41 / 48
第41話:波乱のお披露目パーティーが幕を開けました
しおりを挟む
旦那様と一緒に、ホールの真ん中までやって来た。
「本日は私、アントニオ・オブ・アレクスリアの為にお集まりいただき、誠にありがとうございます。私は今日をもちまして、アレクスリア王国の国王に就任いたしました。まだまだ未熟ではありますが、今後は戦争のない平和な国を、隣にいる妻と共に作っていきたいと考えております。そして、ファリシア王国ともより良い関係を築いて行けたらと考えております。今後とも、妻共々よろしくお願いします」
旦那様と一緒に、ぺこりと頭を下げた。その瞬間、大きな拍手が沸き上がった。
でもその時だった。
「お待ちください!アントニオ様」
そう言って私たちの元にやって来たのは、なんとカトレナ王女だ。その瞬間、旦那様が私を背にかばう。
「カトレナ殿下、一体どういうつもりだ!」
「どういうつもりもございませんわ。アントニオ様、申し訳ございません。何かの手違いで、本当は第一王女の私があなた様の元に嫁ぐつもりだったにも関わらず、間違ってレアンヌが嫁いでしまいましたの。レアンヌは確かに父の血を受け継いでおりますが、愛人の子。そんな娘をあなた様に嫁がせてしまって、本当に申し訳なく思っておりますのよ。それで今からでも、私があなた様の妻に…」
「カトレナ殿下は何を勘違いしているのですか?彼女は私が望んで妻になってもらったのですよ。そもそも、あなたが嫁いで来たら、きっと追い返していたでしょう。それから先ほど、レアンヌを愛人の子だと馬鹿にしましたね。それでしたら、私も愛人の子です。私は、ドリフレィース元伯爵がメイドに産ませた子供です!愛人の子供だとレアンヌの事をバカにするという事は、私をバカにしているのと同じ事ですぞ!」
怖い顔でそう叫んだ旦那様。旦那様は平民出身と聞いていたが、伯爵家の血を引く令息だったのね。目を大きく見開いて、カトレナ王女が固まっている。でも、すぐに我に返った様で、きっと私を睨むと、再び旦那様の方を向き直った。
「あなた様がどんな血筋だなんて、今更どうでもいいではありませんか。とにかく、あなた様は国王になるのです。そんなお方の妻が、レアンヌでは…」
「いい加減にしてくれ!陛下、これは一体どういう事ですか?私はレアンヌを妻とし、生涯を共にしたいとお伝えしましたよね。それなのに、私たちのお披露目パーティーでこんな騒ぎを起こすだなんて!」
「アントニオ国王陛下、大変申し訳ない。カトレナ、お前は何を考えているのだ!とにかく引っ込んでいろ!皆の者も、騒ぎを起こしてしまい、申し訳なかった。どうか今後とも、若い2人をよろしく頼む」
「ちょっとお父様、放して!どうして私が…」
「とにかく、お前はこっちに来い」
陛下に連れて行かれるカトレナ王女。あの人、一体何がしたかったのかしら?
「レアンヌ、大丈夫かい?あの女、まさか公の場で私に迫ってくるだなんて。一体国王は、どんな教育をして来たのだろう…」
「旦那様、ご迷惑をお掛けして、申し訳ございませんでした」
「レアンヌが謝る必要は無い。さあ、さっさと挨拶を済ませて、早く王都を出よう」
気を取り直して、貴族たちに挨拶をする。どうやら私の事を皆既に知っている様で、色々と話しかけてきてくれた。特に一緒にアレクスリア王国に付いて来てくれる貴族たちに至っては…
「レアンヌ王妃殿下も、随分と苦労されたのですね。あの王妃に、あの王女様がいる王宮で、相当冷遇されたと聞きましたわ。お可哀そうに…」
「第二王女様の存在をひた隠していただなんて、この国の王族は何を考えているのだか…私はアントニオ国王陛下のお陰で、この国を出られるのだから、幸せだな」
などなど、王族たちに関する批判の声もいくつか聞こえて来た。シャレック侯爵夫人に至っては、泣いて抱きしめられた。
「若い頃のレティシアにそっくりだわ。今まで随分と辛い思いをして来たのね…あの子も陛下にさえ目を付けられなければ…」
そう言って泣いていた。さらにお母様の若い頃の話も、色々と夫人からきかせてもらった。こうやってお母様の事を知っている人と話が出来るだなんて、なんだか不思議ね。
さらに
「レアンヌ様、私とも仲良くしてくださいね。あなた様は動物がお好きだとお聞きしましたわ。私も動物が大好きなのです」
そう言って話しかけて下さったのは、グラシュ様の奥様、アマリア様だ。金色の髪をした、優しそうな女性。
「アマリア様も、動物がお好きなのですね。それは嬉しいですわ。それでしたら、今度私のお友達たちを紹介させていただきますわ…て、王都から戻ったら、すぐにアレクスリア王国に向かうのですよね」
「そう言えばレアンヌ様は、すぐに動物と仲良くなれるとお伺いしましたわ。きっとアレクスリア王国でも、すぐに仲良しな動物が出来ますわ。アレクスリア王国は、自然豊かと聞きますし」
「そうなのですね。それは楽しみですわ」
気が付くとすっかりアマリア様と仲良くなっていた。きっと私が王妃だから気を使ってくれているのだろうが、それでもこうやって同年代の女性と話が出来た事が、嬉しくてたまらない。
その後も同じ歳くらいの令嬢や夫人たちと色々と話をし、楽しい時間を過ごしたのだった。
「本日は私、アントニオ・オブ・アレクスリアの為にお集まりいただき、誠にありがとうございます。私は今日をもちまして、アレクスリア王国の国王に就任いたしました。まだまだ未熟ではありますが、今後は戦争のない平和な国を、隣にいる妻と共に作っていきたいと考えております。そして、ファリシア王国ともより良い関係を築いて行けたらと考えております。今後とも、妻共々よろしくお願いします」
旦那様と一緒に、ぺこりと頭を下げた。その瞬間、大きな拍手が沸き上がった。
でもその時だった。
「お待ちください!アントニオ様」
そう言って私たちの元にやって来たのは、なんとカトレナ王女だ。その瞬間、旦那様が私を背にかばう。
「カトレナ殿下、一体どういうつもりだ!」
「どういうつもりもございませんわ。アントニオ様、申し訳ございません。何かの手違いで、本当は第一王女の私があなた様の元に嫁ぐつもりだったにも関わらず、間違ってレアンヌが嫁いでしまいましたの。レアンヌは確かに父の血を受け継いでおりますが、愛人の子。そんな娘をあなた様に嫁がせてしまって、本当に申し訳なく思っておりますのよ。それで今からでも、私があなた様の妻に…」
「カトレナ殿下は何を勘違いしているのですか?彼女は私が望んで妻になってもらったのですよ。そもそも、あなたが嫁いで来たら、きっと追い返していたでしょう。それから先ほど、レアンヌを愛人の子だと馬鹿にしましたね。それでしたら、私も愛人の子です。私は、ドリフレィース元伯爵がメイドに産ませた子供です!愛人の子供だとレアンヌの事をバカにするという事は、私をバカにしているのと同じ事ですぞ!」
怖い顔でそう叫んだ旦那様。旦那様は平民出身と聞いていたが、伯爵家の血を引く令息だったのね。目を大きく見開いて、カトレナ王女が固まっている。でも、すぐに我に返った様で、きっと私を睨むと、再び旦那様の方を向き直った。
「あなた様がどんな血筋だなんて、今更どうでもいいではありませんか。とにかく、あなた様は国王になるのです。そんなお方の妻が、レアンヌでは…」
「いい加減にしてくれ!陛下、これは一体どういう事ですか?私はレアンヌを妻とし、生涯を共にしたいとお伝えしましたよね。それなのに、私たちのお披露目パーティーでこんな騒ぎを起こすだなんて!」
「アントニオ国王陛下、大変申し訳ない。カトレナ、お前は何を考えているのだ!とにかく引っ込んでいろ!皆の者も、騒ぎを起こしてしまい、申し訳なかった。どうか今後とも、若い2人をよろしく頼む」
「ちょっとお父様、放して!どうして私が…」
「とにかく、お前はこっちに来い」
陛下に連れて行かれるカトレナ王女。あの人、一体何がしたかったのかしら?
「レアンヌ、大丈夫かい?あの女、まさか公の場で私に迫ってくるだなんて。一体国王は、どんな教育をして来たのだろう…」
「旦那様、ご迷惑をお掛けして、申し訳ございませんでした」
「レアンヌが謝る必要は無い。さあ、さっさと挨拶を済ませて、早く王都を出よう」
気を取り直して、貴族たちに挨拶をする。どうやら私の事を皆既に知っている様で、色々と話しかけてきてくれた。特に一緒にアレクスリア王国に付いて来てくれる貴族たちに至っては…
「レアンヌ王妃殿下も、随分と苦労されたのですね。あの王妃に、あの王女様がいる王宮で、相当冷遇されたと聞きましたわ。お可哀そうに…」
「第二王女様の存在をひた隠していただなんて、この国の王族は何を考えているのだか…私はアントニオ国王陛下のお陰で、この国を出られるのだから、幸せだな」
などなど、王族たちに関する批判の声もいくつか聞こえて来た。シャレック侯爵夫人に至っては、泣いて抱きしめられた。
「若い頃のレティシアにそっくりだわ。今まで随分と辛い思いをして来たのね…あの子も陛下にさえ目を付けられなければ…」
そう言って泣いていた。さらにお母様の若い頃の話も、色々と夫人からきかせてもらった。こうやってお母様の事を知っている人と話が出来るだなんて、なんだか不思議ね。
さらに
「レアンヌ様、私とも仲良くしてくださいね。あなた様は動物がお好きだとお聞きしましたわ。私も動物が大好きなのです」
そう言って話しかけて下さったのは、グラシュ様の奥様、アマリア様だ。金色の髪をした、優しそうな女性。
「アマリア様も、動物がお好きなのですね。それは嬉しいですわ。それでしたら、今度私のお友達たちを紹介させていただきますわ…て、王都から戻ったら、すぐにアレクスリア王国に向かうのですよね」
「そう言えばレアンヌ様は、すぐに動物と仲良くなれるとお伺いしましたわ。きっとアレクスリア王国でも、すぐに仲良しな動物が出来ますわ。アレクスリア王国は、自然豊かと聞きますし」
「そうなのですね。それは楽しみですわ」
気が付くとすっかりアマリア様と仲良くなっていた。きっと私が王妃だから気を使ってくれているのだろうが、それでもこうやって同年代の女性と話が出来た事が、嬉しくてたまらない。
その後も同じ歳くらいの令嬢や夫人たちと色々と話をし、楽しい時間を過ごしたのだった。
26
あなたにおすすめの小説
〖完結〗旦那様が私を殺そうとしました。
藍川みいな
恋愛
私は今、この世でたった一人の愛する旦那様に殺されそうになっている。いや……もう私は殺されるだろう。
どうして、こんなことになってしまったんだろう……。
私はただ、旦那様を愛していただけなのに……。
そして私は旦那様の手で、首を絞められ意識を手放した……
はずだった。
目を覚ますと、何故か15歳の姿に戻っていた。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全11話で完結になります。
【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!
りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。
食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。
だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。
食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。
パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。
そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。
王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。
そんなの自分でしろ!!!!!
愛してしまって、ごめんなさい
oro
恋愛
「貴様とは白い結婚を貫く。必要が無い限り、私の前に姿を現すな。」
初夜に言われたその言葉を、私は忠実に守っていました。
けれど私は赦されない人間です。
最期に貴方の視界に写ってしまうなんて。
※全9話。
毎朝7時に更新致します。
【完結】私は聖女の代用品だったらしい
雨雲レーダー
恋愛
異世界に聖女として召喚された紗月。
元の世界に帰る方法を探してくれるというリュミナス王国の王であるアレクの言葉を信じて、聖女として頑張ろうと決意するが、ある日大学の後輩でもあった天音が真の聖女として召喚されてから全てが変わりはじめ、ついには身に覚えのない罪で荒野に置き去りにされてしまう。
絶望の中で手を差し伸べたのは、隣国グランツ帝国の冷酷な皇帝マティアスだった。
「俺のものになれ」
突然の言葉に唖然とするものの、行く場所も帰る場所もない紗月はしぶしぶ着いて行くことに。
だけど帝国での生活は意外と楽しくて、マティアスもそんなにイヤなやつじゃないのかも?
捨てられた聖女と孤高の皇帝が絆を深めていく一方で、リュミナス王国では次々と異変がおこっていた。
・完結まで予約投稿済みです。
・1日3回更新(7時・12時・18時)
年増令嬢と記憶喪失
くきの助
恋愛
「お前みたいな年増に迫られても気持ち悪いだけなんだよ!」
そう言って思い切りローズを突き飛ばしてきたのは今日夫となったばかりのエリックである。
ちなみにベッドに座っていただけで迫ってはいない。
「吐き気がする!」と言いながら自室の扉を音を立てて開けて出ていった。
年増か……仕方がない……。
なぜなら彼は5才も年下。加えて付き合いの長い年下の恋人がいるのだから。
次の日事故で頭を強く打ち記憶が混濁したのを記憶喪失と間違われた。
なんとか誤解と言おうとするも、今までとは違う彼の態度になかなか言い出せず……
【完結】捨てたものに用なんかないでしょう?
風見ゆうみ
恋愛
血の繋がらない姉の代わりに嫁がされたリミアリアは、伯爵の爵位を持つ夫とは一度しか顔を合わせたことがない。
戦地に赴いている彼に代わって仕事をし、使用人や領民から信頼を得た頃、夫のエマオが愛人を連れて帰ってきた。
愛人はリミアリアの姉のフラワ。
フラワは昔から妹のリミアリアに嫌がらせをして楽しんでいた。
「俺にはフラワがいる。お前などいらん」
フラワに騙されたエマオは、リミアリアの話など一切聞かず、彼女を捨てフラワとの生活を始める。
捨てられる形となったリミアリアだが、こうなることは予想しており――。
【完結】本物の聖女は私!? 妹に取って代わられた冷遇王女、通称・氷の貴公子様に拾われて幸せになります
Rohdea
恋愛
───出来損ないでお荷物なだけの王女め!
“聖女”に選ばれなかった私はそう罵られて捨てられた。
グォンドラ王国は神に護られた国。
そんな“神の声”を聞ける人間は聖女と呼ばれ、聖女は代々王家の王女が儀式を経て神に選ばれて来た。
そして今代、王家には可愛げの無い姉王女と誰からも愛される妹王女の二人が誕生していた……
グォンドラ王国の第一王女、リディエンヌは18歳の誕生日を向かえた後、
儀式に挑むが神の声を聞く事が出来なかった事で冷遇されるようになる。
そして2年後、妹の第二王女、マリアーナが“神の声”を聞いた事で聖女となる。
聖女となったマリアーナは、まず、リディエンヌの婚約者を奪い、リディエンヌの居場所をどんどん奪っていく……
そして、とうとうリディエンヌは“出来損ないでお荷物な王女”と蔑まれたあげく、不要な王女として捨てられてしまう。
そんな捨てられた先の国で、リディエンヌを拾ってくれたのは、
通称・氷の貴公子様と呼ばれるくらい、人には冷たい男、ダグラス。
二人の出会いはあまり良いものではなかったけれど───
一方、リディエンヌを捨てたグォンドラ王国は、何故か謎の天変地異が起き、国が崩壊寸前となっていた……
追記:
あと少しで完結予定ですが、
長くなったので、短編⇒長編に変更しました。(2022.11.6)
【完結】聖女は国を救わないと決めていた~「みんなで一緒に死にましょうよ!」と厄災の日、聖女は言った
ノエル
恋愛
「来たりくる厄災から、王国を救う娘が生まれる。娘の左手甲には星印が刻まれている」
――女神の神託により、王国は「星印の聖女」を待ち望んでいた。
完璧な星印を持つ子爵令嬢アニエスと、不完全な星印しか持たない公爵令嬢レティーナ。
人々はこぞってアニエスを“救いの聖女”と讃え、レティーナを虐げた。
だが、本当に王国を救うのは、誰なのか。
そして、誰にも愛されずに生きてきたレティーナの心を誰が救うのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる