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第二章 街予定地の問題を解決しよう編
12 ひとまず勝利です。でも―― その②
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「やっぱり、そう思う?」
俺は五十鈴と向かい合わせになる椅子に座りながら問い掛ける。
「50人ぐらいは、再起不能になっといても、おかしゅうは無かったやろねぇ」
「それって、俺達が率いた部隊の方でってこと?」
「んや、そっちやのぅて、エリートさんな名門魔術師の方やね。うちの方でも、そうなる可能性は考えて、和花たち3人は、自由に動ける遊撃部隊にしとったけど、予想以上に無茶しよったねぇ」
「うん……報告聞いた限りじゃ、連携が取れてなかったみたいだし」
「指揮する頭が何人もおるからねぇ。うちらとは、基本別系統やし」
「それが、頭の痛い所だよね……他に、まずかった所は無い?」
「拠点の維持が出来へんかったのが痛かったわ」
軽く眉を寄せる五十鈴に、俺は持って来ていたバスケットに入っていたものを取り出す。
「確かに痛いよね、それって……と、それはそれとしてお茶飲むんだけど、苦みがあるのと甘みがあるの、どっちが良い?」
「甘いのがええわ~。あ、でも砂糖が入っとるようなんは、今は要らへんかな~」
「それは大丈夫。花びらから煮出したお茶で、ほんのりとした甘味だよ。しつこさとか、そんなのは全然ないから」
お茶の入った水筒からカップに入れて、五十鈴に渡す。清涼な香りを楽しんでから、静かに一口。
「……ん。ええねぇ、これ。美味しいわぁ。まさかとは思うけど、陽色が淹れたん?」
「いや、ミリィが。俺達の部隊で、魔術師の子達の指揮役の子がいるでしょ? あの子のメイドさんに淹れて貰ったんだ」
「あーっ、あの子。ええ子やよねぇ。強いし。ってぇか、あの子って、アレなん? 主人の子のこと――」
「多分好きだと思うよ。相手の子も、そうだと思うし」
「わーっ、やっぱそうなん? も~、見とったら甘酸っぱい言うか、お互い意識しとるクセに、付かず離れずで居るいうんか、そんなんやない? アレ見てもう、きゃーみたいな?」
「うんうん、分かる分かる。でも、なんか色々あるみたいでさ、お互い一歩踏み出せないみたいで」
「えーっ、なんなんそれーっ。気になるわーっ」
「そこはまぁ、いまの所は、外野が下手に口を挟むことじゃないし……っと、五郎にサンドイッチ作って貰ったんだけど、食べる?」
「たべるーっ!」
五十鈴は、俺の差し出したポテトサンドと卵サンドを一度に取ると、2つ一緒にかぶりつく。
「……んっ、はぁ。やっぱええわぁ。味気ない戦闘糧食なんやのうて、こういう手軽でも料理されとるん食べられるんは、格別やねぇ」
「それも込みで、戦闘車両は設計したからね。やっぱ、長期戦を考えたら、戦う人のこういうケアは絶対必要だからね」
「その通りやわ~。うちらが元居た世界の最強国家やと、出先の前線基地に街まで作って福利厚生させるぐらいやったからねぇ。戦争中に。それぐらい、余裕ある戦いが出来るようにしたいわぁ。死人を出さんようにするんが、前提やったら」
「うん、そうだね」
俺は五十鈴の言葉に頷く。犠牲が前提だの、尊い犠牲だの、そんなクソ舐め腐った言葉が出ない戦いが、俺達の目標だからだ。
一歩間違えたら、魔王相手の尊い犠牲にされていた俺たち勇者だからこそ、それは譲れない。
お綺麗な言葉は、自分は戦わないで命令を出すだけの生き残りが垂れ流す物だと、こっちは実感してるのだ。
そう言うことを言う奴は、言う前に実践して死ね。その上でこっちは生き残るから。
実際に、魔王相手の鉄砲玉として送り込まれたこっちとしては、そんな気持ちにしかならない。
「ま、こっちの目的は、戦うことやないからねぇ。あくまでも、街の奪還やし」
サンドイッチを食べ終わり、お茶を飲み干した五十鈴は、一息つくような間を空けて続ける。
「やから、話を戻すんやけど、拠点になるここを、一時とはいえ完全に無人にしたんは痛かったわ」
いま五十鈴が言っているのは、和花たちが新種の魔物に奇襲を受けた時に、俺達が助けに向かった時のことだ。
あの時は、全ての人員を蒸気機関車に乗せて、和花たちの応援に向かった。
それは下手に戦力を分断するよりも、全戦力で対応して、場合によっては全員を蒸気機関車に乗せて撤退できるようにするためだったんだけど、それでいま居るここを無人にしたのは事実だ。
「誰も居らん時に、ここが魔物に襲われんかったんは、単に運が良かっただけやね。それこそ魔物の気紛れで、ここは更地になっとっても、おかしゅうは無かったわ」
「うん、分かってる。でも、あの時の対応は、あれがベストだったと思ってる。他の方法があれば、そっちをとったけど」
「あらへんね。陽色が全員で和花の助けに向かったんは、最善やと思うわ。無駄に戦力を分断して、個別に襲われたら目も当てられへんもの」
「つまり、最善のやり方をしても、運が悪ければダメな状況ってのが、今の状況ってことだよね?」
「そやね。それぐらい、不安定な状況やわ」
「そっか……」
五十鈴の言葉を受けて、俺は手札を思い浮かべる。
それは手の内の者だけでなく、可能性も込みで考える。
出来得る限り全てを考慮に入れながら、俺は五十鈴に尋ねた。
「今の状況がダメなのは分かったよ。その上で訊きたいんだけど、このままで、どうにかなると思う?」
これに五十鈴は、茶目っ気のある笑みを浮かべながら応えてくれた。
「どうにかなるんやのぅて、どうにかするんよ。その為の苦労は、してくれるんやろ? 陽色」
俺は五十鈴と向かい合わせになる椅子に座りながら問い掛ける。
「50人ぐらいは、再起不能になっといても、おかしゅうは無かったやろねぇ」
「それって、俺達が率いた部隊の方でってこと?」
「んや、そっちやのぅて、エリートさんな名門魔術師の方やね。うちの方でも、そうなる可能性は考えて、和花たち3人は、自由に動ける遊撃部隊にしとったけど、予想以上に無茶しよったねぇ」
「うん……報告聞いた限りじゃ、連携が取れてなかったみたいだし」
「指揮する頭が何人もおるからねぇ。うちらとは、基本別系統やし」
「それが、頭の痛い所だよね……他に、まずかった所は無い?」
「拠点の維持が出来へんかったのが痛かったわ」
軽く眉を寄せる五十鈴に、俺は持って来ていたバスケットに入っていたものを取り出す。
「確かに痛いよね、それって……と、それはそれとしてお茶飲むんだけど、苦みがあるのと甘みがあるの、どっちが良い?」
「甘いのがええわ~。あ、でも砂糖が入っとるようなんは、今は要らへんかな~」
「それは大丈夫。花びらから煮出したお茶で、ほんのりとした甘味だよ。しつこさとか、そんなのは全然ないから」
お茶の入った水筒からカップに入れて、五十鈴に渡す。清涼な香りを楽しんでから、静かに一口。
「……ん。ええねぇ、これ。美味しいわぁ。まさかとは思うけど、陽色が淹れたん?」
「いや、ミリィが。俺達の部隊で、魔術師の子達の指揮役の子がいるでしょ? あの子のメイドさんに淹れて貰ったんだ」
「あーっ、あの子。ええ子やよねぇ。強いし。ってぇか、あの子って、アレなん? 主人の子のこと――」
「多分好きだと思うよ。相手の子も、そうだと思うし」
「わーっ、やっぱそうなん? も~、見とったら甘酸っぱい言うか、お互い意識しとるクセに、付かず離れずで居るいうんか、そんなんやない? アレ見てもう、きゃーみたいな?」
「うんうん、分かる分かる。でも、なんか色々あるみたいでさ、お互い一歩踏み出せないみたいで」
「えーっ、なんなんそれーっ。気になるわーっ」
「そこはまぁ、いまの所は、外野が下手に口を挟むことじゃないし……っと、五郎にサンドイッチ作って貰ったんだけど、食べる?」
「たべるーっ!」
五十鈴は、俺の差し出したポテトサンドと卵サンドを一度に取ると、2つ一緒にかぶりつく。
「……んっ、はぁ。やっぱええわぁ。味気ない戦闘糧食なんやのうて、こういう手軽でも料理されとるん食べられるんは、格別やねぇ」
「それも込みで、戦闘車両は設計したからね。やっぱ、長期戦を考えたら、戦う人のこういうケアは絶対必要だからね」
「その通りやわ~。うちらが元居た世界の最強国家やと、出先の前線基地に街まで作って福利厚生させるぐらいやったからねぇ。戦争中に。それぐらい、余裕ある戦いが出来るようにしたいわぁ。死人を出さんようにするんが、前提やったら」
「うん、そうだね」
俺は五十鈴の言葉に頷く。犠牲が前提だの、尊い犠牲だの、そんなクソ舐め腐った言葉が出ない戦いが、俺達の目標だからだ。
一歩間違えたら、魔王相手の尊い犠牲にされていた俺たち勇者だからこそ、それは譲れない。
お綺麗な言葉は、自分は戦わないで命令を出すだけの生き残りが垂れ流す物だと、こっちは実感してるのだ。
そう言うことを言う奴は、言う前に実践して死ね。その上でこっちは生き残るから。
実際に、魔王相手の鉄砲玉として送り込まれたこっちとしては、そんな気持ちにしかならない。
「ま、こっちの目的は、戦うことやないからねぇ。あくまでも、街の奪還やし」
サンドイッチを食べ終わり、お茶を飲み干した五十鈴は、一息つくような間を空けて続ける。
「やから、話を戻すんやけど、拠点になるここを、一時とはいえ完全に無人にしたんは痛かったわ」
いま五十鈴が言っているのは、和花たちが新種の魔物に奇襲を受けた時に、俺達が助けに向かった時のことだ。
あの時は、全ての人員を蒸気機関車に乗せて、和花たちの応援に向かった。
それは下手に戦力を分断するよりも、全戦力で対応して、場合によっては全員を蒸気機関車に乗せて撤退できるようにするためだったんだけど、それでいま居るここを無人にしたのは事実だ。
「誰も居らん時に、ここが魔物に襲われんかったんは、単に運が良かっただけやね。それこそ魔物の気紛れで、ここは更地になっとっても、おかしゅうは無かったわ」
「うん、分かってる。でも、あの時の対応は、あれがベストだったと思ってる。他の方法があれば、そっちをとったけど」
「あらへんね。陽色が全員で和花の助けに向かったんは、最善やと思うわ。無駄に戦力を分断して、個別に襲われたら目も当てられへんもの」
「つまり、最善のやり方をしても、運が悪ければダメな状況ってのが、今の状況ってことだよね?」
「そやね。それぐらい、不安定な状況やわ」
「そっか……」
五十鈴の言葉を受けて、俺は手札を思い浮かべる。
それは手の内の者だけでなく、可能性も込みで考える。
出来得る限り全てを考慮に入れながら、俺は五十鈴に尋ねた。
「今の状況がダメなのは分かったよ。その上で訊きたいんだけど、このままで、どうにかなると思う?」
これに五十鈴は、茶目っ気のある笑みを浮かべながら応えてくれた。
「どうにかなるんやのぅて、どうにかするんよ。その為の苦労は、してくれるんやろ? 陽色」
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