目覚めはガングロギャル?!黒歴史は封印!清楚系美少女になって初恋の彼の闇落ちを阻止します!!

むぎてん

文字の大きさ
8 / 98

8 約束の月曜日①

  

目覚ましのベルの音。
両腕を上げてグーッと伸びをする。
時計の針は縦に一直線、6時だ。

月曜日、今日から学校だ。

高校生に戻ったあの日の夜は、眠るのが怖かった。
眠って 目が覚めたら あの未来に戻っているんじゃないかって。
でも私は高校生のまま、今日もここにいる。


土曜日、日曜日と ショッピングに行ったり部屋の片付けをしたりと忙しく過ごした。

ママが新しいワンピースを買ってくれて、パパは部屋の片付けを手伝ってくれた。
パパが一生懸命働いたお給料で買った、ギャル服や小物を捨てるのがすごく申し訳なくて何度も謝った。

そして今、 スッキリとした部屋で月曜日の朝を迎えている。
早苗とありさに三宅冬馬を好きだと打ち明けると決めた、約束の月曜日。
ガングロの化粧はしない。
正直な自分で向かい合おう。

緊張する。グーパーグーパー

大丈夫、きっと笑ったりなんかしない。
信じてる。二人は私の親友だ。

栗色の髪の毛を、ゆるふわの内巻きにしてサイドは耳に掛けた。
血色の良いツルツルのお肌に、リキッドファンデーションを薄く伸ばしパウダーで押さえる。
ハイライトはおでこ、目頭、鼻筋、顎にブラシを使って薄く乗せる。
間違ってもグリグリと大量に塗りたくったりしてはいけない。
眉は慎重に。
可愛らしく、庇護欲をそそる形(あざといともいう)になるように角度に気を付ける。
アイラインは目のきわギリギリに、まつげとまつげのの間を埋めるように書いていく。
目尻は少し下げ気味に。
一見アイラインを引いているようには見えないところがミソだが、かなりしっかりと書いている。
ビューラーでまつげを持ち上げる。
マスカラは定着兼保護用の透明のものを使う。
わざとらしさがなく、より清楚に見えるからね。
重くならずにパッチリ感もちゃんとアップする。
唇は薬用リップを塗った上から透明感のあるローズピンクのグロスのみ。
童顔の唇には派手な色より艶が大事。
最後にほんのりピンクのチークを頬骨の一番たかい位置に軽くのせる。
何度もいうが、薄く、うすーくだ。
大量にグリグリ塗りたくるとただの酔っぱらいになってしまう。

シャツのボタンをしっかり止めてリボンを結ぶ。
斜めにならないように慎重に、大きくふんわりと。
リボンが大きいと小顔にみえるからね。
これは結構効果がある。

新しいスカートにシャツの裾をキチンと仕舞い、パっパとはたいてプリーツを整える。

姿見の前に立ち、 にっこりと微笑んだ。
土曜、日曜で何度も何度も練習した、自称『天使の微笑み』だ。

くるりと回り、おかしなところがないか確認する。
うん、大丈夫。
私は可愛い! 私は清楚系美少女だ!
 自分に暗示を掛けて、部屋を出た。

「おはようゆかり。今朝は早いのね」
「うん、 お腹空いて目が覚めちゃった」
ママがクスクス笑いながらトーストにバターを塗る。
パパは新聞から目を上げると、私の制服姿を見て うん、うんと頷いた。

朝食を終え、かばんを肩に描けた。
「じゃ、行ってきます」
ローファーを履いて玄関のドアを開けようとした時、パパが追いかけて来た。

「 ゆかり、今日はパパ、仕事の都合で 車で出勤するんだ。帰り、時間が合えば迎えに行くが」

 ・・・・・・うーん、別にいいんだけど、みんなの前でパパのお迎えはちょっとなぁ、やっぱり恥ずかしいっていうか?

ふと、親孝行という文字が頭に浮かぶ。

「じゃあ 5時半に 正門の前でもいいかな?」

帰りのホームルームが終わるのは4時半だから、一時間もずらせば大丈夫でしょ。

「ああ、大丈夫だ。じゃあ5時半な」
パパが嬉しそうで良かった。

「行ってらっしゃい」
「行ってきまーす」
両親に見送られて今度こそ家を出た。


──────────
9~約束の月曜日②  へ

感想 1

あなたにおすすめの小説

次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました

Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。 そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。 お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。 挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに… 意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。 よろしくお願いしますm(__)m

【完結】地味な私と公爵様

ベル
恋愛
ラエル公爵。この学園でこの名を知らない人はいないでしょう。 端正な顔立ちに甘く低い声、時折見せる少年のような笑顔。誰もがその美しさに魅了され、女性なら誰もがラエル様との結婚を夢見てしまう。 そんな方が、平凡...いや、かなり地味で目立たない伯爵令嬢である私の婚約者だなんて一体誰が信じるでしょうか。 ...正直私も信じていません。 ラエル様が、私を溺愛しているなんて。 きっと、きっと、夢に違いありません。 お読みいただきありがとうございます。短編のつもりで書き始めましたが、意外と話が増えて長編に変更し、無事完結しました(*´-`)

【完結】モブ令嬢としてひっそり生きたいのに、腹黒公爵に気に入られました

22時完結
恋愛
貴族の家に生まれたものの、特別な才能もなく、家の中でも空気のような存在だったセシリア。 華やかな社交界には興味もないし、政略結婚の道具にされるのも嫌。だからこそ、目立たず、慎ましく生きるのが一番——。 そう思っていたのに、なぜか冷酷無比と名高いディートハルト公爵に目をつけられてしまった!? 「……なぜ私なんですか?」 「君は実に興味深い。そんなふうにおとなしくしていると、余計に手を伸ばしたくなる」 ーーそんなこと言われても困ります! 目立たずモブとして生きたいのに、公爵様はなぜか私を執拗に追いかけてくる。 しかも、いつの間にか甘やかされ、独占欲丸出しで迫られる日々……!? 「君は俺のものだ。他の誰にも渡すつもりはない」 逃げても逃げても追いかけてくる腹黒公爵様から、私は無事にモブ人生を送れるのでしょうか……!?

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~

降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

王宮に薬を届けに行ったなら

佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。 カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。 この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。 慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。 弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。 「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」 驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。 「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」 ※ベリーズカフェにも掲載中です。そちらではラナの設定が変わっています。(貴族→庶民)それにより、内容も少し変更しておりますのであわせてお楽しみください。

【完結】教会で暮らす事になった伯爵令嬢は思いのほか長く滞在するが、幸せを掴みました。

まりぃべる
恋愛
ルクレツィア=コラユータは、伯爵家の一人娘。七歳の時に母にお使いを頼まれて王都の町はずれの教会を訪れ、そのままそこで育った。 理由は、お家騒動のための避難措置である。 八年が経ち、まもなく成人するルクレツィアは運命の岐路に立たされる。 ★違う作品「手の届かない桃色の果実と言われた少女は、廃れた場所を住処とさせられました」での登場人物が出てきます。が、それを読んでいなくても分かる話となっています。 ☆まりぃべるの世界観です。現実世界とは似ていても、違うところが多々あります。 ☆現実世界にも似たような名前や地域名がありますが、全く関係ありません。 ☆植物の効能など、現実世界とは近いけれども異なる場合がありますがまりぃべるの世界観ですので、そこのところご理解いただいた上で読んでいただけると幸いです。

【完結】役立たずになったので身を引こうとしましたが、溺愛王子様から逃げられません

Rohdea
恋愛
───あなたのお役に立てない私は身を引こうとした……のに、あれ? 逃げられない!? 伯爵令嬢のルキアは、幼い頃からこの国の王太子であるシグルドの婚約者。 家柄も容姿も自分よりも優れている数多の令嬢を跳ね除けてルキアが婚約者に選ばれた理由はたった一つ。 多大な魔力量と貴重な属性を持っていたから。 (私がこの力でシグルド様をお支えするの!) そう思ってずっと生きて来たルキア。 しかしある日、原因不明の高熱を発症した後、目覚めるとルキアの魔力はすっからかんになっていた。 突然、役立たずとなってしまったルキアは、身を引く事を決めてシグルドに婚約解消を申し出る事にした。 けれど、シグルドは──…… そして、何故か力を失ったルキアと入れ替わるかのように、 同じ属性の力を持っている事が最近判明したという令嬢が王宮にやって来る。 彼女は自分の事を「ヒロイン」と呼び、まるで自分が次期王太子妃になるかのように振る舞い始めるが……

ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく

犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。 「絶対駄目ーー」 と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。 何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。 募集 婿入り希望者 対象外は、嫡男、後継者、王族 目指せハッピーエンド(?)!! 全23話で完結です。 この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。