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第48話:研修旅行当日を迎えました
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「アリア、いいかい!くれぐれも1人になってはいけないよ。なるべくバービレス嬢と一緒にいる事!バービレス嬢が用事がある時は、他の令嬢とでもいい!とにかく1人になってはいけないよ!特に令息には気を付けるんだ!君は物凄く美しい。この機会になんて、ふざけた気を起こすバカが居るかもしれないからね!いいかい!分かったね!」
「分かっていますわ!とにかく大丈夫ですので!」
さっきから1時間以上も、オウムの様に繰り返し繰り返し同じ事を私に言い聞かせているワイアット様。さすがにもう丸暗記したわ!そもそも、次期王妃の私に絡んで来る命知らずの令息なんて、いる訳がないじゃない!本当にワイアット様は心配性なんだから。
「お取込み中申し訳ございません。そろそろ学院に向かわないと、遅刻してしまわれますよ!」
後ろで控えていたメイドが、申し訳なさそうに話しかけて来た。そう、今日は待ちに待った研修旅行当日なのだ。
「もうそんな時間なのね。教えてくれたありがとう!それではワイアット様、行って来ます!」
「何を言っているんだ。俺も学院までは見送る!そもそも、遅刻するならその方が良かったんだ!そうなれば、アリアは研修旅行に行かなくて済んだのに!余計な事を!」
そう言ってメイドを睨んでいるワイアット様。
「申し訳ございません!」
物凄い勢いで謝るメイド。
「あなたが謝る必要はありませんわ!教えてくれてありがとう!もうワイアット様、メイドに八つ当たりをするのはお止めください!」
さすがに今のはワイアット様が悪い。本人も自分が悪いと思ったのか「すまない、言い過ぎた…」と、小さな声で謝っていた。
気を取り直して馬車に乗り込み、学院に出発だ。ただ、馬車の中でもオウムの様に同じ事を繰り返すワイアット様。さすがにしつこいわね…
「それではワイアット様、行って来ます!送っていただき、ありがとうございました!」
「アリア、必ず俺の言った事を守るのだよ!」
馬車から降りた私を、ギューギュー抱きしめるワイアット様。
「大丈夫ですわ。任せておいてください!」
とにかくモカたちと居ればいいだけ。そんなのいつもと一緒よ!ギューッとワイアット様に抱き着き口付けをすると、そのまま学院の中に入った。
「アリア、おはよう!良かった、来たわね!」
モカたちが私の元へ飛んできた。
「来るに決まっているじゃない!おかしな事を言うわね」
そう言ってクスクス笑った。
「あの王太子殿下よ!土壇場で”やっぱり行かせない!“て、言うんじゃないかと思ったのよ!」
「いくらワイアット様が過保護でも、さすがにそこまでは酷くないわ!」
「アリアは本当に鈍いわね…まあいいわ…」
なぜか既に疲れているモカ。大丈夫かしら?
その後皆で大きな馬車に乗り込み、早速別荘に出発だ。もちろん、馬車の中でも話に花を咲かせる。話題は、最近婚約したばかりのケイトの事だ。皆が根掘り葉掘り聞いて、恥ずかしそうに答えるケイト。
「それで、もう口付けはしたの?」
さらりと聞くモカ。
「ちょっとモカ!そんな恥ずかしい事を聞かないでよ!」
そう言って真っ赤な顔をして抗議をするケイト。初々しくて可愛いわ!
「あら、別に口付けなんて大した事ないじゃない。アリアなんてしょっちゅう門のところで、王太子殿下とチューチューしているわよ!」
「ちょっとモカ!変な事言わないでよ!」
なぜか私に飛び火した!物凄く恥ずかしくて、顔を真っ赤にして抗議をする。
「あら、だって本当の事じゃない!別に婚約しているのだから、問題ないわ」
たとえ問題なくても、恥ずかしい物は恥ずかしいのだ。ケイトの話をしていたから油断していたのに。モカめ!!
かなり盛り上がっているタイミングで、別荘についてしまった。
「もう着いてしまったのね!仕方ないわ。続きはまた後で」
まだまだしゃべり足りないが、今日はずっと皆と一緒だ。後で嫌と言う程話が出来る!そう思ったら、嬉しくてたまらない!
皆と一緒に馬車から降りると、物凄く美味しい空気が!どうやら草原に別荘がある様だ。ふと周りを見渡すと、1本だけ大きな木が生えているだけで、周りには何もない…森とかだと湖やお花畑があったりするのに、本当に何もないのだ。
「本当に何もないところね。ここで何をするのかしら?」
他の令嬢も同じ事を思ったのか、そうポツリと呟いた。
「アルフレッド様の話しだと、とにかく大ホールで食事をしたりダンスをしたり、おしゃべりをしたりして過ごす様よ。1泊2日のパーティーてところね。そうそう、一応別荘の中庭には美しい花が咲いているから、そこでお茶を楽しむのも良いと言っていたわ」
なるほど、とにかくお茶をしたりダンスをしたり話をしたりと、貴族ならではの楽しみ方をするのね。早速今日お世話になる部屋へと案内された。ちなみに、全員貴族又は王族(この学年には王族は居ないが)という事もあり、全員が個室、そして各2名までメイドを連れて来ていい事になっている。
もちろん、私も王宮からメイドが2名来ている。早速部屋に案内された。ちなみに右の部屋にモカ、左の部屋にケイトがいる。
「思ったよりもお部屋が広いのね!凄いわ!」
王宮程ではないが、それなりに広い部屋だ。さらに浴槽やトイレもちゃんと付いている。さすが貴族学院所有の別荘の事だけはある。
「さあ、アリア様。早速ドレスに着替えましょう」
そうそう、ここに来るまでは制服だが、別荘滞在中は貴族らしくドレスで過ごすのが一般的らしい。早速真っ赤なドレスに袖を通す。そして、エメラルドの宝石が付けられた。今日も、ワイアット様カラー全開だ!
コンコン
「アリア、準備できた?」
迎えに来てくれたのはモカだ。
「ええ、出来たわ。早速大ホールに行きましょう!」
モカと2人で外に出ると、ちょうどケイトも出て来た。そして他の令嬢たちと合流し、大ホールへと向かう。今回は貴族学院3年生だけという事で、せいぜい50人くらいしかいない。それなのに、物凄く広いホールだ。
それに、料理もたくさん並んでいる。まるで本当のパーティーの様だ。
「アリア、あそこに沢山の料理があるわよ!今回も全品制覇を目指しましょう。時間はたっぷりあるわ!余裕ね!」
そう呟いたのは、もちろんケイトだ。なぜか他の令嬢も気合いを入れている!どうやら、これから違う意味で激しいバトルが繰り広げられそうだ!
「分かっていますわ!とにかく大丈夫ですので!」
さっきから1時間以上も、オウムの様に繰り返し繰り返し同じ事を私に言い聞かせているワイアット様。さすがにもう丸暗記したわ!そもそも、次期王妃の私に絡んで来る命知らずの令息なんて、いる訳がないじゃない!本当にワイアット様は心配性なんだから。
「お取込み中申し訳ございません。そろそろ学院に向かわないと、遅刻してしまわれますよ!」
後ろで控えていたメイドが、申し訳なさそうに話しかけて来た。そう、今日は待ちに待った研修旅行当日なのだ。
「もうそんな時間なのね。教えてくれたありがとう!それではワイアット様、行って来ます!」
「何を言っているんだ。俺も学院までは見送る!そもそも、遅刻するならその方が良かったんだ!そうなれば、アリアは研修旅行に行かなくて済んだのに!余計な事を!」
そう言ってメイドを睨んでいるワイアット様。
「申し訳ございません!」
物凄い勢いで謝るメイド。
「あなたが謝る必要はありませんわ!教えてくれてありがとう!もうワイアット様、メイドに八つ当たりをするのはお止めください!」
さすがに今のはワイアット様が悪い。本人も自分が悪いと思ったのか「すまない、言い過ぎた…」と、小さな声で謝っていた。
気を取り直して馬車に乗り込み、学院に出発だ。ただ、馬車の中でもオウムの様に同じ事を繰り返すワイアット様。さすがにしつこいわね…
「それではワイアット様、行って来ます!送っていただき、ありがとうございました!」
「アリア、必ず俺の言った事を守るのだよ!」
馬車から降りた私を、ギューギュー抱きしめるワイアット様。
「大丈夫ですわ。任せておいてください!」
とにかくモカたちと居ればいいだけ。そんなのいつもと一緒よ!ギューッとワイアット様に抱き着き口付けをすると、そのまま学院の中に入った。
「アリア、おはよう!良かった、来たわね!」
モカたちが私の元へ飛んできた。
「来るに決まっているじゃない!おかしな事を言うわね」
そう言ってクスクス笑った。
「あの王太子殿下よ!土壇場で”やっぱり行かせない!“て、言うんじゃないかと思ったのよ!」
「いくらワイアット様が過保護でも、さすがにそこまでは酷くないわ!」
「アリアは本当に鈍いわね…まあいいわ…」
なぜか既に疲れているモカ。大丈夫かしら?
その後皆で大きな馬車に乗り込み、早速別荘に出発だ。もちろん、馬車の中でも話に花を咲かせる。話題は、最近婚約したばかりのケイトの事だ。皆が根掘り葉掘り聞いて、恥ずかしそうに答えるケイト。
「それで、もう口付けはしたの?」
さらりと聞くモカ。
「ちょっとモカ!そんな恥ずかしい事を聞かないでよ!」
そう言って真っ赤な顔をして抗議をするケイト。初々しくて可愛いわ!
「あら、別に口付けなんて大した事ないじゃない。アリアなんてしょっちゅう門のところで、王太子殿下とチューチューしているわよ!」
「ちょっとモカ!変な事言わないでよ!」
なぜか私に飛び火した!物凄く恥ずかしくて、顔を真っ赤にして抗議をする。
「あら、だって本当の事じゃない!別に婚約しているのだから、問題ないわ」
たとえ問題なくても、恥ずかしい物は恥ずかしいのだ。ケイトの話をしていたから油断していたのに。モカめ!!
かなり盛り上がっているタイミングで、別荘についてしまった。
「もう着いてしまったのね!仕方ないわ。続きはまた後で」
まだまだしゃべり足りないが、今日はずっと皆と一緒だ。後で嫌と言う程話が出来る!そう思ったら、嬉しくてたまらない!
皆と一緒に馬車から降りると、物凄く美味しい空気が!どうやら草原に別荘がある様だ。ふと周りを見渡すと、1本だけ大きな木が生えているだけで、周りには何もない…森とかだと湖やお花畑があったりするのに、本当に何もないのだ。
「本当に何もないところね。ここで何をするのかしら?」
他の令嬢も同じ事を思ったのか、そうポツリと呟いた。
「アルフレッド様の話しだと、とにかく大ホールで食事をしたりダンスをしたり、おしゃべりをしたりして過ごす様よ。1泊2日のパーティーてところね。そうそう、一応別荘の中庭には美しい花が咲いているから、そこでお茶を楽しむのも良いと言っていたわ」
なるほど、とにかくお茶をしたりダンスをしたり話をしたりと、貴族ならではの楽しみ方をするのね。早速今日お世話になる部屋へと案内された。ちなみに、全員貴族又は王族(この学年には王族は居ないが)という事もあり、全員が個室、そして各2名までメイドを連れて来ていい事になっている。
もちろん、私も王宮からメイドが2名来ている。早速部屋に案内された。ちなみに右の部屋にモカ、左の部屋にケイトがいる。
「思ったよりもお部屋が広いのね!凄いわ!」
王宮程ではないが、それなりに広い部屋だ。さらに浴槽やトイレもちゃんと付いている。さすが貴族学院所有の別荘の事だけはある。
「さあ、アリア様。早速ドレスに着替えましょう」
そうそう、ここに来るまでは制服だが、別荘滞在中は貴族らしくドレスで過ごすのが一般的らしい。早速真っ赤なドレスに袖を通す。そして、エメラルドの宝石が付けられた。今日も、ワイアット様カラー全開だ!
コンコン
「アリア、準備できた?」
迎えに来てくれたのはモカだ。
「ええ、出来たわ。早速大ホールに行きましょう!」
モカと2人で外に出ると、ちょうどケイトも出て来た。そして他の令嬢たちと合流し、大ホールへと向かう。今回は貴族学院3年生だけという事で、せいぜい50人くらいしかいない。それなのに、物凄く広いホールだ。
それに、料理もたくさん並んでいる。まるで本当のパーティーの様だ。
「アリア、あそこに沢山の料理があるわよ!今回も全品制覇を目指しましょう。時間はたっぷりあるわ!余裕ね!」
そう呟いたのは、もちろんケイトだ。なぜか他の令嬢も気合いを入れている!どうやら、これから違う意味で激しいバトルが繰り広げられそうだ!
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