123 / 177
六章
28.それでは地上に帰りましょう
しおりを挟む
羽根男が妹語りを続けている間、イーディスはいくつか魔王に質問を投げかけて少しずつ情報を増やしていく。そしてようやく落ち着いた羽根男がついでにバッカスへの手紙も書くというので、それも待つことにした。
こうして魔王から未発表作品を、羽根男からはアンクレットに当てた書類と手紙を持たせてもらい、魔界を後にする。
どうやって帰るのかと疑問に思っていたが、帰りは魔王の玉座に座ればすぐだった。遺跡の中の椅子と魔王城の王座が転移装置となっているらしい。本来ならば領主に選ばれた者は椅子の前に転移してくる予定だったのだとか。それが全く現れないわ、まさかのキノコの上でランチタイムに突入しているわでどうなっているんだと困っていた、と。だがこれからは領主の指輪があるため、変な場所に転移することはないだろうとのことだ。
そう、イーディスは今後も領主として地上と魔界を行き来する役目を担ったのである。
通常、遺跡には一人一度しか立ち入ることが出来ないのだが、領主のみは例外だと。歴代領主達も何度と行き来しては発展に役立てていたらしい。定期報告とアンクレットのお菓子をよろしく、と頼まれてしまった。魔王もとい作家様から頼まれたのなら仕方ない。アンクレットをゆさゆさと揺らしてでも作ってもらうことにしようと心に誓う。
そして両手に紙袋を提げたイーディスは無事、遺跡の椅子に転移した。
ここから一刻近く歩くのかといえばそうではない。この遺跡、ずっと前の領主の魔法がかけられているらしい。中の道は入った者の魔耐性や心の揺らぎによって構造を変えるのだとか。一直線で迷う余地などなかったと答えればひどく驚いていた。だがどうせ真っすぐな道を作るなら距離も短くしてくれれば良かったのに……とも思うが、それはイーディスが『暇つぶしをしたい』という願いを抱いていたからだろう。確かに入ってすぐに行き止まりについたらつまらない。椅子を磨いたり、眠りこけたりすることもなかった。今度は早く帰りたいと望んだからか、数歩先には門がある。荷物の多いイーディスを思ってか、道幅も少し広めである。
「また来ます!」
門を出る前、振り返って軽く手を振る。
そして重い門を力いっぱい押した。
「ケトラ、お待たせ~」
エサや水は足りただろうか。待たせた分、ご機嫌を取らねばと両手を広げながら馬小屋へと向かう。けれどケトラがいるはずの場所は空っぽ。
空は夕暮れに染まり始めたくらいだ。眠った時間と魔王と話していた時間を合わせてもほんの二、三刻だろう。この短時間でケトラが脱走した、とは考えづらい。餌箱と水入れにもまだまだ中身が沢山残っている。そうなると考えられるのは、ケトラを見つけたカルドレッド職員が取り残されていると勘違いして連れ帰った可能性である。立て札でも設置しておくべきだったか。
仕方ない、歩くか。自分勝手にケトラをもう一度呼ぶ、ということはしたくない。他の馬なんてもってのほかだ。イーディスは馬小屋を消し、代わりに台車を出す。手に持った荷物と肩から提げたバッグを乗せ、ゴロゴロと転がすことにした。
何キロくらいあるのかは分からないが、なかなか良い運動である。
ゴロゴロと音を立てながら半分くらい歩いた段階でハッとした。
「自転車出せばいいのか!」
自転車ーーそれは素晴らしき文明の利器である。自動車やバイクの方が乗っている方は楽なのだろうが、免許もいらなければガソリンもいらない。動力は人間の力のみ。大きめの荷物カゴがついた自転車を出し、台車の荷物を移動させていく。空っぽになった台車は消して、自転車のペダルを漕ぐ。大量の荷物を載せているので少し重いがギア付きにしたのでよく進む。歩くよりずっと楽だ。
帰ったら馬小屋を確認して、いなければアンクレットの元を訪ねよう。ちょうど渡したい書類と手紙もある。ケトラが見つかったらバッカスの元へ行ってーー今日はやることが山積みだ。しばらくは暇だなんだとぼやいている暇もなくなるだろう。
屋敷の近くまでさしかかると、人の声が耳に届く。一人や二人ではない。もっと沢山の声だ。たくさん重なりすぎて、声というよりも音に近い。こちらに来た日も同じような音を聞いた気がする。そう、あの時はカルドレッド職員達がイーディスを探してくれていた。今回も似たような事態が起きたのだろうか。それは大変だ。ペダルを漕ぐ足に力を込めて、少しでも早く現場に近づいていく。すると人だかりの端にそわそわと身を動かしているアンクレットを発見した。
「アンクレットさん、何かあったんですか!」
「イーディスがいないんだ! 遺跡の近くにケトラだけ残されていた。俺がケトラを見つけてからもう一刻以上経っているのに帰ってこなくて……ああ、もう一度遺跡に行くべきか」
「私ならここにいますよ」
「は?」
やはりアンクレットがケトラを連れて帰っていたらしい。馬好きの彼は長時間、変な場所で放置されているケトラを見過ごすことは出来なかったのだろう。そしてケトラを置いていった主人、つまりイーディスを探していたーーと。
「ご迷惑をおかけしてすみません。ただいま帰りました。あ、これ魔王さん達からアンクレットさんにって」
深く頭を下げてから紙袋を差し出す。アンクレットは「まお、う?」と目をぱちくりとしながらもしっかりと受け取ってくれた。
「私、先ほど領主になったのですが、領主って何をすれば分からなくて。魔王さん達からは書類と共に詳しいことはアンクレットさんに聞いておけば問題ないとの言葉ももらっています」
「領主、ってまさか! イーディス、手を見せろ!」
「いたっ」
アンクレットは強引にイーディスの手を引き、そして領主の証に視線を落とす。
「ああ、なんてことだ……」
彼は指輪の意味を知っているのだろう。イーディスの手を掴んだまま、絶望したようにへたりこむ。よりによってこんな小娘が領主なんて認めたくないのかもしれない。もしくはこれから訪れる多忙を想像したのだろう。だがイーディスはすでに周りに頼ろうと決めたばかりだ。悪く言えば、知り合いを端から巻き込む気満々である。
「一生懸命頑張りますのでご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします」
謝罪ではなく、今度は頼み事をするために頭を下げる。迷惑はかけるかもしれない。だがその分、この世界の発展に尽くすつもりだ。カルドレッドの領主とはそういうものでしょう、とにっこり笑えば、アンクレットは困ったように視線を逸らした。
「嫌じゃないのか?」
「アンクレットさんに教えてもらうことがですか? 全く。むしろ嫌と言われても手伝って欲しいとひっつく覚悟もありますよ!」
「……納得、しているんだな。」
「親指に指輪はめられたこと以外は! これほんと邪魔で」
魔王達の話を信じるならば、アンクレットは二十年もの間、領主になることを拒み続けている。よほど領主になりたくなかったのだろう。だから、進んで領主を受け入れるイーディスの気持ちが分からないのかもしれない。それでもやりたいことがあるから。それにはアンクレットの存在も必要不可欠である。わざとすっとぼけて見せれば、アンクレットは呆れたように笑った。
「それくらい我慢しろ」
「利き手と逆で良かったです」
カラカラと笑えば、アンクレットはイーディスの頭にポンポンと手を乗せた。
こうして魔王から未発表作品を、羽根男からはアンクレットに当てた書類と手紙を持たせてもらい、魔界を後にする。
どうやって帰るのかと疑問に思っていたが、帰りは魔王の玉座に座ればすぐだった。遺跡の中の椅子と魔王城の王座が転移装置となっているらしい。本来ならば領主に選ばれた者は椅子の前に転移してくる予定だったのだとか。それが全く現れないわ、まさかのキノコの上でランチタイムに突入しているわでどうなっているんだと困っていた、と。だがこれからは領主の指輪があるため、変な場所に転移することはないだろうとのことだ。
そう、イーディスは今後も領主として地上と魔界を行き来する役目を担ったのである。
通常、遺跡には一人一度しか立ち入ることが出来ないのだが、領主のみは例外だと。歴代領主達も何度と行き来しては発展に役立てていたらしい。定期報告とアンクレットのお菓子をよろしく、と頼まれてしまった。魔王もとい作家様から頼まれたのなら仕方ない。アンクレットをゆさゆさと揺らしてでも作ってもらうことにしようと心に誓う。
そして両手に紙袋を提げたイーディスは無事、遺跡の椅子に転移した。
ここから一刻近く歩くのかといえばそうではない。この遺跡、ずっと前の領主の魔法がかけられているらしい。中の道は入った者の魔耐性や心の揺らぎによって構造を変えるのだとか。一直線で迷う余地などなかったと答えればひどく驚いていた。だがどうせ真っすぐな道を作るなら距離も短くしてくれれば良かったのに……とも思うが、それはイーディスが『暇つぶしをしたい』という願いを抱いていたからだろう。確かに入ってすぐに行き止まりについたらつまらない。椅子を磨いたり、眠りこけたりすることもなかった。今度は早く帰りたいと望んだからか、数歩先には門がある。荷物の多いイーディスを思ってか、道幅も少し広めである。
「また来ます!」
門を出る前、振り返って軽く手を振る。
そして重い門を力いっぱい押した。
「ケトラ、お待たせ~」
エサや水は足りただろうか。待たせた分、ご機嫌を取らねばと両手を広げながら馬小屋へと向かう。けれどケトラがいるはずの場所は空っぽ。
空は夕暮れに染まり始めたくらいだ。眠った時間と魔王と話していた時間を合わせてもほんの二、三刻だろう。この短時間でケトラが脱走した、とは考えづらい。餌箱と水入れにもまだまだ中身が沢山残っている。そうなると考えられるのは、ケトラを見つけたカルドレッド職員が取り残されていると勘違いして連れ帰った可能性である。立て札でも設置しておくべきだったか。
仕方ない、歩くか。自分勝手にケトラをもう一度呼ぶ、ということはしたくない。他の馬なんてもってのほかだ。イーディスは馬小屋を消し、代わりに台車を出す。手に持った荷物と肩から提げたバッグを乗せ、ゴロゴロと転がすことにした。
何キロくらいあるのかは分からないが、なかなか良い運動である。
ゴロゴロと音を立てながら半分くらい歩いた段階でハッとした。
「自転車出せばいいのか!」
自転車ーーそれは素晴らしき文明の利器である。自動車やバイクの方が乗っている方は楽なのだろうが、免許もいらなければガソリンもいらない。動力は人間の力のみ。大きめの荷物カゴがついた自転車を出し、台車の荷物を移動させていく。空っぽになった台車は消して、自転車のペダルを漕ぐ。大量の荷物を載せているので少し重いがギア付きにしたのでよく進む。歩くよりずっと楽だ。
帰ったら馬小屋を確認して、いなければアンクレットの元を訪ねよう。ちょうど渡したい書類と手紙もある。ケトラが見つかったらバッカスの元へ行ってーー今日はやることが山積みだ。しばらくは暇だなんだとぼやいている暇もなくなるだろう。
屋敷の近くまでさしかかると、人の声が耳に届く。一人や二人ではない。もっと沢山の声だ。たくさん重なりすぎて、声というよりも音に近い。こちらに来た日も同じような音を聞いた気がする。そう、あの時はカルドレッド職員達がイーディスを探してくれていた。今回も似たような事態が起きたのだろうか。それは大変だ。ペダルを漕ぐ足に力を込めて、少しでも早く現場に近づいていく。すると人だかりの端にそわそわと身を動かしているアンクレットを発見した。
「アンクレットさん、何かあったんですか!」
「イーディスがいないんだ! 遺跡の近くにケトラだけ残されていた。俺がケトラを見つけてからもう一刻以上経っているのに帰ってこなくて……ああ、もう一度遺跡に行くべきか」
「私ならここにいますよ」
「は?」
やはりアンクレットがケトラを連れて帰っていたらしい。馬好きの彼は長時間、変な場所で放置されているケトラを見過ごすことは出来なかったのだろう。そしてケトラを置いていった主人、つまりイーディスを探していたーーと。
「ご迷惑をおかけしてすみません。ただいま帰りました。あ、これ魔王さん達からアンクレットさんにって」
深く頭を下げてから紙袋を差し出す。アンクレットは「まお、う?」と目をぱちくりとしながらもしっかりと受け取ってくれた。
「私、先ほど領主になったのですが、領主って何をすれば分からなくて。魔王さん達からは書類と共に詳しいことはアンクレットさんに聞いておけば問題ないとの言葉ももらっています」
「領主、ってまさか! イーディス、手を見せろ!」
「いたっ」
アンクレットは強引にイーディスの手を引き、そして領主の証に視線を落とす。
「ああ、なんてことだ……」
彼は指輪の意味を知っているのだろう。イーディスの手を掴んだまま、絶望したようにへたりこむ。よりによってこんな小娘が領主なんて認めたくないのかもしれない。もしくはこれから訪れる多忙を想像したのだろう。だがイーディスはすでに周りに頼ろうと決めたばかりだ。悪く言えば、知り合いを端から巻き込む気満々である。
「一生懸命頑張りますのでご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします」
謝罪ではなく、今度は頼み事をするために頭を下げる。迷惑はかけるかもしれない。だがその分、この世界の発展に尽くすつもりだ。カルドレッドの領主とはそういうものでしょう、とにっこり笑えば、アンクレットは困ったように視線を逸らした。
「嫌じゃないのか?」
「アンクレットさんに教えてもらうことがですか? 全く。むしろ嫌と言われても手伝って欲しいとひっつく覚悟もありますよ!」
「……納得、しているんだな。」
「親指に指輪はめられたこと以外は! これほんと邪魔で」
魔王達の話を信じるならば、アンクレットは二十年もの間、領主になることを拒み続けている。よほど領主になりたくなかったのだろう。だから、進んで領主を受け入れるイーディスの気持ちが分からないのかもしれない。それでもやりたいことがあるから。それにはアンクレットの存在も必要不可欠である。わざとすっとぼけて見せれば、アンクレットは呆れたように笑った。
「それくらい我慢しろ」
「利き手と逆で良かったです」
カラカラと笑えば、アンクレットはイーディスの頭にポンポンと手を乗せた。
25
あなたにおすすめの小説
ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく
犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。
「絶対駄目ーー」
と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。
何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。
募集 婿入り希望者
対象外は、嫡男、後継者、王族
目指せハッピーエンド(?)!!
全23話で完結です。
この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
竜帝に捨てられ病気で死んで転生したのに、生まれ変わっても竜帝に気に入られそうです
みゅー
恋愛
シーディは前世の記憶を持っていた。前世では奉公に出された家で竜帝に気に入られ寵姫となるが、竜帝は豪族と婚約すると噂され同時にシーディの部屋へ通うことが減っていった。そんな時に病気になり、シーディは後宮を出ると一人寂しく息を引き取った。
時は流れ、シーディはある村外れの貧しいながらも優しい両親の元に生まれ変わっていた。そんなある日村に竜帝が訪れ、竜帝に見つかるがシーディの生まれ変わりだと気づかれずにすむ。
数日後、運命の乙女を探すためにの同じ年、同じ日に生まれた数人の乙女たちが後宮に召集され、シーディも後宮に呼ばれてしまう。
自分が運命の乙女ではないとわかっているシーディは、とにかく何事もなく村へ帰ることだけを目標に過ごすが……。
はたして本当にシーディは運命の乙女ではないのか、今度の人生で幸せをつかむことができるのか。
短編:竜帝の花嫁 誰にも愛されずに死んだと思ってたのに、生まれ変わったら溺愛されてました
を長編にしたものです。
公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。
[完結]私、物語りを改竄します。だって、女神様が全否定するんだもん
紅月
恋愛
病気で死んだけど、生まれ変わる前に号泣する女神様に会った。
何やらゲームのパッケージを見て泣きながら怒っている。
「こんなの私の世界で起こるなんて認めない」
あらすじを読んでいた私に向かって女神様は激おこです。
乙女ゲームはやった事ないけど、この悪役令嬢って書かれている女の子に対してのシナリオ、悲惨だ。
どのストーリーを辿っても処刑一択。
ならば私がこの子になってゲームのシナリオ、改ざんすると女神様に言うと号泣していた女神様が全属性の魔力と女神様の加護をくれる、と商談成立。
私は悪役令嬢、アデリーン・アドラー公爵令嬢としてサレイス王国で新しい家族と共に暮らす事になった。
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
悪役令嬢の品格 ~悪役令嬢を演じてきましたが、今回は少し違うようです~
幸路ことは
恋愛
多くの乙女ゲームで悪役令嬢を演じたプロの悪役令嬢は、エリーナとして新しいゲームの世界で目覚める。しかし、今回は悪役令嬢に必須のつり目も縦巻きロールもなく、シナリオも分からない。それでも立派な悪役令嬢を演じるべく突き進んだ。
そして、学園に入学しヒロインを探すが、なぜか攻略対象と思われるキャラが集まってくる。さらに、前世の記憶がある少女にエリーナがヒロインだと告げられ、隠しキャラを出して欲しいとお願いされた……。
これは、ロマンス小説とプリンが大好きなエリーナが、悪役令嬢のプライドを胸に、少しずつ自分の気持ちを知り恋をしていく物語。なろう完結済み Copyright(C)2019 幸路ことは
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる