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神獣殺し
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「襲撃者か!? くそっ、よりによってこんなタイミングで……!!」
「だが僕が居合わせていたのは残念だったね。神獣人を相手に、盗賊ごときが……いや、違うな。僕が居ると最初から分かっていて、誰かがお前たちを寄越したな?」
シルヴィニアスはセリフの途中で気が付いた。彼らは自分の姿を見ても怯んでいない。
侵入者たちは一様にして、手に怪しげな筒状の道具を持っていた。
「それは一体……?」
その道具をシルヴィニアスたちにではなく、床に向かって一斉に投げつけ始める。
その瞬間、薄い紫色の煙がもくもくと部屋を埋め尽くした。
「こいつら、我が屋敷で火事でも起こす気か!?」
「いや、コレはおそらく……神獣殺しだ」
「なっ……!? 神獣殺しですと!? 貴様ら、まさか禁忌に手を出したのか!?」
特に嗅覚の鋭いシルヴィニアスは、これが何なのかを瞬時に判別することができた。
――神獣殺し。
初代国王と神獣が出会い、一時期共に暮らしていたと言われる聖地が、この大陸のどこかに秘境として隠されている。
その聖地でのみ自生する神獣草を使って作られるのが、この神獣殺しという薬草だ。
これは神獣が人となり、初代国王と結ばれる為に使ったとされる伝説の薬だった。
だが神獣殺しの名の通り、王族から貴族まで、神獣の血を持つ者に対してのみ効果を示す毒薬でもある。
つまりこれは神獣人であるシルヴィニアスにとって、致命的な影響を与えるということ。
「どうやら狙われていたのは僕の方だったようだね……恐らくは兄上か、叔父上か。いや、全員か? ははっ……どちらにせよ、僕の存在が相当邪魔だったようだ」
“シルヴィニアスは弟なのに……。自分の方が王に相応しいはずなのに”
そんな嫉妬や執念が人を簡単に狂わせる。それはたとえ、家族が相手だとしても。
今まではあからさまな妨害はしてこなかったが、まさか今日を狙って命を奪いに来るとは露とも思わなかった。
――幼い頃は弟である自分の面倒を見てくれる、優しい兄だった。
ここにきて家族の裏切りに、シルヴィニアスは心が張り裂けそうになる。
だが今はそれどころではない。毒の煙で視界も悪い……が、自分一人で襲撃者たちを討伐せねば。
どうにか意識を失わないように耐えながら、一人、また一人と敵をなぎ倒していく。
それでも次第に剣を握る手が痺れ、視界もボヤけてきてしまった。
「だが僕が居合わせていたのは残念だったね。神獣人を相手に、盗賊ごときが……いや、違うな。僕が居ると最初から分かっていて、誰かがお前たちを寄越したな?」
シルヴィニアスはセリフの途中で気が付いた。彼らは自分の姿を見ても怯んでいない。
侵入者たちは一様にして、手に怪しげな筒状の道具を持っていた。
「それは一体……?」
その道具をシルヴィニアスたちにではなく、床に向かって一斉に投げつけ始める。
その瞬間、薄い紫色の煙がもくもくと部屋を埋め尽くした。
「こいつら、我が屋敷で火事でも起こす気か!?」
「いや、コレはおそらく……神獣殺しだ」
「なっ……!? 神獣殺しですと!? 貴様ら、まさか禁忌に手を出したのか!?」
特に嗅覚の鋭いシルヴィニアスは、これが何なのかを瞬時に判別することができた。
――神獣殺し。
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その聖地でのみ自生する神獣草を使って作られるのが、この神獣殺しという薬草だ。
これは神獣が人となり、初代国王と結ばれる為に使ったとされる伝説の薬だった。
だが神獣殺しの名の通り、王族から貴族まで、神獣の血を持つ者に対してのみ効果を示す毒薬でもある。
つまりこれは神獣人であるシルヴィニアスにとって、致命的な影響を与えるということ。
「どうやら狙われていたのは僕の方だったようだね……恐らくは兄上か、叔父上か。いや、全員か? ははっ……どちらにせよ、僕の存在が相当邪魔だったようだ」
“シルヴィニアスは弟なのに……。自分の方が王に相応しいはずなのに”
そんな嫉妬や執念が人を簡単に狂わせる。それはたとえ、家族が相手だとしても。
今まではあからさまな妨害はしてこなかったが、まさか今日を狙って命を奪いに来るとは露とも思わなかった。
――幼い頃は弟である自分の面倒を見てくれる、優しい兄だった。
ここにきて家族の裏切りに、シルヴィニアスは心が張り裂けそうになる。
だが今はそれどころではない。毒の煙で視界も悪い……が、自分一人で襲撃者たちを討伐せねば。
どうにか意識を失わないように耐えながら、一人、また一人と敵をなぎ倒していく。
それでも次第に剣を握る手が痺れ、視界もボヤけてきてしまった。
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