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第2章
第6話:今日はホテルに泊まるそうです
「慣れ親しんだ君の故郷でもあるこの街から、君を連れ出す形になってしまった事、今でも申し訳なく思っている。寂しい思いをさせてしまって、本当にすまない」
ずっと景色を見ている私の手を握り、頭を下げたグレイ様。
「謝らないでください。私が自分で決めた事です。それに、今度行く街も実は楽しみなのです。私はこの街の周辺くらいしか行った事がないので。それに何より、グレイ様と一緒に行ける事が嬉しいのです」
確かに思い出がたっぷり詰まったこの街との別れは辛い。でも寂しさと同時に、これから行く街はどんな所なのだろうと言う、楽しみな気持ちもあるのだ。
「ありがとう、スカーレット。今日なのだが、一旦途中の街のホテルに泊まる事になっている。せっかく遠くの街に引っ越すのだから、スカーレットとゆっくり向かいたいと思ってな。と言っても、ホテルに着くのは夜になるだろうから、あまりゆっくりはできないけれどな」
「まあ、ホテルに泊まるのですか?私、ホテルに泊まるのは初めてなのです。楽しみですわ」
両親といつか行こうと言っていた旅行も実現できなかったし、デビッドと結婚していた時も、旅行なんて論外だった。今回は旅行ではないけれど、ホテルに泊まれるのね。なんだか楽しみになってきたわ。
しばらく窓の外を眺めていると、目の前には大きな海が見えて来た。
「グレイ様、海が見えてきましたわ」
実は海を見るのは初めてなのだ。でも薄暗いせいか、暗くて少し不気味だ。私の想像していた海は、もっと青くて美しいと思っていたのだが…
海を見て首をかしげる私に
「日も暮れてしまったから、スカーレットが想像していた海とは少し違うかもしれないな。明日の朝になれば、真っ青な美しい海が見られるよ」
そう教えてくれたグレイ様。
「グレイ様は海を見た事があるのですか?」
「ああ、昔住んでいた街が、海の近くだったからな」
「海の近くに住んでいたのですか?それは素敵ですわ」
海の近く、一度は住んでみたいわ。きっと毎日新鮮な海の幸を頂けるのね。想像しただけで、ワクワクする。
「俺は2~5年周期で、赴任先が変わるかなら。海沿いの街に赴任されることもあるだろう。そうなればいつでも海を見られるぞ」
「確かにそうですわね。これから色々な街に住めるのですね。それはそれで楽しみですわ」
きっと私の知らない素敵な街がたくさんあるのだろう。想像しただけで、ワクワクしてきた。
「そろそろ今日泊まるホテルに着くぞ。ほら、あの丘の上に見えているホテルがそうだ」
ホテルまでの道には灯りがともされており、とても綺麗だ。それにしても、ホテルってとても大きな建物なのね。なんだか貴族のお屋敷みたい。あんな素敵な場所に泊まれるなんて!
ゆっくり馬車が停まり、グレイ様と手を繋いで降りる。するとすぐに男性がこちらに向かって走って来た。さらに荷物まで持ってくれる。本当に貴族になったみたいね。
ホテルの中はとても広くて綺麗で、本当にお屋敷の様だ。つい周りをキョロキョロしてしまう。
「スカーレット、俺たちの部屋は最上階の様だ。さあ、行こう」
私がキョロキョロしている間に、手続きを済ませてくれたグレイ様。さっきの男性に案内され、部屋へと向かう。
「こちらへどうぞ」
男性に案内され、何もない小さな部屋に入る。これが噂に聞くエレベーターと言うものなのね。凄いわ。この部屋にいるだけで、上の階に移動できるなんて。
あっという間に最上階に着き、部屋に案内された。なんて広いお部屋なのかしら?この部屋だけで、平民の家くらいの広さがある。まあ、このお風呂、物凄く広いのね。それにこの部屋から見る景色は確かに最高に綺麗だわ。
あちこち見て回る私に
「スカーレット、初めてホテルに来て興奮しているのはわかるが、少し落ち着こうか。それに腹も減ったし、夕飯にしよう」
「ごめんなさい、それにしても、立派なホテルですね。ホテルってこんなにも素敵な場所だなんて知りませんでしたわ」
「一応このホテルで一番いい部屋だからな。スカーレット、こっちにおいで」
グレイ様に連れられ隣の部屋に行くと、既にお料理が並んでいた。どれも物凄く美味しそうだ。それに大きな窓があり、そこから景色も一望できる。これは凄いわ。
早速お料理を頂く。これがまた美味しいのなんのって。それに今までに見た事もない大きなエビや、カニと呼ばれる生き物のお料理も頂いた。これがまた美味しくてたまらない。
あまりの美味しさに夢中で食べている私に、グレイ様が
「スカーレットがそんなに一生懸命食事をしている姿は初めて見た。大海老とカニがよほど気に入った様だな」
「はい、こんなに美味しいお料理は生まれて初めて食べました。海の近くには、本当に美味しい食材が沢山あるのですね」
私の住んでいた街でもある程度の海の幸は手に入ったけれど、やっぱり海の近くの街は種類も豊富な様だ。そう言えばリンダさんが“この街は魚の種類が少ない”と言っていたのは、そう言う事だったのね。
「この街は俺たちが今度住む街からも比較的近いから、またいつでも食べに来よう。それに今度住む街も、カニやエビは売っているはずだからな」
「まあ、それは本当ですか?なんだか増々楽しみになってきましたわ」
その後デザートまで美味しく頂いた後、それぞれお風呂に入った。なんとこのホテルのお風呂は、泡が出るのだ。何て素敵なのかしら?つい長湯をしてしまい、途中心配したグレイ様が様子を見に来ると言うハプニングがあったが、それでも何とか寝る準備が整った。
「スカーレット、昨日は本当にすまなかった。今日は昨日できなかった事をしよう」
私を抱きかかえ、そのまま寝室へと連れていくグレイ様。そこには大きなベッドが1つ置かれている。という事は…
心の準備は出来ていたはずなのに、やっぱり緊張する。カチコチの状態で、そのままベッドに寝かされた。
「スカーレット、そんなに固まらなくても大丈夫だよ。優しくするから。とっても、俺も初めてで、正直うまく出来るのか不安だがな」
そう言うと、ゆっくり顔が近づいてきて、唇が塞がれる。それはどんどん深くなっていく。そして…
初めて体験する事ばかりで戸惑いつつも、愛する人と結ばれたことに心の底から喜ぶスカーレットであった。
ずっと景色を見ている私の手を握り、頭を下げたグレイ様。
「謝らないでください。私が自分で決めた事です。それに、今度行く街も実は楽しみなのです。私はこの街の周辺くらいしか行った事がないので。それに何より、グレイ様と一緒に行ける事が嬉しいのです」
確かに思い出がたっぷり詰まったこの街との別れは辛い。でも寂しさと同時に、これから行く街はどんな所なのだろうと言う、楽しみな気持ちもあるのだ。
「ありがとう、スカーレット。今日なのだが、一旦途中の街のホテルに泊まる事になっている。せっかく遠くの街に引っ越すのだから、スカーレットとゆっくり向かいたいと思ってな。と言っても、ホテルに着くのは夜になるだろうから、あまりゆっくりはできないけれどな」
「まあ、ホテルに泊まるのですか?私、ホテルに泊まるのは初めてなのです。楽しみですわ」
両親といつか行こうと言っていた旅行も実現できなかったし、デビッドと結婚していた時も、旅行なんて論外だった。今回は旅行ではないけれど、ホテルに泊まれるのね。なんだか楽しみになってきたわ。
しばらく窓の外を眺めていると、目の前には大きな海が見えて来た。
「グレイ様、海が見えてきましたわ」
実は海を見るのは初めてなのだ。でも薄暗いせいか、暗くて少し不気味だ。私の想像していた海は、もっと青くて美しいと思っていたのだが…
海を見て首をかしげる私に
「日も暮れてしまったから、スカーレットが想像していた海とは少し違うかもしれないな。明日の朝になれば、真っ青な美しい海が見られるよ」
そう教えてくれたグレイ様。
「グレイ様は海を見た事があるのですか?」
「ああ、昔住んでいた街が、海の近くだったからな」
「海の近くに住んでいたのですか?それは素敵ですわ」
海の近く、一度は住んでみたいわ。きっと毎日新鮮な海の幸を頂けるのね。想像しただけで、ワクワクする。
「俺は2~5年周期で、赴任先が変わるかなら。海沿いの街に赴任されることもあるだろう。そうなればいつでも海を見られるぞ」
「確かにそうですわね。これから色々な街に住めるのですね。それはそれで楽しみですわ」
きっと私の知らない素敵な街がたくさんあるのだろう。想像しただけで、ワクワクしてきた。
「そろそろ今日泊まるホテルに着くぞ。ほら、あの丘の上に見えているホテルがそうだ」
ホテルまでの道には灯りがともされており、とても綺麗だ。それにしても、ホテルってとても大きな建物なのね。なんだか貴族のお屋敷みたい。あんな素敵な場所に泊まれるなんて!
ゆっくり馬車が停まり、グレイ様と手を繋いで降りる。するとすぐに男性がこちらに向かって走って来た。さらに荷物まで持ってくれる。本当に貴族になったみたいね。
ホテルの中はとても広くて綺麗で、本当にお屋敷の様だ。つい周りをキョロキョロしてしまう。
「スカーレット、俺たちの部屋は最上階の様だ。さあ、行こう」
私がキョロキョロしている間に、手続きを済ませてくれたグレイ様。さっきの男性に案内され、部屋へと向かう。
「こちらへどうぞ」
男性に案内され、何もない小さな部屋に入る。これが噂に聞くエレベーターと言うものなのね。凄いわ。この部屋にいるだけで、上の階に移動できるなんて。
あっという間に最上階に着き、部屋に案内された。なんて広いお部屋なのかしら?この部屋だけで、平民の家くらいの広さがある。まあ、このお風呂、物凄く広いのね。それにこの部屋から見る景色は確かに最高に綺麗だわ。
あちこち見て回る私に
「スカーレット、初めてホテルに来て興奮しているのはわかるが、少し落ち着こうか。それに腹も減ったし、夕飯にしよう」
「ごめんなさい、それにしても、立派なホテルですね。ホテルってこんなにも素敵な場所だなんて知りませんでしたわ」
「一応このホテルで一番いい部屋だからな。スカーレット、こっちにおいで」
グレイ様に連れられ隣の部屋に行くと、既にお料理が並んでいた。どれも物凄く美味しそうだ。それに大きな窓があり、そこから景色も一望できる。これは凄いわ。
早速お料理を頂く。これがまた美味しいのなんのって。それに今までに見た事もない大きなエビや、カニと呼ばれる生き物のお料理も頂いた。これがまた美味しくてたまらない。
あまりの美味しさに夢中で食べている私に、グレイ様が
「スカーレットがそんなに一生懸命食事をしている姿は初めて見た。大海老とカニがよほど気に入った様だな」
「はい、こんなに美味しいお料理は生まれて初めて食べました。海の近くには、本当に美味しい食材が沢山あるのですね」
私の住んでいた街でもある程度の海の幸は手に入ったけれど、やっぱり海の近くの街は種類も豊富な様だ。そう言えばリンダさんが“この街は魚の種類が少ない”と言っていたのは、そう言う事だったのね。
「この街は俺たちが今度住む街からも比較的近いから、またいつでも食べに来よう。それに今度住む街も、カニやエビは売っているはずだからな」
「まあ、それは本当ですか?なんだか増々楽しみになってきましたわ」
その後デザートまで美味しく頂いた後、それぞれお風呂に入った。なんとこのホテルのお風呂は、泡が出るのだ。何て素敵なのかしら?つい長湯をしてしまい、途中心配したグレイ様が様子を見に来ると言うハプニングがあったが、それでも何とか寝る準備が整った。
「スカーレット、昨日は本当にすまなかった。今日は昨日できなかった事をしよう」
私を抱きかかえ、そのまま寝室へと連れていくグレイ様。そこには大きなベッドが1つ置かれている。という事は…
心の準備は出来ていたはずなのに、やっぱり緊張する。カチコチの状態で、そのままベッドに寝かされた。
「スカーレット、そんなに固まらなくても大丈夫だよ。優しくするから。とっても、俺も初めてで、正直うまく出来るのか不安だがな」
そう言うと、ゆっくり顔が近づいてきて、唇が塞がれる。それはどんどん深くなっていく。そして…
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