転生公爵令嬢は悲劇の運命しかない推しを守りたい!

Karamimi

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第30話:新たな悩みが増えました~クラウド視点~

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ミレニア嬢が僕の側に居てくれるようになってから、生活が180度変わった。クラスの令息はもちろん、令嬢までも僕に話しかけてくれるようになった。

そして、ミレニア嬢の父親でもあるマーケッヒ公爵が、なんと僕の為に動いてくれたのだ。公爵主導の元、離宮の使用人が一掃された。さらに、僕に毒を盛り殺害しようとした事件も一から調べ直され、実行犯の元メイドを特定。彼女たちを処刑したのだ。

さすがに王妃からは批判があったようだが、公爵は

「第二王子でもあるクラウド殿下は、陛下の血を引く正真正銘の王子です。彼を毒殺しようとした人物を、生かしておく方がおかしいでしょう!」

そうはっきりと言ったのだ。そんな公爵は僕に

「これでしばらくは、あなたも平和に暮らせるでしょう。どうやら娘はクラウド殿下の事をかなり気になっている様です。娘と仲良くしてくれて、ありがとうございます!たまにびっくりする様な事をしでかす娘ですが、これからも仲良くしてやってください」

そう言って頭を下げて来たのだ。もちろん僕も公爵にお礼を言い、頭を下げた。今まではいつ何時殺されるか分からない状況の中、いつも緊張感をもって生きて来た。でも、これからは離宮でもゆっくりできそうだ。それもこれも、全てミレニア嬢のおかげだ。

そんなミレニア嬢とは、相変わらず学院でも一緒にいる事が多い。ただ、最近はクラスメートとも仲良くなったため、中々2人きりになる機会も少ない。正直僕は、ミレニア嬢さえいればそれでいいのだが…

って、何を図々しい事を考えているのだろう。彼女の様な女性が、僕を愛してくれるはずがない。少し優しくしてもらったからって、勘違いしてはいけない!そう何度も自分に言い聞かせたのだが…


なんと初めてのデートで、ミレニアと付き合える事になったのだ!これは夢か?夢なら覚めないでくれ!そう願わずにはいられない程、僕にとって衝撃的な事件だった。

ミレニアも僕の事を愛してくれている、そう思ったら嬉しくてたまらない。今まで抑えていた感情が、少しずつ溢れ出す。

本当は今すぐ婚約を結んで、ミレニアは僕のものだ!と宣言をしたかったのだが、万が一僕と婚約した事で、ミレニアにまで第一王子派に危害を加えられては大変だ。とにかく彼女の安全を第一に考え、婚約はまだしない事で話は付いた。


それでも、僕の恋人となったミレニア。とにかく愛おしくてたまらない。美しくサラサラな金髪も、絹の様に柔らかくて白い肌も、全て僕のものだ。それにしても、僕はこんなにも独占欲が強かったのか…

正直、他の令息と話しているだけで、腸が煮えくり返るくらいの怒りを覚える。特に第一王子、自分の浮気が原因で婚約を解消したくせに、なぜかミレニアにしょっちゅう絡んで来る。どうやら、再度婚約を結び直したいらしい。

それに、ソフィーという男爵令嬢。こいつも非常に厄介な女だ。2年もの間、第一王子と恋仲にあり、ミレニアを苦しめたというのに、優しいミレニアに助けられてからと言うもの、ミレニアにべったりだ!

それに、事ある事に僕とミレニアのイチャイチャを邪魔してくる!何度口付けを邪魔されたか!さらにあの女、僕にどうやら対抗意識を持っている様で、同じ女という事を武器に、やたらとミレニアにすり寄っている。

なぜかミレニアもあの女を優しく包み込むように抱きしめるんだ!そのたびに、僕の方を向いてニヤリと笑うあの女の顔を見ていると、無性に腹が立つ!

そしてもう1つ僕を悩ませているのは、ミレニアのマッサージだ!彼女は何処で覚えたのか、マッサージという技術に優れている。受けたものなら分かるが、非常に気持ちが良いうえ、体が楽になる。

まさに“神の手を持つ女性”なのだ。そしてなぜかミレニアは、事ある事にマッサージをしている。それも老若男女、使用人から王妃まで、本当に誰にでも行うんだ!

マッサージを受けたものは、あまりの気持ちよさと、公爵令嬢という身分にもかかわらず、誰にでも快く行う心の広さに感激して、皆ミレニアを好きになってしまう!

そのせいで、ミレニア信者の多い事!そもそも、マッサージは相手の体を触るんだ!正直、僕以外の体なんて触って欲しくはない!だから今、グラディス先生と一緒に、マッサージ機の研究を進めている。

これさえ出来れば、わざわざミレニア自らマッサージを行う必要も無くなるだろう。そんな僕の気持ちとは裏腹に、今度はアロマオイルを使ったマッサージまで行いだしたのだ。アロマオイルを塗る為に、なんと裸になるのだ。さすがにこれは容認できる訳がない!そのため、男性への施術は禁止した!

それなのに、僕が禁止する前に見ず知らずの護衛騎士に施術を行ったとの事、さらに、その事を隠していたのだ。さすがの僕も、ミレニアを厳しく𠮟りつけた。

ちょっと厳しく言い過ぎたかな?そう思ったが、どうやらミレニアには効果があった様で、僕の言いつけを守っている様だ。

正直自分でもびっくりするくらい、ミレニアに執着している。あまり縛り付けると、ミレニアが逃げて行ってしまうのではないかと心配で、極力自由にさせている。でも、そろそろ限界だ!

ついこっそりとグラディス先生から借りた通信機の位置情報を使って、ミレニアの位置を定期的に確認している自分がいる。もしミレニアがこの事を知ったら、多分気持ち悪がるだろう…そう思っても、ミレニアが今どこにいるのか、気になって仕方がないのだ。

さらにミレニアの行動を把握する為、最近では夜の通信の時にさりげなく予定を聞いている。基本的に僕と一緒にいる事も多いが、ソフィー嬢の家にも定期的に遊びに行っている様だ。

正直あの女の家に遊びに行くなんて気が気ではないが、さすがにそこまでは制限できない。

今はまだ必死に自分の感情を押さえているが、いつ爆発してもおかしくはない。もし僕の感情が溢れ出したら、きっともっともっとミレニアを束縛してしまうかもしれない。

そんな僕を見たら、ミレニアはやっぱり逃げていくのかな?

でも…

“世界で一番大好き、クラウド様が私を捨てるまで、ずっとくっ付いていますわ”

そう言ってくれたミレニアだから、もしかしたら逆に喜んでくれるのかもしれない。だから、これからは少しずつ少しずつ、ミレニアを縛り付けて行こう。ミレニアはびっくりするほど鈍感だ。だからきっと、気づかないだろうから…
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