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第1章
第14話:グレイ様の誕生日パーティーを開きます
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「スカーレットちゃん、来週騎士団長の誕生日なんだけれど、せっかくだからサプライズでお祝いしない?」
いつもの様に食堂で仕事をしていると、騎士団員数名に話しかけられた。グレイ様の家にお世話になって、早3ヶ月。よく考えてみたら、グレイ様の事を何も知らないまま過ごしてきた。そうか、来週が誕生日なのね。
「わかりましたわ。ぜひ行いましょう」
「じゃあ、会場は団長の家でいいな。そうだ、副騎士団長も呼ぼう。誕生日当日は俺たちは仕事だから、悪いが準備をお願いしてもいいかな?」
「ええ、もちろんです。人数等教えていただければ、その分の料理を準備させていただきますわ」
「それじゃあ、酒はこっちで準備をするよ。飾りつけ用の道具も俺たちで準備するから、当日それを飾ってもらってもいいかな?」
「わかりましたわ。任せて下さい」
「それじゃあ、よろしくね」
そう言って去っていった騎士団員たち。そうか、来週グレイ様の誕生日なのね。いつもお世話になっているのですもの。プレゼントも準備しないと。
でも、グレイ様はどんなものが好みなのかしら?う~ん、デビッドの時は、確か本人のリクエストで、カバンや靴、腕時計などをプレゼントしていたわね。とにかく、お店に行ってみよう。
早速男性物が売っているお店に入った。
「いらっしゃいませ、どういったものをお探しですか?」
人のよさそうな男性が話しかけて来た。
「誕生日プレゼントを探しに来たのです。今度23歳になる男性なのですが、どんなものがいいでしょうか?」
素直にお店の人に相談する。
「そうですね、最近はこの財布やカバン、他にも腕時計なんかも人気ですよ」
そう言うと、1つ1つ見せてくれた。その中で、目についたのが紺色の腕時計だ。まるでグレイ様の瞳の色の様な美しい腕時計にくぎ付けになった。この腕時計にしよう。でも、値段が…
物凄く高かったのだ。私の給料の約3ヶ月分。どうしよう、明後日の給料日に入るお金を合わせれば、何とか足りるけれど、でもその間に売り切れてしまったら…
「あの、この腕時計を買いたいのですが、明後日にならないとお金が準備できなくて。取っておいてもらう事は出来ますか?」
「明後日ですか?わかりました。では取り置きしておきますね」
取っておいてもらえる様で安心した。よかった、私のお金を生活費に入れなくて…
本当は私の働いたお金も生活費にしようと思っていたのだが、グレイ様が
“いつ何時必要になるかわからないから、スカーレットが働いたお金は取っておいてくれ”
そう言われていたのだ。結局その言葉に甘えながら今まで生きて来た。
でもそのお陰で、あの時計が買えたのだから、良しとしておこう。その後いつもの様に市場で買い物を済ませて、急いで家に帰る。すっかり遅くなってしまったわ。急いで夕食の準備をしないと。
ガチャ
「ただいま、スカーレット」
あぁ、もうグレイ様が帰ってくる時間になってしまったのね。
「おかえりなさいませ、グレイ様。ごめんなさい、まだご飯が出来ていなくて。少しソファーで待っていていただけますか?」
「珍しい事もあるもんだね。どこかに寄っていたのかい?」
「ええ…ちょっと買い物に手間取ってしまって…」
本当はグレイ様の誕生日プレゼント買っていたのだけれど、そんな事は口が裂けても言えない。
「そうか、それじゃあ、とりあえず着替えてくるよ」
そう言って自室に戻っていったグレイ様。よかった、うまくごまかせたわね。とにかく、急いで食事の準備をしないと。
その後大急ぎで食事を作り、早速2人で食べる。
「そう言えば、今日騎士団員たちと物凄く楽しそうな話をしていたけれど、一体何を話していたんだい?」
ギク!!
もしかして、内緒で誕生日会を開こうとしている事がバレてしまったのかしら?
「えっと…前に一度この家に遊びに来てくださった事がありましたでしょう?その話をしていたのですわ」
とっさに嘘を付いてしまった。
「あいつら、まさかスカーレットに直談判をするとは!実はまたここに来たいと何度も言われていてな。さらに前回来られなかった奴らまで、どこからともなく話を聞きつけて来て、“他の奴らだけずるい!自分たちも招待しろ”と騒いでいるんだ。本当に図々しい奴らだ。もちろん、無視してもらって構わないから」
物凄い勢いでそう言ったグレイ様。そんな話になっていたのね。全く知らなかったわ。
「私は別に騎士団員の皆様が来たいのでしたら、来ていただいても構いませんよ」
「いいや、よくない!あいつらは遠慮と言う物をしらない。あっ、でもスカレーットの友人たちであれば、ここに呼んでもらっても構わんぞ。この家はスカーレットの家でもあるのだから」
私の家でもあるか…
その言葉が嬉しくて、つい頬が緩む。なんだかんだで、3か月以上もお世話になっているのよね。
「ありがとうございます。では、遠慮なく私も呼びたい人を呼びますね」
「ああ、そうしてくれ」
成り行きとはいえ、私の呼びたい人をこの家に呼んでもいいと言う許可を貰った。これで心置きなく皆を招待出来るわね。
いつもの様に食堂で仕事をしていると、騎士団員数名に話しかけられた。グレイ様の家にお世話になって、早3ヶ月。よく考えてみたら、グレイ様の事を何も知らないまま過ごしてきた。そうか、来週が誕生日なのね。
「わかりましたわ。ぜひ行いましょう」
「じゃあ、会場は団長の家でいいな。そうだ、副騎士団長も呼ぼう。誕生日当日は俺たちは仕事だから、悪いが準備をお願いしてもいいかな?」
「ええ、もちろんです。人数等教えていただければ、その分の料理を準備させていただきますわ」
「それじゃあ、酒はこっちで準備をするよ。飾りつけ用の道具も俺たちで準備するから、当日それを飾ってもらってもいいかな?」
「わかりましたわ。任せて下さい」
「それじゃあ、よろしくね」
そう言って去っていった騎士団員たち。そうか、来週グレイ様の誕生日なのね。いつもお世話になっているのですもの。プレゼントも準備しないと。
でも、グレイ様はどんなものが好みなのかしら?う~ん、デビッドの時は、確か本人のリクエストで、カバンや靴、腕時計などをプレゼントしていたわね。とにかく、お店に行ってみよう。
早速男性物が売っているお店に入った。
「いらっしゃいませ、どういったものをお探しですか?」
人のよさそうな男性が話しかけて来た。
「誕生日プレゼントを探しに来たのです。今度23歳になる男性なのですが、どんなものがいいでしょうか?」
素直にお店の人に相談する。
「そうですね、最近はこの財布やカバン、他にも腕時計なんかも人気ですよ」
そう言うと、1つ1つ見せてくれた。その中で、目についたのが紺色の腕時計だ。まるでグレイ様の瞳の色の様な美しい腕時計にくぎ付けになった。この腕時計にしよう。でも、値段が…
物凄く高かったのだ。私の給料の約3ヶ月分。どうしよう、明後日の給料日に入るお金を合わせれば、何とか足りるけれど、でもその間に売り切れてしまったら…
「あの、この腕時計を買いたいのですが、明後日にならないとお金が準備できなくて。取っておいてもらう事は出来ますか?」
「明後日ですか?わかりました。では取り置きしておきますね」
取っておいてもらえる様で安心した。よかった、私のお金を生活費に入れなくて…
本当は私の働いたお金も生活費にしようと思っていたのだが、グレイ様が
“いつ何時必要になるかわからないから、スカーレットが働いたお金は取っておいてくれ”
そう言われていたのだ。結局その言葉に甘えながら今まで生きて来た。
でもそのお陰で、あの時計が買えたのだから、良しとしておこう。その後いつもの様に市場で買い物を済ませて、急いで家に帰る。すっかり遅くなってしまったわ。急いで夕食の準備をしないと。
ガチャ
「ただいま、スカーレット」
あぁ、もうグレイ様が帰ってくる時間になってしまったのね。
「おかえりなさいませ、グレイ様。ごめんなさい、まだご飯が出来ていなくて。少しソファーで待っていていただけますか?」
「珍しい事もあるもんだね。どこかに寄っていたのかい?」
「ええ…ちょっと買い物に手間取ってしまって…」
本当はグレイ様の誕生日プレゼント買っていたのだけれど、そんな事は口が裂けても言えない。
「そうか、それじゃあ、とりあえず着替えてくるよ」
そう言って自室に戻っていったグレイ様。よかった、うまくごまかせたわね。とにかく、急いで食事の準備をしないと。
その後大急ぎで食事を作り、早速2人で食べる。
「そう言えば、今日騎士団員たちと物凄く楽しそうな話をしていたけれど、一体何を話していたんだい?」
ギク!!
もしかして、内緒で誕生日会を開こうとしている事がバレてしまったのかしら?
「えっと…前に一度この家に遊びに来てくださった事がありましたでしょう?その話をしていたのですわ」
とっさに嘘を付いてしまった。
「あいつら、まさかスカーレットに直談判をするとは!実はまたここに来たいと何度も言われていてな。さらに前回来られなかった奴らまで、どこからともなく話を聞きつけて来て、“他の奴らだけずるい!自分たちも招待しろ”と騒いでいるんだ。本当に図々しい奴らだ。もちろん、無視してもらって構わないから」
物凄い勢いでそう言ったグレイ様。そんな話になっていたのね。全く知らなかったわ。
「私は別に騎士団員の皆様が来たいのでしたら、来ていただいても構いませんよ」
「いいや、よくない!あいつらは遠慮と言う物をしらない。あっ、でもスカレーットの友人たちであれば、ここに呼んでもらっても構わんぞ。この家はスカーレットの家でもあるのだから」
私の家でもあるか…
その言葉が嬉しくて、つい頬が緩む。なんだかんだで、3か月以上もお世話になっているのよね。
「ありがとうございます。では、遠慮なく私も呼びたい人を呼びますね」
「ああ、そうしてくれ」
成り行きとはいえ、私の呼びたい人をこの家に呼んでもいいと言う許可を貰った。これで心置きなく皆を招待出来るわね。
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