19 / 33
19 星の金貨
しおりを挟む
女性としてサロンにデビューしたその日は、カテリナにとって不思議な夜だった。
子どもの頃から召使いの男の子たちと遊ぶ方が好きで、男の子の格好にも話し方にも、違和感は何もなかった。服の色を一つ決めるにも周りを気にする女の子たちの感覚は不思議で、男の子に比べて複雑でもあって、苦手な気持ちを持っていた。
でも肖像画の母がまとっていたドレスとやさしさに憧れていたのは本当で、チャールズたちがしきりに教えてくれる女性の所作や教養を嫌ってもいなかった。花を見たらきれいと思うみたいに、心のどこかでドレスをまとってサロンに行ってみたいとも思っていて、チャールズに誘われて立ち入ったその世界に、宝石みたいな輝きをみつけていた。
甘いお菓子と紅茶の香りも、心地よいと知った。チャールズと踊るダンスだって、家で冗談交じりに踊るのとは違う。
星々の下でいつまでも、この時に浸っていられたら。そう思う気持ちも嘘じゃなかった。
けれどチャールズと踊った後、カテリナは後ずさるような一言を口にしていた。
「お母さんだったら、早く帰りたいなんて言わなかったかな」
ここには国王陛下がいる。国王陛下と一緒に過ごすことがどうして嫌なのと自分に問いかけると、嫌じゃないよ、苦手なだけだよと子どものような答えが返ってくる。降臨祭の半分、毎日のように一緒の部屋でお仕事をしていたじゃないと言い募っても、それとこれとは全然違うと苦しそうに言い逃れる。
「ありがとう。チャールズが連れてきてくれて嬉しかったよ。でも……なんだか、自分が自分じゃないみたいで」
国王陛下の前で「カティ」として振舞えないのが、たまらなく気まずい。
せっかく連れてきてくれたチャールズに申し訳なくて、顔を伏せて言うと、チャールズは考え込む素振りを見せた。
チャールズはどうされたのですかと問い返すこともなく、ただ彼がいつもそうするように、カテリナの打ち明けた迷いに優しく応じた。
「リリー様にはお立場がございましたから、確かにいつでもご自分の意思でサロンを出られるわけではありませんでした。でも」
一度言葉を切って、チャールズは続けた。
「今のお嬢様のように、早々に立ち去りたいと仰ったときもありましたよ。……怖がっていらしたのでしょうね」
「誰を?」
「リリー様が怖がったのは、旦那様しか存じ上げません」
チャールズはちょっとだけ不機嫌に言ったが、すぐにカテリナの手を取って導いた。
「どうなのでしょう。星が定めているものなら私には留めようがないのでしょうが、今はお嬢様の小さなわがままを叶えてさしあげなければ」
彼はそう言って、王妹マリアンヌの方に足を向けた。
カテリナはチャールズにギュンターのことを告げなかったが、彼を気にしてサロンを後にしたいと考えたのは伝わっていたらしい。チャールズはマリアンヌからテーブルを三つほど挟んだところで待ち、ギュンターが彼女の側を離れたときを見計らって彼女に近づいた。
そのとき、マリアンヌはこの国の姫君としての名に恥じない、誰に不公平にもならないまなざしと言葉で訪れる人たちを迎えていた。
けれど歩み寄るチャールズを見てその意図を察したようだった。
マリアンヌはグラスをテーブルに置き、少し外すことを周囲の人に告げると、一人チャールズに近づいた。
二歩先でマリアンヌは立ち止まり、チャールズに声をかけた。
「まずはご令嬢にサロンへ来ていただきたかったの。感謝します、メイン卿」
マリアンヌはチャールズがこの場を辞すことを告げる前に、その言葉を読み取ったようだった。
「お気になさらないで。ご令嬢に、サロンを嫌いになっていただきたくないの。初めてサロンを訪れるときは誰でも緊張するのだから、とても自然なことよ」
マリアンヌは少し残念そうに目を伏せたが、すぐに微笑んで言った。
「これからですもの。またいらしてね」
出会ってからどんなときも、この方は微笑みを絶やさない。すぐに顔に出てしまうカテリナには到底及ぶべくもない姿に、ただ仰ぎ見ることしかできない。
カテリナはチャールズの腕から手を離して、初めて自分の言葉であいさつを述べる。
「殿下、お招きいただき光栄でした。星の祝福を受けたように胸がいっぱいです。今日はこれで失礼しますが、必ずまた御前に参上します」
せめてきっちりとお礼を述べて、騎士の誇りにかけて綺麗に礼を取る。
カテリナが顔を上げると、マリアンヌはそれでいいというようにうなずいてくれた。
ギュンターにもあいさつをするべきだとはわかっていたが、カテリナは彼には話しかける勇気がなかった。安心と寂しさの混ざり合ったような気持ちで周りを見回したカテリナを、マリアンヌが苦笑して見ていたのは気づかなかった。
まだサロンを訪れて一刻と経っていなかったから、ダンスもチャールズと一度踊ったきりで、来客と会話することもできなかった。ただここのサロンの来客はみな物静かで距離を心得ている人々だったから、折を見て訪れたときには輪の中に入ることもできそうに思えた。
陛下がいらっしゃらなければ今日だって、きっと何度もダンスができたもの。口をへの字にして思ったけれど、今までダンスにそれほどこだわっていなかった自分がダンスのことを残念がっているのは、今日が星のまたたく澄んだ夜だからに違いなかった。
チャールズに手を引かれて庭を出て、館の門扉までやって来たときだった。
「待って!」
まさか彼が追ってくるのは想像していなかったから、カテリナは呼び止めた声に硬直してしまった。
振り向かないという選択もできたのかもしれないが、カテリナはごくんと緊張を呑み込んで、恐る恐る振り向く。
そこに慌てて抜け出してきたのか供も連れず、ギュンターが立っていた。カテリナが知っているのは穏やかな王と不機嫌な上司で、少年のように性急に声をかけた彼は、知らない人のようだった。
「私は君に、何か失礼をしてしまったんだな。許してほしい」
気落ちしたように目を伏せた彼に、カテリナは首を横に振った。乱暴なことを言われたわけでもないのに彼と話ができない自分が不思議で、誤解を解きたいのに、それがまったくの誤解でもないような気持ちに呑まれてしまった。
「今度いつ会えるかは……訊いてはいけないことなんだろうか」
カテリナに訊ねるというより頼み込むような声音で、ギュンターは言葉をこぼした。
カテリナは考えがまとまらないときは、どこかに突っ走るか、潔く逃げるかのどちらかだった。今は走る場所が見当たらないので逃げる一択だとわかっていたのに、なぜか世間の女性たちがよくするように、占いに頼るような気持ちで星をうかがっていた。
星読み台で数式を書き上げて精霊の言葉を読み解くならいざ知らず、星は瞬間的に答えを出してはくれない。
そんなこと言ったって、私にだってわからないよ。カテリナはとっさに子どもがすねたような顔で、ギュンターを見返してしまった。
「……あ」
俗世を知らない精霊のようだったカテリナの表情に人間らしい不満が浮かんだのを見て、彼は閃いたようだった。
ギュンターは一呼吸も置くことなく、命令じみた一言を放つ。
「また会ってくれ」
瞬間、ギュンターがカテリナに言ったのは、いつもの声と同じだった。繕っている顔を一枚めくった、無神経だが的確で、有無を言わさない一言だった。
カテリナは反射的にむっとして、嫌ですよと言いかけた。ところがその一言を告げる前に、ギュンターは手を伸ばしてカテリナの手に何かを握らせた。
不思議ともう怖くなくて、カテリナはきょとんとして手のひらを開いた。そこに星の文様が描かれた金貨があって、それに息を呑んだのはカテリナではなく側にいたチャールズだった。
昔、カテリナの母と父が海の向こうの王城で出会ったとき、母にひとめぼれした父が、ヴァイスラントの先王から賜った金貨をその場で母にプレゼントしたらしい。
その逸話は娯楽新聞に載ってしまって、今でもサロンに出かける男性は、イミテーションの星の金貨をポケットに忍ばせていると聞く。
とはいえヴァイスラント公国の女性たちはたくましく、意中でない男性からイミテーションをもらっても、その場であっさり捨ててしまうのもよくある話だった。カテリナもとっさに考えたのがそのよくある方だったから、ギュンターの一手はそんなに成功したとは言えない。
ただ普段全然労わない彼が珍しく褒めたときみたいに、不意にぽとんと手に落とされた金貨は、カテリナの心に小さな音を立てて収まったようだった。
「はい!」
気が付けば子どもが得意げに胸を張るみたいに笑い返して、カテリナは答えを待たずに馬車に乗った。
走り出した馬車の中で手のひらの金貨をみつめて、カテリナはふふっと笑った。
星がまたたく夜は、そんな風に過ぎていった。
子どもの頃から召使いの男の子たちと遊ぶ方が好きで、男の子の格好にも話し方にも、違和感は何もなかった。服の色を一つ決めるにも周りを気にする女の子たちの感覚は不思議で、男の子に比べて複雑でもあって、苦手な気持ちを持っていた。
でも肖像画の母がまとっていたドレスとやさしさに憧れていたのは本当で、チャールズたちがしきりに教えてくれる女性の所作や教養を嫌ってもいなかった。花を見たらきれいと思うみたいに、心のどこかでドレスをまとってサロンに行ってみたいとも思っていて、チャールズに誘われて立ち入ったその世界に、宝石みたいな輝きをみつけていた。
甘いお菓子と紅茶の香りも、心地よいと知った。チャールズと踊るダンスだって、家で冗談交じりに踊るのとは違う。
星々の下でいつまでも、この時に浸っていられたら。そう思う気持ちも嘘じゃなかった。
けれどチャールズと踊った後、カテリナは後ずさるような一言を口にしていた。
「お母さんだったら、早く帰りたいなんて言わなかったかな」
ここには国王陛下がいる。国王陛下と一緒に過ごすことがどうして嫌なのと自分に問いかけると、嫌じゃないよ、苦手なだけだよと子どものような答えが返ってくる。降臨祭の半分、毎日のように一緒の部屋でお仕事をしていたじゃないと言い募っても、それとこれとは全然違うと苦しそうに言い逃れる。
「ありがとう。チャールズが連れてきてくれて嬉しかったよ。でも……なんだか、自分が自分じゃないみたいで」
国王陛下の前で「カティ」として振舞えないのが、たまらなく気まずい。
せっかく連れてきてくれたチャールズに申し訳なくて、顔を伏せて言うと、チャールズは考え込む素振りを見せた。
チャールズはどうされたのですかと問い返すこともなく、ただ彼がいつもそうするように、カテリナの打ち明けた迷いに優しく応じた。
「リリー様にはお立場がございましたから、確かにいつでもご自分の意思でサロンを出られるわけではありませんでした。でも」
一度言葉を切って、チャールズは続けた。
「今のお嬢様のように、早々に立ち去りたいと仰ったときもありましたよ。……怖がっていらしたのでしょうね」
「誰を?」
「リリー様が怖がったのは、旦那様しか存じ上げません」
チャールズはちょっとだけ不機嫌に言ったが、すぐにカテリナの手を取って導いた。
「どうなのでしょう。星が定めているものなら私には留めようがないのでしょうが、今はお嬢様の小さなわがままを叶えてさしあげなければ」
彼はそう言って、王妹マリアンヌの方に足を向けた。
カテリナはチャールズにギュンターのことを告げなかったが、彼を気にしてサロンを後にしたいと考えたのは伝わっていたらしい。チャールズはマリアンヌからテーブルを三つほど挟んだところで待ち、ギュンターが彼女の側を離れたときを見計らって彼女に近づいた。
そのとき、マリアンヌはこの国の姫君としての名に恥じない、誰に不公平にもならないまなざしと言葉で訪れる人たちを迎えていた。
けれど歩み寄るチャールズを見てその意図を察したようだった。
マリアンヌはグラスをテーブルに置き、少し外すことを周囲の人に告げると、一人チャールズに近づいた。
二歩先でマリアンヌは立ち止まり、チャールズに声をかけた。
「まずはご令嬢にサロンへ来ていただきたかったの。感謝します、メイン卿」
マリアンヌはチャールズがこの場を辞すことを告げる前に、その言葉を読み取ったようだった。
「お気になさらないで。ご令嬢に、サロンを嫌いになっていただきたくないの。初めてサロンを訪れるときは誰でも緊張するのだから、とても自然なことよ」
マリアンヌは少し残念そうに目を伏せたが、すぐに微笑んで言った。
「これからですもの。またいらしてね」
出会ってからどんなときも、この方は微笑みを絶やさない。すぐに顔に出てしまうカテリナには到底及ぶべくもない姿に、ただ仰ぎ見ることしかできない。
カテリナはチャールズの腕から手を離して、初めて自分の言葉であいさつを述べる。
「殿下、お招きいただき光栄でした。星の祝福を受けたように胸がいっぱいです。今日はこれで失礼しますが、必ずまた御前に参上します」
せめてきっちりとお礼を述べて、騎士の誇りにかけて綺麗に礼を取る。
カテリナが顔を上げると、マリアンヌはそれでいいというようにうなずいてくれた。
ギュンターにもあいさつをするべきだとはわかっていたが、カテリナは彼には話しかける勇気がなかった。安心と寂しさの混ざり合ったような気持ちで周りを見回したカテリナを、マリアンヌが苦笑して見ていたのは気づかなかった。
まだサロンを訪れて一刻と経っていなかったから、ダンスもチャールズと一度踊ったきりで、来客と会話することもできなかった。ただここのサロンの来客はみな物静かで距離を心得ている人々だったから、折を見て訪れたときには輪の中に入ることもできそうに思えた。
陛下がいらっしゃらなければ今日だって、きっと何度もダンスができたもの。口をへの字にして思ったけれど、今までダンスにそれほどこだわっていなかった自分がダンスのことを残念がっているのは、今日が星のまたたく澄んだ夜だからに違いなかった。
チャールズに手を引かれて庭を出て、館の門扉までやって来たときだった。
「待って!」
まさか彼が追ってくるのは想像していなかったから、カテリナは呼び止めた声に硬直してしまった。
振り向かないという選択もできたのかもしれないが、カテリナはごくんと緊張を呑み込んで、恐る恐る振り向く。
そこに慌てて抜け出してきたのか供も連れず、ギュンターが立っていた。カテリナが知っているのは穏やかな王と不機嫌な上司で、少年のように性急に声をかけた彼は、知らない人のようだった。
「私は君に、何か失礼をしてしまったんだな。許してほしい」
気落ちしたように目を伏せた彼に、カテリナは首を横に振った。乱暴なことを言われたわけでもないのに彼と話ができない自分が不思議で、誤解を解きたいのに、それがまったくの誤解でもないような気持ちに呑まれてしまった。
「今度いつ会えるかは……訊いてはいけないことなんだろうか」
カテリナに訊ねるというより頼み込むような声音で、ギュンターは言葉をこぼした。
カテリナは考えがまとまらないときは、どこかに突っ走るか、潔く逃げるかのどちらかだった。今は走る場所が見当たらないので逃げる一択だとわかっていたのに、なぜか世間の女性たちがよくするように、占いに頼るような気持ちで星をうかがっていた。
星読み台で数式を書き上げて精霊の言葉を読み解くならいざ知らず、星は瞬間的に答えを出してはくれない。
そんなこと言ったって、私にだってわからないよ。カテリナはとっさに子どもがすねたような顔で、ギュンターを見返してしまった。
「……あ」
俗世を知らない精霊のようだったカテリナの表情に人間らしい不満が浮かんだのを見て、彼は閃いたようだった。
ギュンターは一呼吸も置くことなく、命令じみた一言を放つ。
「また会ってくれ」
瞬間、ギュンターがカテリナに言ったのは、いつもの声と同じだった。繕っている顔を一枚めくった、無神経だが的確で、有無を言わさない一言だった。
カテリナは反射的にむっとして、嫌ですよと言いかけた。ところがその一言を告げる前に、ギュンターは手を伸ばしてカテリナの手に何かを握らせた。
不思議ともう怖くなくて、カテリナはきょとんとして手のひらを開いた。そこに星の文様が描かれた金貨があって、それに息を呑んだのはカテリナではなく側にいたチャールズだった。
昔、カテリナの母と父が海の向こうの王城で出会ったとき、母にひとめぼれした父が、ヴァイスラントの先王から賜った金貨をその場で母にプレゼントしたらしい。
その逸話は娯楽新聞に載ってしまって、今でもサロンに出かける男性は、イミテーションの星の金貨をポケットに忍ばせていると聞く。
とはいえヴァイスラント公国の女性たちはたくましく、意中でない男性からイミテーションをもらっても、その場であっさり捨ててしまうのもよくある話だった。カテリナもとっさに考えたのがそのよくある方だったから、ギュンターの一手はそんなに成功したとは言えない。
ただ普段全然労わない彼が珍しく褒めたときみたいに、不意にぽとんと手に落とされた金貨は、カテリナの心に小さな音を立てて収まったようだった。
「はい!」
気が付けば子どもが得意げに胸を張るみたいに笑い返して、カテリナは答えを待たずに馬車に乗った。
走り出した馬車の中で手のひらの金貨をみつめて、カテリナはふふっと笑った。
星がまたたく夜は、そんな風に過ぎていった。
1
あなたにおすすめの小説
身代わり令嬢、恋した公爵に真実を伝えて去ろうとしたら、絡めとられる(ごめんなさぁぁぁぁい!あなたの本当の婚約者は、私の姉です)
柳葉うら
恋愛
(ごめんなさぁぁぁぁい!)
辺境伯令嬢のウィルマは心の中で土下座した。
結婚が嫌で家出した姉の身代わりをして、誰もが羨むような素敵な公爵様の婚約者として会ったのだが、公爵あまりにも良い人すぎて、申し訳なくて仕方がないのだ。
正直者で面食いな身代わり令嬢と、そんな令嬢のことが実は昔から好きだった策士なヒーローがドタバタとするお話です。
さくっと読んでいただけるかと思います。
王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!
こさか りね
恋愛
私、フェアリエル・クリーヴランドは、ひょんな事から前世を思い出した。
そして、気付いたのだ。婚約者が私の事を良く思っていないという事に・・・。
婚約者の態度は前世を思い出した私には、とても耐え難いものだった。
・・・だったら、婚約解消すれば良くない?
それに、前世の私の夢は『のんびりと田舎暮らしがしたい!』と常々思っていたのだ。
結婚しないで済むのなら、それに越したことはない。
「ウィルフォード様、覚悟する事ね!婚約やめます。って言わせてみせるわ!!」
これは、婚約解消をする為に奮闘する少女と、本当は好きなのに、好きと気付いていない王子との攻防戦だ。
そして、覚醒した王子によって、嫌でも成長しなくてはいけなくなるヒロインのコメディ要素強めな恋愛サクセスストーリーが始まる。
※序盤は恋愛要素が少なめです。王子が覚醒してからになりますので、気長にお読みいただければ嬉しいです。
溺愛王子の甘すぎる花嫁~悪役令嬢を追放したら、毎日が新婚初夜になりました~
紅葉山参
恋愛
侯爵令嬢リーシャは、婚約者である第一王子ビヨンド様との結婚を心から待ち望んでいた。けれど、その幸福な未来を妬む者もいた。それが、リーシャの控えめな立場を馬鹿にし、王子を我が物にしようと画策した悪役令嬢ユーリーだった。
ある夜会で、ユーリーはビヨンド様の気を引こうと、リーシャを罠にかける。しかし、あなたの王子は、そんなつまらない小細工に騙されるほど愚かではなかった。愛するリーシャを信じ、王子はユーリーを即座に糾弾し、国外追放という厳しい処分を下す。
邪魔者が消え去った後、リーシャとビヨンド様の甘美な新婚生活が始まる。彼は、人前では厳格な王子として振る舞うけれど、私と二人きりになると、とろけるような甘さでリーシャを愛し尽くしてくれるの。
「私の可愛い妻よ、きみなしの人生なんて考えられない」
そう囁くビヨンド様に、私リーシャもまた、心も身体も預けてしまう。これは、障害が取り除かれたことで、むしろ加速度的に深まる、世界一甘くて幸せな夫婦の溺愛物語。新婚の王子妃として、私は彼の、そして王国の「最愛」として、毎日を幸福に満たされて生きていきます。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
【完結】ど近眼悪役令嬢に転生しました。言っておきますが、眼鏡は顔の一部ですから!
As-me.com
恋愛
完結しました。
説明しよう。私ことアリアーティア・ローランスは超絶ど近眼の悪役令嬢である……。
気が付いたらファンタジー系ライトノベル≪君の瞳に恋したボク≫の悪役令嬢に転生していたアリアーティア。
原作悪役令嬢には、超絶ど近眼なのにそれを隠して奮闘していたがあらゆることが裏目に出てしまい最後はお約束のように酷い断罪をされる結末が待っていた。
えぇぇぇっ?!それって私の未来なの?!
腹黒最低王子の婚約者になるのも、訳ありヒロインをいじめた罪で死刑になるのも、絶体に嫌だ!
私の視力と明るい未来を守るため、瓶底眼鏡を離さないんだから!
眼鏡は顔の一部です!
※この話は短編≪ど近眼悪役令嬢に転生したので意地でも眼鏡を離さない!≫の連載版です。
基本のストーリーはそのままですが、後半が他サイトに掲載しているのとは少し違うバージョンになりますのでタイトルも変えてあります。
途中まで恋愛タグは迷子です。
婚約破棄ブームに乗ってみた結果、婚約者様が本性を現しました
ラム猫
恋愛
『最新のトレンドは、婚約破棄!
フィアンセに婚約破棄を提示して、相手の反応で本心を知ってみましょう。これにより、仲が深まったと答えたカップルは大勢います!
※結果がどうなろうと、我々は責任を負いません』
……という特設ページを親友から見せられたエレアノールは、なかなか距離の縮まらない婚約者が自分のことをどう思っているのかを知るためにも、この流行に乗ってみることにした。
彼が他の女性と仲良くしているところを目撃した今、彼と婚約破棄して身を引くのが正しいのかもしれないと、そう思いながら。
しかし実際に婚約破棄を提示してみると、彼は豹変して……!?
※『小説家になろう』様、『カクヨム』様にも投稿しています
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
男嫌いな王女と、帰ってきた筆頭魔術師様の『執着的指導』 ~魔道具は大人の玩具じゃありません~
花虎
恋愛
魔術大国カリューノスの現国王の末っ子である第一王女エレノアは、その見た目から妖精姫と呼ばれ、可愛がられていた。
だが、10歳の頃男の家庭教師に誘拐されかけたことをきっかけに大人の男嫌いとなってしまう。そんなエレノアの遊び相手として送り込まれた美少女がいた。……けれどその正体は、兄王子の親友だった。
エレノアは彼を気に入り、嫌がるのもかまわずいたずらまがいにちょっかいをかけていた。けれど、いつの間にか彼はエレノアの前から去り、エレノアも誘拐の恐ろしい記憶を封印すると共に少年を忘れていく。
そんなエレノアの前に、可愛がっていた男の子が八年越しに大人になって再び現れた。
「やっと、あなたに復讐できる」
歪んだ復讐心と執着で魔道具を使ってエレノアに快楽責めを仕掛けてくる美形の宮廷魔術師リアン。
彼の真意は一体どこにあるのか……わからないままエレノアは彼に惹かれていく。
過去の出来事で男嫌いとなり引きこもりになってしまった王女(18)×王女に執着するヤンデレ天才宮廷魔術師(21)のラブコメです。
※ムーンライトノベルにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる