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第24話:戦いの行方は…
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屋敷のほとんどの使用人たちが、避難したか戦争に出向いている為、屋敷はがらんとしている。それでも護衛たちが何名かは残っていた。
「レアンヌ様、大したものはありませんが、どうぞ食事を召し上がってください」
「ありがとう、せっかくだから、頂くわ」
窓の外は真っ暗で静まり返っている。その静けさが、なんだか不気味だ。すると
“レアンヌ、大丈夫かい?心配で会いに来たよ”
私の元にやってきてくれたのは、森で出会ったリスやウサギたちだ。
「皆、来てくれたのね。ありがとう。さあ、中に入って」
リスやウサギたちを招き入れた。
その時だった。東の空から火の手が上がるのが見えた。どうやら始まった様だ。この屋敷から国境まで、さほど離れていない。
「レアンヌ様、あの…逃げ遅れた民たちが、屋敷に避難させてほしいと来ているのですが…」
「まあ、民たちが?すぐに屋敷に入れてあげて。それから、民たちに食べ物や飲み物、毛布を配ってあげて。私もすぐに行くわ」
すぐに門を開け、民たちを迎え入れた。ほとんどが老人と子供連れの人ばかり。たくさんの人が休めるように、ホールを解放して、そこにありったけの食事や毛布を運ぶ。
中には恐怖からか、泣いている子供もいた。時折爆弾が落ちる様な、大きな音と衝撃が響きわたる。そのたびに、悲鳴が聞こえた。
「怖いよ…」
そう言って小さな子供が泣いていた。
「大丈夫よ、きっと大丈夫」
そう言ってその子を抱きしめた。ふと窓の外を見る。
今頃旦那様は、必死に戦っているのだろう。一体どういう状況なのかしら?不安でたまらない。私はただ、旦那様の無事を祈って、ここでじっとしているしかないのだ。
心配で外に出る。すると
「レアンヌ様、外に出てはいけません。もしかしたら、敵がいるかもしれませんので。とにかく、屋敷に戻ってください」
そう言われた。
その日は眠れぬ夜を過ごしたのだった。
翌日。
国境付近で炎が上がっている。ただ、爆撃の音は随分聞こえなくなった。大丈夫なのかしら?急に不安になる。それでもこの地に残った住民たちの為に、食事の準備を手伝う。
「レアンヌ公爵夫人様、ありがとうございます。まさかあなた様まで、この地に残って下さっているだなんて…」
「アントニオ様はとてもお強い方です。きっとアントニオ様が敵陣を追い払ってくださいますわ。それに、あの時とは比べ物にならない程、この地は今穏やかです」
住民が声を掛けてきてくれる。
「あの日とは、9年前、戦争が始まった日ですか?」
「ええ、そうです。あの日の夜の事は忘れません。急に爆撃を受け、沢山の人が亡くなりました。あの日の事は、私たちの心の傷として、深く刻まれているのです。ですから今回、事前に察知してくださったこと、本当に感謝しているのですよ」
そう教えてくれた。突然爆撃を受けたのか。私は音を聞くだけで恐怖を抱いた。それが実際降り注いだとしたら…想像を絶する恐怖だっただろう。
今回事前に察知できたのは、鳥たちのお陰だ。改めて動物たちには、感謝しかない。
住民たちに食事を提供した後、私も1人ひっそりと食事を済ませる。すると
“レアンヌ、おはよう”
「あなた達、おかえりなさい。それで、隣国との戦争はどうなったの?」
足に撮影機を付けた鳥たちが戻って来たのだ。
“まだ戦っているみたいだけれど、僕たちが敵国の情報を正確に伝えたおかげで、随分と有利に戦っているよ。既に相手国はかなりの痛手を負った様で、今は隣国で戦っているから、もう大丈夫だよ。あの仮面の男、怪物みたいに強いね。かなり追い詰めているから、今日中には終わるんじゃないかな”
「まあ、それは本当?皆、ありがとう。旦那様もご無事なのね。よかったわ。でも、まだ油断は出来ないわね」
それでも旦那様が元気でいて下さると知って、安心した。どうやらもう自分たちの映像は必要ない様だったので、帰ってきた様だ。足から撮影機を外し、柔らかなタオルを準備して、鳥たちが休憩できるようにした。
夜通し飛び続けた様で、かなり疲れていたのか、あっという間に眠ってしまった鳥たち。本当に彼らには感謝しかない。
そして午後。
「レアンヌ様、騎士たちから伝言がありました。今隣国の国境沿いの街で、旦那様が将軍を打ち取ったそうです。我が軍の勝利との事」
護衛たちが私に伝えに来てくれたのだ。その瞬間、周りから歓喜の声が上がった。
「まあ、それは本当?よかったわ。それで旦那様とマックはご無事なの?」
「はい、旦那様もマック様も、怪我一つないとの事です。ただ、後処理等があるそうなので、お戻りには少し時間が掛かるとの事で」
「そう、分かったわ。もうこの街も安全なのよね?早速避難している住民たちを呼び戻しましょう」
「はい、すぐに手配いたします」
よかった、戦争が終わったのね。前の時は9年もの長い時間、戦っていたけれど、今回は1日で終わった。ホッとしたら、なんだか腰が抜けてその場にへたり込んだ。
「レアンヌ公爵夫人様、大丈夫ですか?あなた様が傍にいて励ましてくださったお陰で、私たちも無事家に帰れます。本当にありがとうございました」
ここに避難していた住民たちが、次々とお礼の言葉を述べてくれる。
「皆様、私は何もしておりませんわ。お礼なら、実際に戦った旦那様やマック、騎士様に言ってあげて下さい」
そう伝えたのだが、なぜか何度も何度もお礼を言われた。こんなにも沢山の人にお礼を言われるだなんて、なんだか恥ずかしい。
それでもこうやって感謝されるって、嬉しいものね。
なんだか自分が必要とされている様で、心が温かいもので包まれたのだった。
「レアンヌ様、大したものはありませんが、どうぞ食事を召し上がってください」
「ありがとう、せっかくだから、頂くわ」
窓の外は真っ暗で静まり返っている。その静けさが、なんだか不気味だ。すると
“レアンヌ、大丈夫かい?心配で会いに来たよ”
私の元にやってきてくれたのは、森で出会ったリスやウサギたちだ。
「皆、来てくれたのね。ありがとう。さあ、中に入って」
リスやウサギたちを招き入れた。
その時だった。東の空から火の手が上がるのが見えた。どうやら始まった様だ。この屋敷から国境まで、さほど離れていない。
「レアンヌ様、あの…逃げ遅れた民たちが、屋敷に避難させてほしいと来ているのですが…」
「まあ、民たちが?すぐに屋敷に入れてあげて。それから、民たちに食べ物や飲み物、毛布を配ってあげて。私もすぐに行くわ」
すぐに門を開け、民たちを迎え入れた。ほとんどが老人と子供連れの人ばかり。たくさんの人が休めるように、ホールを解放して、そこにありったけの食事や毛布を運ぶ。
中には恐怖からか、泣いている子供もいた。時折爆弾が落ちる様な、大きな音と衝撃が響きわたる。そのたびに、悲鳴が聞こえた。
「怖いよ…」
そう言って小さな子供が泣いていた。
「大丈夫よ、きっと大丈夫」
そう言ってその子を抱きしめた。ふと窓の外を見る。
今頃旦那様は、必死に戦っているのだろう。一体どういう状況なのかしら?不安でたまらない。私はただ、旦那様の無事を祈って、ここでじっとしているしかないのだ。
心配で外に出る。すると
「レアンヌ様、外に出てはいけません。もしかしたら、敵がいるかもしれませんので。とにかく、屋敷に戻ってください」
そう言われた。
その日は眠れぬ夜を過ごしたのだった。
翌日。
国境付近で炎が上がっている。ただ、爆撃の音は随分聞こえなくなった。大丈夫なのかしら?急に不安になる。それでもこの地に残った住民たちの為に、食事の準備を手伝う。
「レアンヌ公爵夫人様、ありがとうございます。まさかあなた様まで、この地に残って下さっているだなんて…」
「アントニオ様はとてもお強い方です。きっとアントニオ様が敵陣を追い払ってくださいますわ。それに、あの時とは比べ物にならない程、この地は今穏やかです」
住民が声を掛けてきてくれる。
「あの日とは、9年前、戦争が始まった日ですか?」
「ええ、そうです。あの日の夜の事は忘れません。急に爆撃を受け、沢山の人が亡くなりました。あの日の事は、私たちの心の傷として、深く刻まれているのです。ですから今回、事前に察知してくださったこと、本当に感謝しているのですよ」
そう教えてくれた。突然爆撃を受けたのか。私は音を聞くだけで恐怖を抱いた。それが実際降り注いだとしたら…想像を絶する恐怖だっただろう。
今回事前に察知できたのは、鳥たちのお陰だ。改めて動物たちには、感謝しかない。
住民たちに食事を提供した後、私も1人ひっそりと食事を済ませる。すると
“レアンヌ、おはよう”
「あなた達、おかえりなさい。それで、隣国との戦争はどうなったの?」
足に撮影機を付けた鳥たちが戻って来たのだ。
“まだ戦っているみたいだけれど、僕たちが敵国の情報を正確に伝えたおかげで、随分と有利に戦っているよ。既に相手国はかなりの痛手を負った様で、今は隣国で戦っているから、もう大丈夫だよ。あの仮面の男、怪物みたいに強いね。かなり追い詰めているから、今日中には終わるんじゃないかな”
「まあ、それは本当?皆、ありがとう。旦那様もご無事なのね。よかったわ。でも、まだ油断は出来ないわね」
それでも旦那様が元気でいて下さると知って、安心した。どうやらもう自分たちの映像は必要ない様だったので、帰ってきた様だ。足から撮影機を外し、柔らかなタオルを準備して、鳥たちが休憩できるようにした。
夜通し飛び続けた様で、かなり疲れていたのか、あっという間に眠ってしまった鳥たち。本当に彼らには感謝しかない。
そして午後。
「レアンヌ様、騎士たちから伝言がありました。今隣国の国境沿いの街で、旦那様が将軍を打ち取ったそうです。我が軍の勝利との事」
護衛たちが私に伝えに来てくれたのだ。その瞬間、周りから歓喜の声が上がった。
「まあ、それは本当?よかったわ。それで旦那様とマックはご無事なの?」
「はい、旦那様もマック様も、怪我一つないとの事です。ただ、後処理等があるそうなので、お戻りには少し時間が掛かるとの事で」
「そう、分かったわ。もうこの街も安全なのよね?早速避難している住民たちを呼び戻しましょう」
「はい、すぐに手配いたします」
よかった、戦争が終わったのね。前の時は9年もの長い時間、戦っていたけれど、今回は1日で終わった。ホッとしたら、なんだか腰が抜けてその場にへたり込んだ。
「レアンヌ公爵夫人様、大丈夫ですか?あなた様が傍にいて励ましてくださったお陰で、私たちも無事家に帰れます。本当にありがとうございました」
ここに避難していた住民たちが、次々とお礼の言葉を述べてくれる。
「皆様、私は何もしておりませんわ。お礼なら、実際に戦った旦那様やマック、騎士様に言ってあげて下さい」
そう伝えたのだが、なぜか何度も何度もお礼を言われた。こんなにも沢山の人にお礼を言われるだなんて、なんだか恥ずかしい。
それでもこうやって感謝されるって、嬉しいものね。
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