24 / 53
第24話:私に絡まないで下さい
アリスと別れた後、1人ホールの端っこにやって来た。さて、これからどう過ごそうかしら?そう思っていると
「ジャンヌ様、ごきげんよう。やっとシャーロン様と婚約を破棄されたそうですね。ショックで寝込んでいらっしゃると伺ったのですが、大丈夫ですか?」
何人かの令嬢たちが私の元へやって来たのだ。
「皆様、お久しぶりですわ。まあ、私が寝込んでいるだなんて、一体どこからそんな出鱈目な情報が流れたのかしら?私、また騎士団に戻りましたの。毎日楽しく稽古に励んでおりますのよ。やはり私には、シャーロン様とは釣り合わなかった様ですわね。これからは騎士団で、伸び伸びと生きていこうと思っておりますの。ただ、私も伯爵令嬢ですので、社交界にも定期的に顔を出すつもりでおりますの。これからもよろしくお願いしますね」
極力穏やかな表情を作って、そう答えた。
「まあ、騎士団に戻られたのですね。ジャンヌ様は顔からして非常にお強そうですものね。それにシャーロン様とジャンヌ様は、なんと申しますか…あまりお似合いではなかったですし」
顔が強そうとはどういう意味よ。失礼な人ね。でも、ここで引き下がるわけにはいかない。
「シャーロン様は、他にも沢山のご令嬢がいらっしゃいましたし。私もなんだか疲れてしまって。シャーロン様にとっても、私にとってもよかったと思っておりますわ」
オホホホホ!と、扇子で口元を隠しながら話をする。この令嬢との駆け引きみたいなのが、あまり好きではないのだが…
その時だった。
「ジャンヌ、久しぶりだね。会いたかったよ」
ん?この声は…
ゆっくり声の方を振り向くと、そこにはシャーロン様の姿が。どうしてこの男が私に話しかけているのだろう。
「お久しぶりですわ、シャーロン様。ここにいらっしゃるご令嬢たちとお話ししたくていらしたのですね。それでは私は失礼いたしますわ。皆様、どうぞごゆっくり」
にっこりとほほ笑むと、その場を急ぎ足で立ち去ろうとしたのだが…
「待ってくれ、ジャンヌ。僕はずっと君に会いたかったのだよ。ジャンヌ、ちょっとだけ話をしたいのだが、いいかな?」
「申し訳ございませんが、今更あなた様と話すことはございません。それから私たちは、正式に婚約を解消したのです。それなのに、気安く呼び捨てにするはいかがなものかと。それに、父とのお約束でもう二度と私に近づかないという事だったはずですが」
正直もうシャーロン様とは関わりたくはないのだ。
「ジャンヌ、聞いて欲しい。僕が君に冷たくしていたのには理由があるのだよ。決して君の事が嫌いだった訳ではない。それに4年前、僕が君の無実を証明し、君を助けた事を忘れたのかい?僕は危険を冒してまで君を助けたのに」
「確かに4年前、私はあなた様に助けていただきました。でも、それとこれとは話は別です。とにかくこれ以上私に関わるのは止めて下さい」
これ以上この人と話をしていると、頭が痛くなる。とにかくこの場を後にしたい。
「シャーロン様、一体どうされたのですか?もうジャンヌ様とは婚約破棄をなされたのでしょう?彼女に気を遣う必要はありませんわ。さあ、こっちでゆっくりお話しをしましょう」
「僕は…」
「さあ、行きましょう。それではジャンヌ様。ごきげんよう」
有難い事に、令嬢たちがシャーロン様を連れて行ってくれたのだ。なんだか急に疲れたわ。
1人フラフラと中庭に出る。綺麗にライトアップされた中庭を見ながら夜風に当たっていると、少し気持ちも落ち着いて来た。
近くにあったベンチに座り、夜空を見上げた。綺麗な星空ね。この綺麗な星空を見ているだけで、少しだけ心が軽くなってきたわ。
そろそろホールに戻った方がいいかしら?でも、またシャーロン様に絡まれると面倒だし。
その時だった。
「ジャンヌ、こんなところにいたのだね」
私の元にやって来たのは、シャーロン様だ。この男、どこまで追いかけてくるつもりなのよ。スッと立ち上がり、その場を去ろうとしたのだが…
「待って、ジャンヌ。少しだけ話がしたいんだ。どうか僕の話を聞いて欲しい。あの日、一方的に婚約破棄をさせられたせいで、全然君と話が出来なかっただろう。僕が前に進むためにも、きちんと君と話がしたいんだ」
必死に訴えてくるシャーロン様。確かにあの日、こちらの話ばかりで、彼の話はほとんど聞かなかった。今日話を聞いて、シャーロン様がすっきりして前に進めるのなら、まあいいか。
「分かりましたわ。あなた様の話を聞きます。ただし、話しは聞きますが、私の気持ちが変わる事はございませんので。今後一切私に接触してこないで下さい」
「…分かったよ」
「ジャンヌ様、ごきげんよう。やっとシャーロン様と婚約を破棄されたそうですね。ショックで寝込んでいらっしゃると伺ったのですが、大丈夫ですか?」
何人かの令嬢たちが私の元へやって来たのだ。
「皆様、お久しぶりですわ。まあ、私が寝込んでいるだなんて、一体どこからそんな出鱈目な情報が流れたのかしら?私、また騎士団に戻りましたの。毎日楽しく稽古に励んでおりますのよ。やはり私には、シャーロン様とは釣り合わなかった様ですわね。これからは騎士団で、伸び伸びと生きていこうと思っておりますの。ただ、私も伯爵令嬢ですので、社交界にも定期的に顔を出すつもりでおりますの。これからもよろしくお願いしますね」
極力穏やかな表情を作って、そう答えた。
「まあ、騎士団に戻られたのですね。ジャンヌ様は顔からして非常にお強そうですものね。それにシャーロン様とジャンヌ様は、なんと申しますか…あまりお似合いではなかったですし」
顔が強そうとはどういう意味よ。失礼な人ね。でも、ここで引き下がるわけにはいかない。
「シャーロン様は、他にも沢山のご令嬢がいらっしゃいましたし。私もなんだか疲れてしまって。シャーロン様にとっても、私にとってもよかったと思っておりますわ」
オホホホホ!と、扇子で口元を隠しながら話をする。この令嬢との駆け引きみたいなのが、あまり好きではないのだが…
その時だった。
「ジャンヌ、久しぶりだね。会いたかったよ」
ん?この声は…
ゆっくり声の方を振り向くと、そこにはシャーロン様の姿が。どうしてこの男が私に話しかけているのだろう。
「お久しぶりですわ、シャーロン様。ここにいらっしゃるご令嬢たちとお話ししたくていらしたのですね。それでは私は失礼いたしますわ。皆様、どうぞごゆっくり」
にっこりとほほ笑むと、その場を急ぎ足で立ち去ろうとしたのだが…
「待ってくれ、ジャンヌ。僕はずっと君に会いたかったのだよ。ジャンヌ、ちょっとだけ話をしたいのだが、いいかな?」
「申し訳ございませんが、今更あなた様と話すことはございません。それから私たちは、正式に婚約を解消したのです。それなのに、気安く呼び捨てにするはいかがなものかと。それに、父とのお約束でもう二度と私に近づかないという事だったはずですが」
正直もうシャーロン様とは関わりたくはないのだ。
「ジャンヌ、聞いて欲しい。僕が君に冷たくしていたのには理由があるのだよ。決して君の事が嫌いだった訳ではない。それに4年前、僕が君の無実を証明し、君を助けた事を忘れたのかい?僕は危険を冒してまで君を助けたのに」
「確かに4年前、私はあなた様に助けていただきました。でも、それとこれとは話は別です。とにかくこれ以上私に関わるのは止めて下さい」
これ以上この人と話をしていると、頭が痛くなる。とにかくこの場を後にしたい。
「シャーロン様、一体どうされたのですか?もうジャンヌ様とは婚約破棄をなされたのでしょう?彼女に気を遣う必要はありませんわ。さあ、こっちでゆっくりお話しをしましょう」
「僕は…」
「さあ、行きましょう。それではジャンヌ様。ごきげんよう」
有難い事に、令嬢たちがシャーロン様を連れて行ってくれたのだ。なんだか急に疲れたわ。
1人フラフラと中庭に出る。綺麗にライトアップされた中庭を見ながら夜風に当たっていると、少し気持ちも落ち着いて来た。
近くにあったベンチに座り、夜空を見上げた。綺麗な星空ね。この綺麗な星空を見ているだけで、少しだけ心が軽くなってきたわ。
そろそろホールに戻った方がいいかしら?でも、またシャーロン様に絡まれると面倒だし。
その時だった。
「ジャンヌ、こんなところにいたのだね」
私の元にやって来たのは、シャーロン様だ。この男、どこまで追いかけてくるつもりなのよ。スッと立ち上がり、その場を去ろうとしたのだが…
「待って、ジャンヌ。少しだけ話がしたいんだ。どうか僕の話を聞いて欲しい。あの日、一方的に婚約破棄をさせられたせいで、全然君と話が出来なかっただろう。僕が前に進むためにも、きちんと君と話がしたいんだ」
必死に訴えてくるシャーロン様。確かにあの日、こちらの話ばかりで、彼の話はほとんど聞かなかった。今日話を聞いて、シャーロン様がすっきりして前に進めるのなら、まあいいか。
「分かりましたわ。あなた様の話を聞きます。ただし、話しは聞きますが、私の気持ちが変わる事はございませんので。今後一切私に接触してこないで下さい」
「…分かったよ」
あなたにおすすめの小説
奪われる人生とはお別れします 婚約破棄の後は幸せな日々が待っていました
水空 葵
恋愛
婚約者だった王太子殿下は、最近聖女様にかかりっきりで私には見向きもしない。
それなのに妃教育と称して仕事を押し付けてくる。
しまいには建国パーティーの時に婚約解消を突き付けられてしまった。
王太子殿下、それから私の両親。今まで尽くしてきたのに、裏切るなんて許せません。
でも、これ以上奪われるのは嫌なので、さっさとお別れしましょう。
◇2024/2/5 HOTランキング1位に掲載されました。
◇第17回 恋愛小説大賞で6位&奨励賞を頂きました。
◇レジーナブックスより書籍発売中です!
本当にありがとうございます!
【完結】愛され令嬢は、死に戻りに気付かない
かまり
恋愛
公爵令嬢エレナは、婚約者の王子と聖女に嵌められて処刑され、死に戻るが、
それを夢だと思い込んだエレナは考えなしに2度目を始めてしまう。
しかし、なぜかループ前とは違うことが起きるため、エレナはやはり夢だったと確信していたが、
結局2度目も王子と聖女に嵌められる最後を迎えてしまった。
3度目の死に戻りでエレナは聖女に勝てるのか?
聖女と婚約しようとした王子の目に、涙が見えた気がしたのはなぜなのか?
そもそも、なぜ死に戻ることになったのか?
そして、エレナを助けたいと思っているのは誰なのか…
色んな謎に包まれながらも、王子と幸せになるために諦めない、
そんなエレナの逆転勝利物語。
【完結】時戻り令嬢は復讐する
やまぐちこはる
恋愛
ソイスト侯爵令嬢ユートリーと想いあう婚約者ナイジェルス王子との結婚を楽しみにしていた。
しかしナイジェルスが長期の視察に出た数日後、ナイジェルス一行が襲撃された事を知って倒れたユートリーにも魔の手が。
自分の身に何が起きたかユートリーが理解した直後、ユートリーの命もその灯火を消した・・・と思ったが、まるで悪夢を見ていたように目が覚める。
夢だったのか、それともまさか時を遡ったのか?
迷いながらもユートリーは動き出す。
サスペンス要素ありの作品です。
設定は緩いです。
6時と18時の一日2回更新予定で、全80話です、よろしくお願い致します。
【完結】私を忘れた貴方と、貴方を忘れた私の顛末
コツメカワウソ
恋愛
ローウェン王国西方騎士団で治癒師として働くソフィアには、魔導騎士の恋人アルフォンスがいる。
平民のソフィアと子爵家三男のアルフォンスは身分差があり、周囲には交際を気に入らない人間もいるが、それでも二人は幸せな生活をしていた。
そんな中、先見の家門魔法により今年が23年ぶりの厄災の年であると告げられる。
厄災に備えて準備を進めるが、そんな中アルフォンスは魔獣の呪いを受けてソフィアの事を忘れ、魔力を奪われてしまう。
アルフォンスの魔力を取り戻すために禁術である魔力回路の治癒を行うが、その代償としてソフィア自身も恋人であるアルフォンスの記憶を奪われてしまった。
お互いを忘れながらも対外的には恋人同士として過ごす事になるが…。
番外編始めました。
世界観は緩めです。
ご都合主義な所があります。
誤字脱字は随時修正していきます。
愛しているなら何でもできる? どの口が言うのですか
風見ゆうみ
恋愛
「君のことは大好きだけど、そういうことをしたいとは思えないんだ」
初夜の晩、爵位を継いで伯爵になったばかりの夫、ロン様は私を寝室に置いて自分の部屋に戻っていった。
肉体的に結ばれることがないまま、3ヶ月が過ぎた頃、彼は私の妹を連れてきて言った。
「シェリル、落ち着いて聞いてほしい。ミシェルたちも僕たちと同じ状況らしいんだ。だから、夜だけパートナーを交換しないか?」
「お姉様が生んだ子供をわたしが育てて、わたしが生んだ子供をお姉様が育てれば血筋は途切れないわ」
そんな提案をされた私は、その場で離婚を申し出た。
でも、夫は絶対に別れたくないと離婚を拒み、両親や義両親も夫の味方だった。
※独特の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。
元カレの今カノは聖女様
abang
恋愛
「イブリア……私と別れて欲しい」
公爵令嬢 イブリア・バロウズは聖女と王太子の愛を妨げる悪女で社交界の嫌われ者。
婚約者である王太子 ルシアン・ランベールの関心は、品行方正、心優しく美人で慈悲深い聖女、セリエ・ジェスランに奪われ王太子ルシアンはついにイブリアに別れを切り出す。
極め付けには、王妃から嫉妬に狂うただの公爵令嬢よりも、聖女が婚約者に適任だと「ルシアンと別れて頂戴」と多額の手切れ金。
社交会では嫉妬に狂った憐れな令嬢に"仕立てあげられ"周りの人間はどんどんと距離を取っていくばかり。
けれども当の本人は…
「悲しいけれど、過ぎればもう過去のことよ」
と、噂とは違いあっさりとした様子のイブリア。
それどころか自由を謳歌する彼女はとても楽しげな様子。
そんなイブリアの態度がルシアンは何故か気に入らない様子で…
更には婚約破棄されたイブリアの婚約者の座を狙う王太子の側近達。
「私をあんなにも嫌っていた、聖女様の取り巻き達が一体私に何の用事があって絡むの!?嫌がらせかしら……!」
【完結】私を裏切った最愛の婚約者の幸せを願って身を引く事にしました。
Rohdea
恋愛
和平の為に、長年争いを繰り返していた国の王子と愛のない政略結婚する事になった王女シャロン。
休戦中とはいえ、かつて敵国同士だった王子と王女。
てっきり酷い扱いを受けるとばかり思っていたのに婚約者となった王子、エミリオは予想とは違いシャロンを温かく迎えてくれた。
互いを大切に想いどんどん仲を深めていく二人。
仲睦まじい二人の様子に誰もがこのまま、平和が訪れると信じていた。
しかし、そんなシャロンに待っていたのは祖国の裏切りと、愛する婚約者、エミリオの裏切りだった───
※初投稿作『私を裏切った前世の婚約者と再会しました。』
の、主人公達の前世の物語となります。
こちらの話の中で語られていた二人の前世を掘り下げた話となります。
❋注意❋ 二人の迎える結末に変更はありません。ご了承ください。