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第64話:女性が訪ねてきました
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「リリア、この絵、本当に素敵ね。こんなに可愛く書いてもらえるだなんて、光栄だわ」
嬉しそうな顔で、ルルが私が描いた絵を見つめている。再来月結婚式を挙げる、ルルとルーク様の為に、2人の似顔絵を描いたのだ。昨日完成したため、今日プレゼントした。
「ありがとう、そう言ってもらえると嬉しいわ。それで、結婚式の準備は進んでいるの?何か手伝えることがあったら、何でも言って」
「ありがとう。この絵だけで、十分よ。それにしても、本当にリリアは絵が上手ね。あそこに飾ってあるリリアとゼルス隊長の似顔絵も、本当に素敵だし」
ルルがリビングに飾られている私とゼルス様の似顔絵を褒めてくれた。正直自分の絵を描くのは恥ずかしいが、ゼルス様がどうしても私たちの絵を描いて欲しいとの事だったので、描いたのだ。
ちなみに私の部屋には、ゼルス様の似顔絵を飾っている。
「リリアは本当に絵が上手ね。私達の似顔絵も本当に素敵よ。リリア、ありがとう」
「どういたしまして。いよいよ2人の結婚式まで、2ヶ月を切ったのね。大切なルルの結婚式に飾る絵をかかせてくれた事、本当に嬉しく思っているわ。ありがとう、ルル」
「お礼を言うのは私の方よ。リリアの絵、本当に素敵なのですもの。なんだか温もりを感じるのよね。せっかくだから、今まで描いた絵を売り出してみたら?」
「そんな、私の絵が売れる訳がないでしょう?趣味で描いている様なものだから。でも、私の描いた絵で喜んでくれる人がいる事が嬉しいの。ルルのお店や騎士団のゼルス様のお部屋にも、絵を飾ってくれているでしょう?本当に有難い限りだわ」
「もう、リリアは謙虚なのだから。リリアの絵を見て買い取りたいという人も多いのよ。そうだ、私のお店で売ってみてはどうかしら?きっと売れるわよ」
「ルルったら。気持ちは嬉しいけれど、お金をもらうつもりはないの。商売にしたら、なんだか絵を描く事が負担になってしまいそうでしょう?私は好きな時に好きな絵を描いていた方が、幸せだから」
「そういうところ、リリアらしいわね。それで、リリアは最近どうなの?ゼルス様と。あの人、とても嫉妬深いでしょう?ほとんど家から出してもらえないのではなくって。あの事件以降、食事の買い物以外の外出を禁止されているのよね。
私と会う事も、いい顔をしないし。リリア、逃げ出すなら協力するわよ」
真剣な表情で、ルルが話しかけてきた。
「もう、ルルったら。私はずっとゼルス様が好きだったのよ。確かに少し不自由さは感じるけれど、今の生活に不満はないわ。むしろ幸せだと感じているくらいよ。それにルルが我が家に来る分には、特に何も言われていないし」
「リリアが幸せなら、それでいいのだけれど。それならどうして最近あまり元気がないの?ずっと気になっていたのよ」
元気がないか…ルルは本当に私の事をよく見ているのね。
「実はね、ゼルス様と心が通じ合ってから、1ヶ月が経つのだけれど。その…まだ男女の仲になれていないの。毎日同じベッドで休んでいるし、いい感じの雰囲気になる事もあるのだけれど、なんていうか、タイミングが合わないというか…」
最近またお仕事が忙しくなってきたのか、帰りが遅くなることも多い。なぜかゼルス様はものすごく疲れている様で、私を抱きしめてすぐに寝てしまうのだ。
ゼルス様の事を考えると、待つべきなのだろうけれど…なんだかモヤモヤするのだ。
「リリアったら、可愛いわね。そんな事で悩んでいただなんて。ゼルス隊長、今ちょっと面倒な事に巻き込まれているみたいだけれど、リリアが気にする事はないわよ」
「面倒な事に巻き込まれているとは、一体どういう事?ゼルス様は大丈夫なの?」
心配でルルに詰め寄ったのだが…
「大したことじゃないから、大丈夫よ。それじゃあ、私はそろそろ帰るわね。結婚式の準備もしないといけないから」
「あら、もうこんな時間なのね。ルルと一緒にいると、時間が経つのを忘れてしまうわ。ルル、気を付けて帰ってね」
「ええ、ありがとう」
笑顔で帰っていくルルを見送った。
さあ、そろそろ私も晩御飯の準備をしないと。その時だった。
誰かがドアをノックする音が聞こえたのだ。一体誰?もしかしてルルが、忘れ物をして戻って来たのかしら?でも、もし悪い人だったら…
「ちょっと、誰かいないの?開けて頂戴」
よくわからないが、女の人の声が聞こえる。女の人なら大丈夫かしら?
恐る恐るドアを開けると、そこにいたのは、美しい金色の髪をした女性だったのだ。
この人は一体誰だろう。
嬉しそうな顔で、ルルが私が描いた絵を見つめている。再来月結婚式を挙げる、ルルとルーク様の為に、2人の似顔絵を描いたのだ。昨日完成したため、今日プレゼントした。
「ありがとう、そう言ってもらえると嬉しいわ。それで、結婚式の準備は進んでいるの?何か手伝えることがあったら、何でも言って」
「ありがとう。この絵だけで、十分よ。それにしても、本当にリリアは絵が上手ね。あそこに飾ってあるリリアとゼルス隊長の似顔絵も、本当に素敵だし」
ルルがリビングに飾られている私とゼルス様の似顔絵を褒めてくれた。正直自分の絵を描くのは恥ずかしいが、ゼルス様がどうしても私たちの絵を描いて欲しいとの事だったので、描いたのだ。
ちなみに私の部屋には、ゼルス様の似顔絵を飾っている。
「リリアは本当に絵が上手ね。私達の似顔絵も本当に素敵よ。リリア、ありがとう」
「どういたしまして。いよいよ2人の結婚式まで、2ヶ月を切ったのね。大切なルルの結婚式に飾る絵をかかせてくれた事、本当に嬉しく思っているわ。ありがとう、ルル」
「お礼を言うのは私の方よ。リリアの絵、本当に素敵なのですもの。なんだか温もりを感じるのよね。せっかくだから、今まで描いた絵を売り出してみたら?」
「そんな、私の絵が売れる訳がないでしょう?趣味で描いている様なものだから。でも、私の描いた絵で喜んでくれる人がいる事が嬉しいの。ルルのお店や騎士団のゼルス様のお部屋にも、絵を飾ってくれているでしょう?本当に有難い限りだわ」
「もう、リリアは謙虚なのだから。リリアの絵を見て買い取りたいという人も多いのよ。そうだ、私のお店で売ってみてはどうかしら?きっと売れるわよ」
「ルルったら。気持ちは嬉しいけれど、お金をもらうつもりはないの。商売にしたら、なんだか絵を描く事が負担になってしまいそうでしょう?私は好きな時に好きな絵を描いていた方が、幸せだから」
「そういうところ、リリアらしいわね。それで、リリアは最近どうなの?ゼルス様と。あの人、とても嫉妬深いでしょう?ほとんど家から出してもらえないのではなくって。あの事件以降、食事の買い物以外の外出を禁止されているのよね。
私と会う事も、いい顔をしないし。リリア、逃げ出すなら協力するわよ」
真剣な表情で、ルルが話しかけてきた。
「もう、ルルったら。私はずっとゼルス様が好きだったのよ。確かに少し不自由さは感じるけれど、今の生活に不満はないわ。むしろ幸せだと感じているくらいよ。それにルルが我が家に来る分には、特に何も言われていないし」
「リリアが幸せなら、それでいいのだけれど。それならどうして最近あまり元気がないの?ずっと気になっていたのよ」
元気がないか…ルルは本当に私の事をよく見ているのね。
「実はね、ゼルス様と心が通じ合ってから、1ヶ月が経つのだけれど。その…まだ男女の仲になれていないの。毎日同じベッドで休んでいるし、いい感じの雰囲気になる事もあるのだけれど、なんていうか、タイミングが合わないというか…」
最近またお仕事が忙しくなってきたのか、帰りが遅くなることも多い。なぜかゼルス様はものすごく疲れている様で、私を抱きしめてすぐに寝てしまうのだ。
ゼルス様の事を考えると、待つべきなのだろうけれど…なんだかモヤモヤするのだ。
「リリアったら、可愛いわね。そんな事で悩んでいただなんて。ゼルス隊長、今ちょっと面倒な事に巻き込まれているみたいだけれど、リリアが気にする事はないわよ」
「面倒な事に巻き込まれているとは、一体どういう事?ゼルス様は大丈夫なの?」
心配でルルに詰め寄ったのだが…
「大したことじゃないから、大丈夫よ。それじゃあ、私はそろそろ帰るわね。結婚式の準備もしないといけないから」
「あら、もうこんな時間なのね。ルルと一緒にいると、時間が経つのを忘れてしまうわ。ルル、気を付けて帰ってね」
「ええ、ありがとう」
笑顔で帰っていくルルを見送った。
さあ、そろそろ私も晩御飯の準備をしないと。その時だった。
誰かがドアをノックする音が聞こえたのだ。一体誰?もしかしてルルが、忘れ物をして戻って来たのかしら?でも、もし悪い人だったら…
「ちょっと、誰かいないの?開けて頂戴」
よくわからないが、女の人の声が聞こえる。女の人なら大丈夫かしら?
恐る恐るドアを開けると、そこにいたのは、美しい金色の髪をした女性だったのだ。
この人は一体誰だろう。
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