邪魔者王女はこの国の英雄と幸せになります

Karamimi

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第42話:カトレナ王女、もうやめて下さい

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沢山話したからか、喉が渇いてしまった。その時だった。

「レアンヌ王妃殿下、よろしければどうぞ」

1人のメイドが、飲み物を持ってきてくれたのだ。さらに

「アントニオ国王陛下もよろしければ」

どうやら不特定多数の人間に、飲み物を運んでいる様だ。せっかくなので、頂こう。早速飲もうとした時だった。

「レアンヌ様、その飲み物に口を付けてはいけません!今すぐそのメイドを取り押さえて!」

私から凄い勢いで飲み物を取り上げ、そう叫んだのはリサだ。一体どうしたのだろう。

「リサ、急にどうしたの?」

「この飲み物には、毒が含まれています。そしてその毒を入れたのは、そちらにいらっしゃるカトレナ王女殿下ですわ!」

いつの間にか戻って来ていたカトレナ王女に向かって、リサが叫ぶ。一体どういう事?

「ちょっと、何なのあなた!メイドの分際で、私が毒を入れただなんて。不敬罪でこの女を捕まえなさい!」

カトレナ王女がリサを指さし、叫ぶ。すぐに護衛たちがリサを捕まえるためにやって来た。

「止めて!リサを捕まえないで」

そう叫び、彼女を庇う様に立つ。

「レアンヌの言う通りだ。それよりもこの飲み物に本当に毒が入っているか、すぐに調べてくれ」

旦那様が叫ぶと、護衛たちがぴたりと止まった。

「ちょっと、レアンヌの専属メイドだからって、王女でもある私に暴言を吐いたのよ。平民の分際で私に暴言を吐くだなんて。即刻処刑して頂戴!」

顔を真っ赤にしてキーキー叫ぶ、カトレナ王女。

「リサ、どうしてカトレナ殿下が毒を盛ったと思ったのだい?証拠はあるのかい?」

「はい、もちろんです。昨日レアンヌ様の食事に毒が盛られていた為、また同じことが起こるのではないかと、ずっと警戒していたのです。そうしたら案の定…」

そう言うと、リサは小型撮影機を取り出し、再生させだしたのだ。そこには

“いい、この毒入りの飲み物を何が何でもレアンヌに飲ませなさい。本当にしぶとい女ね。あの女の母親は、お母様が上手く毒殺したのに。もし失敗したら、あなたの命はないわよ。分かったわね”

“…はい、かしこまりました。でも、レアンヌ様は、隣国の王妃になられるお方です。そんな方を毒殺するだなんて…”

“そこはうまくごまかしてあげるわ。とにかく私がやれと言っているのだから、さっさとやりなさい。いいわね”

先ほどのメイドとカトレナ王女とのやり取りが映し出されたのだ。周りからざわめきの声が聞こえる。

「アントニオ国王陛下、この飲み物から、昨日と同じ毒が検出されました」

さらに私に飲ませようとしていた飲み物から、毒も検出されたのだ。

「な…何よこの映像。そもそも、ただのメイドが提供した映像でしょう。こんなの出鱈目よ。メイドがいう事なんて、信用できないわ」

この期に及んで、リサの映像が信用できないと吐き捨てるカトレナ王女。

「メイドメイドと、カトレナ王女は何を勘違いしているのだい?彼女は私の血のつながった叔母で、昨日正式に彼女の旦那でもある義叔父上を公爵に任命した。だから彼女は、れっきとした公爵夫人だよ。今日はレアンヌが心配だからと、公爵夫人としてではなく、メイドとして参加しているがね」

何と!リサが公爵夫人ですって…びっくりして、リサの方を見つめた。すると、恥ずかしそうに微笑んでいる。

「そんな…このメイドが、公爵夫人ですって…そんなの滅茶苦茶だわ」

「何が滅茶苦茶なんだ。彼女は私の血のつながった叔母なのだぞ!私が国王になったのだから、彼女の家に爵位を与えるのは当然の事だ!それよりも陛下、一体どういう事ですか?私の妻をあなたの娘が毒殺しようとしたのですよ。国を建設して早々、戦争を起こしたいのですか?」

真っ青な顔をしている陛下に向かって、旦那様が叫んでいる。さらに

「我が国の王妃殿下に手を出そうとするだなんて、アントニオ陛下と我々をバカにしているとの同じですぞ」

「そもそも、レアンヌ王妃殿下の母君も、この国の王妃殿下が毒殺したとカトレナ殿下はおっしゃっておられましたが、一体王族はどうなっているのですか?このままでは、この国に残る貴族たちも、王族への忠誠心を誓う事は出来ませんぞ」

「昨日もレアンヌ王妃殿下の食事に、毒が盛られていたと聞きました。一体どうなっているのですか?」

一斉に陛下に詰め寄る貴族たち。その時だった。

「あなた達、何をガタガタと言っているの?私たちは王族で、この国で一番偉いのです。私達のやる事に文句があるなら、いつでも出て行っていただいて構いませんわ!そもそも、レアンヌはあのにっくき愛人の子供なのです。そんな女の子供が、王妃だなんておかしいでしょう」

そう叫んだのは、王妃様だ。
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