私はこの人と生きていきたいです!

Karamimi

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第23話:聖なる魔力を持つ者達

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「イジャ様!」
急いでイジャ様の元に駆け寄り抱き起すが、ぐったりとして全く動かない。そんな…

「その男はもう駄目だ!お前の魔力をモロに食らったんだからな!お前が殺したんだよ、エリー。これで分かっただろう!お前はこの国からも、この家からも出る事は出来ないんだ!」

そう言い放ったお父様。いいえ、こんな男、父親なんかじゃない!こいつだけは絶対に許さない!再び怒りで魔力が満ちていく!その時だった。

「止めなさい、エリー!」

この声は…
目の前に現れたのは、私と同じ虹色の髪を持つ王女のシェイルだ。すぐに私の側に駆け寄って来た。

「大丈夫よエリー、彼の魂はまだ近くにいる!連れ戻せるわ!とにかく時間がない!今すぐ魔力を集中させて、彼に送るの。いい!私の掛け声に合わせて行うの!時間がないわ、行くわよ!さあ、今よ!」

シェイルに言われた通り、必死にイジャ様に魔力を送る。隣でシェイルも魔力を送ってくれている。お願い!イジャ様、目覚めて!!!虹色の光がイジャ様を包み込んでいる。

どれくらい魔力を送っていただろう…こんなに魔力を長時間使ったのは初めてだ。もう駄目…魔力が切れてしまう…でも…

必死に魔力を絞り出し、イジャ様に送り続ける。すると!

ゆっくりと瞼を上げたイジャ様。目覚めたのだわ!

「イジャ様!良かった!目覚められたのですね。どうしてあんな男を庇ったのですか?あの男はあなた様を亡き者にしようとしたのですよ!」

ギューッとイジャ様に抱き着いた。ゆっくり抱きしめ返してくれるイジャ様。あぁ、本当に良かったわ!抑えていた感情が一気に爆発し、涙がとめどなく溢れ出る。

「エリー、お父さんに事をあの男とか言ってはいけないよ…僕はね、君の大切な家族を君の手で傷つけて欲しくなかったんだよ…家族はかけがえのない存在だからね。って、両親を捨てて旅に出ている僕が、言える事ではないけれどね」

そう言って少し恥ずかしそうに笑ったイジャ様。どこまでお優しい方なのかしら!増々好きになってしまいましたわ!!

「イジャ様と言いましたね。我が国の者が大変失礼な事を致しました。私はこの国の第一王女、シェイル・リラ・モールズと申します」

イジャ様に挨拶をしたシェイル。シェイルも随分魔力を使ったようで、少しふらついている。

「初めまして、シェイル王女。イジャ・モーストンと申します。命をお助けいただき、ありがとうございました」

まだふらつく体を必死に起し、頭を下げたイジャ様。まだ本調子ではないのだろう。そうだわ、どうしてシェイルは、命を落としてしまったイジャ様を助けられると知っていたのかしら?

「シェイル、どうしてイジャ様が助かるって知っていたの?さすがに命を落とした人は、聖なる魔力を持った人間でも助けられないと思っていたわ」

私の質問に、ニヤリと笑ったシェイル。

「実はね、聖なる魔力を持つ者達について、詳しく書かれている本を読んだことがあったの。その本には、“不慮の事故等で命を落とした者の魂を、再び肉体に戻すことが出来る。ただし、命を落としてからなるべく早く肉体に魂を戻さないといけない為、かなりの魔力量が必要となる“そう書いてあったの。幸いまだ近くにイジャ様の魔力を感じていたから、一か八かやってみたって訳。それにしても、本当に私達って凄いのね!改めてそう思ったわ!」

興奮気味に話してくれたシェイル。そんな本があったのね。それにしても、聖なる魔力を持つ者の凄さを改めて実感した。

「それからエリー、聖なる魔力を持つ者は、感情によって魔力が上がるの!そして魔力が最大限に高まった時、目が赤くなるの!あなた、公爵に魔力をぶつける寸前、目が真っ赤だったわ!そしてイジャ様が命を落とした時も!本当に聖なる魔力を持つ者は目が赤くなるんだって、興奮しちゃったわ!それにしても、あれほどの魔力をモロに食らったのに、肉体の原形をとどめていたなんて、イジャ様の魔力も凄いのね!もしかして、あなたも聖なる魔力を持つ者の末裔とかかしら?」

今度はイジャ様に食いつくシェイル。そう言えばシェイルは魔法が大好きで、自分が聖なる魔力を受け継ぐ者の証でもある虹色の髪を喜んでいたっけ…なんだかシェイルを見ていると、一気に気が抜けるわ…

そんな私たちの会話に入って来たのは…

「シェイル王女!どうしてその男を助けたんだ!そいつは聖なる魔力を持つエリーをたぶらかした男だぞ!俺はそんな男との結婚は絶対に認めない!そもそも、エリーはジンと結婚させるんだ!」

向こうの方でヒステリックに叫んでいるのは、お父様だ。さすがのイジャ様も苦笑いしている。シェイルに至っては、心底軽蔑する者を見る目で睨みつけていた。

さて…どうしよう…さすがに説得は無理だろう。イジャ様と2人で顔を見合わせた時だった。

「いい加減にしなさい!!みっともない!!いつからそんな情けない男になってしまったんだい?」

この声は!
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