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五章
57 奇跡
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それはこれまで見たどの光とも違った、優しい灯火だった。ふわふわと漂い、やがて眩しいほどに輝き、人の形になる。
溢れんばかりの光が収束した後に現れたのは、柔らかな雰囲気の美しい少女だった。嫌味なく整った顔立ちに、蒼玉の瞳。暗闇に蜂蜜色の豊かな髪が波打つ。
――シグファリスの恋人だった少女。魔王アリスティドが非道な手段で殺害した聖女。
エステルが、そこにいた。
彼女にとって僕は仇だというのに、慈愛に満ちた眼差しをたたえて微笑んでいた。
どうして彼女が僕の元に現れるのだ。死に際に夢を見ているのだろうか。だが、エステルは戸惑う僕に構うことなく語りかけた。
〈貴方とお会いするのはこれが初めてですね〉
頭の中に直接響く涼やかな声。闇の中に浮かびながら、優雅に腰を折って挨拶さえする。
「――なぜ。貴方が僕に会いに来るなんて」
〈そうですね……どこからお話ししましょうか〉
神々しいまでの微笑みを崩さないまましばらく考えた後で、エステルが口を開いた。
〈私は悪魔によって命を奪われました。しかし光がワーッとなってなんだかふわふわっとしたと思ったら解放されて、色々わかるようになりました〉
「……は?」
〈ですからね、光がワーッとなってふわふわしたのちに、今こうして貴方にお会いできたわけです〉
「情報がなにも増えていない……」
そうだった。エステルは絶世の美少女だが、かなりマイペースでおっとりしている。シグファリスに言わせると「神がかったクソ天然ボケ」である。小説内でもエステルとシグファリスの漫才のような掛け合いを楽しむ事ができた。そうしているうちに二人は打ち解けて惹かれあっていくのだが。
エステルの性格は小説そのままらしい。今も呆気に取られている僕を見て「あれ? どうしてわかってもらえないのかしら?」と言わんばかりに首を傾げている。なぜその説明で理解を得られると思った。だが僕には『緋閃のグランシャリオ』で得た知識がある。
「貴方が特別な存在であることは知っている。死してなお、生者と対話するだけの力が残されていることも」
エステルもわずかだが光の加護に近い力を持っていた。悪魔に殺されても魂の灯火は完全に絶えることなく、光の御許に留まっていた。
魔王アリスティドの策略によって魔界召喚が成され、絶望したシグファリスの元に、エステルは最後の力を振り絞って現れる。化け物の姿に変えられたエステルを殺してしまったことを悔いていたシグファリスはエステルと対話することで救われ、再び希望を抱き剣を握る。
「話をするのならば、シグファリスに会うべきだろう。わざわざ貴重な力を割いて、僕になど……」
〈それはもちろん恨み言を言うためです! よくも私を殺してくれましたわね~! くそばかですわよ~! ……と言ってやりたいとは思っていましたが、それって全部悪魔のせいでしたので、貴方にはなんの遺恨もございません〉
茶目っ気たっぷりに微笑んで見せるエステルに、僕は苦笑いさえもできなかった。というか、死して体を失った今の僕に残されているのは意識だけ。エステルの存在を知覚して、しかも意思の疎通ができていること自体がもはや奇跡だ。
エステルは戸惑う僕に悠然と笑みを浮かべ、語る。
〈神の御許で、私は貴方の行いを見ていました。シグファリスのために尽力する姿を。そして、先ほど貴方と共に見させていただきました。孤独に打ち震えていた、前世の記憶を〉
「――それなら、尚更……僕を恨んでいるだろう」
僕の前世を見たなら。この世界に起こりうる災禍を知っていたのに止められなかった僕を、恨んで当然だ。
「僕は、貴方を助けられなかった。この手で貴方の命を奪い、たくさんの人々を苦しめるということがわかっていたのに」
光をまとったエステルは、ゆっくりと首を横に振った。
〈一人の人間に世界のすべては背負えない。予言と異なる道筋を辿ったのは、貴方が運命を覆したから。おかげで魔界は召喚されませんでした。これってすごいことだと思いますよ〉
エステルは胸元で結んでいた手を、僕に向けて広げた。
〈助けられた人々にも目を向けて。完璧でなくても、貴方の行いはけして無駄ではなかった〉
浮かべた微笑みは温かく、柔らかでありながら、そこに秘められた意思は力強かった。僕がなんと言おうが許す。そんな頑なささえ感じさせた。
エステルの優しさに打たれながらも、僕は尋ねずにはいられなかった。
「――予言、とはなんだ」
僕の質問に、エステルの顔つきが変わる。
〈物語の数だけ世界は存在し、人の数だけ物語は生まれる。『緋閃のグランシャリオ』という物語は、無意識のうちに霊感を受けた者がもたらした予言。貴方は光に導かれてこの世界に生まれ落ちたのです〉
まるで別人のように滔々と語ってから、エステルは困ったように首を傾げた。
〈ああ、今のは私だけの意思で話したわけじゃないみたいです。――もう、私という個を維持するのが難しい〉
僕が読んだ『緋閃のグランシャリオ』が、予言だった。つまりは、作者がインスピレーションを受けたままに書いたものが、僕の世界ではライトノベルという形になった。作者は意図せず異世界の未来を書いていた――ということなのだろうか。
「光とは、神のことなのか」
〈わかりません。私は神様とはキラキラキュン☆って感じのお方だと思っていたのですが、個体として存在しているわけではないようです。言うなれば光の集合体。人々の希いが溶けた集合的無意識とでも言えばいいのでしょうか。今の私はただのエステルではなく、なんかすごいエステルです。やりましたわ~神と一体化できるなんて聖職者として本望ですわ~〉
エステルが嬉しそうにはしゃぐ姿を見て、僕は脱力してしまった。理解が追いつかないが、もはや理解する必要などない。僕は死んだのだから。
僕の諦めを察したように、エステルは目を細めた。
〈光と闇。生と死。破壊と創造。すべては表裏一体。すぐ近くにある、隣り合わせのもの。貴方は暗闇に心を縛られながらも、懸命に手を伸ばし、愛するものを見つけた。新たな世界に触れたなら、人は何度でも生まれ変わることができるのです〉
「僕は、またどこかの世界に転生するということか……?」
〈いずれは、もしかしたら。でも――貴方の物語はまだ終わらない〉
エステルはにっこりと微笑み、僕の後方を指さした。
闇に漂っていた僕は、エステルが指し示した方向へ意識を向けた。そこに、ぽつりと光が生まれた。同時に、鈴を転がしたような澄んだ音がかすかに響き始めた。
――シグファリスと魔力を共鳴させた時の音。
光はどんどん強く、眩く輝いていく。
〈シグファリスが貴方を呼んでいる〉
エステルの声にはっとする。まさか、シグファリスが、僕を生き返らせようとしているのか。
奇跡が起ころうとしている。ならば、それは僕の身に起こるべきではない。
「違う、僕じゃない! 生き返るなら、貴方だろう! シグファリスが求めているのは、貴方なのに!」
〈いいえ。シグファリスはずっと貴方に想いを寄せ、葛藤していました。恨みたいのに、恨みきれない。狂おしいほどに愛おしい。シグファリスはそんな自分の気持ちを殺意と勘違いしていたみたいでしたけど〉
「そんなはず――」
〈ふふふ、そのへんは予言とは少し違いましたわね。私とシグファリスは清いお友達でしたし。あとのことは、どうか貴方が直接シグファリスと話して、確かめて。貴方が手を伸ばしさえすれば、必ず届くから〉
それだけ言い残して、エステルが光の中に溶けていく。待って、まだ消えないで――そう願った僕の前に、光の中に溶けていた人々の顔が、ほんの一瞬だけ、ふわりと浮かび上がる。穏やかに僕を見つめる彼らは。
「アルジェント! シャリー! それに、イザーク、ティエリー、みんな……!」
僕のせいで犠牲になった侍従。侍女。かつて僕を信じ、支えてくれた人たち。彼らを追いたいのに、僕の存在は眩く輝きに取り込まれていく。シグファリスとの魔力の共鳴は、もはやうるさいほどに鳴り響いている。
唐突に感じたのは、はっきりとした手のひらの感触だった。
――忘れようも無い。もう何度もこの手で触れられた。たくましくて、力強くて。でも一度優しくすると決めたなら、どこまでも柔らかく僕を甘やかす優しい手。真っ白に灼けた光の中で、その手が僕を導いていく。
「――アリスティド兄様!」
僕を呼ぶ声が耳を打つ。重たいまぶたを押し上げて、真っ先に飛び込んできたのは、金色の輝き。朝日に燃える赤毛。
「シグファリス……?」
僕の手を握りしめていたシグファリスは、力一杯僕を抱きしめた。
溢れんばかりの光が収束した後に現れたのは、柔らかな雰囲気の美しい少女だった。嫌味なく整った顔立ちに、蒼玉の瞳。暗闇に蜂蜜色の豊かな髪が波打つ。
――シグファリスの恋人だった少女。魔王アリスティドが非道な手段で殺害した聖女。
エステルが、そこにいた。
彼女にとって僕は仇だというのに、慈愛に満ちた眼差しをたたえて微笑んでいた。
どうして彼女が僕の元に現れるのだ。死に際に夢を見ているのだろうか。だが、エステルは戸惑う僕に構うことなく語りかけた。
〈貴方とお会いするのはこれが初めてですね〉
頭の中に直接響く涼やかな声。闇の中に浮かびながら、優雅に腰を折って挨拶さえする。
「――なぜ。貴方が僕に会いに来るなんて」
〈そうですね……どこからお話ししましょうか〉
神々しいまでの微笑みを崩さないまましばらく考えた後で、エステルが口を開いた。
〈私は悪魔によって命を奪われました。しかし光がワーッとなってなんだかふわふわっとしたと思ったら解放されて、色々わかるようになりました〉
「……は?」
〈ですからね、光がワーッとなってふわふわしたのちに、今こうして貴方にお会いできたわけです〉
「情報がなにも増えていない……」
そうだった。エステルは絶世の美少女だが、かなりマイペースでおっとりしている。シグファリスに言わせると「神がかったクソ天然ボケ」である。小説内でもエステルとシグファリスの漫才のような掛け合いを楽しむ事ができた。そうしているうちに二人は打ち解けて惹かれあっていくのだが。
エステルの性格は小説そのままらしい。今も呆気に取られている僕を見て「あれ? どうしてわかってもらえないのかしら?」と言わんばかりに首を傾げている。なぜその説明で理解を得られると思った。だが僕には『緋閃のグランシャリオ』で得た知識がある。
「貴方が特別な存在であることは知っている。死してなお、生者と対話するだけの力が残されていることも」
エステルもわずかだが光の加護に近い力を持っていた。悪魔に殺されても魂の灯火は完全に絶えることなく、光の御許に留まっていた。
魔王アリスティドの策略によって魔界召喚が成され、絶望したシグファリスの元に、エステルは最後の力を振り絞って現れる。化け物の姿に変えられたエステルを殺してしまったことを悔いていたシグファリスはエステルと対話することで救われ、再び希望を抱き剣を握る。
「話をするのならば、シグファリスに会うべきだろう。わざわざ貴重な力を割いて、僕になど……」
〈それはもちろん恨み言を言うためです! よくも私を殺してくれましたわね~! くそばかですわよ~! ……と言ってやりたいとは思っていましたが、それって全部悪魔のせいでしたので、貴方にはなんの遺恨もございません〉
茶目っ気たっぷりに微笑んで見せるエステルに、僕は苦笑いさえもできなかった。というか、死して体を失った今の僕に残されているのは意識だけ。エステルの存在を知覚して、しかも意思の疎通ができていること自体がもはや奇跡だ。
エステルは戸惑う僕に悠然と笑みを浮かべ、語る。
〈神の御許で、私は貴方の行いを見ていました。シグファリスのために尽力する姿を。そして、先ほど貴方と共に見させていただきました。孤独に打ち震えていた、前世の記憶を〉
「――それなら、尚更……僕を恨んでいるだろう」
僕の前世を見たなら。この世界に起こりうる災禍を知っていたのに止められなかった僕を、恨んで当然だ。
「僕は、貴方を助けられなかった。この手で貴方の命を奪い、たくさんの人々を苦しめるということがわかっていたのに」
光をまとったエステルは、ゆっくりと首を横に振った。
〈一人の人間に世界のすべては背負えない。予言と異なる道筋を辿ったのは、貴方が運命を覆したから。おかげで魔界は召喚されませんでした。これってすごいことだと思いますよ〉
エステルは胸元で結んでいた手を、僕に向けて広げた。
〈助けられた人々にも目を向けて。完璧でなくても、貴方の行いはけして無駄ではなかった〉
浮かべた微笑みは温かく、柔らかでありながら、そこに秘められた意思は力強かった。僕がなんと言おうが許す。そんな頑なささえ感じさせた。
エステルの優しさに打たれながらも、僕は尋ねずにはいられなかった。
「――予言、とはなんだ」
僕の質問に、エステルの顔つきが変わる。
〈物語の数だけ世界は存在し、人の数だけ物語は生まれる。『緋閃のグランシャリオ』という物語は、無意識のうちに霊感を受けた者がもたらした予言。貴方は光に導かれてこの世界に生まれ落ちたのです〉
まるで別人のように滔々と語ってから、エステルは困ったように首を傾げた。
〈ああ、今のは私だけの意思で話したわけじゃないみたいです。――もう、私という個を維持するのが難しい〉
僕が読んだ『緋閃のグランシャリオ』が、予言だった。つまりは、作者がインスピレーションを受けたままに書いたものが、僕の世界ではライトノベルという形になった。作者は意図せず異世界の未来を書いていた――ということなのだろうか。
「光とは、神のことなのか」
〈わかりません。私は神様とはキラキラキュン☆って感じのお方だと思っていたのですが、個体として存在しているわけではないようです。言うなれば光の集合体。人々の希いが溶けた集合的無意識とでも言えばいいのでしょうか。今の私はただのエステルではなく、なんかすごいエステルです。やりましたわ~神と一体化できるなんて聖職者として本望ですわ~〉
エステルが嬉しそうにはしゃぐ姿を見て、僕は脱力してしまった。理解が追いつかないが、もはや理解する必要などない。僕は死んだのだから。
僕の諦めを察したように、エステルは目を細めた。
〈光と闇。生と死。破壊と創造。すべては表裏一体。すぐ近くにある、隣り合わせのもの。貴方は暗闇に心を縛られながらも、懸命に手を伸ばし、愛するものを見つけた。新たな世界に触れたなら、人は何度でも生まれ変わることができるのです〉
「僕は、またどこかの世界に転生するということか……?」
〈いずれは、もしかしたら。でも――貴方の物語はまだ終わらない〉
エステルはにっこりと微笑み、僕の後方を指さした。
闇に漂っていた僕は、エステルが指し示した方向へ意識を向けた。そこに、ぽつりと光が生まれた。同時に、鈴を転がしたような澄んだ音がかすかに響き始めた。
――シグファリスと魔力を共鳴させた時の音。
光はどんどん強く、眩く輝いていく。
〈シグファリスが貴方を呼んでいる〉
エステルの声にはっとする。まさか、シグファリスが、僕を生き返らせようとしているのか。
奇跡が起ころうとしている。ならば、それは僕の身に起こるべきではない。
「違う、僕じゃない! 生き返るなら、貴方だろう! シグファリスが求めているのは、貴方なのに!」
〈いいえ。シグファリスはずっと貴方に想いを寄せ、葛藤していました。恨みたいのに、恨みきれない。狂おしいほどに愛おしい。シグファリスはそんな自分の気持ちを殺意と勘違いしていたみたいでしたけど〉
「そんなはず――」
〈ふふふ、そのへんは予言とは少し違いましたわね。私とシグファリスは清いお友達でしたし。あとのことは、どうか貴方が直接シグファリスと話して、確かめて。貴方が手を伸ばしさえすれば、必ず届くから〉
それだけ言い残して、エステルが光の中に溶けていく。待って、まだ消えないで――そう願った僕の前に、光の中に溶けていた人々の顔が、ほんの一瞬だけ、ふわりと浮かび上がる。穏やかに僕を見つめる彼らは。
「アルジェント! シャリー! それに、イザーク、ティエリー、みんな……!」
僕のせいで犠牲になった侍従。侍女。かつて僕を信じ、支えてくれた人たち。彼らを追いたいのに、僕の存在は眩く輝きに取り込まれていく。シグファリスとの魔力の共鳴は、もはやうるさいほどに鳴り響いている。
唐突に感じたのは、はっきりとした手のひらの感触だった。
――忘れようも無い。もう何度もこの手で触れられた。たくましくて、力強くて。でも一度優しくすると決めたなら、どこまでも柔らかく僕を甘やかす優しい手。真っ白に灼けた光の中で、その手が僕を導いていく。
「――アリスティド兄様!」
僕を呼ぶ声が耳を打つ。重たいまぶたを押し上げて、真っ先に飛び込んできたのは、金色の輝き。朝日に燃える赤毛。
「シグファリス……?」
僕の手を握りしめていたシグファリスは、力一杯僕を抱きしめた。
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