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第6話:クラウド様は呪われてなんていません!
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楽しいランチを終え、教室に戻ると周りから一斉に視線を感じたが、別に気にすることはない。クラウド様と別れ、自分の席に着いた。
そして午後の授業も終わり帰ろうと思った時、王太子殿下が話しかけて来た。
「ミレニア、少しいいかい?」
「王太子殿下、朝も言いましたが、私たちは婚約を解消した身です。婚約者でもない令嬢を呼び捨てにするのはお止めください!」
「ああ、そうだったね、悪かったよ。ミレニア嬢、少しいいかい?」
「別に構いませんが、何でしょうか?」
「2人きりで話がしたいんだが」
こいつは何を言っているのだろう。元婚約者同士が2人きりで話だなんて、そんな事をしたら周りから怪しまれる。それに、ヒロインにも悪いわ!
「申し訳ございませんが、興味のない男性と2人きりになるのは、さすがに遠慮させていただきますわ。それにあなたの恋人のソフィー様が、不安げにこちらを見ていますわよ!恋人を不安にさせてはいけません!」
この浮気男は一体何を考えているのだ!釣った魚には餌をあげないタイプなのかしら?そうだとしたら、ソフィー様が可哀そうだわ!
「わ、私の事は気にしないで下さいませ、ミレニア様。どうぞマシュー様とお話をして下さいませ」
「そう言う訳にはいきませんわ!殿下、話ならソフィー様のいる前でお願いします」
そうはっきりと告げた。
「分かった、では単刀直入に言おう。第二王子のクラウドと関わるのはよせ!あいつは呪われている。君まで被害が及ぶぞ!」
「申し訳ございませんが、よく聞こえませんでした!誰が呪われているですって?」
「だから、第二王子が呪われているって言っているんだよ!耳が悪くなったのかい?」
若干イラつき気味に私向かって叫んだ王太子殿下。
「ではお聞きします。クラウド様が呪われているといった根拠は?」
「そ、それは…そうだ、あいつの母親は第二王子を産んですぐに亡くなったぞ!」
「通常出産は命がけだと聞いております。私の叔母も、従兄弟を産んですぐに亡くなりました。という事は、私の従兄弟も呪われた人間という事ですか?」
「そうではなくて!あいつの髪の色は黒だ!黒は不吉な色だ!だからあいつは呪われているんだ!」
「は~、物凄い言いがかりですね。黒が不吉な色なら、あなたの愛馬、リックも美しい黒色の毛並みをしておりますね。という事は、リックも呪われた馬という事ですよね。でも、おかしいですわね。毎日の様にリックに乗っている王太子殿下はピンピンしていますよ」
こてんと首を傾げて見た!
「リックと第二王子を一緒にするな!」
顔を真っ赤にして怒る王太子殿下。
「いいですか、よく聞いてください!黒が不吉な色だなんて一体誰が決めたのですか?根拠は?根拠がない事をあたかも本当の事の様に信じるなんて、なんて馬鹿げているのかしら?呪われていると言うなら、証拠を見せてから言って頂きたいわ!」
王太子殿下にはっきりと告げた。
「何なんだ君は!せっかく俺が忠告してやったって言うのに!もう勝手にしろ。不幸になっても知らないからな」
そう言って、がに股で出て行った王太子殿下。
周りからは
「でも、髪が黒色って言うのはちょっと気味が悪いわよね」
「確かにそうよね」
そう言った声が聞こえて来た。どうして黒髪がいけないのよ!この国はどうかしているわ!
イライラしたまま家に帰った私は、ある事を思いついた。そうだわ!早速その日、街に買い物に出掛けた。そしてその日の夜、あるものを準備したのだった。
翌朝、少し早めに起きて早速ファリアにあるお願いをした。
「本当によろしいのですか?お嬢様!」
「ええ、もちろんよ!」
「ああ…でも、さすがにこの様な事は出来かねますわ」
そう言って躊躇するファリア。仕方がない。奥の手で行くか。
「ファリア、もし私のお願いを聞いてくれるなら、学院から帰って来た後スペシャルコースのマッサージをしてあげるわ。ちょうどアロマオイルも手に入ったの!どう?」
スペシャルコースのマッサージと聞いて、目を輝かせるファリア。
「分かりましたわ!私、頑張ります!」
俄然張り切りだしたフェリア。
「いかがでしょうか?」
「上等よ、ありがとう。フェリア」
「でもお嬢様、なぜそのような事をなさるのですか?」
「そうね、大切な人を守る為かしら?」
私の答えに首を傾げている。
制服に着替えて、朝食をとる。お父様とお母様、お兄様が口をポカンと開けて固まっているが、無視しておくことにした。
早速馬車に乗り込み、学院へと向かった。馬車を降り教室へと向かう間、何人もの生徒に2度見、3度見をされた。令嬢をジロジロ見るなんて、どういう教育を受けて来ているのかしら?なんて、前世の記憶が支配している私に言われたくはないわよね。
そのまま教室に入ると、クラスのみんなが一斉にこっちを向いた。
「ミレニア、君は一体何を考えているんだ!なんだその髪の色は!」
私に話しかけてきたのは、何度言っても呼び捨てにする頭がとても残念な王太子殿下だ。
「殿下、何度言ったら分かるのですか?婚約者でもない令嬢を呼び捨てにするのはお止めください」
「そんな事はどうでもいい!それよりその髪は何だと聞いているんだ!」
私の頭を指さして騒いでいる。人を指さすのも良くないって事、この男は知らないのかしら?こんなのが未来の国王なんて、この国も終わりね。
「何って、殿下があまりにもクラウド様の事を呪われているとおっしゃるので、本当に黒髪は呪われているのか、実験しているのですわ。とりあえず、1週間黒髪で過ごしますわ。もし黒髪が呪われているのなら、きっとすぐに私もしくは家族に良くない事が起きるでしょう。でも、もし起きなかったら、その時は呪われていないという事でよろしいですよね!」
そう、私は今朝、フェリアに頼んで髪を黒くしてもらったのだ。と言っても、洗い流せばすぐに落ちるタイプのものなので、雨が降ったら大変な事になるのだけれどね。
「君はどうしてそこまで第二王子の為に動くんだ!まさか、第二王子を好きなのか?」
「そうですね、少なくとも、殿下よりかはお慕いしておりますわ」
クラウド様が私の気持ちを知って、逃げて行かれても困る。今はまだ、濁しておこう。
なぜか私の言葉を聞いて、悔しそうに唇を噛む殿下。この男もしかして、全ての令嬢が自分に好意を持っていないと嫌なタイプなのか?小説ではそんな感じではなかったけれど。なんだか面倒くさい男ね。
「とにかく、私に何にも起こらなければ、クラウド様も呪われていないという事でよろしいですわよね!」
鼻息荒く王太子殿下に迫った。
「ああ…分かったよ…」
殿下が納得したところで、先生がやって来た。先生まで私を2度見した。本当に失礼な人たちばかりで嫌になるわ。
その日ももちろん、クラウド様と一緒にお弁当を食べた。今日も2人で半分こだ!
「ミレニア嬢、君はどうして僕の為にそこまでしてくれるんだい?せっかくの美しい金髪が真っ黒だ」
「あら、黒髪も素敵だとは思いませんか?それとも、私の黒髪は似合っていませんか?」
「いいや!物凄く似合っているよ!君はどんな髪の色でも美しいから…」
そう言うと、顔を真っ赤にして俯いてしまったクラウド様。美しいと言われた私も、恥ずかしくて俯いてしまった。
その後は、何とも言えない重苦しい空気の中、食事を進めた。もちろん、その日は特に何かが起こることも無かった。
そしてその日の夜、約束通りファリアにはアロマオイルを使ったスペシャルマッサージを行った。どうやら物凄く気持ちよかったようで
「このマッサージはまさにこの世の極楽にございます!」
と、目を輝かせていた。そして翌日からも、もちろん黒髪で登校した。最初は戸惑っていたクラスメートたちも、次第に慣れてきた様で、1週間たつ頃には2度見される事は無くなった。
そして、約束の1週間が過ぎた。もちろん、私も家族もピンピンしているし、特に不幸な事も無かった。
「殿下、これで分かっていただけましたよね!クラウド様が呪われていないっていう事が!」
どや顔で王太子殿下に迫った。
「ああ…分かったよ!」
そう言い捨てると、悔しそうに教室を出て行った。
「皆様もお分かりになりましたよね。黒髪だからと言って、呪われていないという事が」
周りに聞こえる様にはっきりと告げた。でも、元々私は金髪だ。髪を染めたからと言って、万が一黒髪が本当に呪われていたとしても、その呪いを受け継ぐ事はないだろう。
それでも私が黒髪にしてから、何事もなく元気に過ごしていた姿はかなりインパクトがあった様だ。少なくとも、これで学院内ではクラウド様を“呪われた人間”と呼ぶ人は居ないはずだ!
もしいたら、私がぶっ飛ばしてやるけどね。
そして午後の授業も終わり帰ろうと思った時、王太子殿下が話しかけて来た。
「ミレニア、少しいいかい?」
「王太子殿下、朝も言いましたが、私たちは婚約を解消した身です。婚約者でもない令嬢を呼び捨てにするのはお止めください!」
「ああ、そうだったね、悪かったよ。ミレニア嬢、少しいいかい?」
「別に構いませんが、何でしょうか?」
「2人きりで話がしたいんだが」
こいつは何を言っているのだろう。元婚約者同士が2人きりで話だなんて、そんな事をしたら周りから怪しまれる。それに、ヒロインにも悪いわ!
「申し訳ございませんが、興味のない男性と2人きりになるのは、さすがに遠慮させていただきますわ。それにあなたの恋人のソフィー様が、不安げにこちらを見ていますわよ!恋人を不安にさせてはいけません!」
この浮気男は一体何を考えているのだ!釣った魚には餌をあげないタイプなのかしら?そうだとしたら、ソフィー様が可哀そうだわ!
「わ、私の事は気にしないで下さいませ、ミレニア様。どうぞマシュー様とお話をして下さいませ」
「そう言う訳にはいきませんわ!殿下、話ならソフィー様のいる前でお願いします」
そうはっきりと告げた。
「分かった、では単刀直入に言おう。第二王子のクラウドと関わるのはよせ!あいつは呪われている。君まで被害が及ぶぞ!」
「申し訳ございませんが、よく聞こえませんでした!誰が呪われているですって?」
「だから、第二王子が呪われているって言っているんだよ!耳が悪くなったのかい?」
若干イラつき気味に私向かって叫んだ王太子殿下。
「ではお聞きします。クラウド様が呪われているといった根拠は?」
「そ、それは…そうだ、あいつの母親は第二王子を産んですぐに亡くなったぞ!」
「通常出産は命がけだと聞いております。私の叔母も、従兄弟を産んですぐに亡くなりました。という事は、私の従兄弟も呪われた人間という事ですか?」
「そうではなくて!あいつの髪の色は黒だ!黒は不吉な色だ!だからあいつは呪われているんだ!」
「は~、物凄い言いがかりですね。黒が不吉な色なら、あなたの愛馬、リックも美しい黒色の毛並みをしておりますね。という事は、リックも呪われた馬という事ですよね。でも、おかしいですわね。毎日の様にリックに乗っている王太子殿下はピンピンしていますよ」
こてんと首を傾げて見た!
「リックと第二王子を一緒にするな!」
顔を真っ赤にして怒る王太子殿下。
「いいですか、よく聞いてください!黒が不吉な色だなんて一体誰が決めたのですか?根拠は?根拠がない事をあたかも本当の事の様に信じるなんて、なんて馬鹿げているのかしら?呪われていると言うなら、証拠を見せてから言って頂きたいわ!」
王太子殿下にはっきりと告げた。
「何なんだ君は!せっかく俺が忠告してやったって言うのに!もう勝手にしろ。不幸になっても知らないからな」
そう言って、がに股で出て行った王太子殿下。
周りからは
「でも、髪が黒色って言うのはちょっと気味が悪いわよね」
「確かにそうよね」
そう言った声が聞こえて来た。どうして黒髪がいけないのよ!この国はどうかしているわ!
イライラしたまま家に帰った私は、ある事を思いついた。そうだわ!早速その日、街に買い物に出掛けた。そしてその日の夜、あるものを準備したのだった。
翌朝、少し早めに起きて早速ファリアにあるお願いをした。
「本当によろしいのですか?お嬢様!」
「ええ、もちろんよ!」
「ああ…でも、さすがにこの様な事は出来かねますわ」
そう言って躊躇するファリア。仕方がない。奥の手で行くか。
「ファリア、もし私のお願いを聞いてくれるなら、学院から帰って来た後スペシャルコースのマッサージをしてあげるわ。ちょうどアロマオイルも手に入ったの!どう?」
スペシャルコースのマッサージと聞いて、目を輝かせるファリア。
「分かりましたわ!私、頑張ります!」
俄然張り切りだしたフェリア。
「いかがでしょうか?」
「上等よ、ありがとう。フェリア」
「でもお嬢様、なぜそのような事をなさるのですか?」
「そうね、大切な人を守る為かしら?」
私の答えに首を傾げている。
制服に着替えて、朝食をとる。お父様とお母様、お兄様が口をポカンと開けて固まっているが、無視しておくことにした。
早速馬車に乗り込み、学院へと向かった。馬車を降り教室へと向かう間、何人もの生徒に2度見、3度見をされた。令嬢をジロジロ見るなんて、どういう教育を受けて来ているのかしら?なんて、前世の記憶が支配している私に言われたくはないわよね。
そのまま教室に入ると、クラスのみんなが一斉にこっちを向いた。
「ミレニア、君は一体何を考えているんだ!なんだその髪の色は!」
私に話しかけてきたのは、何度言っても呼び捨てにする頭がとても残念な王太子殿下だ。
「殿下、何度言ったら分かるのですか?婚約者でもない令嬢を呼び捨てにするのはお止めください」
「そんな事はどうでもいい!それよりその髪は何だと聞いているんだ!」
私の頭を指さして騒いでいる。人を指さすのも良くないって事、この男は知らないのかしら?こんなのが未来の国王なんて、この国も終わりね。
「何って、殿下があまりにもクラウド様の事を呪われているとおっしゃるので、本当に黒髪は呪われているのか、実験しているのですわ。とりあえず、1週間黒髪で過ごしますわ。もし黒髪が呪われているのなら、きっとすぐに私もしくは家族に良くない事が起きるでしょう。でも、もし起きなかったら、その時は呪われていないという事でよろしいですよね!」
そう、私は今朝、フェリアに頼んで髪を黒くしてもらったのだ。と言っても、洗い流せばすぐに落ちるタイプのものなので、雨が降ったら大変な事になるのだけれどね。
「君はどうしてそこまで第二王子の為に動くんだ!まさか、第二王子を好きなのか?」
「そうですね、少なくとも、殿下よりかはお慕いしておりますわ」
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その後は、何とも言えない重苦しい空気の中、食事を進めた。もちろん、その日は特に何かが起こることも無かった。
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と、目を輝かせていた。そして翌日からも、もちろん黒髪で登校した。最初は戸惑っていたクラスメートたちも、次第に慣れてきた様で、1週間たつ頃には2度見される事は無くなった。
そして、約束の1週間が過ぎた。もちろん、私も家族もピンピンしているし、特に不幸な事も無かった。
「殿下、これで分かっていただけましたよね!クラウド様が呪われていないっていう事が!」
どや顔で王太子殿下に迫った。
「ああ…分かったよ!」
そう言い捨てると、悔しそうに教室を出て行った。
「皆様もお分かりになりましたよね。黒髪だからと言って、呪われていないという事が」
周りに聞こえる様にはっきりと告げた。でも、元々私は金髪だ。髪を染めたからと言って、万が一黒髪が本当に呪われていたとしても、その呪いを受け継ぐ事はないだろう。
それでも私が黒髪にしてから、何事もなく元気に過ごしていた姿はかなりインパクトがあった様だ。少なくとも、これで学院内ではクラウド様を“呪われた人間”と呼ぶ人は居ないはずだ!
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