8 / 73
第8話:絶対にあなたを許さない!
しおりを挟む
「さあ、今日泊まる宿が見えて来たよ。こうやってこの国で泊まるのも、今日が最後だ。ごめんね、あと少しでマーラル王国に着くから、それまではどうか我慢して欲しい」
「ダーウィン様はすぐにそうやって謝るのですから。私は大丈夫ですわ。それにダーウィン様が助けて下さらなかったら、私はきっと、今頃殺されていたでしょう。あの男に」
ジョーン殿下の誘いを断った私は、きっとお父様と同じ運命をたどっていただろう。そんな中、ダーウィン様が助けてくれたのだ。
確かに今までの生活とは180度変わってしまった。それでも私は、ダーウィン様が傍にいてくれるだけで、幸せなのだ。
自分の気持ちを押し殺して、豪邸で綺麗なドレスを着て、使用人たちにお世話をしてもらいながら生活するよりも、質素な生活でも愛する人の傍にいる方がずっと幸せだ。今回ダーウィン様と過ごして、大切な事に気が付けた気がする。
「着いたよ、今日はこの宿に泊まろう。さあ、行こうか」
今日のお宿は、森に囲まれた小さなお宿だ。毎回この様に人気の少ないポツンと建っている宿に泊まる。きっとダーウィン様が、この日の為に色々と調べてくれたのだろう。
差し出されたダーウィン様の手を取り、2人で仲良く馬車を降りた。
その時だった。
「やあ、久しぶりですね。兄上、それにシャレル嬢も」
この声は…
声の方を振り向くと、不敵な笑みを浮かべたジョーン殿下の姿が。後ろには複数の騎士たちの姿もある。
「ジョーン、どうして君がここに?」
ダーウィン様が私を背に庇い、ジョーン殿下に向かって叫んだのだ。
「兄上が事前に色々と動いていたことは知っていたよ。まさか地下牢からシャレル嬢を連れ出すだなんてね。随分と大胆な事をしたね。犯罪者でもある彼女を地下牢から連れ出すだなんて、重罪だよ。その上、シャレル嬢を連れ出す手助けをした執事とその家族を、どこかに逃がしたよね。彼らの捜索もしたが、見つける事が出来なかったよ」
「そうか…うまく逃げてくれたのだな…よかった」
「何がよかったのだい?執事がどうなろうと、関係がない事だろう?それよりも、自分の心配をしたらどうだい?犯罪者でもあるシャレル嬢を連れ出したのだ。兄上もただでは済まされないよ。そうそう、シャレル嬢は裁判で極刑に処されることが決まったよ」
私が極刑ですって…きっと誘いを断った事への腹いせね。この男の考えそうなことだわ。
「どうしてシャレルが極刑なのだい?彼女が一体何をしたのだい?もしかして、適当な罪をでっち上げたのかい?」
「ダーウィン様、落ち着いて下さい。私がジョーン殿下の愛人になる事を拒んだことによる、当てつけでしょう。ダーウィン様、どうやらここまでの様ですわ。最後にあなた様と過ごせた時間は、私にとってかけがえのない幸せな時間でした。ありがとうございました」
ダーウィン様に頭を下げ、そして今度はジョーン殿下の方を向き直した。
「私はあなた様と共に、王都に戻りますわ。処刑でも何でも受け入れます。ですが、どうかダーウィン様だけは見逃してください。お願いいたします」
「シャレル、一体何を言っているのだい?僕は君と離れるつもりはない。君が王都に戻るのなら、僕も…」
「私は既に、極刑の判決が出ている犯罪者です。どのみち私は、殺される運命。それならせめて、ダーウィン様だけでも、自由に生きて欲しいのです。それが私の最後の願いなのです」
どのみち殺されるのなら、せめてダーウィン様だけは幸せになって欲しい。
「いいだろう、兄上は見逃してあげるよ。兄上が王都にいると、何かと厄介だからね。今すぐシャレル嬢を捕まえろ」
後ろに控えていた騎士たちが、私の方に一気にやって来た。その時だった。何を思ったのか、短刀を取り出したダーウィン様が、騎士たちに襲い掛かったのだ。
「シャレル、どうか逃げてくれ。僕は君を死なせたくはない。早く馬車に乗って」
「何をおっしゃっているのですか?どうかお止めください。私はもうよいのです」
「いいや、よくない。僕はもう、君無しでは生きていけない。どうか僕の分も生きてくれ」
「相変わらず愚かだね。どうやら兄上も死にたい様だ。やってしまってもいいよ」
困惑している騎士たちに、あり得ない指示を出すジョーン殿下。殿下の指示を聞いた騎士たちが、一気にダーウィン様に襲い掛かったのだ。
「お願い、止めて!」
何カ所も体を貫かれたダーウィン様が、その場に倒れ込んだのだ。
「ダーウィン様、なんて事なの?ごめんなさい、私のせいで」
「シャレル…のせいでは…ないよ…ごめんね…僕が弱くて…もっと強かったら…君を守れたのに…ゴホゴホ…」
「どうかもう、話さないで下さい。お願いです、ジェーン殿下、ダーウィン様をお助け下さい」
このままでは、ダーウィン様のお命が…
「そうだな、それじゃあ、地下牢で断ったあの話を受け入れてくれるのなら、兄上を助けてあげてもいいよ。さあ、どうする?」
あの時の話…私に愛人になれという話…
「シャレル…受けてはダメだ…どのみち僕は…」
「分かりました、そのお話、受けますわ。ですから、どうかダーウィン様を…」
「グワッ」
「えっ?」
次の瞬間、何を思ったのかジョーン殿下がダーウィン様の胸を剣で貫いたのだ。
どうして…なぜ…イヤよ…
「ダーウィン様、目を開けて下さい。どうして…」
瞳を閉じたまま動かないダーウィン様に、泣きながら必死に訴える。
「兄上はもう死んだよ。残念だったね。君が悪いのだよ。優秀な僕よりも、愚かな兄上を選んだのだから。でも、最後は僕を選ぶと言ってくれたから、約束通り愛人にしてあげるよ」
約束通り愛人ですって?この男、どこまで腐っているの?
すっと立ち上がる。
「ふざけないで下さい…誰があなたの愛人になんてなるものですか。あなただけは、絶対に許さない!絶対に!」
ダーウィン様が持っていた短刀を握りしめ、ギロリとジョーン殿下を睨んだ。
「僕を許さないだって?その短刀で僕と戦うのかい?面白い、やってみるといい」
「誰があなたと戦うと言いましたか?ダーウィン様、私も今、あなた様の元に向かいます」
すっと短刀のどの元に当て、一気に突き刺した。
ダーウィン様、どうかあの世で、幸せに暮らしましょう。そう願いながら、私の人生は幕を下ろしたのだった。
「ダーウィン様はすぐにそうやって謝るのですから。私は大丈夫ですわ。それにダーウィン様が助けて下さらなかったら、私はきっと、今頃殺されていたでしょう。あの男に」
ジョーン殿下の誘いを断った私は、きっとお父様と同じ運命をたどっていただろう。そんな中、ダーウィン様が助けてくれたのだ。
確かに今までの生活とは180度変わってしまった。それでも私は、ダーウィン様が傍にいてくれるだけで、幸せなのだ。
自分の気持ちを押し殺して、豪邸で綺麗なドレスを着て、使用人たちにお世話をしてもらいながら生活するよりも、質素な生活でも愛する人の傍にいる方がずっと幸せだ。今回ダーウィン様と過ごして、大切な事に気が付けた気がする。
「着いたよ、今日はこの宿に泊まろう。さあ、行こうか」
今日のお宿は、森に囲まれた小さなお宿だ。毎回この様に人気の少ないポツンと建っている宿に泊まる。きっとダーウィン様が、この日の為に色々と調べてくれたのだろう。
差し出されたダーウィン様の手を取り、2人で仲良く馬車を降りた。
その時だった。
「やあ、久しぶりですね。兄上、それにシャレル嬢も」
この声は…
声の方を振り向くと、不敵な笑みを浮かべたジョーン殿下の姿が。後ろには複数の騎士たちの姿もある。
「ジョーン、どうして君がここに?」
ダーウィン様が私を背に庇い、ジョーン殿下に向かって叫んだのだ。
「兄上が事前に色々と動いていたことは知っていたよ。まさか地下牢からシャレル嬢を連れ出すだなんてね。随分と大胆な事をしたね。犯罪者でもある彼女を地下牢から連れ出すだなんて、重罪だよ。その上、シャレル嬢を連れ出す手助けをした執事とその家族を、どこかに逃がしたよね。彼らの捜索もしたが、見つける事が出来なかったよ」
「そうか…うまく逃げてくれたのだな…よかった」
「何がよかったのだい?執事がどうなろうと、関係がない事だろう?それよりも、自分の心配をしたらどうだい?犯罪者でもあるシャレル嬢を連れ出したのだ。兄上もただでは済まされないよ。そうそう、シャレル嬢は裁判で極刑に処されることが決まったよ」
私が極刑ですって…きっと誘いを断った事への腹いせね。この男の考えそうなことだわ。
「どうしてシャレルが極刑なのだい?彼女が一体何をしたのだい?もしかして、適当な罪をでっち上げたのかい?」
「ダーウィン様、落ち着いて下さい。私がジョーン殿下の愛人になる事を拒んだことによる、当てつけでしょう。ダーウィン様、どうやらここまでの様ですわ。最後にあなた様と過ごせた時間は、私にとってかけがえのない幸せな時間でした。ありがとうございました」
ダーウィン様に頭を下げ、そして今度はジョーン殿下の方を向き直した。
「私はあなた様と共に、王都に戻りますわ。処刑でも何でも受け入れます。ですが、どうかダーウィン様だけは見逃してください。お願いいたします」
「シャレル、一体何を言っているのだい?僕は君と離れるつもりはない。君が王都に戻るのなら、僕も…」
「私は既に、極刑の判決が出ている犯罪者です。どのみち私は、殺される運命。それならせめて、ダーウィン様だけでも、自由に生きて欲しいのです。それが私の最後の願いなのです」
どのみち殺されるのなら、せめてダーウィン様だけは幸せになって欲しい。
「いいだろう、兄上は見逃してあげるよ。兄上が王都にいると、何かと厄介だからね。今すぐシャレル嬢を捕まえろ」
後ろに控えていた騎士たちが、私の方に一気にやって来た。その時だった。何を思ったのか、短刀を取り出したダーウィン様が、騎士たちに襲い掛かったのだ。
「シャレル、どうか逃げてくれ。僕は君を死なせたくはない。早く馬車に乗って」
「何をおっしゃっているのですか?どうかお止めください。私はもうよいのです」
「いいや、よくない。僕はもう、君無しでは生きていけない。どうか僕の分も生きてくれ」
「相変わらず愚かだね。どうやら兄上も死にたい様だ。やってしまってもいいよ」
困惑している騎士たちに、あり得ない指示を出すジョーン殿下。殿下の指示を聞いた騎士たちが、一気にダーウィン様に襲い掛かったのだ。
「お願い、止めて!」
何カ所も体を貫かれたダーウィン様が、その場に倒れ込んだのだ。
「ダーウィン様、なんて事なの?ごめんなさい、私のせいで」
「シャレル…のせいでは…ないよ…ごめんね…僕が弱くて…もっと強かったら…君を守れたのに…ゴホゴホ…」
「どうかもう、話さないで下さい。お願いです、ジェーン殿下、ダーウィン様をお助け下さい」
このままでは、ダーウィン様のお命が…
「そうだな、それじゃあ、地下牢で断ったあの話を受け入れてくれるのなら、兄上を助けてあげてもいいよ。さあ、どうする?」
あの時の話…私に愛人になれという話…
「シャレル…受けてはダメだ…どのみち僕は…」
「分かりました、そのお話、受けますわ。ですから、どうかダーウィン様を…」
「グワッ」
「えっ?」
次の瞬間、何を思ったのかジョーン殿下がダーウィン様の胸を剣で貫いたのだ。
どうして…なぜ…イヤよ…
「ダーウィン様、目を開けて下さい。どうして…」
瞳を閉じたまま動かないダーウィン様に、泣きながら必死に訴える。
「兄上はもう死んだよ。残念だったね。君が悪いのだよ。優秀な僕よりも、愚かな兄上を選んだのだから。でも、最後は僕を選ぶと言ってくれたから、約束通り愛人にしてあげるよ」
約束通り愛人ですって?この男、どこまで腐っているの?
すっと立ち上がる。
「ふざけないで下さい…誰があなたの愛人になんてなるものですか。あなただけは、絶対に許さない!絶対に!」
ダーウィン様が持っていた短刀を握りしめ、ギロリとジョーン殿下を睨んだ。
「僕を許さないだって?その短刀で僕と戦うのかい?面白い、やってみるといい」
「誰があなたと戦うと言いましたか?ダーウィン様、私も今、あなた様の元に向かいます」
すっと短刀のどの元に当て、一気に突き刺した。
ダーウィン様、どうかあの世で、幸せに暮らしましょう。そう願いながら、私の人生は幕を下ろしたのだった。
158
あなたにおすすめの小説
アンジェリーヌは一人じゃない
れもんぴーる
恋愛
義母からひどい扱いされても我慢をしているアンジェリーヌ。
メイドにも冷遇され、昔は仲が良かった婚約者にも冷たい態度をとられ居場所も逃げ場所もなくしていた。
そんな時、アルコール入りのチョコレートを口にしたアンジェリーヌの性格が激変した。
まるで別人になったように、言いたいことを言い、これまで自分に冷たかった家族や婚約者をこぎみよく切り捨てていく。
実は、アンジェリーヌの中にずっといた魂と入れ替わったのだ。
それはアンジェリーヌと一緒に生まれたが、この世に誕生できなかったアンジェリーヌの双子の魂だった。
新生アンジェリーヌはアンジェリーヌのため自由を求め、家を出る。
アンジェリーヌは満ち足りた生活を送り、愛する人にも出会うが、この身体は自分の物ではない。出来る事なら消えてしまった可哀そうな自分の半身に幸せになってもらいたい。でもそれは自分が消え、愛する人との別れの時。
果たしてアンジェリーヌの魂は戻ってくるのか。そしてその時もう一人の魂は・・・。
*タグに「平成の歌もあります」を追加しました。思っていたより歌に注目していただいたので(*´▽`*)
(なろうさま、カクヨムさまにも投稿予定です)
【完結】気付けばいつも傍に貴方がいる
kana
恋愛
ベルティアーナ・ウォール公爵令嬢はレフタルド王国のラシード第一王子の婚約者候補だった。
いつも令嬢を隣に侍らす王子から『声も聞きたくない、顔も見たくない』と拒絶されるが、これ幸いと大喜びで婚約者候補を辞退した。
実はこれは二回目の人生だ。
回帰前のベルティアーナは第一王子の婚約者で、大人しく控えめ。常に貼り付けた笑みを浮かべて人の言いなりだった。
彼女は王太子になった第一王子の妃になってからも、弟のウィルダー以外の誰からも気にかけてもらえることなく公務と執務をするだけの都合のいいお飾りの妃だった。
そして白い結婚のまま約一年後に自ら命を絶った。
その理由と原因を知った人物が自分の命と引き換えにやり直しを望んだ結果、ベルティアーナの置かれていた環境が変わりることで彼女の性格までいい意味で変わることに⋯⋯
そんな彼女は家族全員で海を隔てた他国に移住する。
※ 投稿する前に確認していますが誤字脱字の多い作者ですがよろしくお願いいたします。
※ 設定ゆるゆるです。
【完結】あなたを忘れたい
やまぐちこはる
恋愛
子爵令嬢ナミリアは愛し合う婚約者ディルーストと結婚する日を待ち侘びていた。
そんな時、不幸が訪れる。
■□■
【毎日更新】毎日8時と18時更新です。
【完結保証】最終話まで書き終えています。
最後までお付き合い頂けたらうれしいです(_ _)
報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を
さくたろう
恋愛
その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。
少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。
20話です。小説家になろう様でも公開中です。
愛されなかった公爵令嬢のやり直し
ましゅぺちーの
恋愛
オルレリアン王国の公爵令嬢セシリアは、誰からも愛されていなかった。
母は幼い頃に亡くなり、父である公爵には無視され、王宮の使用人達には憐れみの眼差しを向けられる。
婚約者であった王太子と結婚するが夫となった王太子には冷遇されていた。
そんなある日、セシリアは王太子が寵愛する愛妾を害したと疑われてしまう。
どうせ処刑されるならと、セシリアは王宮のバルコニーから身を投げる。
死ぬ寸前のセシリアは思う。
「一度でいいから誰かに愛されたかった。」と。
目が覚めた時、セシリアは12歳の頃に時間が巻き戻っていた。
セシリアは決意する。
「自分の幸せは自分でつかみ取る!」
幸せになるために奔走するセシリア。
だがそれと同時に父である公爵の、婚約者である王太子の、王太子の愛妾であった男爵令嬢の、驚くべき真実が次々と明らかになっていく。
小説家になろう様にも投稿しています。
タイトル変更しました!大幅改稿のため、一部非公開にしております。
絶望?いえいえ、余裕です! 10年にも及ぶ婚約を解消されても化物令嬢はモフモフに夢中ですので
ハートリオ
恋愛
伯爵令嬢ステラは6才の時に隣国の公爵令息ディングに見初められて婚約し、10才から婚約者ディングの公爵邸の別邸で暮らしていた。
しかし、ステラを呼び寄せてすぐにディングは婚約を後悔し、ステラを放置する事となる。
異様な姿で異臭を放つ『化物令嬢』となったステラを嫌った為だ。
異国の公爵邸の別邸で一人放置される事となった10才の少女ステラだが。
公爵邸別邸は森の中にあり、その森には白いモフモフがいたので。
『ツン』だけど優しい白クマさんがいたので耐えられた。
更にある事件をきっかけに自分を取り戻した後は、ディングの執事カロンと共に公爵家の仕事をこなすなどして暮らして来た。
だがステラが16才、王立高等学校卒業一ヶ月前にとうとう婚約解消され、ステラは公爵邸を出て行く。
ステラを厄介払い出来たはずの公爵令息ディングはなぜかモヤモヤする。
モヤモヤの理由が分からないまま、ステラが出て行った後の公爵邸では次々と不具合が起こり始めて――
奇跡的に出会い、優しい時を過ごして愛を育んだ一人と一頭(?)の愛の物語です。
異世界、魔法のある世界です。
色々ゆるゆるです。
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。
とある伯爵の憂鬱
如月圭
恋愛
マリアはスチュワート伯爵家の一人娘で、今年、十八才の王立高等学校三年生である。マリアの婚約者は、近衛騎士団の副団長のジル=コーナー伯爵で金髪碧眼の美丈夫で二十五才の大人だった。そんなジルは、国王の第二王女のアイリーン王女殿下に気に入られて、王女の護衛騎士の任務をしてた。そのせいで、婚約者のマリアにそのしわ寄せが来て……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる