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【8】俺にできること/護衛騎士エデンside
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違法薬物の件を片づけたとき、ヴィオラ様は目に涙を滲ませて俺に言った。
(ありがとう。……あなたが居てくれてよかった)
子供の頃からヴィオラ様は意外と泣き虫なんだ。
しっかり者で、優しくて。一人でなんでも抱え込もうとして、でもふとした瞬間に涙があふれ出してしまう。
そんなあなたを、俺は堪らなく愛しく思う。
泣き笑いをしているヴィオラ様を見つめながら、俺は決意した。
――絶対に、あなたを幸せにしてみせる。
死んだはずの自分がなぜ現世に留まっていられるのか、皆目見当がつかない。しかし、幸せになったあなたを見届けるまでは、天になど昇りたくない。
死ねば、すべてがお終いなのだと俺は思っていた。夢は潰えて、体は朽ちる――それが自然の摂理だと。
だが死んだ俺でも、やれることはあるらしい。
◆◆◆
俺が自分の魔法の才に気付いたのは、10歳の『あの日』。入団試験を受けていた最中、ヴィオラ様とリサが誘拐されたと知った。
焦りと怒りに駆り立てられて、俺は走り続けた。ヴィオラ様がどこにいるのか見当もつかないのに、なぜか直感が「こちらだ」と告げている。理屈じゃないんだ。ヴィオラ様が、向こうで俺を呼ぶのを感じた。
「――助けて、エデン!!」
がむしゃらに飛び込んだ廃墟に、ヴィオラ様たちがいた。刃物を持ったならず者が数名――絶対に許さない。相手に切り付けられながら、無我夢中で戦っていた。気づいたら相手は全員結晶漬けになっていた。それが、俺が生まれて初めて魔法を使った日だ。
騎士見習いとして入団を許可され、毎日鍛錬に励んだ。
早く。一刻も早く騎士になりたい。
本物の騎士になって、少しでも長くヴィオラ様のそばにいたい――。
いつか嫁いでしまうヴィオラ様のことを、少しでも長く支えたい。それだけが、俺の夢なのだ。
身分の違いくらい、子供の俺でも理解できる。平民の俺と貴族令嬢のヴィオラ様では、立場が違い過ぎるのだ。
ヴィオラ様は、いつか相応しい男のもとへ嫁いでしまう。リサは侍女だから一緒に婚家に付いていくだろうが、俺はお別れだ。結婚後の夫人の護衛は、実家ではなく婚家の騎士がするものだから。……だからもう、あまり時間はない。
――ヴィオラ様の夫になれる男のことが、正直を言うと羨ましい。
ヴィオラ様は素晴らしい人なんだ。
いつもまっすぐで、とても優しい。7歳のときに母君を亡くしたときも、泣きながら気丈に振る舞っていた。弟のノア様を出産した直後に亡くなった母君の代わりに、ヴィオラ様はノア様を一生懸命にお世話していた。
『私がお母様の代わりになれたら、ノアもきっと寂しくないでしょ?』
乳母と一緒になって、ノア様のお世話に励んでいたヴィオラ様を見て――幼い俺は、胸の高鳴りを止められなくなった。俺の母も流行り病で亡くなっていたが、俺は絶対に泣かないと決めた。ヴィオラ様ががんばっているのに、俺がメソメソするのはおかしい。もっと強くなって、彼女を支えたい。
あのしなやかな黒髪も、スミレのような紫の瞳も、彼女はすべてが美しい。小柄な体で背筋を伸ばし、困難へと懸命に立ち向かう姿は雪を割って咲く『雪割草』のように健気だ。そんなヴィオラ様を、少しでも長く支えたい――それだけが俺の願いだった。
だが、『災禍の竜』の出現によって別れは唐突に訪れた。魔法と剣術の使い手である俺は、王国騎士団に召集されて竜伐部隊に編成された。訓練の末に、竜討伐に挑む日々――。
8つの頭を持つ凶悪な『災禍の竜』。竜伐部隊は多大な犠牲を払いながら、8つの頭のうちの7つを切り落としていった。
頭を一つ失うたびに、災禍の竜は衰えていく。そしてとうとう、残る頭はあと1つ。
最後の頭を落とせば、この戦いは俺たちの勝利で終わる。
――だが切り落とすより先に、部隊は全滅の危機に瀕していた。
決戦を仕掛けたその日、部隊の最高司令官者だったコルザ将軍が絶命し、俺たち前線の騎士もほとんどが重傷を負っていた。
だから俺は、自分もろとも『災禍の竜』を殺すことにしたのだ。
竜が俺の肩に喰らいついた瞬間、俺は自分の体ごと『封印結晶』の魔法で竜を封じ込めることにした。頭を切り落とす体力はもう残っていない。しかし、自分ごと封じるのならば何とかなりそうだ……。
溶けない氷のような結晶が、俺と竜を飲み込んでいく。封印結晶は、対象物を閉じ込めるだけの魔法ではない。結晶のおびただしい魔力に侵食されて、封じられた対象物は徐々に命を奪われるんだ。
災禍の竜は危険を感じたのか、俺から離れようとした――させるか。
絶対お前を逃がさない。
逃げたら、お前は人間を殺すだろう? ……ヴィオラ様を、殺すだろう?
だったら貴様は、俺とともに死ね。
竜と睨み合ったまま、俺は結晶に飲み込まれた。
――意識が、途絶えた。
◆
俺は死んだ。
……と思ったのだが、なぜか目覚めた。
知らない国で目を覚まし、意味が分からず呆然とした。
(!? なんだ、ここは!)
目覚めた場所は、自分の国ではなかった。
やたらと寒くて夜が長い、夜空に極光が舞うような異国だ。いつの間にこんな場所に……?
そして、自分の体の異変に気付いた。
(体が……透けている? 俺の姿は、誰にも見えていないみたいだ)
俺の体は実体のないふわふわした状態になっていた。足は地面から浮いているし、風の流れで体が勝手に流され一か所にじっとしていられない。これはまさに……おとぎ話にでてくるような『死霊』。
まさかとは思ったが、死んだ俺は魂だけの状態になって見知らぬ異国にいるようだ。現地の人々の会話を聞いて、ここが『オロラニア王国』――北の最果てにある島国――だと理解した。たしかオロラニア王国は、1000年前に災禍の竜が現れて国土全土を焼かれ滅びかけ、聖女の出現により復興した国だと聞いたことがある。
縁もゆかりもない異国で、魂一つになってしまった。
誰とも話せず、体の動きは風任せで移動するのも難しい……。これから俺は、どうしたらいい?
頭によぎったのは、最後に交わしたヴィオラ様との約束だった。
『必ず帰ってきてね。私……絶対待っているから』
『できるだけ早く帰ってきます』
そうだ。ヴィオラ様のもとに帰ろう。
帰ってどうなるものでもないが、それでも帰りたい。
竜亡きあと、自分の国がどうなっているかも気になった。
『思い残すことがあると魂は死霊になって、天に昇れず彷徨ってしまう』という話を聞いたことがあるが、もしかすると俺もそういう状態なのかもしれない。
(俺の生前、国王は『災禍の竜を討伐した者に最高の栄誉と報酬を与える』と言っていた。俺がとどめを刺したのだから、栄誉と報酬はノイリス家に与えられているはずだ。……それなら、嬉しいが)
国王の約束が果たされれば、ノイリス家もヴィオラ様も幸せになるに違いない。
セルマ王国に帰ろう。
帰って、ヴィオラ様の幸せを見届けよう――そして俺は旅を始めた。
まさか2年もかかるとは思わなかったが、風に流されたり迷子になったりしながら、ようやく国にたどり着く。そして漏れ聞いたのが、『ヴィオラ様がクラーヴァル公爵家に嫁いだ』という情報だった。
(……ヴィオラ様が、結婚を)
どうやら王は、約束を果たしてくれたらしい。
クラーヴァル公爵家の名前なら、田舎者の俺でも知っている。大変裕福な名門貴族だ。
だったら、ヴィオラ様はきっと幸せに違いない。
ヴィオラ様の幸せな姿を一目見られれば、俺は安心して天に昇れるに違いない。
そう思っていた――なのに。
クラーヴァル公爵領にたどり着いた俺が見たのは、苦しむヴィオラ様の姿だった。
夫であるルシウス・クラーヴァル公爵はヴィオラ様を愛さず、屋敷の使用人たちも彼女を侮っている。憔悴しきったヴィオラ様は、毎日具合が悪そうにしていた。
(ヴィオラ様……!)
救いたくても何もできない。俺の姿は誰にも見えず、誰かに触れることもできないのだから。
非力な自分を呪いながら、何も為せずにヴィオラ様のそばに居続けた。
――そして、転機が訪れた。
夜会でヴィオラ様が乱暴されそうになったとき、ヴィオラ様の叫びを聞いたのだ。
助けて、エデン――! 声にならないその叫びを聞いた瞬間、俺はヴィオラ様に取り憑いていた。
自在に動く筋肉の感覚。全身を巡る血の熱さ。俺は暴漢と戦っていた――そして現在に至る。
◆◆◆
何もかもが不思議だ。だが、俺はまだまだ戦える。
(……本当に良かったです)
(え?)
ヴィオラ様は、すっかり安心しきった表情を浮かべていた。
――そう、この表情だ。
幼いころからずっと見てきた、俺の大好きなあなたの素顔。
(なんでもありません、ヴィオラ様)
俺は笑みを深めた。――絶対に、あなたを幸せにしてみせる。
あなたが安心して生きられる世界を、俺が作る。それが、俺なりの愛情だ。
でもこの愛を、俺はあなたに打ち明けない。
あなたと俺では身分が違うし、そもそも死者に愛されても迷惑なだけだ。だから、絶対に打ち明けない。
あなたの幸せを見届けて、俺は静かに天に昇ろう。
(ありがとう。……あなたが居てくれてよかった)
子供の頃からヴィオラ様は意外と泣き虫なんだ。
しっかり者で、優しくて。一人でなんでも抱え込もうとして、でもふとした瞬間に涙があふれ出してしまう。
そんなあなたを、俺は堪らなく愛しく思う。
泣き笑いをしているヴィオラ様を見つめながら、俺は決意した。
――絶対に、あなたを幸せにしてみせる。
死んだはずの自分がなぜ現世に留まっていられるのか、皆目見当がつかない。しかし、幸せになったあなたを見届けるまでは、天になど昇りたくない。
死ねば、すべてがお終いなのだと俺は思っていた。夢は潰えて、体は朽ちる――それが自然の摂理だと。
だが死んだ俺でも、やれることはあるらしい。
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俺が自分の魔法の才に気付いたのは、10歳の『あの日』。入団試験を受けていた最中、ヴィオラ様とリサが誘拐されたと知った。
焦りと怒りに駆り立てられて、俺は走り続けた。ヴィオラ様がどこにいるのか見当もつかないのに、なぜか直感が「こちらだ」と告げている。理屈じゃないんだ。ヴィオラ様が、向こうで俺を呼ぶのを感じた。
「――助けて、エデン!!」
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騎士見習いとして入団を許可され、毎日鍛錬に励んだ。
早く。一刻も早く騎士になりたい。
本物の騎士になって、少しでも長くヴィオラ様のそばにいたい――。
いつか嫁いでしまうヴィオラ様のことを、少しでも長く支えたい。それだけが、俺の夢なのだ。
身分の違いくらい、子供の俺でも理解できる。平民の俺と貴族令嬢のヴィオラ様では、立場が違い過ぎるのだ。
ヴィオラ様は、いつか相応しい男のもとへ嫁いでしまう。リサは侍女だから一緒に婚家に付いていくだろうが、俺はお別れだ。結婚後の夫人の護衛は、実家ではなく婚家の騎士がするものだから。……だからもう、あまり時間はない。
――ヴィオラ様の夫になれる男のことが、正直を言うと羨ましい。
ヴィオラ様は素晴らしい人なんだ。
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『私がお母様の代わりになれたら、ノアもきっと寂しくないでしょ?』
乳母と一緒になって、ノア様のお世話に励んでいたヴィオラ様を見て――幼い俺は、胸の高鳴りを止められなくなった。俺の母も流行り病で亡くなっていたが、俺は絶対に泣かないと決めた。ヴィオラ様ががんばっているのに、俺がメソメソするのはおかしい。もっと強くなって、彼女を支えたい。
あのしなやかな黒髪も、スミレのような紫の瞳も、彼女はすべてが美しい。小柄な体で背筋を伸ばし、困難へと懸命に立ち向かう姿は雪を割って咲く『雪割草』のように健気だ。そんなヴィオラ様を、少しでも長く支えたい――それだけが俺の願いだった。
だが、『災禍の竜』の出現によって別れは唐突に訪れた。魔法と剣術の使い手である俺は、王国騎士団に召集されて竜伐部隊に編成された。訓練の末に、竜討伐に挑む日々――。
8つの頭を持つ凶悪な『災禍の竜』。竜伐部隊は多大な犠牲を払いながら、8つの頭のうちの7つを切り落としていった。
頭を一つ失うたびに、災禍の竜は衰えていく。そしてとうとう、残る頭はあと1つ。
最後の頭を落とせば、この戦いは俺たちの勝利で終わる。
――だが切り落とすより先に、部隊は全滅の危機に瀕していた。
決戦を仕掛けたその日、部隊の最高司令官者だったコルザ将軍が絶命し、俺たち前線の騎士もほとんどが重傷を負っていた。
だから俺は、自分もろとも『災禍の竜』を殺すことにしたのだ。
竜が俺の肩に喰らいついた瞬間、俺は自分の体ごと『封印結晶』の魔法で竜を封じ込めることにした。頭を切り落とす体力はもう残っていない。しかし、自分ごと封じるのならば何とかなりそうだ……。
溶けない氷のような結晶が、俺と竜を飲み込んでいく。封印結晶は、対象物を閉じ込めるだけの魔法ではない。結晶のおびただしい魔力に侵食されて、封じられた対象物は徐々に命を奪われるんだ。
災禍の竜は危険を感じたのか、俺から離れようとした――させるか。
絶対お前を逃がさない。
逃げたら、お前は人間を殺すだろう? ……ヴィオラ様を、殺すだろう?
だったら貴様は、俺とともに死ね。
竜と睨み合ったまま、俺は結晶に飲み込まれた。
――意識が、途絶えた。
◆
俺は死んだ。
……と思ったのだが、なぜか目覚めた。
知らない国で目を覚まし、意味が分からず呆然とした。
(!? なんだ、ここは!)
目覚めた場所は、自分の国ではなかった。
やたらと寒くて夜が長い、夜空に極光が舞うような異国だ。いつの間にこんな場所に……?
そして、自分の体の異変に気付いた。
(体が……透けている? 俺の姿は、誰にも見えていないみたいだ)
俺の体は実体のないふわふわした状態になっていた。足は地面から浮いているし、風の流れで体が勝手に流され一か所にじっとしていられない。これはまさに……おとぎ話にでてくるような『死霊』。
まさかとは思ったが、死んだ俺は魂だけの状態になって見知らぬ異国にいるようだ。現地の人々の会話を聞いて、ここが『オロラニア王国』――北の最果てにある島国――だと理解した。たしかオロラニア王国は、1000年前に災禍の竜が現れて国土全土を焼かれ滅びかけ、聖女の出現により復興した国だと聞いたことがある。
縁もゆかりもない異国で、魂一つになってしまった。
誰とも話せず、体の動きは風任せで移動するのも難しい……。これから俺は、どうしたらいい?
頭によぎったのは、最後に交わしたヴィオラ様との約束だった。
『必ず帰ってきてね。私……絶対待っているから』
『できるだけ早く帰ってきます』
そうだ。ヴィオラ様のもとに帰ろう。
帰ってどうなるものでもないが、それでも帰りたい。
竜亡きあと、自分の国がどうなっているかも気になった。
『思い残すことがあると魂は死霊になって、天に昇れず彷徨ってしまう』という話を聞いたことがあるが、もしかすると俺もそういう状態なのかもしれない。
(俺の生前、国王は『災禍の竜を討伐した者に最高の栄誉と報酬を与える』と言っていた。俺がとどめを刺したのだから、栄誉と報酬はノイリス家に与えられているはずだ。……それなら、嬉しいが)
国王の約束が果たされれば、ノイリス家もヴィオラ様も幸せになるに違いない。
セルマ王国に帰ろう。
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だったら、ヴィオラ様はきっと幸せに違いない。
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そう思っていた――なのに。
クラーヴァル公爵領にたどり着いた俺が見たのは、苦しむヴィオラ様の姿だった。
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(ヴィオラ様……!)
救いたくても何もできない。俺の姿は誰にも見えず、誰かに触れることもできないのだから。
非力な自分を呪いながら、何も為せずにヴィオラ様のそばに居続けた。
――そして、転機が訪れた。
夜会でヴィオラ様が乱暴されそうになったとき、ヴィオラ様の叫びを聞いたのだ。
助けて、エデン――! 声にならないその叫びを聞いた瞬間、俺はヴィオラ様に取り憑いていた。
自在に動く筋肉の感覚。全身を巡る血の熱さ。俺は暴漢と戦っていた――そして現在に至る。
◆◆◆
何もかもが不思議だ。だが、俺はまだまだ戦える。
(……本当に良かったです)
(え?)
ヴィオラ様は、すっかり安心しきった表情を浮かべていた。
――そう、この表情だ。
幼いころからずっと見てきた、俺の大好きなあなたの素顔。
(なんでもありません、ヴィオラ様)
俺は笑みを深めた。――絶対に、あなたを幸せにしてみせる。
あなたが安心して生きられる世界を、俺が作る。それが、俺なりの愛情だ。
でもこの愛を、俺はあなたに打ち明けない。
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