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第11話:久しぶりの王宮です
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「お兄様、待っていて下さったのですね」
部屋から出ると、お兄様が待っていてくれていた。嬉しくて、ギュッとお兄様に抱き着く。
「今日のソフィーナは、いつもに増して可愛いね。今日は俺がずっと傍にいるから安心してくれ。それじゃあ、行こうか」
お兄様にエスコートされ、馬車までやって来た。そして2人で乗り込む。
「ソフィーナ、実は君に話しておきたい事があってね。今のソフィーナなら問題ないと思うが、実は今日の主役でもあるファラオのエスコートの相手なのだが…その…アレソーヌ侯爵家のソラ嬢が務める事になったのだよ。
ほら、彼女は年頃の令嬢の中で、身分的にも申し分ないだろう?だからその…」
「お兄様、急に動揺してどうされたのですか?ソラ様、とってもお可愛らしい方ですよね。ファラオ殿下にお似合いですわ。私、ソラ様にもファラオ殿下にも酷い事をしてしまいましたので、謝罪と共に祝福の言葉を送ろうと思います」
「そうか、そうだな。確かにソラ嬢とファラオはお似合いだな。ソフィーナは、本当に変わったのだね。きっと今のソフィーナなら、男どもが放っておかないだろう。とはいえ、ソフィーナを嫁がせるなら、ソフィーナを大切にすることはもちろん、家柄もちゃんと選ばないとな!変な男には、大切な妹をやる事なんて、絶対に出来ないし」
何やらお兄様が、ブツブツと言っている。
「お兄様、私はまだ13歳ですし、結婚相手はゆっくり探しますから」
今はまだ、結婚なんて考えられない。やりたい事も沢山あるし、まずはお友達を作りたい。前世では入退院を繰り返していてから、お友達がいなかったのだ。今世では前世でやり残したことを、全部やり遂げたい。
「そうだな、まだソフィーナには結婚は早いな。ソフィーナ、もしもいい男がいなかったら、ずっと独身でもいいのだからな。無理して結婚しようなんて、考えなくていいのだよ」
「お兄様ったら」
すっかり私に甘くなったお兄様。とはいえ、貴族世界では令嬢はどこかの殿方の元に嫁ぐのが一般的だ。将来お兄様のお嫁さんになる人の迷惑にならない様に、私もゆくゆくは結婚したいと考えている。
ただ、こんなクズ令嬢と結婚したいという猛者がいるかどうかが問題だが…
「王宮がみえてきたね。さあ、行こうか」
「はい」
先に馬車から降りたお兄様が、スッと手を差し伸べてくれている。その手を取り、2人で歩き出した。久しぶりに来る王宮。今まで散々やりたい放題をして来た私。過去の自分を思い出すと、急に恥ずかしくなってきた。
私ったら、あんなみっともない姿を皆様にお見せしていて…今更どの面下げて、公共の場に現れたらいいのかしら。
「ソフィーナ、どうしたのだい?」
「あの…お兄様。私、本当に夜会に出てもいいのでしょうか?私、今まで酷い醜態をさらして参りましたから」
「その事を気にしているのかい?大丈夫だよ、俺も一緒に謝罪するし。さあ、いこう」
「…はい、分かりましたわ」
正直まだ不安はあるが、お兄様もこう言ってくれているのだ。ここは腹をくくり、行くしかない。
そう思い、お兄様と一緒にホールの入口へとやって来た。
「ソフィーナ、大丈夫だよ。俺が付いているから。さあ、行こう」
いよいよだ、お兄様としっかり腕を組む。
そして、ホールの扉が開かれ、2人でゆっくり進んでいく。私達が入場した瞬間、一斉に皆がこちらを向いた。
“皆俺たちを見ているよ。見て、ソフィーナ。貴族たちが驚いて口をあけている。まさか俺たち兄妹が一緒に入場するだなんて、皆夢にも思っていなかっただろうな”
確かに私が事故に遭うまでは、私とお兄様の仲は最悪だった。お互い目も合わさない程に。まさか私たちが一緒に入場してくるだなんて…そう思っている貴族も多いだろう。
さて、無事入場もすんだし、まずは謝罪巡りからだ。
部屋から出ると、お兄様が待っていてくれていた。嬉しくて、ギュッとお兄様に抱き着く。
「今日のソフィーナは、いつもに増して可愛いね。今日は俺がずっと傍にいるから安心してくれ。それじゃあ、行こうか」
お兄様にエスコートされ、馬車までやって来た。そして2人で乗り込む。
「ソフィーナ、実は君に話しておきたい事があってね。今のソフィーナなら問題ないと思うが、実は今日の主役でもあるファラオのエスコートの相手なのだが…その…アレソーヌ侯爵家のソラ嬢が務める事になったのだよ。
ほら、彼女は年頃の令嬢の中で、身分的にも申し分ないだろう?だからその…」
「お兄様、急に動揺してどうされたのですか?ソラ様、とってもお可愛らしい方ですよね。ファラオ殿下にお似合いですわ。私、ソラ様にもファラオ殿下にも酷い事をしてしまいましたので、謝罪と共に祝福の言葉を送ろうと思います」
「そうか、そうだな。確かにソラ嬢とファラオはお似合いだな。ソフィーナは、本当に変わったのだね。きっと今のソフィーナなら、男どもが放っておかないだろう。とはいえ、ソフィーナを嫁がせるなら、ソフィーナを大切にすることはもちろん、家柄もちゃんと選ばないとな!変な男には、大切な妹をやる事なんて、絶対に出来ないし」
何やらお兄様が、ブツブツと言っている。
「お兄様、私はまだ13歳ですし、結婚相手はゆっくり探しますから」
今はまだ、結婚なんて考えられない。やりたい事も沢山あるし、まずはお友達を作りたい。前世では入退院を繰り返していてから、お友達がいなかったのだ。今世では前世でやり残したことを、全部やり遂げたい。
「そうだな、まだソフィーナには結婚は早いな。ソフィーナ、もしもいい男がいなかったら、ずっと独身でもいいのだからな。無理して結婚しようなんて、考えなくていいのだよ」
「お兄様ったら」
すっかり私に甘くなったお兄様。とはいえ、貴族世界では令嬢はどこかの殿方の元に嫁ぐのが一般的だ。将来お兄様のお嫁さんになる人の迷惑にならない様に、私もゆくゆくは結婚したいと考えている。
ただ、こんなクズ令嬢と結婚したいという猛者がいるかどうかが問題だが…
「王宮がみえてきたね。さあ、行こうか」
「はい」
先に馬車から降りたお兄様が、スッと手を差し伸べてくれている。その手を取り、2人で歩き出した。久しぶりに来る王宮。今まで散々やりたい放題をして来た私。過去の自分を思い出すと、急に恥ずかしくなってきた。
私ったら、あんなみっともない姿を皆様にお見せしていて…今更どの面下げて、公共の場に現れたらいいのかしら。
「ソフィーナ、どうしたのだい?」
「あの…お兄様。私、本当に夜会に出てもいいのでしょうか?私、今まで酷い醜態をさらして参りましたから」
「その事を気にしているのかい?大丈夫だよ、俺も一緒に謝罪するし。さあ、いこう」
「…はい、分かりましたわ」
正直まだ不安はあるが、お兄様もこう言ってくれているのだ。ここは腹をくくり、行くしかない。
そう思い、お兄様と一緒にホールの入口へとやって来た。
「ソフィーナ、大丈夫だよ。俺が付いているから。さあ、行こう」
いよいよだ、お兄様としっかり腕を組む。
そして、ホールの扉が開かれ、2人でゆっくり進んでいく。私達が入場した瞬間、一斉に皆がこちらを向いた。
“皆俺たちを見ているよ。見て、ソフィーナ。貴族たちが驚いて口をあけている。まさか俺たち兄妹が一緒に入場するだなんて、皆夢にも思っていなかっただろうな”
確かに私が事故に遭うまでは、私とお兄様の仲は最悪だった。お互い目も合わさない程に。まさか私たちが一緒に入場してくるだなんて…そう思っている貴族も多いだろう。
さて、無事入場もすんだし、まずは謝罪巡りからだ。
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