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第40話:ゴーン王太子殿下に気に入られた様です
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ある程度料理を仕上げたところで、リュカ様が厨房へとやって来た。
「ジュリア、そろそろ時間だよ。それからそのドレス、少し汚れてしまっているね。着替えた方がいい。さあ、こっちにおいで」
エプロンは付けていたが、少し汚れてしまった様だ。料理人たちに後は任せ、リュカ様に連れられ、着替えの為別の部屋へと向かう。部屋には美しいシルバーのドレスが準備されていた。
シルバーのドレスなんて、珍しいわね。まるでリュカ様の髪の色みたい…
「僕は一旦外で待っているよ」
そう言うと、部屋から出て行った。早速王宮のメイドたちに着替えさせてもらう。
「シルバーのドレス、とてもよくお似合いですよ。さすがリュカ殿下がご準備してくださったドレスだけの事はありますわ」
「このドレス、リュカ様が準備してくれたの?」
「はい、ご自分の髪と同じ色のドレスをご準備されるだなんて、本当にジュリア様は殿下に愛されているのですね」
愛されているだなんて…でも、リュカ様が私の為に、自分の髪と同じ色のドレスを準備してくれただなんて、なんだか嬉しい。
着替えも終わり、部屋を出るとリュカ様が待っていてくれた。
「そのドレス、ジュリアにとてもよく似合っているよ。君はシルバーもよく似合うね」
「リュカ様が選んでくださったのですよね。こんな素敵なドレスを、ありがとうございます」
「喜んで貰えてよかったよ。さあ、そろそろ行こうか。いいかい、ジュリア。あの王太子には、くれぐれも気を付けるんだよ。いいね」
「私は大丈夫ですわ。それよりもリュカ様こそ、マリーゴールド殿下には、くれぐれも気を付けて下さいね。あの人…何となく諦めていないような気がして…」
私を睨みつけていた目を見た時、そんな気がした。
「僕の心配をしてくれるのかい?嬉しいな。でも僕は、あの王女になんてこれぽっちも興味がないから、大丈夫だよ。それに、あの王女があまりしつこい様なら、国に帰すまでさ」
「そんな事が出来るのですか?」
「ああ。そもそも今回の留学は、フェリース王国の陛下と王妃様は反対していた様なんだ。あの王太子も王女も、ちょっと我が儘だからね。他国に恥をさらしたくないと言っていたらしい。ただ、ゴーン殿下が駄々をこねてね。それで、絶対に迷惑を掛けない、万が一問題を起こしたら、すぐに国に帰ると言う条件で留学してきているんだよ」
「そうだったのですね」
「フェリース王国の陛下と王妃様は真面目で優秀な様だが、やっと出来た子供との事で、かなり甘やかして育ててしまったそうだ。この国で少しでも真面目になってくれたらと、そんな期待もしているらしい」
なるほど、でも今のところ、少し強引なところはあるけれど、そこまで酷いと言った印象は受けていない。とにかく、様子見と言うところね。
「だから、ジュリアも安心して過ごして欲しい。と言っても、あの王太子が何かしでかさないかの方が、僕は心配なんだけれどね。とにかく、僕の側にいるんだよ。いいね」
「分かりましたわ」
リュカ様の腕に自分の腕を絡ませると、早速晩餐会場へと向かった。会場にはアメニーション王国の王族が既に来ていた。
「ジュリア、あの王太子殿下、かなりあなたに興味を抱いていた様だけれど、大丈夫?それにしても、マリーゴールド殿下も問題よね。初対面のリュカ殿下に抱き着くだなんて」
「確かにあの王女は問題だな。父上、あの王女があまりにもリュカにベタベタくっ付くようなら、早々に国に帰すべきです」
マリアナの言葉に、王太子殿下も同意している。確かに初対面の王族に抱き着くのは、さすがに良くないわよね。
「そうだな…でも、フェリース王国の陛下に、くれぐれもよろしくお願いしますと頼まれていてな。そう簡単に追い返すのも忍びない。とにかく、今後も目に余る行動が続けば考えよう」
どうやら陛下は、あまり大事にはしたくない様だ。確かにいつでも追い返してもらって構わないと言われていたとしても、はいそうですかとはいかないわよね…
しばらく待っていると、フェリース王国の王族がやって来た為、晩餐がスタートだ。早速私が手掛けた料理たちが運ばれてきた。さて、お味はどうかしら?気に入ってもらえるといいのだけれど…
気になってゴーン王太子殿下とマリーゴールド殿下の方を見てしまう。
「これは変わった味だな。でも、すごく美味しい…なんと言うか、優しい味と言うか…こっちの料理もサクサクしていて旨い。こんなに美味しい料理は、初めてだ」
「確かに、美味しいですわ。特にこのお芋に味がしっかりしみ込んでいるお料理、とても気に入りました」
「マリーゴールド殿下、そちらは肉じゃがと言う料理です。こっちがてんぷらです。てんぷらは、こちらのつけ汁に付けていただいても美味しいですわ」
「確かに、これも旨いな。ジュリア嬢、この魚の生も食べられるのかい?」
ゴーン殿下が指さしているのは、お刺身だ。今日の為に、新鮮なお刺身を準備したのだ。
「はい、こちらの醤油に付けて召し上がり下さい」
「ほお、醤油か。そういえば、おせんべいにも醤油が使われていたな」
「はい、醤油は万能調味料なので、どんなお料理にも合うのです」
「この魚、醤油との相性が抜群で、とても美味しい。まさか魚を生で食べられるなんて、思いもよらなかった。ジュリア嬢、本当に君は天才だ。増々君が欲しくなった」
ん?今変な事を言わなかった?とりあえず、聞かなかった事にしておこう。
その後も晩餐は順調に進み、最後のデザート、クリームぜんざいまで美味しく頂いた。クリームぜんざいを出したのは初めてだったので、マリアナも大喜びしていた。
「ジュリア嬢、君のお料理は本当にどれも画期的で、とても美味しかった。君は素晴らしい女性だ。こんなにも素晴らしい女性に出会った事がない。君の様な素敵な女性は、この世にはいない。そうだ、僕の国に来ないかい?」
ものすごい勢いで、私に迫って来るゴーン王太子殿下。
「ゴーン殿下、申し訳ございませんが、ジュリアは私の婚約者です。フェリース王国に行かせるつもりはありません」
すっぱりリュカ様が断ってくれた。フェリース王国にお店を出店させてくれると言う話なら、歓迎なのだが…でも、今はそんな話を出来る状況ではない。
いつも穏やかなリュカ様、顔は笑顔だが目が笑っていない。ゴーン王太子殿下は、明らかに不満そうな顔をしているし。そんな中、空気をぶった切る人物が…
「いい事を思いつきましたわ。ジュリア様がお兄様と結婚して、私がリュカ殿下と結婚すれば全て丸く収まりますわ」
何を思ったのか、とんでもない事を言い出したのだ。さすがに皆口をポカンと開けている。
「確かに、マリーゴールドの言う通りだ。よし、そうしよう」
なぜかゴーン王太子殿下も、そんなふざけた話に乗っている。
「ふざけないでください!僕はジュリアを愛しているんだ。晩餐も終わった様ですし、僕たちはこれで失礼いたします。ジュリア、行こう」
さすがのリュカ様もこれには切れた様で、私を連れてさっさと会場を出てきた。何なのかしら、あの兄妹。なんだか先行き不安になってきたわ…
「ジュリア、そろそろ時間だよ。それからそのドレス、少し汚れてしまっているね。着替えた方がいい。さあ、こっちにおいで」
エプロンは付けていたが、少し汚れてしまった様だ。料理人たちに後は任せ、リュカ様に連れられ、着替えの為別の部屋へと向かう。部屋には美しいシルバーのドレスが準備されていた。
シルバーのドレスなんて、珍しいわね。まるでリュカ様の髪の色みたい…
「僕は一旦外で待っているよ」
そう言うと、部屋から出て行った。早速王宮のメイドたちに着替えさせてもらう。
「シルバーのドレス、とてもよくお似合いですよ。さすがリュカ殿下がご準備してくださったドレスだけの事はありますわ」
「このドレス、リュカ様が準備してくれたの?」
「はい、ご自分の髪と同じ色のドレスをご準備されるだなんて、本当にジュリア様は殿下に愛されているのですね」
愛されているだなんて…でも、リュカ様が私の為に、自分の髪と同じ色のドレスを準備してくれただなんて、なんだか嬉しい。
着替えも終わり、部屋を出るとリュカ様が待っていてくれた。
「そのドレス、ジュリアにとてもよく似合っているよ。君はシルバーもよく似合うね」
「リュカ様が選んでくださったのですよね。こんな素敵なドレスを、ありがとうございます」
「喜んで貰えてよかったよ。さあ、そろそろ行こうか。いいかい、ジュリア。あの王太子には、くれぐれも気を付けるんだよ。いいね」
「私は大丈夫ですわ。それよりもリュカ様こそ、マリーゴールド殿下には、くれぐれも気を付けて下さいね。あの人…何となく諦めていないような気がして…」
私を睨みつけていた目を見た時、そんな気がした。
「僕の心配をしてくれるのかい?嬉しいな。でも僕は、あの王女になんてこれぽっちも興味がないから、大丈夫だよ。それに、あの王女があまりしつこい様なら、国に帰すまでさ」
「そんな事が出来るのですか?」
「ああ。そもそも今回の留学は、フェリース王国の陛下と王妃様は反対していた様なんだ。あの王太子も王女も、ちょっと我が儘だからね。他国に恥をさらしたくないと言っていたらしい。ただ、ゴーン殿下が駄々をこねてね。それで、絶対に迷惑を掛けない、万が一問題を起こしたら、すぐに国に帰ると言う条件で留学してきているんだよ」
「そうだったのですね」
「フェリース王国の陛下と王妃様は真面目で優秀な様だが、やっと出来た子供との事で、かなり甘やかして育ててしまったそうだ。この国で少しでも真面目になってくれたらと、そんな期待もしているらしい」
なるほど、でも今のところ、少し強引なところはあるけれど、そこまで酷いと言った印象は受けていない。とにかく、様子見と言うところね。
「だから、ジュリアも安心して過ごして欲しい。と言っても、あの王太子が何かしでかさないかの方が、僕は心配なんだけれどね。とにかく、僕の側にいるんだよ。いいね」
「分かりましたわ」
リュカ様の腕に自分の腕を絡ませると、早速晩餐会場へと向かった。会場にはアメニーション王国の王族が既に来ていた。
「ジュリア、あの王太子殿下、かなりあなたに興味を抱いていた様だけれど、大丈夫?それにしても、マリーゴールド殿下も問題よね。初対面のリュカ殿下に抱き着くだなんて」
「確かにあの王女は問題だな。父上、あの王女があまりにもリュカにベタベタくっ付くようなら、早々に国に帰すべきです」
マリアナの言葉に、王太子殿下も同意している。確かに初対面の王族に抱き着くのは、さすがに良くないわよね。
「そうだな…でも、フェリース王国の陛下に、くれぐれもよろしくお願いしますと頼まれていてな。そう簡単に追い返すのも忍びない。とにかく、今後も目に余る行動が続けば考えよう」
どうやら陛下は、あまり大事にはしたくない様だ。確かにいつでも追い返してもらって構わないと言われていたとしても、はいそうですかとはいかないわよね…
しばらく待っていると、フェリース王国の王族がやって来た為、晩餐がスタートだ。早速私が手掛けた料理たちが運ばれてきた。さて、お味はどうかしら?気に入ってもらえるといいのだけれど…
気になってゴーン王太子殿下とマリーゴールド殿下の方を見てしまう。
「これは変わった味だな。でも、すごく美味しい…なんと言うか、優しい味と言うか…こっちの料理もサクサクしていて旨い。こんなに美味しい料理は、初めてだ」
「確かに、美味しいですわ。特にこのお芋に味がしっかりしみ込んでいるお料理、とても気に入りました」
「マリーゴールド殿下、そちらは肉じゃがと言う料理です。こっちがてんぷらです。てんぷらは、こちらのつけ汁に付けていただいても美味しいですわ」
「確かに、これも旨いな。ジュリア嬢、この魚の生も食べられるのかい?」
ゴーン殿下が指さしているのは、お刺身だ。今日の為に、新鮮なお刺身を準備したのだ。
「はい、こちらの醤油に付けて召し上がり下さい」
「ほお、醤油か。そういえば、おせんべいにも醤油が使われていたな」
「はい、醤油は万能調味料なので、どんなお料理にも合うのです」
「この魚、醤油との相性が抜群で、とても美味しい。まさか魚を生で食べられるなんて、思いもよらなかった。ジュリア嬢、本当に君は天才だ。増々君が欲しくなった」
ん?今変な事を言わなかった?とりあえず、聞かなかった事にしておこう。
その後も晩餐は順調に進み、最後のデザート、クリームぜんざいまで美味しく頂いた。クリームぜんざいを出したのは初めてだったので、マリアナも大喜びしていた。
「ジュリア嬢、君のお料理は本当にどれも画期的で、とても美味しかった。君は素晴らしい女性だ。こんなにも素晴らしい女性に出会った事がない。君の様な素敵な女性は、この世にはいない。そうだ、僕の国に来ないかい?」
ものすごい勢いで、私に迫って来るゴーン王太子殿下。
「ゴーン殿下、申し訳ございませんが、ジュリアは私の婚約者です。フェリース王国に行かせるつもりはありません」
すっぱりリュカ様が断ってくれた。フェリース王国にお店を出店させてくれると言う話なら、歓迎なのだが…でも、今はそんな話を出来る状況ではない。
いつも穏やかなリュカ様、顔は笑顔だが目が笑っていない。ゴーン王太子殿下は、明らかに不満そうな顔をしているし。そんな中、空気をぶった切る人物が…
「いい事を思いつきましたわ。ジュリア様がお兄様と結婚して、私がリュカ殿下と結婚すれば全て丸く収まりますわ」
何を思ったのか、とんでもない事を言い出したのだ。さすがに皆口をポカンと開けている。
「確かに、マリーゴールドの言う通りだ。よし、そうしよう」
なぜかゴーン王太子殿下も、そんなふざけた話に乗っている。
「ふざけないでください!僕はジュリアを愛しているんだ。晩餐も終わった様ですし、僕たちはこれで失礼いたします。ジュリア、行こう」
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