目覚めはガングロギャル?!黒歴史は封印!清楚系美少女になって初恋の彼の闇落ちを阻止します!!

むぎてん

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18 放課後の勉強会

                
「テストに出る漢字はこれとこれとこれ、これもたぶん出る。文章問題は教科書のままの文章で出るはずだから、この部分の主人公の気持ちを・・・・・・」

翌日の放課後。
三宅冬馬が、手際よく教科書に赤ペンで印を付けていく。

「うん、わかった。とりあえず、漢字から憶えてみるね!」

私は苦手な英語や数学からやった方がいいのでは? と言ったけど、三宅冬馬曰く、
『初っぱなから挫けると後が続かない』
らしい。
最初は自信を持つためにも得意なものからにしよう、と。
確かに! さすが三宅冬馬。
勉強だけじゃなくて心理面まで考えてるとか凄すぎない?

ここから私は暗記の時間、そして三宅冬馬は自分の勉強だ。
彼が訳のわからない数字や記号が並ぶ問題を、すらすらと解き始めた。

わ、私も頑張ろ!

印のついた漢字を一文字づつ丁寧に、何度も書いてみる。
とにかく、手が憶えてくれるまでひたすら書き続ける。

図書委員の男子生徒と私たち以外、誰もいない図書室には静かな空間が漂っている。


今日も、何人かのクラスメイトから絡まれたりしたが、適当に嫌味なくあしらった。

授業は相変わらず一ミリも解らなかったが、眠気と戦いながらも真面目に受けた。
ちゃんとノートの書き取りもした。

三宅冬馬とは、放課後まで特に話したりはしなかったが、時々目が合って嬉しかった。

早苗とありさに三宅冬馬と勉強会をすることになったと伝えると、驚きながらも凄く喜んでくれたことも嬉しかった。


 漢字を書き続けること30分。三宅冬馬がピックアップしてくれた漢字は憶えた。

すごい、完璧だ。やればできる子ゆかり。

文章問題の『主人公の気持ち』の問題に移ろう。
う~ん、なんとなくは解るんだけど、文章にするのはむずかしいな。
しかも30文字以内という条件までついている。
う~んう~ん、と頭をひねりつつ何とか書いてみたら、30文字ぴったりだった。

再び、さっき憶えた漢字を書いてみるとちゃんと書けて嬉しかった。

三宅冬馬が即席で作ってくれたテストでは、漢字はすべて正解だった。
文章問題はテストでこの解答をした場合、残念ながら○はもらえないらく、もしかしたら△はもらえるかも、とのこと。
模範的な解答例も丁寧に教えてくれた。

「君の頭は悪くない」

三宅冬馬が言ってくれた。

「そうかな?」
「ああ、漢字は全て時間以内に憶えたし、文章問題の解答も、文法がちゃんとしていれば余裕で正解だ。」
「う、嬉しいな。何だかちょっと賢くなったみたい。」

なんて、ちょっと調子に乗ってみる。

「ああ、賢くなった。こうして、ひとつづつ賢くなればいい」

さらりと気取らない言い方がカッコよすぎる。
こんなに優しい人だったなんて。

高校時代、ずっと好きだった。
でも今はあの頃よりもっと好きだと思う。

眺めているだけじゃ人の心の中なんて一生わからない。
知りたいな。
本当の三宅冬馬を知りたい。
誰も知らない本当の三宅冬馬を。


──────────
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