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2部【アース大陸横断編】 第1章 「目指せドグロブニク 漫遊編」
59話:「貞操の危機」
しおりを挟む大和たち一行はリコルと別れた後【テレポート】と使い
リコルと出会った町まで戻りその町で旅の物資を補給した後
次の目的地に向けて荷馬車を走らせていた。
ちなみに荷馬車はアイテムボックスに収納していたのだが
不思議なことに馬もアイテムとしてカウントされるのか
馬ごとアイテムボックスに収納できるようだ。
これは便利である。
今度暇なときにでもアイテムボックスの仕様も調べてみることにしよう。
そんなことを考えていると右腕に柔らかくて生暖かい感触が伝わってくる。
「ウフフ・・・・」
見るとそこには大和の腕を自分の腕と絡ませながら
ご自慢の二つの膨らみを押し付けてくるリナの姿があった。
普通であればこんな美少女にこんなことをしてもらえば
男であれば十中八九鼻の下を伸ばして喜ぶだろう・・・・
だがしかし大和は彼女の人となりを理解してしまっている。
もはや彼にとってリナは異なる性と書いて異性ではなく
異常な性という意味での異性なのだ。
「・・・・・・」
大和があからさまに不快な顔を浮かべているにもかかわらず
そんなことを歯牙にもかけずにこやかな笑顔を浮かべている。
大和のボルテージがどんどん上昇しているそんな中
今度は左腕にも柔らかな感触が伝わってくる。
「ウフ・・・・」
リナの反対側を向くと今度はエルノアが大和の腕にしがみ付いていた。
そしてこれまたエルノアご自慢の膨らみを大和の腕に惜しげもなく押し付けてくる。
あまりの大きさに大和の左腕が彼女の双丘に埋もれてしまっている。
これはかなりの余談になってしまうのだが
リナとエルノアの膨らみを比較すると大きさと柔らかさはエルノアに軍配が上がる
一方若さ故の張りとみずみずしさはリナの方が秀でていた。
どちらの膨らみが上かと問われれば甲乙つけがたいというのが正直なところだ。
そしてリナと同じように最近ではエルノアも異常な性、異性として認識し始めている。
だがいくら異性として見ていなかったとしても大和も所詮は男なのだ。
目の前に柔らかな感触があれば嫌でも反応してしまう。
「っ! お前らいい加減にしろ!!」
二人を振り払い鉄拳制裁とばかりに頭にチョップをお見舞いする。
チョップされた二人は頭から煙を出して悶絶する。
「暑苦しいんだよ! せっかく空きがあるんだからもっと散らばれ!!」
荷馬車の大きさは人が10人は入れるほどの広さがあり
今はその三分の一のスペースを旅の物資が占めているが
それでも4人が余裕をもって座れる空きは十二分にあるのだ。
「いいじゃないですか! 減るもんじゃなし!!」
「そうですよ~、もっと話しましょうよ~」
話してなかったじゃねえかよというツッコミは心の中に置いておいて。
二人から逃げるように馬を操るマーリンに話しかけた。
「マーリン大丈夫? 疲れてないか?」
「大丈夫ですのん、馬を操るのって意外に楽しいですのん」
まだ不慣れではあるが一応エルノアから教わり3人とも
真っすぐ馬を走らせるくらいには馬を操れるようになってきていた。
「そっか・・・・」
しばらく二人の間に沈黙が続く
二頭の馬がパカパカと蹄の音を鳴らしながら荷馬車を引く
整備はされていないが目の前には街道のような道が連なっているため
道なりに進んでいけば迷うことはない。
「「・・・・・・」」
二人とも黙り込んでいるが、気まずいという沈黙ではなく
どちらかと言えばお互いの存在を肌で感じるような感覚を楽しんでいるかのような
そういう雰囲気が二人の間にはあり寧ろ言葉は必要ないほどだった。
「「じーーーーーー」」
慌てて振り返るとそこには冷ややかな目線を向けるリナとエルノアの姿があった。
「なーんかちょっといい雰囲気なんですけど?」
「ヤマトさま・・・・浮気は男の甲斐性です!
最終的にあたしの所に帰って来てくれればいいのです!!」
またしてもこの二人は・・・・
しかもエルノアに関しては訳の分からないことを宣う始末。
大和は盛大な深いため息を付くと小さく呟いた。
「二人とも静かにしてれば可愛いのにな・・・・」
大和はこの言葉を呟いたことをこのあと後悔することになる。
「やっヤマト様!? 今何と言いました!!」
「可愛い!? 可愛いって言いましたよね!?」
大和の発した声は本当に小さく常人ならば聞き逃してしまうほどの音量だった。
だが二人の大和に対する欲望という名の愛がその声を聞き逃すことはなかったようで
耳ざとくその単語を聞き逃すことはなかったのだ。
(しまった・・・・つい口が滑った・・・・・・)
そう思ったが最早後の祭りだった。
「マーリン! 馬車を止めてください!!」
リナが突然マーリンにそう叫ぶ。
「急にどうしたですのん?」
馬車を止めてという指示に素直に従い二頭を馬の手綱を引き馬の行進を止める。
次の瞬間。
それはもはや【神技】というべきものだった。
荷馬車が停止してすぐエルノアはレンジャー特有の素早い動きで
荷物の中からテントを取り出した。
そのテントを阿吽の呼吸でリナとエルノアが協力して組み立て
気付けばそこにテントが完成していた。
馬車が止まってからテントが出来上がるまでものの5秒とかかっていなかった。
二人の奇怪な行動に問い詰めようと馬車から降りた瞬間。
リナとエルノアが大和の腕を掴みそのままテントに押し込まれた。
「ちょっ! なにすんだよ!!」
勢い余ってテントの中で仰向けに倒れる大和
そこに馬乗りになって彼の体を抑え込もうとするリナ
エルノアは大和の右胸に手を乗せ上下に撫でまわす。
「お前らいきなり何をしようとしてるんだ!?」
その問いかけにさも当たり前のように二人が答えた。
「「ご奉仕を・・・・」」
ナニヲイッテイルンデスカ? コノヒトタチ・・・・
と思わず心の中で棒読みで呟いてしまった。
そんなことを考えている暇はない!!
「なんでそうなるんだよ! 話が飛躍しすぎだろ!!」
大和の言い分は最もだ。
俺はただ静かにしてれば可愛いと言ったけだ、にもかかわらず
どうしてそれが奉仕ということになるんだ? わけがわからん!!
しかも【奉仕】っていうのは間違いなくあれのことだよな?
こんな形で俺の初めてを奪われるわけにはいかんぞ!!
今は二人を落ち着かせるのが先決だ。
「待て二人とも落ち着け、落ち着くんだ!?」
そうこうしているうちにリナは神官服のボタンをはずし
服がはだけて下着がちらりと見え隠れしていた。
エルノアはエルノアでもともと露出の高い服のため
丈の短いスカートと皮製のジャケットとシャツを脱げば
すぐに下着姿になってしまうのだ。
(やばいやばいやばいやばい!!!!!!)
このままではマジで俺の初めてを奪われてしまう。
いろいろ思案を巡らせたが彼女らの暴走を止める手が見つからず
大和は迷った挙句最終手段を取ることにした。
「「ヤマトさまぁ~」」
二人が甘えたような声で迫ってくる。
艶めかしい肉体が大和の体に密着し形を変える。
女性特有というべき甘い香りと上気した身体
並の男なら理性が吹き飛んでしまうだろう。
それは大和とて例外ではない、ましてや彼は女性経験がないのだ。
小橋大和という男、齢31にして誰にも汚されていないまっさらな身体なのだ。
初めては好きな人と、それが大和が理想とする女性との情事なのだ。
こんなところで奪われるわけにはいかない。
大和は残った理性をフルに稼働させ一つの呪文を大声で唱えた。
「テレポォォォォォォト!!」
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