9 / 28
第1章 牛肉勝負
4 第一の料理勝負 食材 牛肉 その⑥ ライバルたちは何作る?
しおりを挟む
(牛肉で作るハンバーグっすか。いいっすね~。こっち来て、食べてないっすよ)
有希が見ている中、カリーナが作っているのはハンバーグと思しき料理だった。
肉の旨味が強いネックやミスジを、食感が悪くなる筋を丁寧に取った上で、魔術で造り出した包丁で叩いている。
一回振っただけで細かくバラバラになっているので、それがあの魔術包丁の効果の1つなのだろうが、それを何度も繰り返してミンチ状にしていた。
その間に、助手であるレティシアは細切りにしたバラ肉を、火の加減に気を付けながら炒め、脂と肉汁をしっかりと出させていた。
十分に出た所でバラ肉を取り出し、残っているのは旨味たっぷりの脂と肉汁。
そこに味わいが玉ねぎに似たシャロスをすりおろした物を入れ、火を通していく。
段々と亜麻色になりながら、出汁として取り出した脂と肉汁と混ざり合い、その味わいを閉じ込めていく。
(うあ~、あれだけでも食べたいっすね~)
有希が食欲をそそられる中、火を通し終ったのかフライパンをかまどから離すと、カリーナに声を掛ける。
「リナ、終わったよ」
「ありがと、レティ。ちょっと待ってね」
カリーナは肉を叩くのをいったん止めると、フライパンを持ったレティの元に。そして魔術を使った。
「精霊よ、在れ。いまこの時、喚ぶは奪うモノ。我が意のままに、舞い踊れ」
詠唱を終らせると同時に、フライパンから立ち昇っていた湯気が消え去る。
炒めたばかりのシャロスは、熱を奪われ消えて固まっていた。
(消熱魔術っすか。話には聞いてたっすけど、実際使う所を見るのは初めてっすね~)
元々、温度を下げる魔術を使える者自体が少ない。
その中でも、熱を他の場所に移動させるのではなく、消し去ってしまう消熱魔術の使い手は希少だ。
魔術は、持って生まれた才能に左右される所が大きく、遺伝的に受け継ぐ率も大きい。
稀に、魔術師とは何の縁も無い家系に、そういった才能を持った者が現れることはあるが、大抵は血筋的に受け継いで生まれて来るものだ。
あの若さで、魔術で包丁を造り出したり出来る所を見れば、恐らくは魔術師の家系に連なる生まれなのだろう。
魔術師が、魔術師以外の在り様を選ぶ事自体が珍しいので、カリーナにも何かあったのだろうが、そんなことは料理の美味さとは何の関係もないので、有希の意識からはスコンっと抜け落ちる。
それよりも気になるのは、ハンバーグの美味さだ。
(ハンバーグに使う肉自体は、赤みで脂が少ないから、バラ肉から取った油で旨味をアップってところっすね~。中に入れる繋ぎは他には使わないみたいっすし、肉々しいハンバーグになりそうっす。うぅ、食べてみたいっすね~)
気のせいか、見ているだけで胃が動いている気がする。
それぐらい、カリーナが作っているハンバーグは美味しそうだった。
(好いっすね~。単純にステーキばっかかと思ったっすけど、他にも色々と作る人いるんすね)
そう思ってよくよく見れば、ステーキ以外にカツレツにしたりしている料理人もいる。
その分、手間が掛かるので出来上がりに時間が掛かりそうだが、そういったものの方が旨そうだった。
そうした手間のかかる料理を後目に、手早くステーキを作り終えた料理人は、我先に審査に持って行こうと、ワゴンに乗せて部屋を出る。
(慌て過ぎっすねぇ。早さ勝負じゃなくて、味勝負の筈なんっすけどね)
ガストロフは確かに、急いだ方が良いかもとは言ったが、それが採点に反映されるとは一言も言っていない。
有希が伝え聞いているガストロフの性格からして、速さを尊びはするが、それで質が下がる理由にはしないタイプだ。
(まぁ、ご愁傷様っすね)
なんて事を思いながら、有希は他の料理人に視線を向ける。
幾つか見て回り、アルベルトの所で目が留まる。
(なんの魔術使ってるんすかね? アレ)
見たことも無い魔術を使っているアルベルトに、有希は興味が湧く。魔術の効果もだが、詠唱内容が特にアレだった。
「肉肉肉肉、おいしくな~れ。旨味を増し増し手を借りて。うま~い肉になりたまえ~」
(どういう詠唱なんっすか、アレ……)
あまりにも胡散臭い詠唱に、胡乱な目で見つめる有希。
(詠唱内容は、使い手ごとにまちまちっすから、あれで魔術が発動するならそれでも良いんだろうっすけど……)
実際のところ、詠唱の内容自体には決まった定型が存在しない。
使い手が使用する魔術の効果を認識する強化に、言葉による意識の誘導を行っているのに過ぎない。
なので、それこそどんな内容でも構わないのだが、普通は認識がズレるのでもうちょっと普通の詠唱内容になったりする。
(中には吠えたり叫んだりする事で詠唱にしてる人も居るらしいっすから、まだ普通なんかもしれないっすけど……まぁ、それよりも大事なのは魔術の効果っすかね)
気を取り直すようにして、有希はアルベルトの使っている魔術を意識する。
魔術の使い手なら、使っている所を見ているだけで、おおよその効果が感覚として分かるのだ。
だから、魔術師として見ていた有希は、その効果をおぼろげながら実感する。
(なんか、回復魔術に近いような……でも、牛肉とか生きてないっすからねぇ……ひょっとすると、生理的反応の促進じゃなくて、生理的物質の促進をしてるってことっすかね?)
通常の回復魔術は、生物の機能を一時的に促進する事で、回復力を促進して癒している。
それに対して今アルベルトが使っている魔術は、生物が作り出した物質の効果を促進しているように見えた。
(もしかすると、酵素とか、そういった物の反応を強化してるんすかね? なんかに漬け込んでたみたいっすし、それの効果を促進してるってことっすかね?)
有希の目利き通り、いまアルベルトが行っているのは、肉を柔らかくし旨味を上げる効果の促進だ。
本来なら時間のかかるそれを、魔術を使うことで短縮している。
実際、効果は有った。
(うわっ、表面とろけてるっすよ)
アルベルトが漬け込んだ肉を取り出したのを見れば、表面が確かに溶けている。
(あれ、美味いんかもしれないっすけど、見た目が悪いっすねぇ……)
などと有希が見ている前で、アルベルトは表面の溶けた所だけ綺麗に薄く切り取る。
そして、あらかじめ作っておいた、甘味の強い赤ワインをベースに作っておいた調味液に、軽く漬け込んだ。
(なるほど。表面の見た目の悪い所は、切り取るんすね。そういや、分厚かったし、それをあらかじめ計算してたってことっすか……ん? 切り落とした所は、捨てないんすね)
見れば、アルベルトは切り取った表面を捨てることなく、小さく切り分けると、フライパンで焼いていく。
半ばとろけていたので、火を通すとすぐに崩れ、旨味の汁を出して行く。
ある程度火を通した所で、表面を切った肉を漬けこんでいる調味料を追加で加える。
火の加減を見ながら焦げないよう、ふつふつと煮込んでいき、どこか甘い、そして牛肉の旨味を予感させる美味しそうな匂いが広がっていく。
(あれって、ソースなんっすかね? 匂いからすると、すっげえ旨そうなんっすけど。カリーナちゃんのハンバーグも美味そうだったすけど、こっちも美味そうっす。これは、うかうかしてると負けちゃうっすよ)
予想していたよりも美味しそうな料理に、有希が五郎の心配をする。
けれど五郎は、そんな心配なんて微塵も感じずに、楽しく料理を作っていた。
有希が見ている中、カリーナが作っているのはハンバーグと思しき料理だった。
肉の旨味が強いネックやミスジを、食感が悪くなる筋を丁寧に取った上で、魔術で造り出した包丁で叩いている。
一回振っただけで細かくバラバラになっているので、それがあの魔術包丁の効果の1つなのだろうが、それを何度も繰り返してミンチ状にしていた。
その間に、助手であるレティシアは細切りにしたバラ肉を、火の加減に気を付けながら炒め、脂と肉汁をしっかりと出させていた。
十分に出た所でバラ肉を取り出し、残っているのは旨味たっぷりの脂と肉汁。
そこに味わいが玉ねぎに似たシャロスをすりおろした物を入れ、火を通していく。
段々と亜麻色になりながら、出汁として取り出した脂と肉汁と混ざり合い、その味わいを閉じ込めていく。
(うあ~、あれだけでも食べたいっすね~)
有希が食欲をそそられる中、火を通し終ったのかフライパンをかまどから離すと、カリーナに声を掛ける。
「リナ、終わったよ」
「ありがと、レティ。ちょっと待ってね」
カリーナは肉を叩くのをいったん止めると、フライパンを持ったレティの元に。そして魔術を使った。
「精霊よ、在れ。いまこの時、喚ぶは奪うモノ。我が意のままに、舞い踊れ」
詠唱を終らせると同時に、フライパンから立ち昇っていた湯気が消え去る。
炒めたばかりのシャロスは、熱を奪われ消えて固まっていた。
(消熱魔術っすか。話には聞いてたっすけど、実際使う所を見るのは初めてっすね~)
元々、温度を下げる魔術を使える者自体が少ない。
その中でも、熱を他の場所に移動させるのではなく、消し去ってしまう消熱魔術の使い手は希少だ。
魔術は、持って生まれた才能に左右される所が大きく、遺伝的に受け継ぐ率も大きい。
稀に、魔術師とは何の縁も無い家系に、そういった才能を持った者が現れることはあるが、大抵は血筋的に受け継いで生まれて来るものだ。
あの若さで、魔術で包丁を造り出したり出来る所を見れば、恐らくは魔術師の家系に連なる生まれなのだろう。
魔術師が、魔術師以外の在り様を選ぶ事自体が珍しいので、カリーナにも何かあったのだろうが、そんなことは料理の美味さとは何の関係もないので、有希の意識からはスコンっと抜け落ちる。
それよりも気になるのは、ハンバーグの美味さだ。
(ハンバーグに使う肉自体は、赤みで脂が少ないから、バラ肉から取った油で旨味をアップってところっすね~。中に入れる繋ぎは他には使わないみたいっすし、肉々しいハンバーグになりそうっす。うぅ、食べてみたいっすね~)
気のせいか、見ているだけで胃が動いている気がする。
それぐらい、カリーナが作っているハンバーグは美味しそうだった。
(好いっすね~。単純にステーキばっかかと思ったっすけど、他にも色々と作る人いるんすね)
そう思ってよくよく見れば、ステーキ以外にカツレツにしたりしている料理人もいる。
その分、手間が掛かるので出来上がりに時間が掛かりそうだが、そういったものの方が旨そうだった。
そうした手間のかかる料理を後目に、手早くステーキを作り終えた料理人は、我先に審査に持って行こうと、ワゴンに乗せて部屋を出る。
(慌て過ぎっすねぇ。早さ勝負じゃなくて、味勝負の筈なんっすけどね)
ガストロフは確かに、急いだ方が良いかもとは言ったが、それが採点に反映されるとは一言も言っていない。
有希が伝え聞いているガストロフの性格からして、速さを尊びはするが、それで質が下がる理由にはしないタイプだ。
(まぁ、ご愁傷様っすね)
なんて事を思いながら、有希は他の料理人に視線を向ける。
幾つか見て回り、アルベルトの所で目が留まる。
(なんの魔術使ってるんすかね? アレ)
見たことも無い魔術を使っているアルベルトに、有希は興味が湧く。魔術の効果もだが、詠唱内容が特にアレだった。
「肉肉肉肉、おいしくな~れ。旨味を増し増し手を借りて。うま~い肉になりたまえ~」
(どういう詠唱なんっすか、アレ……)
あまりにも胡散臭い詠唱に、胡乱な目で見つめる有希。
(詠唱内容は、使い手ごとにまちまちっすから、あれで魔術が発動するならそれでも良いんだろうっすけど……)
実際のところ、詠唱の内容自体には決まった定型が存在しない。
使い手が使用する魔術の効果を認識する強化に、言葉による意識の誘導を行っているのに過ぎない。
なので、それこそどんな内容でも構わないのだが、普通は認識がズレるのでもうちょっと普通の詠唱内容になったりする。
(中には吠えたり叫んだりする事で詠唱にしてる人も居るらしいっすから、まだ普通なんかもしれないっすけど……まぁ、それよりも大事なのは魔術の効果っすかね)
気を取り直すようにして、有希はアルベルトの使っている魔術を意識する。
魔術の使い手なら、使っている所を見ているだけで、おおよその効果が感覚として分かるのだ。
だから、魔術師として見ていた有希は、その効果をおぼろげながら実感する。
(なんか、回復魔術に近いような……でも、牛肉とか生きてないっすからねぇ……ひょっとすると、生理的反応の促進じゃなくて、生理的物質の促進をしてるってことっすかね?)
通常の回復魔術は、生物の機能を一時的に促進する事で、回復力を促進して癒している。
それに対して今アルベルトが使っている魔術は、生物が作り出した物質の効果を促進しているように見えた。
(もしかすると、酵素とか、そういった物の反応を強化してるんすかね? なんかに漬け込んでたみたいっすし、それの効果を促進してるってことっすかね?)
有希の目利き通り、いまアルベルトが行っているのは、肉を柔らかくし旨味を上げる効果の促進だ。
本来なら時間のかかるそれを、魔術を使うことで短縮している。
実際、効果は有った。
(うわっ、表面とろけてるっすよ)
アルベルトが漬け込んだ肉を取り出したのを見れば、表面が確かに溶けている。
(あれ、美味いんかもしれないっすけど、見た目が悪いっすねぇ……)
などと有希が見ている前で、アルベルトは表面の溶けた所だけ綺麗に薄く切り取る。
そして、あらかじめ作っておいた、甘味の強い赤ワインをベースに作っておいた調味液に、軽く漬け込んだ。
(なるほど。表面の見た目の悪い所は、切り取るんすね。そういや、分厚かったし、それをあらかじめ計算してたってことっすか……ん? 切り落とした所は、捨てないんすね)
見れば、アルベルトは切り取った表面を捨てることなく、小さく切り分けると、フライパンで焼いていく。
半ばとろけていたので、火を通すとすぐに崩れ、旨味の汁を出して行く。
ある程度火を通した所で、表面を切った肉を漬けこんでいる調味料を追加で加える。
火の加減を見ながら焦げないよう、ふつふつと煮込んでいき、どこか甘い、そして牛肉の旨味を予感させる美味しそうな匂いが広がっていく。
(あれって、ソースなんっすかね? 匂いからすると、すっげえ旨そうなんっすけど。カリーナちゃんのハンバーグも美味そうだったすけど、こっちも美味そうっす。これは、うかうかしてると負けちゃうっすよ)
予想していたよりも美味しそうな料理に、有希が五郎の心配をする。
けれど五郎は、そんな心配なんて微塵も感じずに、楽しく料理を作っていた。
0
あなたにおすすめの小説
1歳児天使の異世界生活!
春爛漫
ファンタジー
夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。
※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
【完結】異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
ファンタジー
父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
「500年前に別れた元恋人のゴミ屋敷を片付けてほしい」というとんでもない依頼だった。
幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
ポンコツだけど諦めの悪い主人公が、ゴミ屋敷を片付けながら異世界の謎を暴いていく!
ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています
空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。
『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。
「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」
「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」
そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。
◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる