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【9】穢れた故郷
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食事に薬物が盛られていたことが発覚し、エデンが迅速に対処してくれてから早1か月……。
私は王都から早々に離れ、クラーヴァル公爵領の領主邸へと生活の場を移していた。侍女のリサや、料理人のトマス・ベッカーも私とともに領主邸に戻ってきている。
クラーヴァル公爵領は、王都から馬車で北西に半日くらいの距離にある。
この領地は肥沃な農耕地を多数有している上に、銀山や宝石鉱山も豊富で裕福だ。領都の華やかさといったら、王都とまるで遜色ない。そして領都の中心地にあるクラーヴァル公爵邸は、宮殿と見まがうばかりに壮麗だ。そんな豪邸の中で、公爵夫人である私ヴィオラ・クラーヴァルは今――。
腕立て伏せの真っ最中である。
「百九十一、百九十二、百九十三……、」
首筋に汗を滴らせながら、私に取り憑いたエデンが腕立て伏せを続けていた。
「百九十九、二百!」
よし! と言って、私は腕立て伏せを終了した。
「ヴィオラ様、少し休憩を挟んで水分補給をしましょう」
(……そうね。いつものことながら、私の体を鍛えてくれてありがとう)
「いえ、まだまだ鍛え足りないくらいです。生前の俺ならあと二千回はやってたんですが、あまり急激に鍛えると、ヴィオラ様のお体に負担になりますからね」
さわやかな笑顔を浮かべて私は言った。この部屋には私以外は誰もおらず、完全に独り言状態だ。
(ふふ。もしリサや他の使用人に見られたら、『ヴィオラ様がおかしくなった』って騒がれてしまうわね。エデンが取り憑く前の私とは、完全に別人だもの)
「そうですね。リサは付き合いが長いから、もしかして俺だと気付くかも……いや、さすがにそれはないか。混乱させるだけだと思いますから、今後も伏せておきましょう」
エデンが私の体を操っている間、私自身の魂はこうして心の奥からエデンに呼びかける形となる。心の奥は靄がかった真っ白な世界で、今の私は自分の意思で体を動かすことはできない。でも、自分の体の感覚はなんとなくある。
(あなたのおかげで、最近とても体調がいいわ。まるで昔に戻ったみたい!)
「薬物を断って1ヶ月が経ちましたからね。体の中から成分がすっかり抜けたようです」
夫のルシウス様は相変わらず王都のタウンハウス暮らしだから、完全なる別居状態である。きっと今ごろフラメ女伯爵と仲良く過ごしているのだろうけれど……本当にどうでもいいと思った。
(ルシウス様がいないおかげで、監視の目をあまり気にせず過ごせるわ。……以前は、公爵夫人としての役目を果たせない自分を不甲斐なく思っていたの。でも、今は気楽で助かる)
「この調子で、どんどん体を鍛えていきましょう。健康は戦いの基本です。……それと、実は試したいことがあるんですが」
そう言うと、私は目を閉じて指を振るった。
私の指先から、小さな炎が上がる。
(……え!? 今の、魔法?)
「ですね。やっぱり、ヴィオラ様の体に取り憑いていても使えるようです」
(どういうこと!? 私、魔法なんて使えないのに……)
魔法を使える人間は、数千人に一人程度だといわれている。私には、魔法の才能なんてない。
「魔法は、肉体ではなく魂に宿るとされています。きっと、そのためかと」
私は掌から結晶を生み出して、羽ペンやティーカップを封印結晶の中に閉じ込めたり解除したりして確かめていた。
(こんな凄まじい魔法を、自分が使っているなんて……なんだか不思議)
「いっそのことクラーヴァル公爵を結晶漬けにしてやりましょうか。無様な泣き面で」
ニヤリと昏い笑みをこぼして、私が不穏なことを言う。
(……しちゃだめよ?)
「しませんよ。したいけど」
私とエデンが話していると、魔導通信機からまばゆい光が発せられた。魔導通信機にメイドの姿が浮かび上がる。
『奥様。朝食のお時間でございますが?』
いつもなら、私の部屋までリサが呼びに来てくれるのだけれど。リサは今『特別な用件』でノイリス伯爵領に帰省しているため不在だ――この社会では妻の帰省は非常識とみなされるが、妻の『付属品』である侍女の往来はある程度許される。
リサ以外の使用人は基本的に私を軽視しているから、食事くらいで部屋まで呼びに来ることはない。だから魔導通信機を使って片手間に呼び出そうとするのだ。
(まったく。こんなに魔導通信機をぜいたくに使えるなんて、クラーヴァル公爵家は本当に裕福ね。通信を一度するだけで、中身の『魔塩』がどれだけ消費されているか……。ノイリス家では、絶対にこんな真似はできないもの)
ついつい愚痴を言ってしまったけれど、私は余裕の笑みをこぼしている。
「少なくとも、今はそうですね」
(『今は』って……?)
「まぁ、リサが戻るのを待ちましょう。今晩には帰ってくるはずですから」
説明を適当に省くと、私は食堂へと向かって行った。
*
日没後、リサは屋敷へ戻ってきた。旅装を解いて身支度を整え、私の部屋を訪れる。
「ただいま戻りました、ヴィオラ様」
「お帰り、リサ。あれは採取してきてくれたか?」
「はい」
「そうか! ありがとう」
リサの返事を聞いて、私は満足そうにうなずいている。
「疲れて帰ってきたところに申し訳ないんだが、早速見せてもらえるか?」
リサが怪訝そうに眉をひそめた。
「でも……ヴィオラ様のお部屋に運びこむんですか? あんなに穢れたものを」
「もちろんだ。念のため他の使用人たちに見られないよう、こっそり頼む」
「……わかりました」
リサはサービングカートを押して、おっかなびっくりの様子で部屋に戻って来た。
サービングカートの上には、幾重も布でくるまれた荷袋がいくつか載っている。
「ヴィオラ様がどうしてこんな土を欲しがるのか、私にはさっぱりわかりませんよ……」
私は目を輝かせて荷を解いた。荷袋にぎっしりと詰め込まれていたのは、血のように赤い色をした土だった。
――この土は、ノイリス伯爵領の汚染土だ。
災禍の竜の瘴気に晒されると、土壌はこのような状態になってしまう。汚染された土は『灼血土』と呼ばれ、今ではノイリス領の大半が灼血土になってしまった。もともと痩せた土地だったが、灼血土はさらに栄養が乏しいようで、従来の農作物を植えてもほとんど育たない。
そんな呪わしい土を、エデンは嬉しそうに見つめている。
「そう! この土だ。この土が欲しかったんだ俺は」
声を弾ませる私を、リサが引きつった顔で見ている。
今回のリサの帰省は、エデンの頼みによるものだった。ノイリス伯爵領に戻って、灼血土を取って来て欲しいという頼みだ。
「……本当に、どうしちゃったんですかヴィオラ様。最近、ちょっとおかしいですよ」
「気にするな。それに灼血土を怖がる必要もない。瘴気は、災禍の竜の口から吐かれたあと数週間で無効化するものだからな。この土に含まれていた瘴気はとっくに抜けていて、今は栄養のないただの土だ」
「瘴気が抜けて無害だということは私も知っていますけど……。魔導庁とかいう政府の偉い方が、そういう発表をなさったんでしょう? でも、やっぱり気持ちが悪いです」
疲れ切った顔をしているリサに、私は言った。
「リサ。長旅、本当にありがとう。ゆっくりと休んでくれ」
「わかりました。ヴィオラ様も、一人で色々溜め込まないで私に相談してくださいよ……? それじゃあ、失礼します」
リサが部屋から出たあとで、エデンは大切そうに灼血土を指ですくった。
「これが役に立つといいんですが……! さっそく明日試してみましょう」
(試すって……? いったい何をする気なの?)
エデンはまだ、教えてくれない。
「うまく行ったら、ちゃんと説明しますよヴィオラ様」
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腕立て伏せの真っ最中である。
「百九十一、百九十二、百九十三……、」
首筋に汗を滴らせながら、私に取り憑いたエデンが腕立て伏せを続けていた。
「百九十九、二百!」
よし! と言って、私は腕立て伏せを終了した。
「ヴィオラ様、少し休憩を挟んで水分補給をしましょう」
(……そうね。いつものことながら、私の体を鍛えてくれてありがとう)
「いえ、まだまだ鍛え足りないくらいです。生前の俺ならあと二千回はやってたんですが、あまり急激に鍛えると、ヴィオラ様のお体に負担になりますからね」
さわやかな笑顔を浮かべて私は言った。この部屋には私以外は誰もおらず、完全に独り言状態だ。
(ふふ。もしリサや他の使用人に見られたら、『ヴィオラ様がおかしくなった』って騒がれてしまうわね。エデンが取り憑く前の私とは、完全に別人だもの)
「そうですね。リサは付き合いが長いから、もしかして俺だと気付くかも……いや、さすがにそれはないか。混乱させるだけだと思いますから、今後も伏せておきましょう」
エデンが私の体を操っている間、私自身の魂はこうして心の奥からエデンに呼びかける形となる。心の奥は靄がかった真っ白な世界で、今の私は自分の意思で体を動かすことはできない。でも、自分の体の感覚はなんとなくある。
(あなたのおかげで、最近とても体調がいいわ。まるで昔に戻ったみたい!)
「薬物を断って1ヶ月が経ちましたからね。体の中から成分がすっかり抜けたようです」
夫のルシウス様は相変わらず王都のタウンハウス暮らしだから、完全なる別居状態である。きっと今ごろフラメ女伯爵と仲良く過ごしているのだろうけれど……本当にどうでもいいと思った。
(ルシウス様がいないおかげで、監視の目をあまり気にせず過ごせるわ。……以前は、公爵夫人としての役目を果たせない自分を不甲斐なく思っていたの。でも、今は気楽で助かる)
「この調子で、どんどん体を鍛えていきましょう。健康は戦いの基本です。……それと、実は試したいことがあるんですが」
そう言うと、私は目を閉じて指を振るった。
私の指先から、小さな炎が上がる。
(……え!? 今の、魔法?)
「ですね。やっぱり、ヴィオラ様の体に取り憑いていても使えるようです」
(どういうこと!? 私、魔法なんて使えないのに……)
魔法を使える人間は、数千人に一人程度だといわれている。私には、魔法の才能なんてない。
「魔法は、肉体ではなく魂に宿るとされています。きっと、そのためかと」
私は掌から結晶を生み出して、羽ペンやティーカップを封印結晶の中に閉じ込めたり解除したりして確かめていた。
(こんな凄まじい魔法を、自分が使っているなんて……なんだか不思議)
「いっそのことクラーヴァル公爵を結晶漬けにしてやりましょうか。無様な泣き面で」
ニヤリと昏い笑みをこぼして、私が不穏なことを言う。
(……しちゃだめよ?)
「しませんよ。したいけど」
私とエデンが話していると、魔導通信機からまばゆい光が発せられた。魔導通信機にメイドの姿が浮かび上がる。
『奥様。朝食のお時間でございますが?』
いつもなら、私の部屋までリサが呼びに来てくれるのだけれど。リサは今『特別な用件』でノイリス伯爵領に帰省しているため不在だ――この社会では妻の帰省は非常識とみなされるが、妻の『付属品』である侍女の往来はある程度許される。
リサ以外の使用人は基本的に私を軽視しているから、食事くらいで部屋まで呼びに来ることはない。だから魔導通信機を使って片手間に呼び出そうとするのだ。
(まったく。こんなに魔導通信機をぜいたくに使えるなんて、クラーヴァル公爵家は本当に裕福ね。通信を一度するだけで、中身の『魔塩』がどれだけ消費されているか……。ノイリス家では、絶対にこんな真似はできないもの)
ついつい愚痴を言ってしまったけれど、私は余裕の笑みをこぼしている。
「少なくとも、今はそうですね」
(『今は』って……?)
「まぁ、リサが戻るのを待ちましょう。今晩には帰ってくるはずですから」
説明を適当に省くと、私は食堂へと向かって行った。
*
日没後、リサは屋敷へ戻ってきた。旅装を解いて身支度を整え、私の部屋を訪れる。
「ただいま戻りました、ヴィオラ様」
「お帰り、リサ。あれは採取してきてくれたか?」
「はい」
「そうか! ありがとう」
リサの返事を聞いて、私は満足そうにうなずいている。
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リサが怪訝そうに眉をひそめた。
「でも……ヴィオラ様のお部屋に運びこむんですか? あんなに穢れたものを」
「もちろんだ。念のため他の使用人たちに見られないよう、こっそり頼む」
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リサはサービングカートを押して、おっかなびっくりの様子で部屋に戻って来た。
サービングカートの上には、幾重も布でくるまれた荷袋がいくつか載っている。
「ヴィオラ様がどうしてこんな土を欲しがるのか、私にはさっぱりわかりませんよ……」
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災禍の竜の瘴気に晒されると、土壌はこのような状態になってしまう。汚染された土は『灼血土』と呼ばれ、今ではノイリス領の大半が灼血土になってしまった。もともと痩せた土地だったが、灼血土はさらに栄養が乏しいようで、従来の農作物を植えてもほとんど育たない。
そんな呪わしい土を、エデンは嬉しそうに見つめている。
「そう! この土だ。この土が欲しかったんだ俺は」
声を弾ませる私を、リサが引きつった顔で見ている。
今回のリサの帰省は、エデンの頼みによるものだった。ノイリス伯爵領に戻って、灼血土を取って来て欲しいという頼みだ。
「……本当に、どうしちゃったんですかヴィオラ様。最近、ちょっとおかしいですよ」
「気にするな。それに灼血土を怖がる必要もない。瘴気は、災禍の竜の口から吐かれたあと数週間で無効化するものだからな。この土に含まれていた瘴気はとっくに抜けていて、今は栄養のないただの土だ」
「瘴気が抜けて無害だということは私も知っていますけど……。魔導庁とかいう政府の偉い方が、そういう発表をなさったんでしょう? でも、やっぱり気持ちが悪いです」
疲れ切った顔をしているリサに、私は言った。
「リサ。長旅、本当にありがとう。ゆっくりと休んでくれ」
「わかりました。ヴィオラ様も、一人で色々溜め込まないで私に相談してくださいよ……? それじゃあ、失礼します」
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