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3 グッドモーニング
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もふもふの布団の中で、私は今日の出来事をしんみりと振り返る。
隣ではウサギが心地よさそうに寝ている。
にんじんクッキーを10枚以上食べた後、今度はにんじんをふんだんに使ったご馳走まで出してきた。流石にまだお腹がきつい。
しかし、食後のお風呂の時間は幸せだった。
自然の中から湧き出る泉を使ったお風呂は、キラキラと輝いていた。
なんとウサギの家には露天風呂まであり、小さい銭湯に来たような気分だった。
露天風呂は自然の匂いが漂い、ちょうどいい湯加減だった。
ふぅ、とリラックスして空を見上げると、思わず目を見開いた。
そこにあったのは、満天の星空で、一つ一つの星がくっきりと輝いていた。
「キレイ・・・」
ぼそっと呟き、温かいお湯に浸かりながら星空に目を輝かせていた。
すべすべになった肌を触りながら、目を閉じると一瞬で眠りについた。
翌朝、温かな日光で私は目覚めた。一晩寝たら元の世界に戻っているかも、なんて事を心の奥底で思っていたが、明らかに今私がいる場所はウサギの家だ。そしてお腹が膨れている。
隣を見ると、ウサギの姿はなかった。
「う~ん」
重い身体を起こしながら、ふと、側にあった姿見で自分の容姿を眺める。
スラッと細身だが小柄で、うっすら茶色に染めた長い髪の毛。自分で言うことではないが、顔は悪くない。
しかし、寝起きのせいで、ボサボサの髪の毛にむくんだ顔という、色々とため息をつきたくなる姿になっている。
ガチャ
「ミ、ミッ!‥ミミミ~ッ」
寝室にウサギが入ってきた。
私がまだ寝ていると思っていたのか、ドアを開けた瞬間姿見を見つめている私を見て少し驚いた。
「おはよう、ウサギさん」
ウサギは微笑んで、私に手招きをした。
ウサギについて行って寝室を出ると、ふわっと甘い匂いが鼻に伝わってきた。
「ミッ!」
甘い匂いがするマグカップを、ウサギは私に差し出した。
中身を見ると、黄金色の液体が入っていた。
「なんだろ、これ・・・」
少しためらったが、匂いの誘惑に負け、マグカップに口をつけた。
ゴク・・・ゴク・・・
「あまくておいしい~♡」
ホットミルクの中に蜂蜜をたっぷり入れて混ぜたものだった。
朝の冷気に冷えた身体がぽかぽかと温まってきた。
とろとろと甘くて、ずっと飲んでいたい味。
「ぷはあ」
つい、マグカップの中が空っぽになるまで無心で飲んでしまっていた。そんな私をウサギがくすくす笑っていて、すぅっと頬が赤く染まった。
「ご、ごめんね、美味しかったから、つい・・・」
えへへと笑うと、腹の虫が勢いよく鳴った。
ぐううううう
お腹をギュッとおさえる。きっと今の私の顔は熟したりんごぐらい、赤くなっているだろう。
「ミミミミミッ」
ついに耐えられなくなったのか、ウサギは、恥ずかしがる私をみて大爆笑している。
笑われている側としては、何がそんなに面白いのかよくわからないが、笑いすぎてピョコピョコとはねるウサギの耳に、私はくすりと笑ってしまった。
ひと通り笑い終えると、ウサギはフランスパンを持ってきてくれた。
とても長くて、焼け目は焦げ茶色になっている。
昨夜にんじん料理をたらふく食べているのに、もうお腹が減っている自分に少し呆れてしまう。
ウサギからフランスパンをもらい、そのままかじった。
カリッ ザクザク・・・
少し焦げた焼け目が音をたてている。とても硬いが、とても美味しい。
カリカリのフランスパンとアツアツの蜂蜜ミルクは、極上の朝食となった。
隣ではウサギが心地よさそうに寝ている。
にんじんクッキーを10枚以上食べた後、今度はにんじんをふんだんに使ったご馳走まで出してきた。流石にまだお腹がきつい。
しかし、食後のお風呂の時間は幸せだった。
自然の中から湧き出る泉を使ったお風呂は、キラキラと輝いていた。
なんとウサギの家には露天風呂まであり、小さい銭湯に来たような気分だった。
露天風呂は自然の匂いが漂い、ちょうどいい湯加減だった。
ふぅ、とリラックスして空を見上げると、思わず目を見開いた。
そこにあったのは、満天の星空で、一つ一つの星がくっきりと輝いていた。
「キレイ・・・」
ぼそっと呟き、温かいお湯に浸かりながら星空に目を輝かせていた。
すべすべになった肌を触りながら、目を閉じると一瞬で眠りについた。
翌朝、温かな日光で私は目覚めた。一晩寝たら元の世界に戻っているかも、なんて事を心の奥底で思っていたが、明らかに今私がいる場所はウサギの家だ。そしてお腹が膨れている。
隣を見ると、ウサギの姿はなかった。
「う~ん」
重い身体を起こしながら、ふと、側にあった姿見で自分の容姿を眺める。
スラッと細身だが小柄で、うっすら茶色に染めた長い髪の毛。自分で言うことではないが、顔は悪くない。
しかし、寝起きのせいで、ボサボサの髪の毛にむくんだ顔という、色々とため息をつきたくなる姿になっている。
ガチャ
「ミ、ミッ!‥ミミミ~ッ」
寝室にウサギが入ってきた。
私がまだ寝ていると思っていたのか、ドアを開けた瞬間姿見を見つめている私を見て少し驚いた。
「おはよう、ウサギさん」
ウサギは微笑んで、私に手招きをした。
ウサギについて行って寝室を出ると、ふわっと甘い匂いが鼻に伝わってきた。
「ミッ!」
甘い匂いがするマグカップを、ウサギは私に差し出した。
中身を見ると、黄金色の液体が入っていた。
「なんだろ、これ・・・」
少しためらったが、匂いの誘惑に負け、マグカップに口をつけた。
ゴク・・・ゴク・・・
「あまくておいしい~♡」
ホットミルクの中に蜂蜜をたっぷり入れて混ぜたものだった。
朝の冷気に冷えた身体がぽかぽかと温まってきた。
とろとろと甘くて、ずっと飲んでいたい味。
「ぷはあ」
つい、マグカップの中が空っぽになるまで無心で飲んでしまっていた。そんな私をウサギがくすくす笑っていて、すぅっと頬が赤く染まった。
「ご、ごめんね、美味しかったから、つい・・・」
えへへと笑うと、腹の虫が勢いよく鳴った。
ぐううううう
お腹をギュッとおさえる。きっと今の私の顔は熟したりんごぐらい、赤くなっているだろう。
「ミミミミミッ」
ついに耐えられなくなったのか、ウサギは、恥ずかしがる私をみて大爆笑している。
笑われている側としては、何がそんなに面白いのかよくわからないが、笑いすぎてピョコピョコとはねるウサギの耳に、私はくすりと笑ってしまった。
ひと通り笑い終えると、ウサギはフランスパンを持ってきてくれた。
とても長くて、焼け目は焦げ茶色になっている。
昨夜にんじん料理をたらふく食べているのに、もうお腹が減っている自分に少し呆れてしまう。
ウサギからフランスパンをもらい、そのままかじった。
カリッ ザクザク・・・
少し焦げた焼け目が音をたてている。とても硬いが、とても美味しい。
カリカリのフランスパンとアツアツの蜂蜜ミルクは、極上の朝食となった。
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