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第二章 街予定地の問題を解決しよう編
3 街予定地に着いたは良いけれど その④ 撤退戦開始
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(なんだ、アレ)
襲い掛かってきた魔物の一体を切り捨てながら、俺は数百mほど離れた場所に現れた、新手の魔物の群れに意識を割く。
パッと見で確認できただけでも100体を超える。
小高い丘に横並びになるようにして、整然と並んでいた。
しかも、全てが遠距離攻撃を想定した形状になっている。
上半身は人型を取りながら、両腕が砲のようになり、下半身は蜘蛛のような多脚。それを次々に、地面に刺している。
(固定してるのか? 砲撃の反動で狙いがぶれないように? 戦術でもあるみたいじゃないか。いや、それ以前に、デミウルゴスに感知されずに今までどこに居た?)
神であるデミウルゴスの探知を魔物が逃れる術など、そう多くは無い。まず間違いなく――
(ついさっきまで、完全に活動を停止させて休眠状態に入ってたな。それならただの物質と同じだから、探知しようがない。すぐにバレないよう、身体は今居る小高い丘の向こうに隠していた筈だ。でも、そこまで行くと、確実に戦術を使ってるってことになる)
ぞっとする。基本的に魔物は、本能的に動くことはあっても、戦うための工夫をする事は少ない。
中級以上の魔物で、自分の肉体以外の物から武器を作ることを覚え、上級以上で、それをより効率的に動かすための工夫をする程度だ。
あくまでも、個体としての性能を上げることはあっても、集団で有利になるような戦闘法を運用するなんてことは無い。
それが出来たのは、人間から魔物になった魔王とその眷属だけだ。
あくまでも今までは、の話だけれど。
(新種、ってことか)
魔物の群れの中央。こちらを見渡せるような位置に、巨人のような魔物が一体居るのに俺は気付く。
それは人とは違うけれど、均整の取れたある種の美しさを持っている。
そして何よりも特徴的なのは、こちらをうかがう眼差しだ。
どう見ても、こちらの動きを把握し対応しようとしている。知性の輝きを、持っているようにしか見えない。
(魔王の眷属の生き残り……なら、まだ良かったな……そんな物が生き残ってる訳がない。菊野さんの神与能力も使って、徹底的に確認した。だから、あれはただの魔物だ。ただの魔物なのに、集団戦の指揮が出来る能力を持っている)
今の状況から考えれば、そうとしか思えない。だからこそ、俺は即座に判断した。
「カルナ! ミリィ! 全力防御!」
事前の打ち合わせ通り、カルナとミリィは俺の言葉に反応する。
魔物を殴り飛ばしたミリィは、カルナの傍に寄り、カルナは即座に、防御系魔法陣を起動する。
それを確認し、俺は大技を使う。
「毒に酔いしれ。地の杯に、酒の如く満ちよ。溢れ溺れよ、神変鬼毒酒!」
強化呪文を詠唱し、俺は手にした妖刀、村正に過剰魔力を注ぎ込む。
過剰魔力に反応し、暴走一歩手前まで活性化された村正は、刃を巨大化。
目で見て分かるほど大量かつ高濃度の魔術毒を、滴るような勢いで作り出す。
それを、俺は地面に深々と突き刺した。
その瞬間、地面を伝い、周囲一帯に居た魔物に魔術毒が浸食する。
次々に地面に倒れ伏す魔物たち。まるで泥酔したかのように、まともに動くことさえ出来なくなる。
これが、俺の集団戦での奥の手の1つ『神変鬼毒酒』だ。
通常なら斬りつけなければ効果を及ぼせない魔術毒を地面に流し、その上に居る対象に魔術毒を与える魔術。
魔力を大量に喰う上に、ある程度の守りで防がれるので使い所が難しいけど、初見の相手ならば大抵は嵌め殺しに出来る。
殺すことよりも動きを封じることを目的としているので、喰らったからといって死んだり破壊されたりすることは無いが、これで周囲に居た魔物の全ては動きを封じられている。
安全を確保した状況で、俺はカルナとミリィに視線を送る。
2人は即座に反応し、後衛である出雲達の元に走り出す。
俺もすぐに、地面に突き刺した村正を引き抜き、2人の後に続いた。
全ては、事前の打ち合わせ通りだ。
何らかの不測の事態があった時には、俺の判断で即時撤退をするよう、みんなとは話し合っている。
その合図が、さっき使った神変鬼毒酒だ。
下手に戦う事に拘って、犠牲を出す気なんて欠片も無い。
36計逃げるが勝ちってヤツである。
他のみんなも、すでに動いて、後衛の出雲達の元に向かっていた。
俺も走りながら、新手の魔物が居る離れた小高い丘に視線を向ける。
その途端、寒気が走った。
(クソっ、反応が速い!)
整然と横に並ぶ魔物達が、自身の魔力を活性化させる。
それは両腕の砲に集中し、遠距離型の攻撃魔術を解き放とうとしていた。
そこまで俺が読み取る中で、魔物達の中央に居る、巨人型の魔物が腕を振り上げる。
そして振り下ろすと同時に、一斉に攻撃が放たれた。
襲い掛かってきた魔物の一体を切り捨てながら、俺は数百mほど離れた場所に現れた、新手の魔物の群れに意識を割く。
パッと見で確認できただけでも100体を超える。
小高い丘に横並びになるようにして、整然と並んでいた。
しかも、全てが遠距離攻撃を想定した形状になっている。
上半身は人型を取りながら、両腕が砲のようになり、下半身は蜘蛛のような多脚。それを次々に、地面に刺している。
(固定してるのか? 砲撃の反動で狙いがぶれないように? 戦術でもあるみたいじゃないか。いや、それ以前に、デミウルゴスに感知されずに今までどこに居た?)
神であるデミウルゴスの探知を魔物が逃れる術など、そう多くは無い。まず間違いなく――
(ついさっきまで、完全に活動を停止させて休眠状態に入ってたな。それならただの物質と同じだから、探知しようがない。すぐにバレないよう、身体は今居る小高い丘の向こうに隠していた筈だ。でも、そこまで行くと、確実に戦術を使ってるってことになる)
ぞっとする。基本的に魔物は、本能的に動くことはあっても、戦うための工夫をする事は少ない。
中級以上の魔物で、自分の肉体以外の物から武器を作ることを覚え、上級以上で、それをより効率的に動かすための工夫をする程度だ。
あくまでも、個体としての性能を上げることはあっても、集団で有利になるような戦闘法を運用するなんてことは無い。
それが出来たのは、人間から魔物になった魔王とその眷属だけだ。
あくまでも今までは、の話だけれど。
(新種、ってことか)
魔物の群れの中央。こちらを見渡せるような位置に、巨人のような魔物が一体居るのに俺は気付く。
それは人とは違うけれど、均整の取れたある種の美しさを持っている。
そして何よりも特徴的なのは、こちらをうかがう眼差しだ。
どう見ても、こちらの動きを把握し対応しようとしている。知性の輝きを、持っているようにしか見えない。
(魔王の眷属の生き残り……なら、まだ良かったな……そんな物が生き残ってる訳がない。菊野さんの神与能力も使って、徹底的に確認した。だから、あれはただの魔物だ。ただの魔物なのに、集団戦の指揮が出来る能力を持っている)
今の状況から考えれば、そうとしか思えない。だからこそ、俺は即座に判断した。
「カルナ! ミリィ! 全力防御!」
事前の打ち合わせ通り、カルナとミリィは俺の言葉に反応する。
魔物を殴り飛ばしたミリィは、カルナの傍に寄り、カルナは即座に、防御系魔法陣を起動する。
それを確認し、俺は大技を使う。
「毒に酔いしれ。地の杯に、酒の如く満ちよ。溢れ溺れよ、神変鬼毒酒!」
強化呪文を詠唱し、俺は手にした妖刀、村正に過剰魔力を注ぎ込む。
過剰魔力に反応し、暴走一歩手前まで活性化された村正は、刃を巨大化。
目で見て分かるほど大量かつ高濃度の魔術毒を、滴るような勢いで作り出す。
それを、俺は地面に深々と突き刺した。
その瞬間、地面を伝い、周囲一帯に居た魔物に魔術毒が浸食する。
次々に地面に倒れ伏す魔物たち。まるで泥酔したかのように、まともに動くことさえ出来なくなる。
これが、俺の集団戦での奥の手の1つ『神変鬼毒酒』だ。
通常なら斬りつけなければ効果を及ぼせない魔術毒を地面に流し、その上に居る対象に魔術毒を与える魔術。
魔力を大量に喰う上に、ある程度の守りで防がれるので使い所が難しいけど、初見の相手ならば大抵は嵌め殺しに出来る。
殺すことよりも動きを封じることを目的としているので、喰らったからといって死んだり破壊されたりすることは無いが、これで周囲に居た魔物の全ては動きを封じられている。
安全を確保した状況で、俺はカルナとミリィに視線を送る。
2人は即座に反応し、後衛である出雲達の元に走り出す。
俺もすぐに、地面に突き刺した村正を引き抜き、2人の後に続いた。
全ては、事前の打ち合わせ通りだ。
何らかの不測の事態があった時には、俺の判断で即時撤退をするよう、みんなとは話し合っている。
その合図が、さっき使った神変鬼毒酒だ。
下手に戦う事に拘って、犠牲を出す気なんて欠片も無い。
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他のみんなも、すでに動いて、後衛の出雲達の元に向かっていた。
俺も走りながら、新手の魔物が居る離れた小高い丘に視線を向ける。
その途端、寒気が走った。
(クソっ、反応が速い!)
整然と横に並ぶ魔物達が、自身の魔力を活性化させる。
それは両腕の砲に集中し、遠距離型の攻撃魔術を解き放とうとしていた。
そこまで俺が読み取る中で、魔物達の中央に居る、巨人型の魔物が腕を振り上げる。
そして振り下ろすと同時に、一斉に攻撃が放たれた。
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