逆行した公爵令嬢!2度目の人生は絶対に失敗しないことを誓う

Karamimi

文字の大きさ
6 / 81

第6話:お友達が欲しいです

しおりを挟む
レオの家のパーティーに行ってから3ヶ月が経った。今まで以上に勉強やダンスに力を入れている。そして、読書の方も毎日の日課の1つだ。まだ絵本を読んでいるが、大分文字が多い絵本にグレードアップしてきた。

そして、最近の趣味は人間観察だ。1回目の生では、自分にしか興味が無かった。でも今回の生では、自分以外の人がどう感じているのか、しっかり知りたいと思った。その事をルシアナとエレナに相談したところ、その人の事をしっかり観察することが大切だと、教えてくれたのだ。

今まで全く他人なんて興味が無かったけれど、人の観察って意外と面白い。あの人はこんな風に笑うんだな、こんな表情もするんだなっと、新しい発見が沢山ある。それに人を観察する事で、相手が嬉しい時の表情、悲しい時の表情など、表情をしっかり読み取れるようになってきた。

そのおかげか

「最近のお嬢様は、随分人の気持ちが理解できるようになって来ましたね」

と、ルシアナやエレナにも褒められた。やはり褒められると嬉しいものだ。


そうそう、なぜかレオはあのパーティー以来、ちょくちょく我が家に遊びに来るようになった。そして、なぜか私を太らせようとして来るのだ。正直もう子豚に戻るつもりはない。

でも、もしかしたらレオはちょっとぽっちゃりした子が好きなのかも…
そう思ったのだが

「スタンディーフォン家の三男様は、スレンダーな女性が好みの様ですよ」

と、なぜかエレナが教えてくれた。どうやらスタンディーフォン公爵家に、妹がメイドとして働いている様だ。

きっとレオは私の事を女として見ていないのだろう。レオめ、絶対もっと奇麗になって、びっくりさせてやるんだから!


そんなある日、お父様から呼び出された。

「ミシェル、来月なのだがガーディアン侯爵家の次女、シュミナ嬢が9歳の誕生日を迎えるとの事で、家にも招待状が来たんだけれど。どうする?」

シュミナ嬢?う~ん、全く記憶にないわ。今年9歳と言う事は、きっと私と同級生よね。まあいいわ。令嬢の誕生日パーティーなら、もしかしたら友達が出来るかもしれないものね。

「せっかくだから参加させて貰うわ。もしかしたら、友達になれるかもしれないもの」

「そうか、それは良かったよ」

そう言えば誕生日パーティーと言っていたわよね。何か準備した方がいいのかしら?1度目の生の時は、そういう事は全てルシアナが準備してくれていた。でも、せっかくなら今回は自分で選びたい。

何を買えばいいのかしら?早速ルシアナとエレナに相談する事にした。

「シュミナ嬢の誕生日プレゼントですか?確か彼女は本が好きだと聞いたことがありますわね。少し探りを入れますので、お待ちいただけますか?」

さすが情報通のエレナ。早速シュミナ嬢の好きな本を調べてくれる事になった。


数日後
「お嬢様、シュミナ嬢は恋愛小説がお好きな様ですよ。せっかくなので、お嬢様もそろそろ小説にチャレンジしてみてはいかがでしょう」

8歳で恋愛小説を読んでいるですって!私なんてまだ絵本よ。

「エレナ、私はやっと絵本を読めるようになってきたのよ。恋愛小説なんて、読めるかしら?」

正直自信がない。

「あら、お嬢様なら大丈夫ですわ。とにかくチャレンジする事が大切です。シュミナ嬢へのプレゼントは、私が準備しますね」

「それは助かるわ。後、私が読めそうな小説も選んでもらえると嬉しいわ」

「もちろんです」

エレナは本当にこういう時頼りになるわね。こんないいメイドを、私は1度目の生の時にイジメていたなんて。本当に反省してもしきれない!


そして数日後

「お嬢様、恋愛小説をいくつか準備しましたよ。ただお嬢様の場合、一度に全て読む事は無理でしょうから、1日10ページを目標に読んでみましょう」

1日10ページか。それなら何とか私にも読めるかしら。

「エレナ、ありがとう。読んでみるわ」

「そうそう、シュミナ嬢のお誕生日プレゼントは、今ここに置いてある本と同じものですので、しっかり読んでおくと良いですよ」

なぜ同じ本?そう思ったが、あまり細かい事は気にしない様にしよう。

早速エレナが選んでくれた本を開いてみるが…
文字が小さいうえ、びっしり書かれている。これ、私読めるのかしら…

そう思っていたものの、読み始めてみると意外と面白い。ただやはり字が小さいので、絵本に慣れている私には正直辛い。何とか毎日10ページを読み進めるのに精いっぱいだ。

それでもシュミナ嬢の誕生日までに、何とか1冊の小説を読み終わる事に成功した。それにしても、恋愛小説と言う物は非常に面白い!

王子様と男爵令嬢の恋、そこに立ちはだかる意地悪な公爵令嬢!最後は公爵令嬢を断罪し、2人は無事結ばれる。なんて素敵なのかしら!

ん?待てよ!この小説に出て来る公爵令嬢って、1度目の生の私にそっくりだったわ。私って、悪役として出て来るくらい嫌な子だったのね…

無駄に落ち込んでいると、ルシアナがやって来た。

「お嬢様、どうしたのですか?」

私がショックで机に倒れこんでいる姿を見て、心配して飛んできた。

「ルシアナ、私やっと恋愛小説を1冊読み切ったの。でもここに出て来た意地悪な令嬢が、私にそっくりで…それがショックだったの」

私の話を聞き、笑い出すルシアナ。

「アハハハハハ、お嬢様、何があったかと思えばそんな事」

「そんな事って、私には大問題よ!」

笑うルシアナに抗議の声を上げた。

「でもお嬢様、そうやって客観的に自分の事が見られる様になったという事は、いいことですよ。それに、今のお嬢様は随分と変わられて来ましたし。メイドたちからも、随分評判が良くなっていますよ。この調子で頑張ってくださいね」

そうか、自分の事をしっかり理解できるようになったという事か。でも、もっと頑張らないとね。


そしてお誕生日会当日を迎えた。ちなみに今回のパーティーは令嬢のみ参加できるという事で、レオは居ない。それでも前回と同じく、黄色のドレスに身を包んだ。

さらに今回は1人で参加する。そう、お父様は居ない。一応メイドのルシアナが付いて来てはくれるが、基本的に1人だ。

どうしても落ち着けず、馬車の中でもソワソワしていると

「お嬢様、大丈夫ですよ。今のお嬢様なら何も怖がることはありません。今日はとにかく、楽しんできてくださいね」

「楽しむ?」

「そう、楽しむのです」

にっこり笑うルシアナ。楽しむか。あまり考えた事が無かったな。私、楽しめるかしら?

「お嬢様、着きましたよ」

ルシアナの声にハッとし、急いで馬車から降りた。どうやらガーディアン侯爵家は水をモチーフにしている様で、あちらこちらに奇麗な噴水がある。

「さあ、お嬢様。参りましょう」

ルシアナに声を掛けられ、緊張しながら玄関の方に向かって歩いて行った。受付を済ませ、今日のメイン会場でもある中庭へと案内された。

中庭に行くと既に沢山の令嬢たちが話をしていた。いくつかのグループが出来ており、その中に入って行くのはかなりハードルが高そうだ。今日も友達は作れないかもね。

「お嬢様、あそこに1人座っていらっしゃる方が、シュミナ嬢ですわ」

ルシアナが指さした先に、水色の髪をした女の子がちょこんと座っていた。なぜか1人で!

今日の主役なのに、どうして1人でいるのかしら?

そう思いつつも、まずは挨拶をしないと。緊張しつつ、ゆっくりと彼女に近づいて行く。頑張れ私!大丈夫よ!そう何度も自分にエールを送りながら。

彼女の目の前まで来たところで、声を掛けた。

「初めまして。私ミシェル・ミューティングと申します。今日はお招きいただき、ありがとうございました」

渾身のカーテシーを決める。スタンディーフォン公爵家の時はアレックスにダメだしされたが、今日は完璧…なはずだ!

あれ?反応が無い!私失敗しちゃったかしら?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

新婚初夜に『白い結婚にしてほしい』と言われたので論理的に詰めたら夫が泣きました

ささい
恋愛
「愛人がいるから、白い結婚にしてほしい」 政略結婚の初夜にそう告げた夫ルーファス。 妻カレンの反応は—— 「それ、契約不履行ですよね?」 「あなたの感情論、論理的に破綻してますよ?」 泣き落としは通じない。 そして初夜の翌朝、夫は泣いていた。 逃げ道は全部塞がれ、気づけば毎日論破されていた。 これは、論破され続けた夫がなぜか幸せになる話。

【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~

魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。 ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!  そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!? 「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」 初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。 でもなんだか様子がおかしくて……? 不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。 ※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます ※他サイトでも公開しています。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

公爵家の秘密の愛娘 

ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。 過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。 そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。 「パパ……私はあなたの娘です」 名乗り出るアンジェラ。 ◇ アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。 この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。 初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。 母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞  🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞 🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇‍♀️

そのご寵愛、理由が分かりません

秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。 幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに—— 「君との婚約はなかったことに」 卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り! え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー! 領地に帰ってスローライフしよう! そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて—— 「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」 ……は??? お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!? 刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり—— 気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。 でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……? 夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー! 理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。 ※毎朝6時、夕方18時更新! ※他のサイトにも掲載しています。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」 「……あぁ、君がアグリア、か」 「それで……、離縁はいつになさいます?」  領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。  両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。  帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。  形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。 ★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます! ※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。

【完結】「お前とは結婚できない」と言われたので出奔したら、なぜか追いかけられています

22時完結
恋愛
「すまない、リディア。お前とは結婚できない」 そう告げたのは、長年婚約者だった王太子エドワード殿下。 理由は、「本当に愛する女性ができたから」――つまり、私以外に好きな人ができたということ。 (まあ、そんな気はしてました) 社交界では目立たない私は、王太子にとってただの「義務」でしかなかったのだろう。 未練もないし、王宮に居続ける理由もない。 だから、婚約破棄されたその日に領地に引きこもるため出奔した。 これからは自由に静かに暮らそう! そう思っていたのに―― 「……なぜ、殿下がここに?」 「お前がいなくなって、ようやく気づいた。リディア、お前が必要だ」 婚約破棄を言い渡した本人が、なぜか私を追いかけてきた!? さらに、冷酷な王国宰相や腹黒な公爵まで現れて、次々に私を手に入れようとしてくる。 「お前は王妃になるべき女性だ。逃がすわけがない」 「いいや、俺の妻になるべきだろう?」 「……私、ただ田舎で静かに暮らしたいだけなんですけど!!」

処理中です...