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第十四章 三つ目の国 寄り道編
156話
しおりを挟む秋雨とエルフ三連星が戦っている一方で、エーリアスはまるで悪い夢でも見ているかのような心境に陥っていた。
彼女が連れてきたこの三人のエルフは、一族の中でもトップクラスの実力を持つ戦士たちであり、決して弱いわけではなかった。
だというのに、そんな強者である戦士たちをまるで赤子の手をひねるかのようにいとも簡単に降してしまった秋雨に、エーリアスは言いようのない感情が浮かんでいた。
それは、秋雨に対する恐怖心なのか、それとも強者に対する憧憬なのかは定かではない。だが、彼女の中で秋雨が特別な存在に昇華したことは揺るぎのない事実であった。
「さて、残ったのはお前だけだ。どうする? お前も俺の行く手を阻んでみるか」
「遠慮します」
「賢明な判断だ。では、これにて失礼」
「お、お待ちください!」
長老の指示によってかの御仁をエルフの住まう里に連れてこいという命令を受けている以上、エーリアスもここで引くわけにはいかない。そのため、その場を去ろうとする秋雨を引き留めようとした。
「俺はエルフと関わるつもりはない。それよりも、倒れている三人をなんとかした方がいいんじゃないか?」
「そ、そうだった。おい、お前たち大丈夫か!?」
秋雨のもっともな指摘にハッとしたエーリアスは、彼らを助けようと倒れているエルフの一人に近づく。そして、ポーチからポーションを取り出しそれを飲ませようとしたところで、そのポーションが気になった秋雨はそれを鑑定してみた。
【エルフの秘薬】:エルフ族の秘術によって生成された特別なポーション。その効果は絶大で、一口飲めばどんな重症も治療し、ある程度の病気にも効果を発揮する。
(ダニィ!? エルフの秘薬だとぅー!?)
秋雨もまた錬金術を持つ人間として、ポーションの生成には心得があった。そんな人間がエルフが生み出した秘薬に興味を持たないわけもなく、その高い効果を見て内心で驚いた。
そして、エルフの秘薬を見て考えが変わった秋雨は、治療が終わったエーリアスにある提案を持ちかけたのである。
「それは、ポーションか」
「そうですが」
「どうやら、エルフ族が持つ特別な製法によって作られたもののようだな」
「はあ、まあ」
「そこで提案だ。お前たちに指示を出した長老とやらのところに行ってもいい。おそらく目的は、お前の病気を直した件についてだろうからな。だが、その対価としてそのエルフの秘薬の作り方を教えてもらうという条件ならばお前たちの病気をなんとかしてやってもいい」
「そ、それは」
その条件を聞きエーリアスは戸惑う。秋雨が提示した条件を承諾するには、一族を取りまとめる責任者の許可のいることであったからだ。
今この場で彼女の独断で決めていいことではなく、しっかりとした立場のある人間に決めてもらう必要があった。
「そちらの条件は理解しました。ですが、今この場で簡単に決めていいことではないので、その件については長老と直接話し合って決めていただくということでどうでしょうか?」
「わかった。じゃあ、案内してもらおうか。お前たちエルフが住んでいる場所へ」
こうして、エーリアスの案内で秋雨はエルフの里へとことになったのであった。
街道から外れた森を突き進むこと数時間、秋雨はようやくエルフの里に到着する。エーリアスとエルフ三連星である三人の男性エルフ、ゾイア・ソルテガ・ソッシュの三人組とともに森を突き進んでいたのだが、その間も三人は秋雨を警戒していた。
おそらくは戦闘に関して自信があったが、秋雨にはまったく通用しなかったことで警戒すべき相手であると理解したようだ。
その一方で、最初に出会った頃と比べて幾分丁寧な口調でエーリアスは対応するようになった。こういった辺境の場所に住んでいる部族あるあるで“強者には敬意を払う”というやつだと秋雨は当たりをつけ、特にそのことに言及はしなかった。
「ここが我らエルフの住む、ヴァッシュの森にあるエルフの里です」
「ようやくか」
実質的には数時間だったが、体感的にはかなりの時間森を歩いていた気分に秋雨はなっていた。道中、特に会話らしい会話はなく、重苦しい緊迫した空気が漂っている中での移動であったため、彼がそう感じてしまうのも無理のないことではあった。
「待たれよ!」
そんな中、里の入り口にいた戦士によって止められる。一応、エルフ同伴であるため訳ありと判断したが、確認として念のために声を掛けたようだ。
「エーリアス戦士長、その人間は?」
「この里を救ってくれる救世主殿だ。急ぎ長老のもとへ案内したい」
「了解しました」
(ふーん、戦士長ね。確かに、俺が戦ったエルフ三連星よりも能力は高かったが……)
他のエルフがエーリアスを戦士長と言ったことに、秋雨は多少の興味を示す。彼女の能力的には、Aランク冒険者クラスの実力を有しているのは間違いなく、実力的にはエルフ三連星よりも能力は高い。そのため、秋雨は彼女をある程度の実力者であるとは考えていたが、まさか戦士長という肩書を持っているとまでは思っていなかったのだ。
そんな一幕がありつつも、秋雨はすぐに長老のもとへと案内される。里の内部に入ると、突き刺さるような視線がそこかしこから飛んでくるのを秋雨は感じた。その視線の意味するところは“なんで人間がここにいる?”や“あの余所者は誰だ?”というあまり歓迎されているものではなく、どちらかといえば里に異物が侵入してきたという類のものであった。
排他的な生活を送る者にとって、外の世界からやってきた人間は基本的には受け入れられない存在であり、何を置いても排除すべきものなのかもしれない。
地球でもそういった特殊な環境下で独自の文明を築いている部族なども存在している。そのため、異世界でもそういった種族がいることに何ら不思議は感じていない秋雨であったが、それでも美形のエルフがまるでごみを見るような目でこちらを見てくることに関して多少の傷つきを覚えた。
「長老、例の人物をお連れしました」
「ご苦労様でした。旅の方ようこそエルフの里へ」
(こ、こいつがエルフの長老だと? なんという……なんという豊満な体つき。ト〇ルキンに真っ向から喧嘩を売ってやがる。これが所謂エロフというやつなのか……)
周囲の建物よりも一回り程大きい建物に入ると、そこには一人の妙齢の女性エルフが佇んでいた。しかし、どこか老獪な雰囲気を持つ彼女を見て、実年齢と見た目年齢が合致していない類のものであると秋雨は判断する。
腰まで伸びた金色の長髪にエルフ特融のエメラルドのような淡い緑色の瞳を持ち、その端正な顔つきは美しいというよりも神々しいというのが正しい表現だ。
そして、何よりも彼の目を引いたのが、その妖艶という言葉ですら不足と言わんばかりの彼女の身体であった。むっちりとした体はさぞ抱き心地が良いだろうと容易に想像ができ、真っ白な透き通った肌は神秘的な雰囲気を醸し出している。だが、それを打ち消すかのように自己を主張する彼女が持つ二つの膨らみは、まるで熟れた果実の如く誰かに収穫されるのを今か今かと待ち受けているような錯覚を覚える。推定Iカップのまさに、神乳の一言に尽きる。
そして、何よりも彼女の装いがいただけない。森の中ということで多少なりとも開放的な気分になるのか、彼女の身に纏う衣服は布面積が極端に少なく、まるで“この方がヤるときに楽でしょ?”と言っているかのようであった。何をヤるのかは、敢えて言及はしないが……。
もちろん、彼女自身にそのような意図があるとは限らないのだが、とにかくとんでもないドエロい女が秋雨の目の前に降臨したことはまず間違いはない。
「先に自己紹介をしておきます。わたくしはこのエルフの里で長老を務めておりますターニャフィリス・ヴァッシュ・フォルトレリアンと申します。御年千三百歳で恋人募集中ですっ♪」
「は、はあ……。俺は秋雨だ。冒険者をやっている」
「長老……」
実年齢が千歳を超えているにしては、やけに可愛らしいポーズで自己紹介をするなと秋雨はそんなことを内心で考えていた。だが、エーリアスを始めとする秋雨をここまで案内してきた面々が呆れたような、どこか恥ずかしい家族を見られているかのようななんとも言えない顔と反応を見せているところから、エルフにとってはあまりいい対応とは言えないものであると彼は当たりをつける。
「では、自己紹介も済みましたので、ここからは真面目な話をしましょう。アキサメさんがエーリアスに掛けられた呪いを解いたという話ですが、それをこの里にいるエルフにもお願いしたいのです」
「それに対する対価は何を考えている?」
少し真面目な雰囲気を纏ったターニャフィリスが、秋雨にエルフに掛けられた呪いを解いてほしいと依頼してくる。彼女は呪いと言っているが、実際は遺伝性の疾患……所謂病気なのだが、この世界での治療法が確立していない以上は、呪いと言ってもいいのかもしれない。
その言葉を受けて、秋雨はひとまずその依頼に対する報酬は何を想定しているのか彼女に問い掛けた。だが、返ってきた応えは意外なものであった。
「このわたくしと一夜の逢瀬(ワンナイトラブ)というのはどうでしょうか?」
「はあ?」
「先ほどからお見受けするに、人間にとってはこのわたくしの体は魅力的なものだと感じております。であるならば、この身をあなたに捧げることなど惜しくはありませ――あいたっ」
「もう、何を馬鹿なことを言っているんですか!? おばあちゃん!!」
「お、おば……え、家族?」
話を進めようとするターニャフィリスであったが、彼女の頭をエーリアスが叩いた。そして、彼女の口から新たな新事実が発覚する。
しかし、そんな程度で千年以上生きた老獪な人物を止められるはずもなく、何事もなかったかのように再びターニャフィリスが秋雨に詰め寄る。
「ほらほらぁー、どうです? このわたくしの柔らかいおっぱい。揉んでみたいと思いませんか? 吸ってみたいと思いま――あいたっ」
「いい加減にしてください!! 貴女のそういうところが嫌いなんです!!」
「もうー、エリーちゃんは相変わらず狂暴だこと。だから、恋人の一人もできないのよ? その点わたくしは、欲しい男は手に入れてきたわよ? この美貌とこのおっぱいで!!」
「ぐはっ」
再び頭を叩かれたターニャフィリスが、エーリアスに抗議する。そして、二人が口論となったが、ターニャフィリスのとんでもない一撃がクリーンヒットし、エーリアスが床に膝をついて撃沈する。
一方の秋雨はそんな様子を見ながらも、視線はターニャフィリスの胸に釘付けとなっていた。白魚のような手を使い、彼女は自分の下乳を持ち上げる。まるでスライムのようにぽよんぽよんと揺れる様は、まさに破壊力抜群の最終兵器の様相を呈していた。
「く、くそが……ただの老いぼれババアの分際で!」
「その老いぼれに好きだった男を寝取られたのは、どこの誰だったかしら? あらごめんなさーい。まだそういったことをする前だったわね。じゃあ寝る前寝取りってところかしら?」
「きぃー、孫の恋人を奪う祖母がどこにいるんだぁー!!」
「ふぁ、ふぁにふるふぉふぉ(なにするのよ)? ふぇふぉふぁふぁふぃふぁふぁい(手を放しなさい)!」
(ひ、昼ドラだ。まさか異世界に来てまで昼ドラ展開を目の当たりにするとは……)
それから、祖母と孫のじゃれ合いという名の喧嘩が起こったが、ターニャフィリスがエーリアスの顔を自身の胸に埋めさせたことがきっかけで、強制的に言いようのない敗北感を味合わされることになった彼女は、再び両膝を床につける事態になったのであった。
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