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第29話:やっぱり騎士団が一番落ち着きます
「ジャンヌ、今日は随分と楽しそうだったわね。きっとグラディオン様がいて下さったからね。ガルディス侯爵夫人の話では、今後はグラディオン様も夜会に参加していくそうよ。よかったわね、ジャンヌ」
「別に私はグラディオンの事なんて、何とも思っておりませんわ。彼が居なくても、問題ありません。夜会には騎士団員もおりますし、今日は彼らの婚約者とも仲良くなりました。アリスもおりますから」
お母様ったら、何を言っているのかしら?私は別に、グラディオンの事なんて…
「そんなに真剣に訴えなくても。私はただ、気心知れたあなたの仲間のグラディオン様が一緒でよかったわねと言っただけなのだけれど。もしかしてジャンヌ、あなた…」
そう言う意味だったのね。私はてっきり、私がグラディオンの事が好きで、夜会にも来てくれてよかったという意味で言ったのかと思ったわ。やだ、恥ずかしい。とんだ誤解じゃない。
「グラディオンは騎士団でも、随分とジャンヌを気にかけてくれていると聞く。あいつは非常に優秀で、周りをよく見ている。俺はグラディオンに、次期騎士団長を任せたいと考えているくらいだ。他の隊長たちも同じ気持ちだよ。ジャンヌ、グラディオンはいい男だぞ。もしお前がグラディオンに気があるのなら、俺から侯爵に…」
「お父様、勝手な事をしないで下さい!とにかく、もうこの話しは終わりにしましょう」
本当にお父様ったら。好き勝手言って。私は別にグラディオンの事なんて、何とも思っていないのだから。
ただ…
今日の夜会は、確かに楽しかったな。グラディオンがいてくれるだけで、苦痛な場所が居心地のいい場所に代わるだなんて。
て、私ったらまたグラディオンの事を考えて。お父様が変な事を言うからよ。全くもう!
無事夜会も終わった事だし、明日からまた騎士団の稽古を頑張らないと!
翌日
いつもの様に制服に着替え、馬車に乗り込んだ。
「姉上、昨日の夜会は、グラディオン隊長のお陰で、楽しい場になったそうですね。さすがグラディオン隊長だ」
何を思ったのか、ディーノがそんな事を言って来たのだ。きっとお父様かお母様が、ディーノに変な情報を入れたのだわ。
「ディーノ、別にグラディオンのお陰で楽しかったわけではないのよ。昨日はアリスもいたし。変な誤解はしないでちょうだい」
ディーノにそう言うと、プイっとあちらの方を向いた。本当に家の家族は、好き勝手言って。
「それは申し訳ございませんでした。さあ、騎士団に着きましたよ。それじゃあ、俺はこれで」
「俺ももう行くぞ。ジャンヌもそんなところでへそを曲げていないで、早く稽古場に向かえ」
お父様とディーノが、馬車から降りて行った。
いけないわ、私も早く稽古場に行かないと!
急いで稽古場に向かうと、既に皆来ていた。
「遅くなってごめんなさい。すぐに準備を手伝うわ」
「おはよう、ジャンヌ。昨日は久しぶりの夜会で疲れただろう。大丈夫か?」
グラディオンが話しかけてきたのだ。
「わ…私は疲れてなんていないわ。それに昨日は、楽しい夜会だったし…」
皆が変な事を言うから、意識しちゃうじゃない。
「どうしたんだ?急に俯いて。でも、ジャンヌが楽しかったのならよかったよ。俺も久しぶりに夜会に参加したが、夜会もいいものだな」
そう言うと、グラディオンが私の頭を撫でて去って行ったのだ。完全に私の事、女だと思っていない。でも、この感じが居心地いいのだ。
私は確かにグラディオンが好きだ。でもきっと、それは大切な友人でもあり、仲間として好きなのだろう。そうだわ、そうに決まっている。
それにもしグラディオンを異性として意識してしまったら、私たちの関係が崩れてしまうかもしれない。私は、今のグラディオンとの関係を、絶対に崩したくはないのだ。
これからもずっと、グラディオンとは大切な友人として付き合っていきたい。
「ジャンヌ、何をぼっとしているのだい?早く稽古に行こうぜ」
仲間たちが私の背中を押しながら、稽古場へと誘導してくれる。私を女扱いしないこの雰囲気が、やっぱり居心地がいい。
偽りのない自分をさらけ出せる唯一の場所、騎士団。この場所が一番落ち着く。
そう思ったら、なんだか気合が入って来た。
「よし、皆。今日は私が手合わせの相手になるわ。かかって来て!」
軽く基礎練習を行った後、竹刀を握り皆に向かって叫んだ。
「ジャンヌ、今日は特にやる気満々だな。こんなやる気満々のジャンヌに、勝てる気がしないのだが…」
「何を言っているの?そんな弱気では、騎士団員は務まらないわよ。さあ、かかって来て」
何だかんだ文句を言いながらも、私の手合わせに付き合ってくれる隊員たち。そんな彼らが、私は大好きだ。これからもずっと、この関係を続けていきたい。
改めてそう思ったのだった。
「別に私はグラディオンの事なんて、何とも思っておりませんわ。彼が居なくても、問題ありません。夜会には騎士団員もおりますし、今日は彼らの婚約者とも仲良くなりました。アリスもおりますから」
お母様ったら、何を言っているのかしら?私は別に、グラディオンの事なんて…
「そんなに真剣に訴えなくても。私はただ、気心知れたあなたの仲間のグラディオン様が一緒でよかったわねと言っただけなのだけれど。もしかしてジャンヌ、あなた…」
そう言う意味だったのね。私はてっきり、私がグラディオンの事が好きで、夜会にも来てくれてよかったという意味で言ったのかと思ったわ。やだ、恥ずかしい。とんだ誤解じゃない。
「グラディオンは騎士団でも、随分とジャンヌを気にかけてくれていると聞く。あいつは非常に優秀で、周りをよく見ている。俺はグラディオンに、次期騎士団長を任せたいと考えているくらいだ。他の隊長たちも同じ気持ちだよ。ジャンヌ、グラディオンはいい男だぞ。もしお前がグラディオンに気があるのなら、俺から侯爵に…」
「お父様、勝手な事をしないで下さい!とにかく、もうこの話しは終わりにしましょう」
本当にお父様ったら。好き勝手言って。私は別にグラディオンの事なんて、何とも思っていないのだから。
ただ…
今日の夜会は、確かに楽しかったな。グラディオンがいてくれるだけで、苦痛な場所が居心地のいい場所に代わるだなんて。
て、私ったらまたグラディオンの事を考えて。お父様が変な事を言うからよ。全くもう!
無事夜会も終わった事だし、明日からまた騎士団の稽古を頑張らないと!
翌日
いつもの様に制服に着替え、馬車に乗り込んだ。
「姉上、昨日の夜会は、グラディオン隊長のお陰で、楽しい場になったそうですね。さすがグラディオン隊長だ」
何を思ったのか、ディーノがそんな事を言って来たのだ。きっとお父様かお母様が、ディーノに変な情報を入れたのだわ。
「ディーノ、別にグラディオンのお陰で楽しかったわけではないのよ。昨日はアリスもいたし。変な誤解はしないでちょうだい」
ディーノにそう言うと、プイっとあちらの方を向いた。本当に家の家族は、好き勝手言って。
「それは申し訳ございませんでした。さあ、騎士団に着きましたよ。それじゃあ、俺はこれで」
「俺ももう行くぞ。ジャンヌもそんなところでへそを曲げていないで、早く稽古場に向かえ」
お父様とディーノが、馬車から降りて行った。
いけないわ、私も早く稽古場に行かないと!
急いで稽古場に向かうと、既に皆来ていた。
「遅くなってごめんなさい。すぐに準備を手伝うわ」
「おはよう、ジャンヌ。昨日は久しぶりの夜会で疲れただろう。大丈夫か?」
グラディオンが話しかけてきたのだ。
「わ…私は疲れてなんていないわ。それに昨日は、楽しい夜会だったし…」
皆が変な事を言うから、意識しちゃうじゃない。
「どうしたんだ?急に俯いて。でも、ジャンヌが楽しかったのならよかったよ。俺も久しぶりに夜会に参加したが、夜会もいいものだな」
そう言うと、グラディオンが私の頭を撫でて去って行ったのだ。完全に私の事、女だと思っていない。でも、この感じが居心地いいのだ。
私は確かにグラディオンが好きだ。でもきっと、それは大切な友人でもあり、仲間として好きなのだろう。そうだわ、そうに決まっている。
それにもしグラディオンを異性として意識してしまったら、私たちの関係が崩れてしまうかもしれない。私は、今のグラディオンとの関係を、絶対に崩したくはないのだ。
これからもずっと、グラディオンとは大切な友人として付き合っていきたい。
「ジャンヌ、何をぼっとしているのだい?早く稽古に行こうぜ」
仲間たちが私の背中を押しながら、稽古場へと誘導してくれる。私を女扱いしないこの雰囲気が、やっぱり居心地がいい。
偽りのない自分をさらけ出せる唯一の場所、騎士団。この場所が一番落ち着く。
そう思ったら、なんだか気合が入って来た。
「よし、皆。今日は私が手合わせの相手になるわ。かかって来て!」
軽く基礎練習を行った後、竹刀を握り皆に向かって叫んだ。
「ジャンヌ、今日は特にやる気満々だな。こんなやる気満々のジャンヌに、勝てる気がしないのだが…」
「何を言っているの?そんな弱気では、騎士団員は務まらないわよ。さあ、かかって来て」
何だかんだ文句を言いながらも、私の手合わせに付き合ってくれる隊員たち。そんな彼らが、私は大好きだ。これからもずっと、この関係を続けていきたい。
改めてそう思ったのだった。
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