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第76話:体調を崩しました
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グラシュ国に来て、1ヶ月が過ぎた。すっかりグラシュ国にも慣れ、毎日何不自由なく過ごしている。特にアリサお義姉様が私の事を物凄く気に掛けてくれ、先日はお義姉様の友人たちと一緒にお茶をした。
皆いい人たちばかりなのだが、ついカルミアやファリサ、ティーナ様の事を考えてしまう。さらに先日、ついにアデル様から“いい加減に帰ってくるんだ!”と、強く言われた。
私も帰りたい…
でも、親切にしてくれるアリサお義姉様や、毎日嬉しそうにしているおばあ様の顔を見ると、どうしても帰りたいと言い出せない。それどころか、2年生からラーディエンス学院に編入する話まで出てきている。
このままだと、本当に国に帰れない。とにかく、早く皆に話して、帰国しないと!
今日も朝からおばあ様と一緒に、中庭でお茶を飲んでいる。今日こそおばあ様に“国に帰る”と言わないと!そう思っていたのだが…
「やっぱりローズがいてくれると、心が安らぐね。ローズがいなかった7年は、本当に心にぽっかり穴が開いたみたいで…ローズ、グラシュ国に来てくれる気になってくれて、ありがとう。私は今が一番幸せだ」
「急にどうしたのですか?おばあ様ったら」
「昨日、ローズが私の前から去っていく夢を見てね。何度も“ローズ、行かないで!ローズ!”と叫んでいるのに、どんどんローズが離れて行ってしまって。それで、なんだか急に怖くなってしまったんだよ。またローズが私の元から離れてしまうんじゃないかって…」
そう言って涙を流すおばあ様。そんなおばあ様の背中を、優しく撫でる。
「もう、おばあ様ったら。私はどこにも行きませんわ」
本当は国に帰りたい、今日こそは言おうと思っていたのに…私ったら、バカよね。こんな嘘までついて…
おばあ様とお茶をした後、1人部屋に戻ってきた。
「は~、私ったらどうしてこうも自分の意思が伝えられないのかしら?どちらかと言えば、はっきり言うタイプなのに。いざというところで、言えないのよね」
ついため息が出てしまう。本当にこのままだと、帰れない。さすがにアデル様と1ヶ月以上会っていないのだ。寂しくてたまらない。それに、あまりアデル様と離れ離れの状態が続いてしまったら、もしかしたらアデル様は私に愛想をつかしてしまうかもしれない。
せっかく両思いになれたのに…
なんだか急にアデル様が恋しくなって、枕に顔をうずめて泣いた。大好きな家族と一緒なのに、こんなにも寂しいなんて…それだけ私にとって、アデル様はもうかけがえのない存在になったという事だろう。
結局私は、泣きながら眠ってしまった。
*****
「…嬢様、お嬢様、起きて下さい」
誰かが私に声を掛けている。一体誰?
ゆっくり目を開けると、そこにはメイドの姿が。あぁ…私、あのまま寝てしまったのね。
ふと窓の外を見ると、薄暗くなっていた。
「お嬢様、晩御飯のお時間ですよ。それにしても、こんなに長い時間お休みなるなんて…て、お顔が真っ赤ですわ。大丈夫ですか?」
顔が赤い?そういえば、なんだか体がだるいわ…それに、頭も痛い…
「ごめんなさい、なんだか体がだるくて…起きられそうにないわ」
「まあ、何て事でしょう。すぐに医者をお呼びいたします。とにかく、お着替えを。氷とお水も準備しないと」
数名のメイドたちが、慌ただしく動き始めた。あっという間に着替えさせてもらい、おでこには冷たいタオルが乗せられた。
「ローズ、大丈夫かい?体調が悪いらしいそうじゃないか?」
「ローズちゃん、大丈夫?お昼ご飯のときも姿を見せなかったから、心配していたのだけれど、まさか体調が悪かったなんて」
心配して私の元にやって来たのは、お兄様とアリサお義姉様だ。
「…大丈夫…と言いたいところですが、だるくて…」
「なんて事だ。すごい熱じゃないか!おい、医者はまだか」
「今呼んでおりますので、もう少々お待ちを」
お兄様やお義姉様も不安そうだ。その時だった。
「大奥様、お嬢様はお病気なのです、万が一大奥様に移りでもしたら大変ですので、どうかお部屋にお戻りください」
入り口の方を見ると、杖を突いたおばあ様の姿が。心配そうにこちらを見つめていた。
「おばあ様、ローズちゃんの部屋には近づいてはいけないと言ったでしょう。とにかく、部屋に戻りましょう」
アリサお義姉様がすぐにおばあ様に駆け寄り、連れて行こうとするが…
「でも、ローズがあんなに苦しそうなんだよ。もしもローズが死んでしまったらと考えたら、部屋でゆっくり何て出来ないわ。ローズ、可哀そうに」
そう言っておばあ様が私の方に来ようとしている。
「…おばあ様、心配かけてごめんなさい。でも、私は大丈夫ですわ…ですから、どうかお部屋に。おばあ様に移してしまって、万が一の事があれば、私は悔いても悔いきれませんので」
「ほら、ローズちゃんもそう言っているし、看病は私がしますから、どうかおばあ様はお戻りください。診察結果もすぐに報告しますので」
何とかお義姉様がおばあ様を説得してくれ、しぶしぶ部屋に戻ってくれた。私ったらおばあ様にも心配をかけて、何をしているのかしら?
皆いい人たちばかりなのだが、ついカルミアやファリサ、ティーナ様の事を考えてしまう。さらに先日、ついにアデル様から“いい加減に帰ってくるんだ!”と、強く言われた。
私も帰りたい…
でも、親切にしてくれるアリサお義姉様や、毎日嬉しそうにしているおばあ様の顔を見ると、どうしても帰りたいと言い出せない。それどころか、2年生からラーディエンス学院に編入する話まで出てきている。
このままだと、本当に国に帰れない。とにかく、早く皆に話して、帰国しないと!
今日も朝からおばあ様と一緒に、中庭でお茶を飲んでいる。今日こそおばあ様に“国に帰る”と言わないと!そう思っていたのだが…
「やっぱりローズがいてくれると、心が安らぐね。ローズがいなかった7年は、本当に心にぽっかり穴が開いたみたいで…ローズ、グラシュ国に来てくれる気になってくれて、ありがとう。私は今が一番幸せだ」
「急にどうしたのですか?おばあ様ったら」
「昨日、ローズが私の前から去っていく夢を見てね。何度も“ローズ、行かないで!ローズ!”と叫んでいるのに、どんどんローズが離れて行ってしまって。それで、なんだか急に怖くなってしまったんだよ。またローズが私の元から離れてしまうんじゃないかって…」
そう言って涙を流すおばあ様。そんなおばあ様の背中を、優しく撫でる。
「もう、おばあ様ったら。私はどこにも行きませんわ」
本当は国に帰りたい、今日こそは言おうと思っていたのに…私ったら、バカよね。こんな嘘までついて…
おばあ様とお茶をした後、1人部屋に戻ってきた。
「は~、私ったらどうしてこうも自分の意思が伝えられないのかしら?どちらかと言えば、はっきり言うタイプなのに。いざというところで、言えないのよね」
ついため息が出てしまう。本当にこのままだと、帰れない。さすがにアデル様と1ヶ月以上会っていないのだ。寂しくてたまらない。それに、あまりアデル様と離れ離れの状態が続いてしまったら、もしかしたらアデル様は私に愛想をつかしてしまうかもしれない。
せっかく両思いになれたのに…
なんだか急にアデル様が恋しくなって、枕に顔をうずめて泣いた。大好きな家族と一緒なのに、こんなにも寂しいなんて…それだけ私にとって、アデル様はもうかけがえのない存在になったという事だろう。
結局私は、泣きながら眠ってしまった。
*****
「…嬢様、お嬢様、起きて下さい」
誰かが私に声を掛けている。一体誰?
ゆっくり目を開けると、そこにはメイドの姿が。あぁ…私、あのまま寝てしまったのね。
ふと窓の外を見ると、薄暗くなっていた。
「お嬢様、晩御飯のお時間ですよ。それにしても、こんなに長い時間お休みなるなんて…て、お顔が真っ赤ですわ。大丈夫ですか?」
顔が赤い?そういえば、なんだか体がだるいわ…それに、頭も痛い…
「ごめんなさい、なんだか体がだるくて…起きられそうにないわ」
「まあ、何て事でしょう。すぐに医者をお呼びいたします。とにかく、お着替えを。氷とお水も準備しないと」
数名のメイドたちが、慌ただしく動き始めた。あっという間に着替えさせてもらい、おでこには冷たいタオルが乗せられた。
「ローズ、大丈夫かい?体調が悪いらしいそうじゃないか?」
「ローズちゃん、大丈夫?お昼ご飯のときも姿を見せなかったから、心配していたのだけれど、まさか体調が悪かったなんて」
心配して私の元にやって来たのは、お兄様とアリサお義姉様だ。
「…大丈夫…と言いたいところですが、だるくて…」
「なんて事だ。すごい熱じゃないか!おい、医者はまだか」
「今呼んでおりますので、もう少々お待ちを」
お兄様やお義姉様も不安そうだ。その時だった。
「大奥様、お嬢様はお病気なのです、万が一大奥様に移りでもしたら大変ですので、どうかお部屋にお戻りください」
入り口の方を見ると、杖を突いたおばあ様の姿が。心配そうにこちらを見つめていた。
「おばあ様、ローズちゃんの部屋には近づいてはいけないと言ったでしょう。とにかく、部屋に戻りましょう」
アリサお義姉様がすぐにおばあ様に駆け寄り、連れて行こうとするが…
「でも、ローズがあんなに苦しそうなんだよ。もしもローズが死んでしまったらと考えたら、部屋でゆっくり何て出来ないわ。ローズ、可哀そうに」
そう言っておばあ様が私の方に来ようとしている。
「…おばあ様、心配かけてごめんなさい。でも、私は大丈夫ですわ…ですから、どうかお部屋に。おばあ様に移してしまって、万が一の事があれば、私は悔いても悔いきれませんので」
「ほら、ローズちゃんもそう言っているし、看病は私がしますから、どうかおばあ様はお戻りください。診察結果もすぐに報告しますので」
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