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第117話:絶対に抹殺してやるわ~ヴァイオレット視点~
「ヴァイオレット、ただいま。可哀そうに、私の可愛いヴァイオレットが辛い思いをしている時に、あの女は盛大な婚約披露パーティを開いていたよ。見ているだけで腹立たしいから、そのまま帰って来たけれど」
「本当よ、グレイソン様もあんな女のどこがいいのかしら?確かグレイソン様は、養子だったものね。お世話になった家の娘と結婚しないといけないだなんて、グレイソン様も気の毒だわ」
今日はあのにっくき女、ルージュの婚約披露パーティだった。両親も侯爵家の人間として、参加しないといけないという事で、仕方なく行ってきた様だ。そもそも、我が家にまで招待状を出すだなんて、一体どんな神経をしているのかしら?本当に腹が立つわ。
「ヴァイオレット、可哀そうに。1度ならず2度までもルージュ嬢にそそのかされ、謹慎処分にされるだなんて。さすがに貴族学院には行き辛いだろう。もう貴族学院にはいかなくてもいいよ」
「そうよ、ヴァイオレット。あなたは可愛いのですもの。こんなろくでもない国の令息なんて相手にしていないで、他国の王族に嫁ぐことも考えたらどう?あなたなら大国の王太子でも、余裕で落とせるわよ。そうだわ、すぐに留学の手続きを行いましょう。その前に、年頃の王太子殿下をピックアップしないとね」
「お母様、気持ちは嬉しいのですが、私はこの国を出るつもりはありませんわ。それに私は、どんなに辛くても、逃げるのは嫌なのです。貴族学院で、頑張りますわ」
目に涙を浮かべ、必死にお母様に訴えた。
「まあ、なんて頑張り屋なのかしら?ヴァイオレットは本当に偉いわね。分かったわ、でも、無理は良くないわよ。もしルージュ嬢に虐められたら、すぐに学院なんて辞めていいのだからね」
「そうだぞ、いつでも辞めていいんだ。そういえばクリストファー殿下は、未だに婚約者がいないそうだな。クリストファー殿下との婚約も視野に入れたらどうだい?ヴァイオレットなら、簡単に殿下を落とせるだろうし」
「そうですわね。でも、なぜかクリストファー殿下は私に冷たくて。きっとルージュ嬢があることない事、殿下に話したせいですわ。あの人、私が嫌われるように、周りに私の悪口を吹き込んでいるのです」
「何だって!なんて酷い女なんだ。クソ、こうなったらヴァレスティナ公爵家に抗議文を書いてやろう。このままやられっぱなしでたまるか!」
「お父様の気持ちは嬉しいのですが、また言いがかりをつけられるのがおちです。自分で何とかしますので、大丈夫ですわ」
「そうかい?ヴァイオレットがそう言うなら、わかったよ。それにしても、どいつもこいつも、ヴァイオレットを虐めて。本当に許せん。もし何かあったら、すぐにお父様に相談しなさい。分かったね」
「ええ、分かりましたわ。それでは私は自分の部屋に戻ります」
両親に笑顔を向け、自分の部屋に戻ってきた。
「ルージュめ!何なのよ、あの女!」
部屋につくなり、怒りを爆発させる。一時はグレイソン様と不仲で、他国に出て行ったくせに。いつの間にか帰って来て、あろう事かグレイソン様と婚約をするだなんて!!
あの女はどんどん幸せを掴んでいくのに、私は2度目の謹慎をくらうだなんて。それもこれも、全てルージュのせいよ。あの女さえいなければ、殿下もグレイソン様も、貴族学院の令息も皆私の物だったのに!!
「ルージュ、お前だけは絶対に許さない。お前がこの世界に生きていることが、私はどうしても許せないのよ!お前さえいなければ…」
ルージュに対する怒りが、日に日に増していく。あの女が生きていること自体、許しがたいのだ。
「ルージュ、覚えていなさいよ。あなたは絶対に幸せに何てさせない。苦しんで苦しんで、そして惨めに死んでいくのよ。それがあの女にはお似合いなのよ!」
そうよ、あの女が生きている限り、私は幸せになんてなれない。それならあの女を亡き者にしてしまえば…
どのみち私は、既に評判はがた落ち。殿下やグレイソン様だけでなく、他の令息たちからも距離を置かれているのだ。必死に取り繕っても、皆私を避けていく。
もう私には、何も残っていない。貴族学院入学前は、沢山の男たちを虜にし、次期王妃も夢ではないと思っていた。
でも…
どうせ私の思い描いていた幸せな未来は待っていないのだ。もう私に、失うものなど何もない。それなら私がやるべきことは…
ルージュ、待っていなさい。必ず地獄に叩き落してやるから…
※次回、ルージュ視点に戻ります。
よろしくお願いします。
「本当よ、グレイソン様もあんな女のどこがいいのかしら?確かグレイソン様は、養子だったものね。お世話になった家の娘と結婚しないといけないだなんて、グレイソン様も気の毒だわ」
今日はあのにっくき女、ルージュの婚約披露パーティだった。両親も侯爵家の人間として、参加しないといけないという事で、仕方なく行ってきた様だ。そもそも、我が家にまで招待状を出すだなんて、一体どんな神経をしているのかしら?本当に腹が立つわ。
「ヴァイオレット、可哀そうに。1度ならず2度までもルージュ嬢にそそのかされ、謹慎処分にされるだなんて。さすがに貴族学院には行き辛いだろう。もう貴族学院にはいかなくてもいいよ」
「そうよ、ヴァイオレット。あなたは可愛いのですもの。こんなろくでもない国の令息なんて相手にしていないで、他国の王族に嫁ぐことも考えたらどう?あなたなら大国の王太子でも、余裕で落とせるわよ。そうだわ、すぐに留学の手続きを行いましょう。その前に、年頃の王太子殿下をピックアップしないとね」
「お母様、気持ちは嬉しいのですが、私はこの国を出るつもりはありませんわ。それに私は、どんなに辛くても、逃げるのは嫌なのです。貴族学院で、頑張りますわ」
目に涙を浮かべ、必死にお母様に訴えた。
「まあ、なんて頑張り屋なのかしら?ヴァイオレットは本当に偉いわね。分かったわ、でも、無理は良くないわよ。もしルージュ嬢に虐められたら、すぐに学院なんて辞めていいのだからね」
「そうだぞ、いつでも辞めていいんだ。そういえばクリストファー殿下は、未だに婚約者がいないそうだな。クリストファー殿下との婚約も視野に入れたらどうだい?ヴァイオレットなら、簡単に殿下を落とせるだろうし」
「そうですわね。でも、なぜかクリストファー殿下は私に冷たくて。きっとルージュ嬢があることない事、殿下に話したせいですわ。あの人、私が嫌われるように、周りに私の悪口を吹き込んでいるのです」
「何だって!なんて酷い女なんだ。クソ、こうなったらヴァレスティナ公爵家に抗議文を書いてやろう。このままやられっぱなしでたまるか!」
「お父様の気持ちは嬉しいのですが、また言いがかりをつけられるのがおちです。自分で何とかしますので、大丈夫ですわ」
「そうかい?ヴァイオレットがそう言うなら、わかったよ。それにしても、どいつもこいつも、ヴァイオレットを虐めて。本当に許せん。もし何かあったら、すぐにお父様に相談しなさい。分かったね」
「ええ、分かりましたわ。それでは私は自分の部屋に戻ります」
両親に笑顔を向け、自分の部屋に戻ってきた。
「ルージュめ!何なのよ、あの女!」
部屋につくなり、怒りを爆発させる。一時はグレイソン様と不仲で、他国に出て行ったくせに。いつの間にか帰って来て、あろう事かグレイソン様と婚約をするだなんて!!
あの女はどんどん幸せを掴んでいくのに、私は2度目の謹慎をくらうだなんて。それもこれも、全てルージュのせいよ。あの女さえいなければ、殿下もグレイソン様も、貴族学院の令息も皆私の物だったのに!!
「ルージュ、お前だけは絶対に許さない。お前がこの世界に生きていることが、私はどうしても許せないのよ!お前さえいなければ…」
ルージュに対する怒りが、日に日に増していく。あの女が生きていること自体、許しがたいのだ。
「ルージュ、覚えていなさいよ。あなたは絶対に幸せに何てさせない。苦しんで苦しんで、そして惨めに死んでいくのよ。それがあの女にはお似合いなのよ!」
そうよ、あの女が生きている限り、私は幸せになんてなれない。それならあの女を亡き者にしてしまえば…
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でも…
どうせ私の思い描いていた幸せな未来は待っていないのだ。もう私に、失うものなど何もない。それなら私がやるべきことは…
ルージュ、待っていなさい。必ず地獄に叩き落してやるから…
※次回、ルージュ視点に戻ります。
よろしくお願いします。
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