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第16話:第二王子が王宮を案内してくれることになりました
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「ジュリアちゃん、せっかくだから、この後も王宮でゆっくりして行って。そうだわ、リュカ、あなたジュリアちゃんを案内してあげなさい」
えっ?第二王子に王宮を案内ですって!
「王妃様、気を使って頂かなくても…」
「もちろんだよ。さあ、ジュリア嬢、行こうか」
なぜか満面の笑みで手を差し出してくる第二王子。チラリと王妃様の方を見ると、こちらも満面の笑みを浮かべている。
どうやら断ると言う選択肢はなさそうだ。
「それでは、せっかくなのでよろしくお願いいたします」
第二王子が差し出してくれている手は気が付かないふりをして、そのまま立ち上がった。でも、なぜかすかさず私の手を取った第二王子。
「それでは母上、僕たちはこれで」
「リュカ、ジュリアちゃんをしっかりエスコートするのよ」
「はい、任せて下さい!さあ、ジュリア嬢、行こうか」
私の手をしっかり握った第二王子に、そのまま部屋から連れていかれた。
「せっかくだから、中庭を案内するよ。王宮の中庭は、とても素敵なんだよ」
「まあ、そうなのですね。それは楽しみですわ。あの、殿下。この手を離していただけませんでしょうか?」
ずっと握られている手が気になって仕方がないのだ。
「さっきも言ったけれど、王宮はとても広いんだ。ジュリア嬢が迷子になると大変だから、離すわけにはいかないな」
「ですから、私は迷子に何てなりません!」
本当に、どれだけ私の事を信用していないのかしら?失礼ね。
「そうは言っても、あんなにもわかりやすい貴族学院で2回も迷子になったからね…」
苦笑いの第二王子。確かに貴族学院で迷子になる人は、今まで見た事がないと先生も言っていたけれど…
「さあ、ここが王宮の中庭だよ。どうだい?綺麗だろう」
ふと前を見ると、色とりどりの花々が咲き誇っていて、とても綺麗だ。
「まあ、本当に綺麗ですわ。それにこのお花、とてもいい香りがします」
「この花は、隣国から取り寄せた花で、香りがとてもいいんだよ。その隣も、隣国から取り寄せた花なんだ。光の加減で、色々な色に見えるんだよ」
第二王子が指さした方向を見ると、太陽の光に照らされたオレンジ色の花が。でも、少し角度を変えると、ピンク色になった。何なの、このお花。おもしろすぎるわ!
「奥にも、色々な花があるよ」
「まあ、本当ですか?」
早速奥の方に入って行く。これはカスミソウだわ。でも、赤や黄色、紫色など、色とりどりのカスミソウが咲いている。前世では白しか見た事がなかったけれど、この国ではこんなにカラフルなカスミソウがあるのね。
あっ、あっちにはバラが咲いているわ。こっちはパンジーね。本当に綺麗だわ。つい夢中になって花を見ていると、ふと第二王子がいない事に気が付いた。
それに、随分と奥の方まで来てしまった様だ。しまった、急いで戻らないと!そう思い、来た道を戻る。でも…
「あれ…ここはどこかしら?」
どうやら広すぎる王宮の中庭で迷子になってしまった様だ。私ったら、どうしてこうもすぐに迷子になるのかしら?自分が嫌になる。
とにかく、第二王子を探さないと。
再び中庭を歩く。ここは一体どこなのかしら?もしこのまま中庭から出られなかったら…そんな不安が私を襲う。
「リュカ殿下、リュカ殿下」
急に不安になり、第二王子の名前を呼ぶ。でも、返答がない。どうしよう…
瞳から涙が沸き上がる。ダメよ、こんなところで泣いたら。そもそも、迷子になって泣くなんて、小さな子供みたいじゃない。でも…
増々不安になり、第二王子の名前を呼びながら、小走りで進む。その時だった。
「キャーーー」
躓いて転んでしまった。
「イタタ…もう、私ったらどうしてこんなにドジなのよ…」
我慢していた涙が、ついに溢れ出した。
「ジュリア嬢!こんなところにいたんだね。随分と探したんだよ」
この声は…
ゆっくり顔を上げると、安堵の表情を浮かべた第二王子が立っていた。
「リュカ殿下…どこにいらしたのですか?ずっと探していたのですよ…」
「ごめんね、ちょっと目を離した隙に見失ってしまって…それにしても、やっぱり君は迷子の天才だね。さあ、王宮に戻ろう。転んだ拍子に、腕を擦りむいているじゃないか。すぐに手当てをしないと」
そう言うと、私を抱きかかえた第二王子。ちょっと、さすがに恥ずかしいわ。
「私は歩けますので、下ろしてください。それから、誰が迷子の天才ですか!」
「君は怪我をしているんだよ。それに、ちょっと目を離すとすぐにいなくなるし!迷子の天才じゃないか。とにかく、じっとして。暴れると落ちるよ」
そう言うと、さらにギュッと抱きしめてくる第二王子。こんな風に男性に抱きかかえられた事なんて、初めてだわ。それにしても第二王子って、華奢な体をしていると思っていたけれど、こうやって見ると意外とガッチリしているのね。て、私は何を考えているのよ。
それに、なんだか心臓の音もうるさいし。
「さあ、王宮に戻ってきたよ。まずは手当てをしないとね。怪我をしたのは腕だけかい?」
「そういえば、足も痛いです」
ドレスをまくると、膝もすりむいていた。
「ジュリア嬢、令嬢がドレスをまくるのは良くないよ。特に僕以外の男の前ではそんな事はしないでね」
苦笑いをしている第二王子。ん?僕以外の男の前?
「ジュリア嬢、聞いているかい?返事は?」
「はい」
いつも穏やかな第二王子が珍しく詰め寄ってきたので、びっくりして返事をしてしまった。私の返事を聞き、満足そうな第二王子。
その後、手際よく手当てをしてくれた。この人、何でも器用にこなすのね。
「これで良し。そうだ、君が連れて来た料理人がおせんべいを焼いてくれたそうなんだ。せっかくだから、中庭で一緒に食べよう」
そう言うと、また私を抱きかかえた第二王子。
「手当てをしていただいたので、もう自分で歩けますわ」
そう訴えたのだが…
「君を自由にすると、すぐにどこかに行ってしまうからね。それに、手当てをしたと言っても、怪我をしているのは確かだ。とにかく、じっとして」
そう言われてしまった。でも、やっぱりこうやって男性に抱っこされるのは恥ずかしい…つい顔が赤くなる。それに対し、涼しい顔の第二王子。この人、絶対私の事、女として見ていないわね。
結局その日は、移動のたびに第二王子に抱っこで運んでもらう事になったのであった。
えっ?第二王子に王宮を案内ですって!
「王妃様、気を使って頂かなくても…」
「もちろんだよ。さあ、ジュリア嬢、行こうか」
なぜか満面の笑みで手を差し出してくる第二王子。チラリと王妃様の方を見ると、こちらも満面の笑みを浮かべている。
どうやら断ると言う選択肢はなさそうだ。
「それでは、せっかくなのでよろしくお願いいたします」
第二王子が差し出してくれている手は気が付かないふりをして、そのまま立ち上がった。でも、なぜかすかさず私の手を取った第二王子。
「それでは母上、僕たちはこれで」
「リュカ、ジュリアちゃんをしっかりエスコートするのよ」
「はい、任せて下さい!さあ、ジュリア嬢、行こうか」
私の手をしっかり握った第二王子に、そのまま部屋から連れていかれた。
「せっかくだから、中庭を案内するよ。王宮の中庭は、とても素敵なんだよ」
「まあ、そうなのですね。それは楽しみですわ。あの、殿下。この手を離していただけませんでしょうか?」
ずっと握られている手が気になって仕方がないのだ。
「さっきも言ったけれど、王宮はとても広いんだ。ジュリア嬢が迷子になると大変だから、離すわけにはいかないな」
「ですから、私は迷子に何てなりません!」
本当に、どれだけ私の事を信用していないのかしら?失礼ね。
「そうは言っても、あんなにもわかりやすい貴族学院で2回も迷子になったからね…」
苦笑いの第二王子。確かに貴族学院で迷子になる人は、今まで見た事がないと先生も言っていたけれど…
「さあ、ここが王宮の中庭だよ。どうだい?綺麗だろう」
ふと前を見ると、色とりどりの花々が咲き誇っていて、とても綺麗だ。
「まあ、本当に綺麗ですわ。それにこのお花、とてもいい香りがします」
「この花は、隣国から取り寄せた花で、香りがとてもいいんだよ。その隣も、隣国から取り寄せた花なんだ。光の加減で、色々な色に見えるんだよ」
第二王子が指さした方向を見ると、太陽の光に照らされたオレンジ色の花が。でも、少し角度を変えると、ピンク色になった。何なの、このお花。おもしろすぎるわ!
「奥にも、色々な花があるよ」
「まあ、本当ですか?」
早速奥の方に入って行く。これはカスミソウだわ。でも、赤や黄色、紫色など、色とりどりのカスミソウが咲いている。前世では白しか見た事がなかったけれど、この国ではこんなにカラフルなカスミソウがあるのね。
あっ、あっちにはバラが咲いているわ。こっちはパンジーね。本当に綺麗だわ。つい夢中になって花を見ていると、ふと第二王子がいない事に気が付いた。
それに、随分と奥の方まで来てしまった様だ。しまった、急いで戻らないと!そう思い、来た道を戻る。でも…
「あれ…ここはどこかしら?」
どうやら広すぎる王宮の中庭で迷子になってしまった様だ。私ったら、どうしてこうもすぐに迷子になるのかしら?自分が嫌になる。
とにかく、第二王子を探さないと。
再び中庭を歩く。ここは一体どこなのかしら?もしこのまま中庭から出られなかったら…そんな不安が私を襲う。
「リュカ殿下、リュカ殿下」
急に不安になり、第二王子の名前を呼ぶ。でも、返答がない。どうしよう…
瞳から涙が沸き上がる。ダメよ、こんなところで泣いたら。そもそも、迷子になって泣くなんて、小さな子供みたいじゃない。でも…
増々不安になり、第二王子の名前を呼びながら、小走りで進む。その時だった。
「キャーーー」
躓いて転んでしまった。
「イタタ…もう、私ったらどうしてこんなにドジなのよ…」
我慢していた涙が、ついに溢れ出した。
「ジュリア嬢!こんなところにいたんだね。随分と探したんだよ」
この声は…
ゆっくり顔を上げると、安堵の表情を浮かべた第二王子が立っていた。
「リュカ殿下…どこにいらしたのですか?ずっと探していたのですよ…」
「ごめんね、ちょっと目を離した隙に見失ってしまって…それにしても、やっぱり君は迷子の天才だね。さあ、王宮に戻ろう。転んだ拍子に、腕を擦りむいているじゃないか。すぐに手当てをしないと」
そう言うと、私を抱きかかえた第二王子。ちょっと、さすがに恥ずかしいわ。
「私は歩けますので、下ろしてください。それから、誰が迷子の天才ですか!」
「君は怪我をしているんだよ。それに、ちょっと目を離すとすぐにいなくなるし!迷子の天才じゃないか。とにかく、じっとして。暴れると落ちるよ」
そう言うと、さらにギュッと抱きしめてくる第二王子。こんな風に男性に抱きかかえられた事なんて、初めてだわ。それにしても第二王子って、華奢な体をしていると思っていたけれど、こうやって見ると意外とガッチリしているのね。て、私は何を考えているのよ。
それに、なんだか心臓の音もうるさいし。
「さあ、王宮に戻ってきたよ。まずは手当てをしないとね。怪我をしたのは腕だけかい?」
「そういえば、足も痛いです」
ドレスをまくると、膝もすりむいていた。
「ジュリア嬢、令嬢がドレスをまくるのは良くないよ。特に僕以外の男の前ではそんな事はしないでね」
苦笑いをしている第二王子。ん?僕以外の男の前?
「ジュリア嬢、聞いているかい?返事は?」
「はい」
いつも穏やかな第二王子が珍しく詰め寄ってきたので、びっくりして返事をしてしまった。私の返事を聞き、満足そうな第二王子。
その後、手際よく手当てをしてくれた。この人、何でも器用にこなすのね。
「これで良し。そうだ、君が連れて来た料理人がおせんべいを焼いてくれたそうなんだ。せっかくだから、中庭で一緒に食べよう」
そう言うと、また私を抱きかかえた第二王子。
「手当てをしていただいたので、もう自分で歩けますわ」
そう訴えたのだが…
「君を自由にすると、すぐにどこかに行ってしまうからね。それに、手当てをしたと言っても、怪我をしているのは確かだ。とにかく、じっとして」
そう言われてしまった。でも、やっぱりこうやって男性に抱っこされるのは恥ずかしい…つい顔が赤くなる。それに対し、涼しい顔の第二王子。この人、絶対私の事、女として見ていないわね。
結局その日は、移動のたびに第二王子に抱っこで運んでもらう事になったのであった。
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