全てを失ったと思ったのですが…騎士団の隊長に拾われ溺愛されました

Karamimi

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第84話:皆にも迷惑をかけた様です

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 ゼルス様と一緒に、馬車から降りると

「リリア、よかった。ゼルス隊長と一緒に帰ってきたのね。あなた、今までどこにいたの?とても心配したのよ」

 私に抱き着いて来たのは、ルルだ。後ろにはルーク様の姿もある。

「ルル、心配をかけてごめんね。もしかして、家で待っていてくれたの?ありがとう。私も実は、どこにいたのか分からないの。ここから1時間半くらいの港町にいたのだけれど…」

「そうだったの。可哀そうに、怖かったでしょう」

 なんだかルルも、やつれている。もうすぐ結婚式を控えているのに、いらぬ心配をかけてしまって本当に申し訳ない。

「ゼルス、よかったな。リリアちゃんが見つかって。それで一体どこにいたんだ?急に男たちに連れていかれたから、心配して待っていたのだよ。一体何があったんだ?」

「ルーク、心配をかけてすまなかった。話すと長くなるのだが、簡単に言うと家のばあさんがリリアを見つけてくれて、再会できたんだ。それからリリアの家族まで見つけてきてな。まあ、色々あって俺も無事、リリアと結婚できそうだよ」

「はっ?一体何を言っているのだ?リリアちゃんの家族って、何だよ。彼女は既に両親を亡くして、意地悪な叔父夫婦しかいないんじゃないのか?もしかしてその意地悪な叔父夫婦と、また何かあったのか?」

「いや、リリアの母方の家族だよ。どうやらリリアの母親は、クレシレス王国の侯爵令嬢だったみたいなんだ」

「何だって?リリアちゃんのお母さんがクレシレス王国の侯爵令嬢だって?」

「リリア、あなた侯爵令嬢の娘だったの?ちょっと待って、何があったのか私にもわかるように説明して」

「ルル、落ち着いて。ずっとここで待っていてくれたのでしょう。まずは中に入って。ルーク様も」

「リリア、やっと家に帰ってきたのだよ。今日は2人きりで過ごしたいのに、ルークたちには後でゆっくり話せばいいだろう。ルーク、悪いが今日は帰ってくれるかい?」

「そうだな、すまない。あまりにも急展開すぎて。ルル、今日は2人きりにしてあげよう」

「そうね、とにかくリリアが帰って来てよかったわ。また詳しい話を聞かせてね。それじゃあまたね」

「待って、せっかく来てくれたのだから、夕飯でも…」

 そう声をかけたのだが、2人は笑顔で馬車に乗り込んでいってしまったのだ。仕方がない、今度2人には、美味しいお料理でもご馳走しよう。

「リリア、屋敷に入ろう。今日はずっと一緒にいてくれると言っていたよね」

「ええ、もちろんですわ。すぐに晩御飯の準備をしますね。でも、材料が…ちょっと買い物に行ってきます」

「買い物なら2人で行こう」

 2人で一緒に、買い物へと向かう。

「リリアちゃん、久しぶりだね。最近姿を見ないから、ずっと心配していたのだよ。あれ?隣にいらっしゃるのは、ゼルス隊長?」

「お久しぶりですわ。ちょっと留守にしていて。今日はこの魚を頂きますね」

「いつもリリアがお世話になっています。リリアは俺の恋人なんですよ」

「絶世の美女が来たと思っていたら、ゼルス隊長の恋人だったのか。そういえばゼルス隊長がここら辺に引っ越してきたと噂で聞いていたが、本当だったのだな。それじゃあ、今日は2人分おまけしておくね」

「ありがとうございます」

 久しぶりに会う市場の人たち。1週間いなかった事を皆気にかけてくれていた様で、他のお店の人たちも次々と声をかけてくれた。そして隣にゼルス様がいる事に、皆驚いていた。

 いつもは1人で買い物に来てたものね。

「リリアは随分と店の人から人気があるのだな…まさかここにもライバルが多数いただなんて…これからは買い物はなるべく、俺と一緒に行くようにしよう」

 何やら隣でブツブツと、ゼルス様が訳の分からない事を言っている。一体どうしたのかしら?
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