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ダンジョンで女の子を拾いました
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冒険者が集う、クリスティアの街。
その中でも一番の安宿で、僕は途方に暮れていた。
「どうしよう、ダンジョンで女の子を拾ってしまった……」
この世界を創造した神は人々に祝福として特殊な能力を、試練としてダンジョンを与えた。
ダンジョンの攻略は容易く人の命を奪うほどに過酷なものであったが、代わりにありとあらゆる資源を生み出し、国や人を富ませていた。
「だけどまさか、ダンジョンで女の子を拾うことになるとは……」
それも僕みたいな弱小冒険者が、である。
住んでいる家なんて、隙間風が吹き荒れるようなオンボロの宿屋だ。
食事だってその辺の草を食べて空腹をしのいでいる。
神様から貰った祝福も冒険向きじゃないし、一緒にダンジョンへ行ってくれる仲間も居ない。
冒険者以外でやれそうな仕事だって、この街には何も無かったし……。
ともかく、とてもじゃないけど今の僕には他人を世話してあげられるほどの余裕は無かった。
まったく、無い無いだらけで嫌になる。
「かといって、今さらダンジョンに戻してくるなんて真似はできないしなぁ」
簡素なベッドの上には白いワンピースを着た、僕と同じ十六歳ぐらいの女の子がスヤスヤと眠っている。
彼女はダンジョン内にある小部屋の床に倒れていたのを、偶然通り掛かった僕が発見したのだ。
どうしてそんなところで寝ていたのかは分からないけれど、モンスターがあちこちに跋扈するような場所に置いてけぼりなんて出来なかった。
だからこうして宿まで運んできたは良いものの……。
「仕方ない、衛兵に頼るのは嫌だったんだけど。人の命がかかっているしね」
特に怪我もしていないし、胸が上下しているから生きているとは思う。
だけど僕は医者じゃないし、何かあったら大変だ。
街の衛兵だったら面倒をみてくれるし、診療所にも連れていくだろう。
それに、僕なんかがこんな安宿に女の子を連れ込んでいると周囲にバレたら悪評が立ってしまう。
たしかにこの子は服装こそみすぼらしいけど、中々美人で……。
「うわあっ!?」
僕が不躾にジロジロと彼女の顔を眺めていたら、突然女の子が起き上がった。
危うく頭どうしが衝突するかと思ったよ……。
ってそうじゃない。
これじゃ僕が彼女に何か変なことをしようとしたと勘違いされても仕方が無いぞ。
「す、すまない。僕はただ、キミの様子を窺っていただけで……」
うぅ、傍から見ればなんて苦しい言い訳だろう。
「……?」
「えっ?」
何か文句の一つでも言われるかと思ったけれど、彼女はベッドの上でキョロキョロと辺りを見回していた。
それも、目を瞑ったまま。
「……す、すみません。どちらさまですか? ここはいったい……?」
あれ?
僕の事が見えて、いない……?
その中でも一番の安宿で、僕は途方に暮れていた。
「どうしよう、ダンジョンで女の子を拾ってしまった……」
この世界を創造した神は人々に祝福として特殊な能力を、試練としてダンジョンを与えた。
ダンジョンの攻略は容易く人の命を奪うほどに過酷なものであったが、代わりにありとあらゆる資源を生み出し、国や人を富ませていた。
「だけどまさか、ダンジョンで女の子を拾うことになるとは……」
それも僕みたいな弱小冒険者が、である。
住んでいる家なんて、隙間風が吹き荒れるようなオンボロの宿屋だ。
食事だってその辺の草を食べて空腹をしのいでいる。
神様から貰った祝福も冒険向きじゃないし、一緒にダンジョンへ行ってくれる仲間も居ない。
冒険者以外でやれそうな仕事だって、この街には何も無かったし……。
ともかく、とてもじゃないけど今の僕には他人を世話してあげられるほどの余裕は無かった。
まったく、無い無いだらけで嫌になる。
「かといって、今さらダンジョンに戻してくるなんて真似はできないしなぁ」
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彼女はダンジョン内にある小部屋の床に倒れていたのを、偶然通り掛かった僕が発見したのだ。
どうしてそんなところで寝ていたのかは分からないけれど、モンスターがあちこちに跋扈するような場所に置いてけぼりなんて出来なかった。
だからこうして宿まで運んできたは良いものの……。
「仕方ない、衛兵に頼るのは嫌だったんだけど。人の命がかかっているしね」
特に怪我もしていないし、胸が上下しているから生きているとは思う。
だけど僕は医者じゃないし、何かあったら大変だ。
街の衛兵だったら面倒をみてくれるし、診療所にも連れていくだろう。
それに、僕なんかがこんな安宿に女の子を連れ込んでいると周囲にバレたら悪評が立ってしまう。
たしかにこの子は服装こそみすぼらしいけど、中々美人で……。
「うわあっ!?」
僕が不躾にジロジロと彼女の顔を眺めていたら、突然女の子が起き上がった。
危うく頭どうしが衝突するかと思ったよ……。
ってそうじゃない。
これじゃ僕が彼女に何か変なことをしようとしたと勘違いされても仕方が無いぞ。
「す、すまない。僕はただ、キミの様子を窺っていただけで……」
うぅ、傍から見ればなんて苦しい言い訳だろう。
「……?」
「えっ?」
何か文句の一つでも言われるかと思ったけれど、彼女はベッドの上でキョロキョロと辺りを見回していた。
それも、目を瞑ったまま。
「……す、すみません。どちらさまですか? ここはいったい……?」
あれ?
僕の事が見えて、いない……?
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