35 / 38
34.5 閑話
しおりを挟む
「というわけで、リリアちゃんは第1部のヒロインで、あたしは第2部のヒロインなのよ。筆頭攻略対象はレオナルド・ボンディング」
「え!!じゃ、じゃあナタリーはレオナルド様のこと好きになっちゃったり‥‥するの?」
「まさか!!何が悲しくて前世の自分みたいなムキムキマッチョを好きになるのよ!あたしは前世から今世までずーっとトーマスひと筋よ!第2部はあまりの難易度の高さに、ついファイティング魂に火がついてムキになってクリアしただけだから」
「そ、そうだったのね。レオナルド様は絶対にあげられないとしても、第2部には他にどんな攻略対象がいたの?」
「攻略対象は4人ね。さっきのデザイナーは浮気者、旅の途中でここに寄る予定のピアノ弾きは放浪癖、ボンディング公爵家の執事はロリコンじじぃ、レオナルドはヤンデレ」
「はあ?!!な、何よそれ!セバスがロリコンで、レオナルド様が‥‥‥こともあろうかレオナルド様がヤンデレですって!!」
「そうよ、泣く泣く嫁いできたナタリーはレオナルドから監禁されるの、部屋に鍵を掛けられてね。他の攻略対象はそんなかわいそうなナタリーを何とか救い出そうとしてくれる、でも失敗したら今度は小さな檻に鎖で繋がれる」
「ゆ、許せないわゲーム会社!!レオナルド様はそんなこと絶対にしないのに!!!」
「第2部はね、ほぼほぼバッドエンドよ?第1部のゆるーい設定とは訳が違う。ハッピーエンドを勝ち取るには相当な努力と課金が必要なの!ナタリーがバッドエンドで命を落とさずに済むのはレオナルドの監禁ルートだけ」
「レ、レオナルド様!!レオナルド様はヤンデレなんかじゃありませんよね?私を鎖で繋いだりしませんよね!」
「あ、当たり前だ!!俺はそんなことはしない!セバス!なんだその目は!」
「ん?どんな目でしょう?おや、いかがされました?レオナルド様、顔色がお悪うございますが」
「何を言うセバス!おれの顔色は悪くなどないぞ!それより、お前はロリコンなのか?!」
「は?まさか。未成熟な少女になど興味はございませんね。わたくし、こう見えて前世でも今世でも女性に苦労したことはありませんし、何なら女性の方から騙されてもいいから、などと言わ‥‥」
「もういい!リリア、庭園に行こう!キンモクセイが見事に咲き誇っているぞ」
「まあ!私、キンモクセイの香り、大好きなんです!ぜひ!」
「‥‥‥逃げましたね」
「逃げたわね」
「まあ、リリアは鈍いから一生気付かずに幸せに暮らすだろ?」
「「確かに」」
────────────────────
35 レイモンド・ボーイング
~レオナルド・ボンディング目線 へ
「え!!じゃ、じゃあナタリーはレオナルド様のこと好きになっちゃったり‥‥するの?」
「まさか!!何が悲しくて前世の自分みたいなムキムキマッチョを好きになるのよ!あたしは前世から今世までずーっとトーマスひと筋よ!第2部はあまりの難易度の高さに、ついファイティング魂に火がついてムキになってクリアしただけだから」
「そ、そうだったのね。レオナルド様は絶対にあげられないとしても、第2部には他にどんな攻略対象がいたの?」
「攻略対象は4人ね。さっきのデザイナーは浮気者、旅の途中でここに寄る予定のピアノ弾きは放浪癖、ボンディング公爵家の執事はロリコンじじぃ、レオナルドはヤンデレ」
「はあ?!!な、何よそれ!セバスがロリコンで、レオナルド様が‥‥‥こともあろうかレオナルド様がヤンデレですって!!」
「そうよ、泣く泣く嫁いできたナタリーはレオナルドから監禁されるの、部屋に鍵を掛けられてね。他の攻略対象はそんなかわいそうなナタリーを何とか救い出そうとしてくれる、でも失敗したら今度は小さな檻に鎖で繋がれる」
「ゆ、許せないわゲーム会社!!レオナルド様はそんなこと絶対にしないのに!!!」
「第2部はね、ほぼほぼバッドエンドよ?第1部のゆるーい設定とは訳が違う。ハッピーエンドを勝ち取るには相当な努力と課金が必要なの!ナタリーがバッドエンドで命を落とさずに済むのはレオナルドの監禁ルートだけ」
「レ、レオナルド様!!レオナルド様はヤンデレなんかじゃありませんよね?私を鎖で繋いだりしませんよね!」
「あ、当たり前だ!!俺はそんなことはしない!セバス!なんだその目は!」
「ん?どんな目でしょう?おや、いかがされました?レオナルド様、顔色がお悪うございますが」
「何を言うセバス!おれの顔色は悪くなどないぞ!それより、お前はロリコンなのか?!」
「は?まさか。未成熟な少女になど興味はございませんね。わたくし、こう見えて前世でも今世でも女性に苦労したことはありませんし、何なら女性の方から騙されてもいいから、などと言わ‥‥」
「もういい!リリア、庭園に行こう!キンモクセイが見事に咲き誇っているぞ」
「まあ!私、キンモクセイの香り、大好きなんです!ぜひ!」
「‥‥‥逃げましたね」
「逃げたわね」
「まあ、リリアは鈍いから一生気付かずに幸せに暮らすだろ?」
「「確かに」」
────────────────────
35 レイモンド・ボーイング
~レオナルド・ボンディング目線 へ
36
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
【完結】地下牢同棲は、溺愛のはじまりでした〜ざまぁ後の優雅な幽閉ライフのつもりが、裏切り者が押しかけてきた〜
うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
悪役令嬢の役割を終えて、優雅な幽閉ライフの始まりだ!! と思ったら、なぜか隣の牢との間の壁が崩壊した。
その先にいたのは、悪役令嬢時代に私を裏切った男──ナザトだった。
一緒に脱獄しようと誘われるけど、やっと手に入れた投獄スローライフを手放す気はない。
断れば、ナザトは「一緒に逃げようかと思ったけど、それが嫌なら同棲だな」と言い、問答無用で幽閉先の地下牢で同棲が開始されたのだった。
全4話です。
逃げたい悪役令嬢と、逃がさない王子
ねむたん
恋愛
セレスティーナ・エヴァンジェリンは今日も王宮の廊下を静かに歩きながら、ちらりと視線を横に流した。白いドレスを揺らし、愛らしく微笑むアリシア・ローゼンベルクの姿を目にするたび、彼女の胸はわずかに弾む。
(その調子よ、アリシア。もっと頑張って! あなたがしっかり王子を誘惑してくれれば、私は自由になれるのだから!)
期待に満ちた瞳で、影からこっそり彼女の奮闘を見守る。今日こそレオナルトがアリシアの魅力に落ちるかもしれない——いや、落ちてほしい。
【完結】前提が間違っています
蛇姫
恋愛
【転生悪役令嬢】は乙女ゲームをしたことがなかった
【転生ヒロイン】は乙女ゲームと同じ世界だと思っていた
【転生辺境伯爵令嬢】は乙女ゲームを熟知していた
彼女たちそれぞれの視点で紡ぐ物語
※不定期更新です。長編になりそうな予感しかしないので念の為に変更いたしました。【完結】と明記されない限り気が付けば増えています。尚、話の内容が気に入らないと何度でも書き直す悪癖がございます。
ご注意ください
読んでくださって誠に有難うございます。
【完結】モブの王太子殿下に愛されてる転生悪役令嬢は、国外追放される運命のはずでした
Rohdea
恋愛
公爵令嬢であるスフィアは、8歳の時に王子兄弟と会った事で前世を思い出した。
同時に、今、生きているこの世界は前世で読んだ小説の世界なのだと気付く。
さらに自分はヒーロー(第二王子)とヒロインが結ばれる為に、
婚約破棄されて国外追放となる運命の悪役令嬢だった……
とりあえず、王家と距離を置きヒーロー(第二王子)との婚約から逃げる事にしたスフィア。
それから数年後、そろそろ逃げるのに限界を迎えつつあったスフィアの前に現れたのは、
婚約者となるはずのヒーロー(第二王子)ではなく……
※ 『記憶喪失になってから、あなたの本当の気持ちを知りました』
に出てくる主人公の友人の話です。
そちらを読んでいなくても問題ありません。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
逆行した悪女は婚約破棄を待ち望む~他の令嬢に夢中だったはずの婚約者の距離感がおかしいのですか!?
魚谷
恋愛
目が覚めると公爵令嬢オリヴィエは学生時代に逆行していた。
彼女は婚約者である王太子カリストに近づく伯爵令嬢ミリエルを妬み、毒殺を図るも失敗。
国外追放の系に処された。
そこで老商人に拾われ、世界中を見て回り、いかにそれまで自分の世界が狭かったのかを痛感する。
新しい人生がこのまま謳歌しようと思いきや、偶然滞在していた某国の動乱に巻き込まれて命を落としてしまう。
しかし次の瞬間、まるで夢から目覚めるように、オリヴィエは5年前──ミリエルの毒殺を図った学生時代まで時を遡っていた。
夢ではないことを確信したオリヴィエはやり直しを決意する。
ミリエルはもちろん、王太子カリストとも距離を取り、静かに生きる。
そして学校を卒業したら大陸中を巡る!
そう胸に誓ったのも束の間、次々と押し寄せる問題に回帰前に習得した知識で対応していたら、
鬼のように恐ろしかったはずの王妃に気に入られ、回帰前はオリヴィエを疎ましく思っていたはずのカリストが少しずつ距離をつめてきて……?
「君を愛している」
一体なにがどうなってるの!?
モブ令嬢、当て馬の恋を応援する
みるくコーヒー
恋愛
侯爵令嬢であるレアルチアは、7歳のある日母に連れられたお茶会で前世の記憶を取り戻し、この世界が概要だけ見た少女マンガの世界であることに気づく。元々、当て馬キャラが大好きな彼女の野望はその瞬間から始まった。必ずや私が当て馬な彼の恋を応援し成就させてみせます!!!と、彼女が暴走する裏側で当て馬キャラのジゼルはレアルチアを囲っていく。ただしアプローチには微塵も気づかれない。噛み合わない2人のすれ違いな恋物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる