21 / 40
第21話:最終決戦を迎えます
しおりを挟む
翌日、いつも通り朝早く起き、朝食、さらに昼食の準備も行う。またこの前みたいに意識を無くすといけないので、念のため夕食の準備もしておいた。
「クレア、ちょっといいか?」
私を呼び出したのは騎士団長と副騎士団長だ。一体どうしたのかしら?まさか、足手まといだから付いて来るな、とかじゃないわよね。
「クレア、単刀直入に言う。お前はどうやら伝説の騎士の様だ」
伝説の騎士?なんだそれは?
「伝説の騎士とはね。100年に一度産まれると言われる騎士で、どんな魔物でも光の力で倒すと言われる、いわば無敵の騎士という事だよ。この前の討伐の時、クレアの放った光で確信したんだ。君が伝説の騎士だってね」
「私が…伝説の騎士?」
あり得ない!私は今まで普通の伯爵令嬢として生きて来たのだ。そんな物凄い力を持った騎士だなんて!
「クレア、信じられないかもしれないが、これは事実だ。そして前回の戦いで、お前の中に眠る力が完全に目覚めた様だ。クレア、ジャイアントスネークのメスは、お前が倒せ!」
騎士団長、今なんて言いましたか?
「あの、騎士団長様?」
「もちろん、俺も側にいるし、他の隊員たちもお前を援護する。ジャイアントスネークのオスが退治されたことで、洞窟内ではメスを守ろうと、沢山の魔物が集まっているはずだ。とにかく、俺たちがその魔物たちを倒すから、お前はメスを倒せ。それしか、俺たちに勝算はない」
真剣な顔で話す騎士団長。
「分かりました。騎士団長様がそうおっしゃるのなら、私、精一杯頑張ります!」
私の言葉を聞き、困った顔で笑った騎士団長に頭を撫でられた。
「本当は、お前にこんな恐ろしい事を頼みたくはないのだが…すまない…」
「大丈夫ですわ。ただ、出来るかどうか分かりませんが頑張ります!」
次の瞬間、騎士団長に抱きしめられた。最近よく抱きしめられるが、やはり抱きしめられると嬉しいものだ。つい抱きしめ返してしまった。
「は~、完全に両想いじゃん…何この茶番劇…」
隣で副騎士団長が何かを呟いているが、声が小さすぎて聞こえなかった。なんて言ったのかしら?
「それじゃあ、行こうか!」
私から離れた騎士団長の掛け声で皆の元へと向かう。そして、さっきの作戦を他の隊員たちにも話していた。
「クレアが伝説の騎士…」
皆かなり驚いている。そりゃそうだろう。私も正直信じられないのだ。
「クレア、お前が伝説の騎士だったんだな。俺はお前と一緒に戦えて誇りに思うよ。しっかり援護してやるから、ジャイアントスネークのメスを必ず倒せよ」
そう言って励ましてくれたのはハルだ。周りの皆も頷いている。
「さあ、行くぞ!」
騎士団長の言葉で、皆馬にまたがる。もちろん私は、騎士団長の馬に乗せてもらった。なんだかこの場所が、私専用の特等席の様な気がして少し嬉しい。
馬を走らせること15分。あの洞窟に着いた。この前とは違い、洞窟の近くには沢山の魔物たちがいた。きっとジャイアントスネークのメスを守っているのだろう。
「洞窟の外で戦う部隊と中で戦う部隊に別れよう。デビッド、お前は外の部隊を率いてくれ」
「分かった!」
「とにかく一気に洞窟の奥を目指すぞ!クレア、お前は極力戦うな。俺がお前をジャイアントスネークのメスの元まで連れて行く。他の者は援護を頼む」
「任せてください!」
どうやら話はまとまった様だ。
「それじゃあ行くぞ。僕について来い!」
副騎士団長と外で戦う部隊が一斉に魔物たちに攻撃を仕掛けた。
「今だ!中に急げ!」
一気に馬を走らせる騎士団長。それに続く隊員たち。それにしても、物凄く広い洞窟だ。馬を普通に走らせても、余裕で通れる。しばらく走って行くと、魔物の群れが現れた。
「炎」
皆が一気に攻撃を掛ける。
「騎士団長!ここは俺たちが引き受けます。クレアを連れて早く奥へ」
そう叫んだのはハルだ!
「すまない、ここは頼んだぞ!」
さらに奥に進んでいく。しばらく進むと、いた!ジャイアントスネークだ。オスの2倍はあるであろう大きな体。とぐろを巻いてこちらを睨みつけている。周りにはいくつもの卵がある。きっとあの卵から魔物が産まれるのだろう。
あまりの大きさに、怖くなって騎士団長にギューッとしがみつく。
「大丈夫か?」
そう言って私を包み込むように抱きしめてくれる騎士団長。騎士団長の温もりを感じ、少し落ち着いたところで、2人で馬から降りた。
次の瞬間、毒を吐きかけて来た。そして物凄いスピードでこちらにやって来る。
毒がかからない様に、バリア魔法を掛ける騎士団長。いよいよね!
こちらにやって来るジャイアントスネークに向かって手をかざす。そして、魔力を集中させる。私の中に眠る魔力よ、今目覚めて!
次の瞬間、物凄い光が洞窟中を包み込む。
「ぐぁぁぁぁぁぁ」
ジャイアントスネークのうめき声が聞こえた。倒せたのかしら?でも、魔力を使いすぎたのか、体に力が入らない。
「クレア、大丈夫か?」
「ハーハー、何とか…大丈夫です…」
そのまま騎士団長に抱きかかえられた。ふと辺りをを見わたすと、ジャイアントスネークが横たわっている。こうやって見ると、やっぱり物凄く気持ち悪い。近くにあった卵も全て割れていた。
「騎士団長、クレア!大丈夫か?」
ハルたちが物凄い勢いでこちらに向かって来た。
「ああ、クレアが一撃で倒したからな!」
倒れているジャイアントスネークを見つめるハル達。
「お前、あれを一撃で倒したのか…」
明らかに引いているのが分かる。止めて、そんな目で見ないで!
「それで、他の魔物たちはどうした?」
「クレアの放った光のおかげで、一瞬で消えました。それにしても、どんだけクレアの力は凄いんだよ」
そう言って苦笑いをしている。
「とにかく戻ろう」
騎士団長に抱きかかえられたまま、馬に乗せられた。横抱きのまま、騎士団長の膝の上に座る形になっている。
「騎士団長様、それでは辛いでしょう。いつも通りの乗り方で大丈夫です」
そう訴えたのだが…
「そんな事は気にしなくてもいい。とにかくしっかり捕まっていればいいから」
そう言って優しく微笑んでくれた騎士団長。その笑顔が物凄く眩しくて、そして何より私の鼓動がうるさい。ギューッと騎士団長に抱き着き、顔を埋めた。騎士団長の温もりをいつも以上に感じる。
このまま、ずっとこうして居られたらいいのに…そんな身勝手な考えまで浮かんでしまう。
でも、ジャイアントスネークを倒した今、もう王都に帰るだけだ。帰ったら、もう二度と騎士団長には会えないだろう。そう思ったら、また胸が苦しくなった。
今だけ、今だけはこの温もりを感じていたい…
~あとがき~
ジャイアントスネークとの戦い、自分でもびっくりするくらいあっけなく終わってしまいました(;^_^A
もし長期戦を期待していた方がいらしたら、ごめんなさいm(__)m
「クレア、ちょっといいか?」
私を呼び出したのは騎士団長と副騎士団長だ。一体どうしたのかしら?まさか、足手まといだから付いて来るな、とかじゃないわよね。
「クレア、単刀直入に言う。お前はどうやら伝説の騎士の様だ」
伝説の騎士?なんだそれは?
「伝説の騎士とはね。100年に一度産まれると言われる騎士で、どんな魔物でも光の力で倒すと言われる、いわば無敵の騎士という事だよ。この前の討伐の時、クレアの放った光で確信したんだ。君が伝説の騎士だってね」
「私が…伝説の騎士?」
あり得ない!私は今まで普通の伯爵令嬢として生きて来たのだ。そんな物凄い力を持った騎士だなんて!
「クレア、信じられないかもしれないが、これは事実だ。そして前回の戦いで、お前の中に眠る力が完全に目覚めた様だ。クレア、ジャイアントスネークのメスは、お前が倒せ!」
騎士団長、今なんて言いましたか?
「あの、騎士団長様?」
「もちろん、俺も側にいるし、他の隊員たちもお前を援護する。ジャイアントスネークのオスが退治されたことで、洞窟内ではメスを守ろうと、沢山の魔物が集まっているはずだ。とにかく、俺たちがその魔物たちを倒すから、お前はメスを倒せ。それしか、俺たちに勝算はない」
真剣な顔で話す騎士団長。
「分かりました。騎士団長様がそうおっしゃるのなら、私、精一杯頑張ります!」
私の言葉を聞き、困った顔で笑った騎士団長に頭を撫でられた。
「本当は、お前にこんな恐ろしい事を頼みたくはないのだが…すまない…」
「大丈夫ですわ。ただ、出来るかどうか分かりませんが頑張ります!」
次の瞬間、騎士団長に抱きしめられた。最近よく抱きしめられるが、やはり抱きしめられると嬉しいものだ。つい抱きしめ返してしまった。
「は~、完全に両想いじゃん…何この茶番劇…」
隣で副騎士団長が何かを呟いているが、声が小さすぎて聞こえなかった。なんて言ったのかしら?
「それじゃあ、行こうか!」
私から離れた騎士団長の掛け声で皆の元へと向かう。そして、さっきの作戦を他の隊員たちにも話していた。
「クレアが伝説の騎士…」
皆かなり驚いている。そりゃそうだろう。私も正直信じられないのだ。
「クレア、お前が伝説の騎士だったんだな。俺はお前と一緒に戦えて誇りに思うよ。しっかり援護してやるから、ジャイアントスネークのメスを必ず倒せよ」
そう言って励ましてくれたのはハルだ。周りの皆も頷いている。
「さあ、行くぞ!」
騎士団長の言葉で、皆馬にまたがる。もちろん私は、騎士団長の馬に乗せてもらった。なんだかこの場所が、私専用の特等席の様な気がして少し嬉しい。
馬を走らせること15分。あの洞窟に着いた。この前とは違い、洞窟の近くには沢山の魔物たちがいた。きっとジャイアントスネークのメスを守っているのだろう。
「洞窟の外で戦う部隊と中で戦う部隊に別れよう。デビッド、お前は外の部隊を率いてくれ」
「分かった!」
「とにかく一気に洞窟の奥を目指すぞ!クレア、お前は極力戦うな。俺がお前をジャイアントスネークのメスの元まで連れて行く。他の者は援護を頼む」
「任せてください!」
どうやら話はまとまった様だ。
「それじゃあ行くぞ。僕について来い!」
副騎士団長と外で戦う部隊が一斉に魔物たちに攻撃を仕掛けた。
「今だ!中に急げ!」
一気に馬を走らせる騎士団長。それに続く隊員たち。それにしても、物凄く広い洞窟だ。馬を普通に走らせても、余裕で通れる。しばらく走って行くと、魔物の群れが現れた。
「炎」
皆が一気に攻撃を掛ける。
「騎士団長!ここは俺たちが引き受けます。クレアを連れて早く奥へ」
そう叫んだのはハルだ!
「すまない、ここは頼んだぞ!」
さらに奥に進んでいく。しばらく進むと、いた!ジャイアントスネークだ。オスの2倍はあるであろう大きな体。とぐろを巻いてこちらを睨みつけている。周りにはいくつもの卵がある。きっとあの卵から魔物が産まれるのだろう。
あまりの大きさに、怖くなって騎士団長にギューッとしがみつく。
「大丈夫か?」
そう言って私を包み込むように抱きしめてくれる騎士団長。騎士団長の温もりを感じ、少し落ち着いたところで、2人で馬から降りた。
次の瞬間、毒を吐きかけて来た。そして物凄いスピードでこちらにやって来る。
毒がかからない様に、バリア魔法を掛ける騎士団長。いよいよね!
こちらにやって来るジャイアントスネークに向かって手をかざす。そして、魔力を集中させる。私の中に眠る魔力よ、今目覚めて!
次の瞬間、物凄い光が洞窟中を包み込む。
「ぐぁぁぁぁぁぁ」
ジャイアントスネークのうめき声が聞こえた。倒せたのかしら?でも、魔力を使いすぎたのか、体に力が入らない。
「クレア、大丈夫か?」
「ハーハー、何とか…大丈夫です…」
そのまま騎士団長に抱きかかえられた。ふと辺りをを見わたすと、ジャイアントスネークが横たわっている。こうやって見ると、やっぱり物凄く気持ち悪い。近くにあった卵も全て割れていた。
「騎士団長、クレア!大丈夫か?」
ハルたちが物凄い勢いでこちらに向かって来た。
「ああ、クレアが一撃で倒したからな!」
倒れているジャイアントスネークを見つめるハル達。
「お前、あれを一撃で倒したのか…」
明らかに引いているのが分かる。止めて、そんな目で見ないで!
「それで、他の魔物たちはどうした?」
「クレアの放った光のおかげで、一瞬で消えました。それにしても、どんだけクレアの力は凄いんだよ」
そう言って苦笑いをしている。
「とにかく戻ろう」
騎士団長に抱きかかえられたまま、馬に乗せられた。横抱きのまま、騎士団長の膝の上に座る形になっている。
「騎士団長様、それでは辛いでしょう。いつも通りの乗り方で大丈夫です」
そう訴えたのだが…
「そんな事は気にしなくてもいい。とにかくしっかり捕まっていればいいから」
そう言って優しく微笑んでくれた騎士団長。その笑顔が物凄く眩しくて、そして何より私の鼓動がうるさい。ギューッと騎士団長に抱き着き、顔を埋めた。騎士団長の温もりをいつも以上に感じる。
このまま、ずっとこうして居られたらいいのに…そんな身勝手な考えまで浮かんでしまう。
でも、ジャイアントスネークを倒した今、もう王都に帰るだけだ。帰ったら、もう二度と騎士団長には会えないだろう。そう思ったら、また胸が苦しくなった。
今だけ、今だけはこの温もりを感じていたい…
~あとがき~
ジャイアントスネークとの戦い、自分でもびっくりするくらいあっけなく終わってしまいました(;^_^A
もし長期戦を期待していた方がいらしたら、ごめんなさいm(__)m
101
あなたにおすすめの小説
旦那様、政略結婚ですので離婚しましょう
おてんば松尾
恋愛
王命により政略結婚したアイリス。
本来ならば皆に祝福され幸せの絶頂を味わっているはずなのにそうはならなかった。
初夜の場で夫の公爵であるスノウに「今日は疲れただろう。もう少し互いの事を知って、納得した上で夫婦として閨を共にするべきだ」と言われ寝室に一人残されてしまった。
翌日から夫は仕事で屋敷には帰ってこなくなり使用人たちには冷たく扱われてしまうアイリス……
(※この物語はフィクションです。実在の人物や事件とは関係ありません。)
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
婚約者は冷酷宰相様。地味令嬢の私が政略結婚で嫁いだら、なぜか激甘溺愛が待っていました
春夜夢
恋愛
私はずっと「誰にも注目されない地味令嬢」だった。
名門とはいえ没落しかけの伯爵家の次女。
姉は美貌と才覚に恵まれ、私はただの飾り物のような存在。
――そんな私に突然、王宮から「婚約命令」が下った。
相手は、王の右腕にして恐れられる冷酷宰相・ルシアス=ディエンツ公爵。
40を目前にしながら独身を貫き、感情を一切表に出さない男。
(……なぜ私が?)
けれど、その婚約は国を揺るがす「ある計画」の始まりだった。
役立たずのお飾り令嬢だと婚約破棄されましたが、田舎で幼馴染領主様を支えて幸せに暮らします
水都 ミナト
恋愛
伯爵令嬢であるクリスティーナは、婚約者であるフィリップに「役立たずなお飾り令嬢」と蔑まれ、婚約破棄されてしまう。
事業が波に乗り調子付いていたフィリップにうんざりしていたクリスティーヌは快く婚約解消を受け入れ、幼い頃に頻繁に遊びに行っていた田舎のリアス領を訪れることにする。
かつては緑溢れ、自然豊かなリアスの地は、土地が乾いてすっかり寂れた様子だった。
そこで再会したのは幼馴染のアルベルト。彼はリアスの領主となり、リアスのために奔走していた。
クリスティーナは、彼の力になるべくリアスの地に残ることにするのだが…
★全7話★
※なろう様、カクヨム様でも公開中です。
旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~
榎夜
恋愛
私と旦那様は白い結婚だ。体の関係どころか手を繋ぐ事もしたことがない。
ある日突然、旦那の子供を身籠ったという女性に離婚を要求された。
別に構いませんが......じゃあ、冒険者にでもなろうかしら?
ー全50話ー
十年間虐げられたお針子令嬢、冷徹侯爵に狂おしいほど愛される。
er
恋愛
十年前に両親を亡くしたセレスティーナは、後見人の叔父に財産を奪われ、物置部屋で使用人同然の扱いを受けていた。義妹ミレイユのために毎日ドレスを縫わされる日々——でも彼女には『星霜の記憶』という、物の過去と未来を視る特別な力があった。隠されていた舞踏会の招待状を見つけて決死の潜入を果たすと、冷徹で美しいヴィルフォール侯爵と運命の再会! 義妹のドレスが破れて大恥、叔父も悪事を暴かれて追放されるはめに。失われた伝説の刺繍技術を復活させたセレスティーナは宮廷筆頭職人に抜擢され、「ずっと君を探していた」と侯爵に溺愛される——
何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています
鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。
けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。
指示を出さない。
判断を奪わない。
必要以上に関わらない。
「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。
それなのに――
いつの間にか屋敷は落ち着き、
使用人たちは迷わなくなり、
人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。
誰かに依存しない。
誰かを支配しない。
それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。
必要とされなくてもいい。
役に立たなくてもいい。
それでも、ここにいていい。
これは、
「何もしない」ことで壊れなかった関係と、
「奪わない」ことで続いていった日常を描く、
静かでやさしい結婚生活の物語。
お堅い公爵様に求婚されたら、溺愛生活が始まりました
群青みどり
恋愛
国に死ぬまで搾取される聖女になるのが嫌で実力を隠していたアイリスは、周囲から無能だと虐げられてきた。
どれだけ酷い目に遭おうが強い精神力で乗り越えてきたアイリスの安らぎの時間は、若き公爵のセピアが神殿に訪れた時だった。
そんなある日、セピアが敵と対峙した時にたまたま近くにいたアイリスは巻き込まれて怪我を負い、気絶してしまう。目が覚めると、顔に傷痕が残ってしまったということで、セピアと婚約を結ばれていた!
「どうか怪我を負わせた責任をとって君と結婚させてほしい」
こんな怪我、聖女の力ですぐ治せるけれど……本物の聖女だとバレたくない!
このまま正体バレして国に搾取される人生を送るか、他の方法を探して婚約破棄をするか。
婚約破棄に向けて悩むアイリスだったが、罪悪感から求婚してきたはずのセピアの溺愛っぷりがすごくて⁉︎
「ずっと、どうやってこの神殿から君を攫おうかと考えていた」
麗しの公爵様は、今日も聖女にしか見せない笑顔を浮かべる──
※タイトル変更しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる