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第19話:平和な学院生活です
貴族学院に入学して早3ヶ月。なんだかんだで楽しい学院ライフを送っている。最初はアルフレッド様が寂しい思いをしない様にと、つきっきりで彼の傍にいた。
ただ、友人たちが私とアルフレッド様を昼食に誘ってくれたりする様になったのだ。その結果、アルフレッド様も交えて、友人たちと一緒に昼食を食べたりおしゃべりをしたりして過ごしている。
漫画でのアルフレッド様は、かなり私に執着して、ずっと1人で寂しそうに過ごしていたことから、ずっとアルフレッド様の傍にいないと!と思っていたが、私の友人達(令息も含む)と過ごすうちに、少しずつ他の人たちとも話をする様になったアルフレッド様。最近では、令息たちと笑顔でおしゃべりしている姿も見受けられる。
どうやらアルフレッド様も、学院生活を楽しんでくれている様で、私も嬉しい。
友人達からも
「昔のアルフレッド様は、いつもあなたを陰から見つめていて正直恐怖だったけれど、ああやって令息たちと話をしている姿を見ると、普通の令息に見えるわね」
と、普通の令息として映っている様だ。それにしても、アルフレッド様を恐怖の眼差しで見つめていただなんて、本当に失礼な友人達だ!と言いたいところだが、私が言えた事ではない。昔の私が一番アルフレッド様に怯え、彼をズタズタに傷つけていたのだから…
毎日平和な日々を送っているのだが、なぜかカロイド殿下とカリーナ殿下が事あるごとに絡んでくるのだ。
ただ、物凄く美しいカロイド殿下は、しょっちゅう令嬢に囲まれている為いいのだが、問題はカリーナ殿下だ。なぜか私と仲良くしたいと言って、いつの間にか私達友人の輪に加わっていた。
元々人当たりのよいカリーナ殿下に、友人たちもすっかり心を許した様で、随分と仲良くなっていた。私も表面上は仲良しなのだが、もちろん警戒を解いたわけではない。彼女のちょっとした変化も見逃さない様に、注意深く観察しているのだ。
そもそも私にこれほどまでに関わろうとしてくるのは、やはりまだアルフレッド様の事を諦めていないからだろう。あわよくば…という考えがあるのかもしれないと、考えているのだ。
ただ、自分で言うのも何だが、アルフレッド様の私に対する愛情は尋常ではないため、彼がカリーナ殿下になびく事はまずないだろう。もちろん、私も何があっても、アルフレッド様を裏切るつもりはない。
そう考えると、カリーナ殿下がどんなに私に近づこうとしても、無意味なのだ。まあ、私たちのラブラブっぷりをずっと見ていたら、そのうち諦めてくれるだろうと、勝手に思っている。
今日も友人たちと一緒に、昼食を楽しむ。もちろん、隣にはアルフレッド様もいる。
「アルフレッド様、今日もお弁当を交換いたしましょう。アルフレッド様の好きな、お肉の野菜巻きです。はい、あ~んして下さい」
「ありがとう、クリスティーヌ。それじゃあ、僕からは、アボカドのサラダを」
そう言って私の口にサラダを入れてくれるアルフレッド様。
「アルフレッド様が食べさせて下さるサラダは、また格別ですわ」
私たちのお弁当は、同じ料理長が作ってくれているのだが、あえて違うメニューを入れてもらっている。なぜなら、こうやってお弁当を交換しながら食べさせ合いっこをするためだ。
「毎日毎日、そのラブラブですアピール、止めてくれない?あなた達を見ているだけで、こっちはお腹がいっぱいになるのよ」
隣にいた友人が、ため息を吐きながら呟く。
「だってラブラブなのだから、仕方がないでしょう?ね、アルフレッド様」
そう言ってアルフレッド様に抱き着いた。
「この2人は誰にも止められないわよ。本当に仲が良いのだから」
そう言って他の友人が笑っている。チラリと近くに座っているカリーナ殿下の見ると、こちらを睨んでいた。その隣に座っているカロイド殿下も苦笑いしている。
そう、私はこの2人に見せつけるために、あえてラブラブアピールをしているのだ。あなた達が入り込む隙間はないのよ!という意味を込めて。そのお陰か、最近ではカロイド殿下はあまり私に絡んでこなくなったのだ。
どうやら何人かの令嬢が、婚約者候補に名乗りを上げている様で、そっちの対応に忙しいらしい。ただ、彼はこの物語のヒーローだ。油断は出来ない。
「クリスティーヌ様とアルフレッド様は、本当に仲がよろしいのですわね。でも…人の心というのはいつ変わるか分かりませんから…特に熱く燃え上がった人間たち程、意外とあっけなく冷めるものですわ…アルフレッド様もそう思いませんか?」
なぜかカリーナ殿下が、アルフレッド様に意地悪な質問をしている。
「カリーナ殿下、私たちは熱く燃え上がってなどおりませんわ。物心ついた時から、ずっと一緒なのです。途中私のせいで、すれ違ってしまった事もありましたが、ゆっくり温めて来た思いですから。そう簡単に消えたりはしません。カリーナ殿下も、その様な殿方が現れれば分かりますわよ」
何も知らないふりをして、そう伝えてやった。さすがに私の言葉が気に入らなかったのか、スッと目線をそらし、お弁当を黙々と食べ始めたのだ。
カリーナ殿下からちょっとした攻撃はあるが、私たちはびっくりする程楽しい学院ライフを送っている。こんな生活が、ずっと続けばいいな…そうすれば、アルフレッド様が病むこともないだろう…
そんな事を考えながら、楽しい昼食を過ごしたのだった。
ただ、友人たちが私とアルフレッド様を昼食に誘ってくれたりする様になったのだ。その結果、アルフレッド様も交えて、友人たちと一緒に昼食を食べたりおしゃべりをしたりして過ごしている。
漫画でのアルフレッド様は、かなり私に執着して、ずっと1人で寂しそうに過ごしていたことから、ずっとアルフレッド様の傍にいないと!と思っていたが、私の友人達(令息も含む)と過ごすうちに、少しずつ他の人たちとも話をする様になったアルフレッド様。最近では、令息たちと笑顔でおしゃべりしている姿も見受けられる。
どうやらアルフレッド様も、学院生活を楽しんでくれている様で、私も嬉しい。
友人達からも
「昔のアルフレッド様は、いつもあなたを陰から見つめていて正直恐怖だったけれど、ああやって令息たちと話をしている姿を見ると、普通の令息に見えるわね」
と、普通の令息として映っている様だ。それにしても、アルフレッド様を恐怖の眼差しで見つめていただなんて、本当に失礼な友人達だ!と言いたいところだが、私が言えた事ではない。昔の私が一番アルフレッド様に怯え、彼をズタズタに傷つけていたのだから…
毎日平和な日々を送っているのだが、なぜかカロイド殿下とカリーナ殿下が事あるごとに絡んでくるのだ。
ただ、物凄く美しいカロイド殿下は、しょっちゅう令嬢に囲まれている為いいのだが、問題はカリーナ殿下だ。なぜか私と仲良くしたいと言って、いつの間にか私達友人の輪に加わっていた。
元々人当たりのよいカリーナ殿下に、友人たちもすっかり心を許した様で、随分と仲良くなっていた。私も表面上は仲良しなのだが、もちろん警戒を解いたわけではない。彼女のちょっとした変化も見逃さない様に、注意深く観察しているのだ。
そもそも私にこれほどまでに関わろうとしてくるのは、やはりまだアルフレッド様の事を諦めていないからだろう。あわよくば…という考えがあるのかもしれないと、考えているのだ。
ただ、自分で言うのも何だが、アルフレッド様の私に対する愛情は尋常ではないため、彼がカリーナ殿下になびく事はまずないだろう。もちろん、私も何があっても、アルフレッド様を裏切るつもりはない。
そう考えると、カリーナ殿下がどんなに私に近づこうとしても、無意味なのだ。まあ、私たちのラブラブっぷりをずっと見ていたら、そのうち諦めてくれるだろうと、勝手に思っている。
今日も友人たちと一緒に、昼食を楽しむ。もちろん、隣にはアルフレッド様もいる。
「アルフレッド様、今日もお弁当を交換いたしましょう。アルフレッド様の好きな、お肉の野菜巻きです。はい、あ~んして下さい」
「ありがとう、クリスティーヌ。それじゃあ、僕からは、アボカドのサラダを」
そう言って私の口にサラダを入れてくれるアルフレッド様。
「アルフレッド様が食べさせて下さるサラダは、また格別ですわ」
私たちのお弁当は、同じ料理長が作ってくれているのだが、あえて違うメニューを入れてもらっている。なぜなら、こうやってお弁当を交換しながら食べさせ合いっこをするためだ。
「毎日毎日、そのラブラブですアピール、止めてくれない?あなた達を見ているだけで、こっちはお腹がいっぱいになるのよ」
隣にいた友人が、ため息を吐きながら呟く。
「だってラブラブなのだから、仕方がないでしょう?ね、アルフレッド様」
そう言ってアルフレッド様に抱き着いた。
「この2人は誰にも止められないわよ。本当に仲が良いのだから」
そう言って他の友人が笑っている。チラリと近くに座っているカリーナ殿下の見ると、こちらを睨んでいた。その隣に座っているカロイド殿下も苦笑いしている。
そう、私はこの2人に見せつけるために、あえてラブラブアピールをしているのだ。あなた達が入り込む隙間はないのよ!という意味を込めて。そのお陰か、最近ではカロイド殿下はあまり私に絡んでこなくなったのだ。
どうやら何人かの令嬢が、婚約者候補に名乗りを上げている様で、そっちの対応に忙しいらしい。ただ、彼はこの物語のヒーローだ。油断は出来ない。
「クリスティーヌ様とアルフレッド様は、本当に仲がよろしいのですわね。でも…人の心というのはいつ変わるか分かりませんから…特に熱く燃え上がった人間たち程、意外とあっけなく冷めるものですわ…アルフレッド様もそう思いませんか?」
なぜかカリーナ殿下が、アルフレッド様に意地悪な質問をしている。
「カリーナ殿下、私たちは熱く燃え上がってなどおりませんわ。物心ついた時から、ずっと一緒なのです。途中私のせいで、すれ違ってしまった事もありましたが、ゆっくり温めて来た思いですから。そう簡単に消えたりはしません。カリーナ殿下も、その様な殿方が現れれば分かりますわよ」
何も知らないふりをして、そう伝えてやった。さすがに私の言葉が気に入らなかったのか、スッと目線をそらし、お弁当を黙々と食べ始めたのだ。
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そんな事を考えながら、楽しい昼食を過ごしたのだった。
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