワーバランスを崩さぬよう、カルドレッドの領主に就任した者は出身国の戸籍を失うことになる。特に今のシンドレアには癒やしの聖女と二人の剣聖がいる。力が集まりすぎているのだ。二度目の戸籍抹消となるが仕方ない。完成した手紙に『ラスカ=カルドレッド』の名前を記していく
「ところでバッカス様はまだ研究室に?」
視線は手紙に固定したまま、隣で文章と宛名を確認しているアンクレットに話しかける。
「バッカスならイーディスが見つからなかった時に声をかけたが応答がなかった。この場にいないということはおそらく招集をかけた時にも応じなかったのだろう。無視をしたのか、ただ寝ていただけなのか」
「そうですか。なら後で私が行ってきます」
「え、イーディスが?」
「バッカス様にも渡したいものと言いたいことがあって」
「……手伝えって?」
「はい」
「そうか……もう止めやしないさ。行ってこい」
細々とした確認はアンクレットが済ませておいてくれるらしい。サインをし終えたイーディスは彼に頭を下げた。入り口に繋いでおいたケトラに跨がり、今度はバッカスの研究所へと向かう。羽根男から預かってきた手紙の入ったバッグを撫で、すうっと息を吸う。何でも手紙にはレトア家の人間としての激励の言葉が書き連ねてあるらしい。最悪、イーディスの言葉が届かなかった時には窓の隙間からでもねじ込む覚悟である。
「よし」
グッと拳を固めて気合いを入れてからベルを鳴らす。一回、二回、三回と。時間をおいて鳴らしてみたもののやはり応答なし。とはいえ、想定内だ。今のイーディスはここで引いてやるつもりはない。イーディスはバッグの中から魔道書を取り出し、拡声器を出す。そして思い切り息を吸い込んで「バッカス様。私、暇すぎて領主になっちゃったので手伝ってください!」と叫んだ。あまりの大声に音割れしてしまっている。けれど構わず「出てきてください」「もう一年ですよ、一年」「十年に比べれば少ないとはいえ、結構待ちましたよ」と言葉を続けていく。そして「いっそチェーンソーでも出してドアを破壊するのも」と口にするとようやく中からバタバタと音が聞こえてくる。物が落ちるような音もする。ドアから少し離れて「私、使いやすいチェーンソーの選び方とか分からないので、変な形のが出るかもしれません」と追い打ちをかけてみる。するとようやく閉ざされていたドアが開いた。
「危ないだろ!」
久しぶりに見た彼の頭はボサボサで髭も伸びっぱなし。おまけにクマだってどす黒いのが出来ている。それでもイーディスを止めるために慌てて出てきてくれたのだ。
「使いませんよ。チェーンソーとか危ないじゃないですか」
「ハメられた……」
「チェーンソーなんて使わなくてもドアくらい破壊できますから」
「冗談、だよな?」
「本気ですよ? 想像、って便利ですよね~」
小型ハンマーや女性も使える小さめの斧なんかもすぐに出すことが出来る。それにドアだって壊しても新しいものを作れるのだ。カルドレッドにいる限り、魔は使い放題。おまけにバッカスの研究所の外装はとてもシンプルで想像も楽ちんである。破壊衝動は持ち合わせていないが、壊してもサクッと新しいものを作ればいいと割り切ることは出来る。本当に便利な能力だ。
「……それで、領主になったっていうのは嘘だよな?」
「それも本当ですよ」
「なんで!」
「来たばかりの頃、バッカス様が暇な時にチャレンジしてみるといいと言っていたじゃないですか。それを思い出して」
「そんな、俺のせい……」
イーディスの腕を掴んだと思えば、力なく手を緩めていく。アンクレットといい、バッカスといい、なぜこんなに領主になることに否定的なのだろうか。イーディスはだらんと落ちたバッカスの両手を掴み、彼の目を真っ直ぐと見つめる。
「バッカス様のせいではなく、バッカス様のおかげなんです。カルバスの作家さんの未発表作もいっぱい読めますし、やりたいことも出来ました。ですが何分私には知識が足りなくて……よければ手伝ってくれませんか?」
「手伝う? 俺が?」
「嫌、ですか?」
「そんな! でもいいのか? 俺は学生時代もろくに守れなくて、こっちに来てからだって寂しい思いをさせてばかりで何の役にも立てていない」
「寂しいのはバッカス様が引きこもったからです」
「うっ」
「マリア様もキース様もローザ様も忙しくてなかなか来られないのに、バッカス様まで……。お忙しいのは仕方ないかもしれませんが、ずっと顔も見られなかったら寂しいじゃないですか。もっとお話しましょう?」
ね、と繋いだ手を揺らしながら肯定の言葉を求める。
兄妹だろうと友人だろうと言い方なんてどうでもいい。イーディスはイーディスだし、バッカスはバッカスだ。名前が変わったところで中身まで変わるようなものでもない。イーディスはバッカスと話したいし、彼に協力してもらいたい。
「許して、くれるのか?」
「許すも何も。手伝って欲しいのもお話ししたいのも私のワガママですよ?」
「ワガママ、か。なら友として、兄として、答えてやらなきゃな」
「手伝ってくれるんですか!」
「もちろん。それがイーディス嬢の、イーディスの望みとあれば」
「ありがとうございます」
用件すら聞かず、バッカスは当たり前だと頷く。アンクレットに続き、頼りがいのある仲間を手にしたのだ。頬も緩むというものである。イーディスは上機嫌になりながら、くるくると回る。そしてハッとした。バッグの中にしまったままのものの存在に気付いたのである。
「あ、そうそう。魔界に行った時にバッカス様にお手紙を預かってきてまして」
「魔界から手紙? 誰からだろう?」
「名前は分かりませんが、いい人? でしたよ」
バッグの中から手紙を取り出し、これです、と手渡す。バッカスは受け取った封筒をひっくり返して差出人を確認し……手が止まった。
「彼は……え、嘘だろう?」
「お知り合いかなと思ったのですが」
「ああ親戚だ」
バッカスによると、羽根男は数代前のレトア家当主らしい。それもレトア家でも稀なほどのシスコンで、妹がコケにされたと散々金をむしり取った挙げ句に領地まで拡大させた凄い人らしい。だが一番驚くべきことはそこではない。何代かに一度、こんなことがあるらしい。レトア家って一体……。いや、こういう性格だからこそ正気を失うほど魔に犯されることなく、共存出来ていたのだろう。
「俺はもう、悪夢にうなされずに済むのか」
バッカスは手紙を読み進めながら、小さく呟いた。その表情はどこかホッとしていた。彼もまた、悪夢にうなされていた一人らしい。
『魔に犯された者達が見る悪夢とは何なのか』――イーディスは魔界から帰る直前に魔王に質問してみた。
以前、アンクレットから教えてもらったことだけではどうも納得いかなかったのだ。実際、彼の話は少しだけ違う。彼は『自分が一番見たくない光景が何度も繰り返されるようになる』と言っていたが、正確には悪夢とは『聖母が分岐させた世界のうち、本人が最も見たくないと思う世界で起きた光景を繰り返し見ること』である。ただし滅ぶ未来が確定した世界と、その人がいない世界は悪夢には反映されないらしい。つまり現実と夢に違いがなかったと話していたアンクレットは、他の世界でも全く同じ生活を送っていたか、もしくは悪夢となる世界が存在しなかったか、それとも――。いや、詮索はよそう。彼らが再びうなされなければそれでいいのだ。
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