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第26話:リュカ様は可愛い人でした
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リュカ様と一緒に、教室へと向かう。途中令嬢たちから鋭い視線を送られるのが気になるが、特に何かをしてくるわけではないため、そっとしておくことにした。
教室に入ると、いつも通り挨拶をする。
「おはようございます」
すると、一斉にこちらを向いたクラスメートたち。そして一斉に令嬢たちが駆け寄ってきた。
「リュカ殿下、聞きましたわ。スリーティス嬢と婚約したそうですね。スリーティス嬢、一体あなた、どんな手を使ったの?お優しいリュカ殿下の事だから、きっとこの女の申し出を断れなかったのでしょう」
なぜか私が無理やりリュカ様を婚約者にしたと思っている様だ。常識的に考えて、侯爵令嬢が無理やり第二王子と婚約なんて結べるはずがないのに…
「本当に図々しい女ね。そもそもリュカ殿下は、私と婚約する予定になっていたのよ。それなのに、横から奪い取るなんて」
えっ?そうだったの?
「何を言っているの。私と婚約する予定だったのよ。とにかく、今すぐ婚約を無効にして頂戴」
真っ赤な顔をして私に詰め寄る令嬢たち。何この子達…怖いんだけれど…
その時だった。
「いい加減にしてくれ!」
そう怒鳴ったのは、リュカ様だ。
「ぼ…僕はずっと、ジュリアが好きだったんだ…それなのに君たちは、いつもいつも僕に…まとわりついて…それでもやっと昨日、王家の権力を使ってジュリアと婚約できたのに…とにかく、ジュリアを傷つけないでくれ…そもそも僕は、君たちの様な…その…ぐいぐい来る令嬢は苦手なんだ!」
言葉に詰まりながらも、そう言ったリュカ様。
「リュカ殿下が、怒ったぞ…」
優しくて穏やかで、怒った顔なんて一度も見た事がないと言われていたリュカ様が怒ったのだ。皆かなりびっくりしている。
「とにかく、これ以上ジュリアに何かしたら、僕が許さないからな」
そう言うと、私の手を引き、そのまま教室を出たリュカ様。そして、人気のない校舎裏へとやって来た。
「ジュリア、君に嫌な思いをさせてしまって本当にすまない。僕が情けないばかりに…」
何度も頭を下げるリュカ様。
「何をおっしゃっているのですか?先ほど私を助けて下さったではありませんか。ありがとうございます」
あの時、声が震えていた。きっとかなり勇気がいったのだろう。それでも私の為に、令嬢たちにはっきりと言ってくれた事は、素直に嬉しい。
「ジュリアは優しいね。僕はね、子供の頃からずっと自分の意見を言うのが苦手だったんだ。イヤだなっと思っても、つい相手の顔色を見て笑顔を作ってしまう。僕は第二王子と言う身分と、無駄に整った顔のせいで、令嬢たちは僕が見つめただけで頬を赤らめ、すり寄って来た。僕を見た目でしか判断しない令嬢たちが、嫌でたまらなかったのに、何も言えなかった。さらに僕は、何かに熱中したり執着する事もなかった。何をしても、全く興味がわかないんだ。毎日退屈で、まるで人形の様だった…」
今まで下を向いていたリュカ様が、まっすぐ私の方を向き直した。
「そんな中、君に出会った。僕の顔を見ても頬を赤める事もなく、僕を1人の人間として接してくれる。怒ったり笑ったり泣いたり、コロコロと表情を変える君に、どんどん惹かれて行った。君と出会ってから、毎日が楽しくてたまらなかった。もっとジュリアの事が知りたい、一緒にいたい、そんな思いが僕の心を支配した。どうしても君が欲しくて、父上と母上に頼んだんだ。でも…」
「でも?」
「僕は君の気持ちを無視して婚約をした。それに僕は、まだまだ弱い。令嬢に酷い事を言われている君を、すぐに助けられなかった。それでも、僕は君が好きなんだ。太陽の様にキラキラ輝く君の隣にこれからも立てるよう、もっともっと努力する。だから、僕の側にいてくれるかい?」
不安そうな顔で私を見つめるリュカ様。まさかここまで大切に思ってくれているなんて、思わなかった。正直、リュカ様が好きかどうかと聞かれると、まだ分からない。それでも、私はリュカ様の婚約者だ。それに、自分の気持ちを一生懸命話してくれたリュカ様が、なんだか愛おしくてかわいく思えてしまう。
「リュカ様、私たちはもう婚約をしたのですよ。正直、まだ自分の気持ちがよくわかりません。でも、これから私たちのペースで、ともに歩んでいけたらと思っております。あなた様もご存じの通り、私は変り者です。こんな私ですが、どうぞよろしくお願いいたします」
ぺこりとリュカ様に向かって頭を下げた。すると
「ありがとう、ジュリア。僕も兄上みたいに婚約者を守れる様、頑張るよ」
そう言ってギューギュー抱きしめてくれた。ん?兄上みたいに?
「あの、リュカ様。王太子殿下みたいにならなくても大丈夫ですわ。むしろ、リュカ様はリュカ様のままで大丈夫です」
あんなに嫉妬深くて自己中な男を目指す必要は無い!そもそも女友達にすら嫉妬し、権力を使って私とマリアナの仲を引き裂こうとしたのですもの。思い出しても腹が立つ!
「僕は僕のままであいいか…そう言ってくれると、嬉しいよ。ジュリア、大好きだよ」
そのまま頭を押さえられ、一気に唇を塞がれた。ちょっと、キャパオーバーよ!だから私は、男性とお付き合いしたことがないんだってば!
でも…なぜだろう、嫌悪感は一切感じない。それどころか…
結局拒むことが出来ず、その後も長い口づけは続いたのであった。
教室に入ると、いつも通り挨拶をする。
「おはようございます」
すると、一斉にこちらを向いたクラスメートたち。そして一斉に令嬢たちが駆け寄ってきた。
「リュカ殿下、聞きましたわ。スリーティス嬢と婚約したそうですね。スリーティス嬢、一体あなた、どんな手を使ったの?お優しいリュカ殿下の事だから、きっとこの女の申し出を断れなかったのでしょう」
なぜか私が無理やりリュカ様を婚約者にしたと思っている様だ。常識的に考えて、侯爵令嬢が無理やり第二王子と婚約なんて結べるはずがないのに…
「本当に図々しい女ね。そもそもリュカ殿下は、私と婚約する予定になっていたのよ。それなのに、横から奪い取るなんて」
えっ?そうだったの?
「何を言っているの。私と婚約する予定だったのよ。とにかく、今すぐ婚約を無効にして頂戴」
真っ赤な顔をして私に詰め寄る令嬢たち。何この子達…怖いんだけれど…
その時だった。
「いい加減にしてくれ!」
そう怒鳴ったのは、リュカ様だ。
「ぼ…僕はずっと、ジュリアが好きだったんだ…それなのに君たちは、いつもいつも僕に…まとわりついて…それでもやっと昨日、王家の権力を使ってジュリアと婚約できたのに…とにかく、ジュリアを傷つけないでくれ…そもそも僕は、君たちの様な…その…ぐいぐい来る令嬢は苦手なんだ!」
言葉に詰まりながらも、そう言ったリュカ様。
「リュカ殿下が、怒ったぞ…」
優しくて穏やかで、怒った顔なんて一度も見た事がないと言われていたリュカ様が怒ったのだ。皆かなりびっくりしている。
「とにかく、これ以上ジュリアに何かしたら、僕が許さないからな」
そう言うと、私の手を引き、そのまま教室を出たリュカ様。そして、人気のない校舎裏へとやって来た。
「ジュリア、君に嫌な思いをさせてしまって本当にすまない。僕が情けないばかりに…」
何度も頭を下げるリュカ様。
「何をおっしゃっているのですか?先ほど私を助けて下さったではありませんか。ありがとうございます」
あの時、声が震えていた。きっとかなり勇気がいったのだろう。それでも私の為に、令嬢たちにはっきりと言ってくれた事は、素直に嬉しい。
「ジュリアは優しいね。僕はね、子供の頃からずっと自分の意見を言うのが苦手だったんだ。イヤだなっと思っても、つい相手の顔色を見て笑顔を作ってしまう。僕は第二王子と言う身分と、無駄に整った顔のせいで、令嬢たちは僕が見つめただけで頬を赤らめ、すり寄って来た。僕を見た目でしか判断しない令嬢たちが、嫌でたまらなかったのに、何も言えなかった。さらに僕は、何かに熱中したり執着する事もなかった。何をしても、全く興味がわかないんだ。毎日退屈で、まるで人形の様だった…」
今まで下を向いていたリュカ様が、まっすぐ私の方を向き直した。
「そんな中、君に出会った。僕の顔を見ても頬を赤める事もなく、僕を1人の人間として接してくれる。怒ったり笑ったり泣いたり、コロコロと表情を変える君に、どんどん惹かれて行った。君と出会ってから、毎日が楽しくてたまらなかった。もっとジュリアの事が知りたい、一緒にいたい、そんな思いが僕の心を支配した。どうしても君が欲しくて、父上と母上に頼んだんだ。でも…」
「でも?」
「僕は君の気持ちを無視して婚約をした。それに僕は、まだまだ弱い。令嬢に酷い事を言われている君を、すぐに助けられなかった。それでも、僕は君が好きなんだ。太陽の様にキラキラ輝く君の隣にこれからも立てるよう、もっともっと努力する。だから、僕の側にいてくれるかい?」
不安そうな顔で私を見つめるリュカ様。まさかここまで大切に思ってくれているなんて、思わなかった。正直、リュカ様が好きかどうかと聞かれると、まだ分からない。それでも、私はリュカ様の婚約者だ。それに、自分の気持ちを一生懸命話してくれたリュカ様が、なんだか愛おしくてかわいく思えてしまう。
「リュカ様、私たちはもう婚約をしたのですよ。正直、まだ自分の気持ちがよくわかりません。でも、これから私たちのペースで、ともに歩んでいけたらと思っております。あなた様もご存じの通り、私は変り者です。こんな私ですが、どうぞよろしくお願いいたします」
ぺこりとリュカ様に向かって頭を下げた。すると
「ありがとう、ジュリア。僕も兄上みたいに婚約者を守れる様、頑張るよ」
そう言ってギューギュー抱きしめてくれた。ん?兄上みたいに?
「あの、リュカ様。王太子殿下みたいにならなくても大丈夫ですわ。むしろ、リュカ様はリュカ様のままで大丈夫です」
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「僕は僕のままであいいか…そう言ってくれると、嬉しいよ。ジュリア、大好きだよ」
そのまま頭を押さえられ、一気に唇を塞がれた。ちょっと、キャパオーバーよ!だから私は、男性とお付き合いしたことがないんだってば!
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結局拒むことが出来ず、その後も長い口づけは続いたのであった。
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