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第4話:いざ、出発です
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翌日、いつもより随分早く目が覚めた。昨日遅くまで食事をしていたが、やはりきょう出発するという事もあり、緊張しているのだろう。
しばらく窓の外を見ていると、マレアがやって来た。
「お嬢様、既に起きていらしたのですね。本当に討伐に行かれるのですか?」
私の顔を見るなり、泣きそうな顔でそう言ったマレア。
「ええ、行くわよ。さあ、早速着替えないとね。そうそう、明日からは自分で着替えないといけないから、手伝いは不要よ」
そう、明日から自分の事は自分でしなければいけないのだ。その為、今回も自分で着替える。それにしても、このズボンというものはどうやって履くのかしら?
今までスカートしか履いたことが無かったため、ズボンの履き方がわからない。結局、マレアに履き方を教えてもらって何とか自分で履くことが出来た。髪も自分で結ぶ。
「ねえ、マレア。無駄に長いこの髪、邪魔だからいっその事切ってしまおうかしら?」
腰まである長い金色の髪。きっと討伐では邪魔になるだろう。そう思ったのだが…
「何をおっしゃるのですか!お嬢様の長くて美しい髪を切るなんてとんでもありません!そもそも、お嬢様が討伐から戻って来た時、髪が短かったらお嫁の貰い手がありませんよ!」
わが国では、女性は髪が長い方が良いとされている。でも、結婚間近で婚約破棄をされた挙句、討伐まで行かされた令嬢を貰ってくれるもの好きなど、そもそもいない気がするが…
「とにかく、髪は結んでおけばいいのです!分かりましたね、お嬢様」
鼻息荒くそう詰め寄られては、「はい」としか言えない。それにしてもこの衣装、とても素敵ね。なんだか騎士様になったみたい。
そう、私が着ているのは、白いズボンに白い上着、さらに茶色のブーツを履いた、まさに騎士様を思い起こさせる衣装なのだ。ただ、私は剣を使う事が出来ない。それでも、腰には一応短刀をさしておいた。
準備が出来たところで、朝ごはんを食べに食堂へと向かう。いつもよりずっと早い朝食なのに、既に皆集まっていた。もしかしたら、家で食べる最後の食事になるかもしれないから、わざわざ私の為に集まってくれたのね。
「お父様、お母様、お兄様、おはようございます」
「おはよう、クレア。その格好を見ると、嫌でもお前が魔物討伐に行くのだと思い知らされるな…」
そう言って悲しそうに笑ったお父様。最後の朝食は、私の大好きなサンドウィッチだった。サンドウィッチを食べ終わったところで、ちょうど討伐場所まで私を連れて行ってくれる案内人がやって来たようだ。
「クレア、どうか元気でね。これ、昨日の夜急いで作ったお守りよ。これを持って行きなさい」
「ありがとう、お母様」
お母様からお守りを受け取り、首に下げた。
「クレア、危険だと思ったらいつでも帰って来なさい!いいね。私たちはいつでもこの土地を捨てる覚悟があるのだから」
「気を付けて行っておいで。父上の言った通り、決して無理をしてはいけないよ。無理だと思ったら帰って来ればいい!」
「2人共ありがとう。それじゃあ、行って来るわね」
両親・お兄様と、最後の抱擁を交わした。周りでは使用人たちが涙を流している。
「お嬢様、これ!今日のお昼ご飯です。お嬢様の好きなサンドウィッチを沢山作りました。どうか持って行ってください!」
料理長が私にお弁当を渡してくれた。
「ありがとう、また屋敷に戻ってきたら、一緒に料理を作ってくれるかしら?」
「もちろんです!お嬢様、どうかご無事で…」
そう言うと、泣き出してしまった料理長。料理長の涙を見て、私も涙が込み上げて来るのを、グッとこらえた。
「それじゃあ行きましょうか。討伐場所までは馬で行くのですが、馬は乗れますか?」
「え、馬ですか?」
そんな物、乗れる訳がない。そもそも私は伯爵令嬢だ。正直馬なんて触った事すらないのだ。
「えっと…乗れないです…」
「ですよね、それでは、私と一緒に乗りましょう」
やっぱりなと言った顔をした案内人。結局案内人に乗せてもらって、現地まで行く事になった。
「それでは行って来ます!」
皆に手を振り、いざ出発だ。どうやら現地までは約半日かかるらしい。その為、現地に着くのは夕方くらいとの事。
「申し訳ございませんが、急いでおりますので少し飛ばし気味に行きますね」
そう言うと、急にスピードを上げだした案内人。ちょっと、ただでさえ初めて乗る馬に恐怖を感じているのに、その上スピードを上げるなんて!
恐怖で固まるしかない。結局2時間ぶっ通しで走り続け、やっと休憩する事になった。お尻が痛いわ。馬に乗るのって、こんなにお尻が痛くなるものなのね。ぐったりと座り込む。もう無理。行くだけでこんなに辛いなんて…
「さあ、そろそろ参りましょう」
えぇ、もう行くの!まだ5分くらいしか休憩していないのに!
「ほら、クレア殿、早くしてください!急がないと夕方までに着けなくなりますよ」
そう言って、私を促す案内人。それにクレア殿だなんて。なんだか男みたいね。今まではクレア譲と呼ばれていたから、違和感ありまくりだわ。
そんな私をよそに、また猛スピードで馬を走らせる案内人。この人はきっと鬼だわ!もしかしたら、エミリア王女に雑に扱ってもいいと言われているのかもしれない。
そして再び走る事2時間。やっと2度目の休憩だ。ちょうどお昼どきという事もあり、料理長が作ってくれたサンドウィッチを頬張る。
ただ馬に乗っているだけなのに、やっぱりお腹は減るのよね。ふと案内人を見ると、どうやら水を飲んで終わりの様だ。
「あの、もしよろしければこのサンドウィッチ、一緒に食べませんか?」
さすがに乗せてもらっているし、1人で食べるのは気が引ける。そう思い、サンドウィッチを差し出した。
「いいのですか?ありがとうございます!」
嬉しそうにサンドウィッチを頬張る案内人。よほどお腹が空いていたのか、ものすごい勢いで食べている。そして次々とサンドウィッチを胃袋に収めて行く案内人。結局全て食べられてしまった。
ちょっと、一緒に食べようとは言ったけれど、全部食べていいなんて言っていないわよ!私なんて、1つしか食べられなかったわ!そう抗議の声を上げようとした時だった。
「さあ、時間がありません。行きましょう!」
さっさと私の腕を引っ張り、馬へと乗せるとすかさず走り始めた。何なのよ、この人は!そう思ったが、夕方までに着かないといけないという事で、きっと焦っているのだろう。そう思っておくことにした。
さすがに4時間も馬に乗っていたせいで、スピードにも慣れて来た。ただ相変わらずお尻は痛いだが、これは仕方が無いか…
午後も2回程度休憩を挟んで、やっと目的地が見えて来た。辺りはすっかり日が沈み、真っ暗だ。
「クレア殿、あそこが討伐部隊が今寝泊まりしている場所です。この辺は魔物が多いので、気を付けてください!」
気を付けてください!と言われても、どう気を付ければいいのだろうか…それにしても、あそこで寝泊まりするのか。覚悟はしていたけれど、思っていたよりも過酷そうだ。
そう、簡易のテントがいくつか立っているだけのシンプルな物だった。下手をすると、布団も存在していないのではないか、そう思う程、シンプルなテントだ。
「さあ、着きましたよ。早速皆さんに紹介しますから、少し待っていて下さいますか?」
そう言ってテントの方に向かって歩いて行った案内人。いよいよね。
しばらく窓の外を見ていると、マレアがやって来た。
「お嬢様、既に起きていらしたのですね。本当に討伐に行かれるのですか?」
私の顔を見るなり、泣きそうな顔でそう言ったマレア。
「ええ、行くわよ。さあ、早速着替えないとね。そうそう、明日からは自分で着替えないといけないから、手伝いは不要よ」
そう、明日から自分の事は自分でしなければいけないのだ。その為、今回も自分で着替える。それにしても、このズボンというものはどうやって履くのかしら?
今までスカートしか履いたことが無かったため、ズボンの履き方がわからない。結局、マレアに履き方を教えてもらって何とか自分で履くことが出来た。髪も自分で結ぶ。
「ねえ、マレア。無駄に長いこの髪、邪魔だからいっその事切ってしまおうかしら?」
腰まである長い金色の髪。きっと討伐では邪魔になるだろう。そう思ったのだが…
「何をおっしゃるのですか!お嬢様の長くて美しい髪を切るなんてとんでもありません!そもそも、お嬢様が討伐から戻って来た時、髪が短かったらお嫁の貰い手がありませんよ!」
わが国では、女性は髪が長い方が良いとされている。でも、結婚間近で婚約破棄をされた挙句、討伐まで行かされた令嬢を貰ってくれるもの好きなど、そもそもいない気がするが…
「とにかく、髪は結んでおけばいいのです!分かりましたね、お嬢様」
鼻息荒くそう詰め寄られては、「はい」としか言えない。それにしてもこの衣装、とても素敵ね。なんだか騎士様になったみたい。
そう、私が着ているのは、白いズボンに白い上着、さらに茶色のブーツを履いた、まさに騎士様を思い起こさせる衣装なのだ。ただ、私は剣を使う事が出来ない。それでも、腰には一応短刀をさしておいた。
準備が出来たところで、朝ごはんを食べに食堂へと向かう。いつもよりずっと早い朝食なのに、既に皆集まっていた。もしかしたら、家で食べる最後の食事になるかもしれないから、わざわざ私の為に集まってくれたのね。
「お父様、お母様、お兄様、おはようございます」
「おはよう、クレア。その格好を見ると、嫌でもお前が魔物討伐に行くのだと思い知らされるな…」
そう言って悲しそうに笑ったお父様。最後の朝食は、私の大好きなサンドウィッチだった。サンドウィッチを食べ終わったところで、ちょうど討伐場所まで私を連れて行ってくれる案内人がやって来たようだ。
「クレア、どうか元気でね。これ、昨日の夜急いで作ったお守りよ。これを持って行きなさい」
「ありがとう、お母様」
お母様からお守りを受け取り、首に下げた。
「クレア、危険だと思ったらいつでも帰って来なさい!いいね。私たちはいつでもこの土地を捨てる覚悟があるのだから」
「気を付けて行っておいで。父上の言った通り、決して無理をしてはいけないよ。無理だと思ったら帰って来ればいい!」
「2人共ありがとう。それじゃあ、行って来るわね」
両親・お兄様と、最後の抱擁を交わした。周りでは使用人たちが涙を流している。
「お嬢様、これ!今日のお昼ご飯です。お嬢様の好きなサンドウィッチを沢山作りました。どうか持って行ってください!」
料理長が私にお弁当を渡してくれた。
「ありがとう、また屋敷に戻ってきたら、一緒に料理を作ってくれるかしら?」
「もちろんです!お嬢様、どうかご無事で…」
そう言うと、泣き出してしまった料理長。料理長の涙を見て、私も涙が込み上げて来るのを、グッとこらえた。
「それじゃあ行きましょうか。討伐場所までは馬で行くのですが、馬は乗れますか?」
「え、馬ですか?」
そんな物、乗れる訳がない。そもそも私は伯爵令嬢だ。正直馬なんて触った事すらないのだ。
「えっと…乗れないです…」
「ですよね、それでは、私と一緒に乗りましょう」
やっぱりなと言った顔をした案内人。結局案内人に乗せてもらって、現地まで行く事になった。
「それでは行って来ます!」
皆に手を振り、いざ出発だ。どうやら現地までは約半日かかるらしい。その為、現地に着くのは夕方くらいとの事。
「申し訳ございませんが、急いでおりますので少し飛ばし気味に行きますね」
そう言うと、急にスピードを上げだした案内人。ちょっと、ただでさえ初めて乗る馬に恐怖を感じているのに、その上スピードを上げるなんて!
恐怖で固まるしかない。結局2時間ぶっ通しで走り続け、やっと休憩する事になった。お尻が痛いわ。馬に乗るのって、こんなにお尻が痛くなるものなのね。ぐったりと座り込む。もう無理。行くだけでこんなに辛いなんて…
「さあ、そろそろ参りましょう」
えぇ、もう行くの!まだ5分くらいしか休憩していないのに!
「ほら、クレア殿、早くしてください!急がないと夕方までに着けなくなりますよ」
そう言って、私を促す案内人。それにクレア殿だなんて。なんだか男みたいね。今まではクレア譲と呼ばれていたから、違和感ありまくりだわ。
そんな私をよそに、また猛スピードで馬を走らせる案内人。この人はきっと鬼だわ!もしかしたら、エミリア王女に雑に扱ってもいいと言われているのかもしれない。
そして再び走る事2時間。やっと2度目の休憩だ。ちょうどお昼どきという事もあり、料理長が作ってくれたサンドウィッチを頬張る。
ただ馬に乗っているだけなのに、やっぱりお腹は減るのよね。ふと案内人を見ると、どうやら水を飲んで終わりの様だ。
「あの、もしよろしければこのサンドウィッチ、一緒に食べませんか?」
さすがに乗せてもらっているし、1人で食べるのは気が引ける。そう思い、サンドウィッチを差し出した。
「いいのですか?ありがとうございます!」
嬉しそうにサンドウィッチを頬張る案内人。よほどお腹が空いていたのか、ものすごい勢いで食べている。そして次々とサンドウィッチを胃袋に収めて行く案内人。結局全て食べられてしまった。
ちょっと、一緒に食べようとは言ったけれど、全部食べていいなんて言っていないわよ!私なんて、1つしか食べられなかったわ!そう抗議の声を上げようとした時だった。
「さあ、時間がありません。行きましょう!」
さっさと私の腕を引っ張り、馬へと乗せるとすかさず走り始めた。何なのよ、この人は!そう思ったが、夕方までに着かないといけないという事で、きっと焦っているのだろう。そう思っておくことにした。
さすがに4時間も馬に乗っていたせいで、スピードにも慣れて来た。ただ相変わらずお尻は痛いだが、これは仕方が無いか…
午後も2回程度休憩を挟んで、やっと目的地が見えて来た。辺りはすっかり日が沈み、真っ暗だ。
「クレア殿、あそこが討伐部隊が今寝泊まりしている場所です。この辺は魔物が多いので、気を付けてください!」
気を付けてください!と言われても、どう気を付ければいいのだろうか…それにしても、あそこで寝泊まりするのか。覚悟はしていたけれど、思っていたよりも過酷そうだ。
そう、簡易のテントがいくつか立っているだけのシンプルな物だった。下手をすると、布団も存在していないのではないか、そう思う程、シンプルなテントだ。
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